ピストンリングプライヤー2008年01月19日 22時39分35秒

ピストンリングプライヤーを買いました。
安いね〜、1000円しない。
さっそく古いリングを使って マルニのピストンへのはめ込み練習をしてみたところ・・・
ん〜・・・なんかうまく入らないな〜。なんかひっかかる。
よく見るとプライヤのツメがうまくピストンリングにマッチしていません。
で、イイカタチに広げられなくなっています。
まぁ、このプライヤ、マルニのピストン専用のピッタリサイズじゃないですからね。
ペンチでツメの角度を曲げたり不要な出っ張りを削ったり微調整しながら、いいい具合のプライヤに改造。
これでスッとリングが入れられるようになりました。

ピストンリングプライヤーの使用感ですが、たしかに、これはいい道具だわ〜。
最初はリングを広げるとき、リング割れないかとこわごわやっていましたが、プライヤで最大に広げても、リングは破損しなかった。もちろん古いリングでやっているから、思い切って広げられたんですけどね。
新品リングは最小限に広げてハメます。

配線解析、スターターリレー設置2008年01月20日 21時45分38秒

BMW2002の配線ハーネスを解析しています。
解析と言っても、そんな難しいことじゃなく、配線図を見ながら、間違いが無いかどうかチェックしているところです。
中古車は配線がイジられている事がよくある。ハーネスを外したこの際に、しっかり調べてておくのが今後のメンテナンスの為にもなるでしょう。
ほら、よく言われるじゃないですか。「BMWは電気系統が弱いからね〜」って。そんな事は言わせないぞ!

僕の74年角テールシングルキャブ車では、ヘインズのマニュアルに乗っているBMW1602の配線図が近いですね、同じ高年車種だからかな。
配線図を見ながら、ハーネスをほぐして配線をたどり、タグを付けて、配線図に書き込んで・・・と、とっても時間がかかります。
どの接点が何用で、そのリレーが何の役目をしているのかなど、少しづつではありますが理解できてきています。ついでに古びた端子は新しいものに交換していきます。
調べていくうちに、我が車はヘインズ記載の配線図と何カ所か違う所があることがわかりました。こりゃあ独自の配線図を一度仕上げなきゃ・・・。

さて配線解析のこの際、スターターリレーを設置しました。
スターターのスイッチはキーで回すイグニッションスイッチでON/OFFしますが、比較的大きな電流なのでより安全確実にスイッチングさせることと、電圧降下によるスターター不動を防ぐ目的のリレーです。
マルニのオートマチック仕様にはこのスターターリレーが最初からついているようですね。配線を見ると、ATシフトゲートがRやDに入っているとエンジンがかからないようになっているのはこのリレー配線のせいみたいです。

リレーは信頼のBOSCH(ボッシュ)の5極リレーをヤフオクで購入、コード1本を抜いて(87aのコード)、4極リレーとして使いました。
ボッシュの5極リレー、[85][86][87a][87][30]と記してある5端子があります。キーをひねってグニッチョンスイッチに繋がる85と86に12V微電流が流れると、リレーの中の電磁コイルが電磁石となることで87と30が繋がり、スターターソレノイドに電流が流れます。リレーって弱い電気で大きな電気を確実に流す装置なんですね。
しかし、ボッシュの端子番号、最初この数字の意味がわかんなかったですね〜 85とか30に どういう意味があるのか?

フライホイール取り付け2008年01月21日 20時43分24秒

今日はフライホイールの取り付け。
重た〜いんです、これ。はずみ車ですから、大きな慣性の生じるよう重く作ってあるんですね。
フライホイールが軽いとエンジンの回りが鋭くなりますがシフトチェンジ時にすぐ回転が落ちて運転しづらい。逆にフライホイールが重いとふけ上がりの鈍いエンジンになります。このバランスが難しいのでしょうね。ウチュのエンジンはレーシングエンジンじゃないから乗りやすく重くしてあるとは思いますが。

バランスと言えばフライホイールにあちこちにドリルで掘った穴(貫通してない)がありますが、これは回転バランスを取る為の穴ですね。これだけの重い物が高速回転するとちょっとでもバランス崩れるとどうなるか..いい事ないですね。
また、クランクシャフトと一体になって回転するフライホイールはビッタリ中心軸に取り付けしなくてはならない。そのために、フライホイールの取り付けボルト穴にノックピン(位置合わせピン)が一カ所付いています。中心のクランクとのはめ合わせも、はめ込みが固いくらいビッタリにしてあります。スッコン!と一発では嵌まらないので、まずは8つのボルトの力でクランクとフライホイールをビッタリと仮合わせ。リングギアに回り止めをしたら、ボルトにねじのゆるみ止め剤を2滴たらして本締め。対角に締めていく。104Nmのトルク。30分程したら固まるらしい。これでクランクシャフトとガッチリ一体に。

