BMW2002A キャブレターのリンクロッドを調節 ― 2020年10月21日 05時21分57秒
前回のキャブの記事で、ガタツキがあり、(動画リンク(リンクのがた)https://youtu.be/VQA17mrpepc
)
アイドリングの低回転が落ち着かない(アイドリング高いまま)という問題がありまして
応急措置的にスプリングで引っ張っておきましたが。
今回、あるところを調節することで、ガタツキがなくなり、
アイドリングが1000回転以下で落ち着きました。
アイドリングが1000回転以下で落ち着きました。
動画リンク(がたつきはなくなった)
https://youtu.be/Sbq1IrSsajU
調節後、こんな感じになっています。右上のマルで囲った部分を今回調節しました。
キャブへとつながるロッドと
アクセルペダルへつながるロッドを接続しているポイントを位置調節しました。
ガタツキがあるときには「スロットルが完全に閉じない位置」に中心点がありました。
それを、今回、もっと上側に移動させることで、問題は解決!
突き出た棒が、キャブスロットルにつながるかみ合いの上のほうにちゃんとあたっています。
ちゃんと当たっていれば、ガタツキはありません。
ん??
よく見ると・・・・突き出た棒が、削れてきていないか??
よく見ると・・・・突き出た棒が、削れてきていないか??
長年の摩擦で「削れて来てる」のではないでしょうか?
最初からこんんな加工はしてないと思う。
このまま運転していると、もっと削れて行って やがてここが曲がって折れるのでは??
対策としては削れてしまった上と下の部分を溶接で肉盛りしたあとにヤスリで削ってもとの丸棒に戻すってところですかね?
または削れちまった棒を根元から切り取ってしまい、新たに突き出る棒を溶接で付けなおすというテも。
そのあとのメンテナンスとしては、ここはいつも硬めのグリスを打っておいて摩擦を減らし、もう削れないようにしておくということが肝心ですね。
ひょんなことから発見した要補修箇所でした。
キャブばっかりチェックしてて、ロッドのチェックはおろそかになっていました。反省。
BMW2002A エンジン快調になる ― 2020年10月18日 20時03分56秒
今日はエンジンをかけてみますね。
その前に!燃料フィルターを装着。マグネット付きだよ。
では、エンジン始動!
あらかじめキャブ内にガソリンを送り込んであったから、一発でかかった!
今回はこれまでのような不安定さななく、ちゃんとスパーク