フライホイールの回りのギザギザはリングギアと言って、スターターのピニオンギアのかみ合う歯車。チェックしてみたら欠けや摩耗などの傷みがほとんどない。意外だな。
TOのマークは1番シリンダーの圧縮上死点マーク、Zはプラグの点火時期を表すマークだったはず(逆だったかな?)。整備の時にマニュアルミッションのハウジング穴からこのマークを覗き見ることになります。

子メタルとピストンリング、計測2008年01月22日 22時04分43秒

BMW2002エンジン腰下作業。
ピストンをブロックに入れる前に、新品コンロッドビッグエンドメタル(子メタル)を組んでオイルクリアランスをプラスチゲ−ジで測定しておこう。本当はマイクロメータとボアゲージで測りたいんだけど、このサイズのボアゲージが無く・・・。
子メタルはコンロッドにはめ込む時に結構「張り」があり、そのままぐいっと押し込むと擦れた端っこはガリリと削れてしまう。これは要注意だ〜。
プラスチゲージ置いて、コンロッドキャップを規定トルクで締めて、また外す。
ゲージ包装紙を当てて見ると、1〜4番ともに規定値内で安心。
2番はキャップを締める時にコンロッドがグルッと少し回ってしまいましたのでゲージをツブしてしまったかも知れないな・・・

新品ピストンリングのリング合い口隙間も測っておきました。
リングをシリンダー内にはめ込み、ピストンで下の方まで押し込む。リングがしゅう動しない所まで押し込んで、まずは計測。0.25~0.45mmの範囲内であるべきですが、0.45mmが入ってしまう所も。ん〜ここの場所でちょっと広いかな〜と思います。しゅう動する箇所ではもうちょっと広いのかなと計測するも、そんなにひどくなく、だいたい0.45~0.50mmほど。規定値のぎりぎりいっぱいといったところですが、取り外した古いリングの平均値0.7-0.8mmよりはだいぶマシになりましたですね。古いリングでは最大1.9mmが入った所もあったしな!(2007/11/01の記事参照)。少しは圧縮も上がるかな?!

ヨ〜シ、これら二つを計測したら、次はピストン挿入作業です。

ブロックにピストン挿入2008年01月23日 22時08分38秒

今日はピストン&コンロッドをシリンダーブロックに入れ、クランクとつなげます。

まずは練習を積み重ねたリングプライヤーでピストンに新ピストンリングをはめる。エキスパンダー付きのオイルリングは先にエキスパンダーの直径を広げオイルリング溝にいれておき、その上からオイルリングをはめる。オイルリングは比較的柔らかい感じなので楽に入るね。他のリングも問題なく入りました。(ほっ)
リングの合い口部分は3つを適度にずらしておきました。どうせ動かしたら少しづつずれていくんです・・・ピストン外した時に見たら向きはむちゃくちゃになっていましたからね。とりあえずクランクシャフトに対し直角・平行の方向には向けないようにして、あとは適当になるべく離れるようにずらして。直角方向(スラスト方向)はスラップと言ってピストンがしこたまシリンダー内でぶつかる部分ですからこちらに合い口は向けません。確かにスラスト側にはピストンに擦れた薄い傷があります。ピストンはシリンダー内を単純に上下運動しているわけではないのだそうで、ピストンの傷が物語っていますね。
参考 http://www.maruhamotors.co.jp/advice/technical85.htm(ピストンの動き)

次にコンロッドを取り出してピストンと組みます。
ピストンをストーブ脇であっためて膨張させ、ピストンピンを挿入する。おっと、さきに片側のサークリップ(ピン止めの小さなCクリップ)をはめておくんだった。ピンにオイルをタップリ塗って、ぬ〜っと挿入〜、お〜イイ感じイイ手応え。絶妙なオイルクリアランスを感じます。
ピストンとピン間のクリアランスは0.001-0.005mm. ピンとコンロッドスモールエンド間のクリアランスは0.003-0.010mm. 
ピストン、コンロッドにも表裏の向きがあるので、マークを良く見て注意して組みます。最後に片方側のサークリップをパッチンとはめ込み。ここはピストンに傷をつけない竹べらを使う。これ入れるのにコツが要ります。(竹はいろいろ使えるいい素材ですね)
組んだ後はピストンが軽く首を振るか確認。子メタルも掃除して装着した。

さてピストン挿入。
先にシリンダー内とクランクピンのジャーナル部、コンロッドの子メタルにオイルを塗る。クランクピンは下死点位置に回しておく。ピストンにはオイル塗らない。コンロッドのボルト部に布ガムテープを貼ってシリンダ内を傷つけないように保護。これで準備オーケー。
ピストンの向き(ピストン上面の矢印マーク)を間違えないでオイルリングの下1cmぐらいまでピストンをまず入れる。ここでストレートで買ったピストンリングコンプレッサーの登場、これもやはり内側内壁にオイルを塗っておき、ピストンリングの合い口位置をずらさぬよう三つのリングを締め上げ。きつく、かつ、タケノコ状にならないように端をこんこんと金槌で叩き修正修正しながら締めあげ〜。
さあ定番、コンプレッサーをしっかりとブロックに押し付け、ハンマーの柄でこんこんとピストン上面を叩いてシリンダー内に、ピストンを押し込む!
4個押し込むうち、1個は途中で引っかかりを感じたので、無理せずそこでやめ、戻して締め上げからやり直して入れました。同じくBMWエンジンを組んでいるヘラルドさんのご指導によるアドバイス。

ピストンが入ったらクランクピンとコンロッドの結合。ビッグエンドキャップの表裏を間違えないで規定トルク55Nmで締め上げ、完了。
これを4つ。いやぁ初めての作業、楽しい時間でした!

クランクを手で回したら4つのピストンが動きました、カンドー!です。
リングとシリンダーの摩擦もあり、多少まわりは重たくはなっていますが、妙な手応えはありませんでした。

フロントハブ、ホイールベアリング2008年01月25日 20時04分21秒

BMW2002のフロントストラットに着手です。今日はホイールベアリングとブレーキディスク組み。

ストラットのベアリングが嵌まる箇所の車軸(スピンドル)に傷みが無いか、要チェック。どこかのローラーコースターみたいに折れないでほしい。タイヤと車体をこんな細い棒で繋いであるのかと思うと・・・細かな傷が命取りになるのかも?

ブレーキディスクは再使用します、とことんシャブリ尽くす。まだ厚みが残っている。最小8.4mmまで使えますが(ディスクに刻印あり)、でもまぁ換え時に近い状態である事は確か。まぁ、後のメンテお楽しみはとっておこう。
ホイールハブとディスクをキャップボルト4本で組み付け。かな〜り重いですよ。鉄アレイ並みっす。

ハブの穴の中にホムセンで買ったシャシーグリス(リチウム系)をたっぷりぶち込み、車軸に通す。ガタつき無し。ヨ〜シ!
ちなみにハブの中にホイールベアリングの外側レースが入っています。画像のようにホイールベアリングはテーパータイプのローラーベアリングでした。これまた洗浄してグリースアップし再使用・・・。ゴ〜〜〜と音がし出すまで使い切るぞ!
このあとベアリング押さえの座金を入れ、でかいキャッスルナット(クラウンナット)でハブを締め付け、割ピンを入れて回り止め。この状態で滑らかに車輪が回る事を確認。
作業中にブレーキディスク面についたグリスを脱脂し、ハブキャップを打ち込んで終了です。

フロントホイールハブとベアリングについてはこちらさんのHPを参考。
BMW2002のフロントハブの構造一緒です。
http://www.aokids.jp/trailer/hub.html

あとはショックアブソーバー、スプリング、アッパーマウントを組んで組み付けるだけだ・・・と思っていたら。バンプラバーが無い・・・。(もともとなかった)用意しなきゃ。

フロントのショックアブソーバー2008年01月27日 21時08分18秒

ストラットにショックアブソーバーを組み付けます。

ショックアブソーバーはKONI製。もともと入っていたものを再使用。シャフトのオイルシールも破れていなかった。外観からしてだいぶ年季が入っていますが、へたているかどうかは 乗ってみなけりゃわからない(期待薄ですが)。
純正ショックはBOGE製ですが、KONIだと どう違うのか。へたったKONIと新品純正品のどちらが良いかは、後のお楽しみ。まずは現状で乗ってみるという事です。(本当はビルシュタイン、憧れますね〜)

KONIショックの下端にADJASTABLEと刻印があるので、減衰力か何かが調整できるのかも知れない。シャフトを回して、人力で引っ張ったりしてみるも、変化が判断がつかない。でもさすがに腐ってもショック、シャフトを引っ張り出すには力が要りますね。当然か。車体の揺れを吸収するショックの大事な機能ですからね。
気になったのは、シャフトを底に押し付けて回した時にジャリジャリと筒の底で何かが擦れている感覚が手に伝わる。どうも中に錆が入っているような?

ストラットケース(ショックアブソーバが収まる筒)は、内部をサンドブラストし、ウレタン塗装済み。エンジンオイルを筒内に適当に注入、内壁にまんべんなく。こうすればショックが中で錆び付く事も無かろう。長い筒内で錆び付いたら、絶対に取れませんから予防的措置。また、ケース内のオイルは発熱したショックの熱を早く外に逃がす為でもあるのかも。

さてインストール。ショックをケースに入れたらジュブブ〜と隙間から空気が抜け、押し込まなくても勝手にゆっくり入っていきます。おお、錆取りの効果あった!(取り外しの時は固くて抜くのに苦労しました)
底まで入ったらケースとショックのスキマにオイルを満たし、ショック上部のオイル漏れ止めのリングシールを入れ、ねじ込み式の押さえリングを組む。パイプレンチで軽く締めておく。これでおしまい。

さて、もともと付いていなかった硬質スポンジ製のバンプラバー(突き上げ緩衝材)、純正品はやや高いし山下APさんに問い合わせても国内に在庫が無かったので、ヤフオクで2個1000円で出ていたE46 Mスポーツ用を速攻ゲットしました。運良くショックのシャフト径にピッタリでした。これはBMW2002純正バンプラバーよりも短いのかもしれませんが、気にしない。
あとはスプリング、アッパーマウントとセットしてボディ足回りに取り付けです。

フロントストラット取り付け2008年01月28日 22時37分02秒

昨日の続きで フロントストラットをボディに取り付ける作業。
いよいよ四つ脚ができます。

スプリングコンプレッサーを使い、スプリングを縮めていきます。縮めるのにインパクトレンチで楽させてもらいました。この工具屋ストレートで買ったスプリングコンプレッサーは2500円程度。インパクト未対応とのことですが、使ってしまった。(^_^; 多分ボルト頭やねじ山の素材が硬くないのでしょう。

十分に縮めたらストラットにセットし、ワッシャーやら上部スプリング受け皿やらを通し、アッパーマウント(再使用)をセットしてストラット組完了。
ショックのシャフトの泥よけガードは片側だけもともと無かったので、ここはゴム手袋ロング(黄色・・・)を切って代用。(^_^; タイヤで隠れるからいいか。

重い重いストラットを持ち上げて足回りのリンクにボルトで組み付け。
ふぅ〜!
アッパーマウントもボディ側に三つのナットで固定し、車体に取り付け終了。
あとは徐々にスプリングコンプレッサーを緩めて取り外し・・・フロントストラット取り付け終了!あとはブレーキを取り付けるだけ。

ステアリング周りとタイヤ取り付け2008年01月29日 21時10分56秒

ストラットが出来上がったから ブレーキキャリパーはまだですが タイヤを取り付けてみた。
これで四つ脚がついて 誰がどう見ても クルマでしょ!
去年、納屋ガレージををちらと除き見た近所のじいさんが「船作っとるんか!?」と間違えられた。マルニのフロント、横から見たら、まるで船の舳先みたいですからねぇ〜

さて ハンドルが切れないのでステアリングシャフトを取り付けます。
円盤型ゴムディスクを介してステアリングギアボックスとシャフトを接続。
ハンドルも付けて・・・もともと付いていたナルディ、径が34cmと小さいので不満。38cm以上を探したい。533iに付いていたMテク3スポーク革巻きステアリング、あの感じが忘れられませんな〜。付くのかな?

ステアリングのロックトゥロックは実質3.6回転ぐらい。(接地していない状態ですが)左右イッパイに切ってステアリングリンク類をチェック。いまのところガタなどなし。
しばらくハンドルを回して楽しんでおりました。
ウマを外して脚を地面につけてみたかったが、夕方5時。時間切れ。

クラッチマスターシリンダー取り付け2008年01月30日 22時12分33秒

ペダル関係を組み付けますが その前にクラッチマスターシリンダーを取り付け。

ペダル類は一つのボックスに収まって足下に取り付けられます。
クラッチを踏んだらリンクでクラッチマスターを押し込み、油圧が発生してミッションに取り付いているスレーブシリンダーに伝わってレバーがクラッチを切る、という仕組み。

クラッチマスターのゴムシールの一つを交換。内部のシールはまだ大丈夫だったので再使用。ブレーキフルードを満たして組み込み。ブレーキマスターに比べて部品構成がシンプル。MIYACOから取り寄せた国産流用ゴムブーツを被せ、ベダルボックスに取り付け。
スレーブシリンダへのチューブも新しくしておきます。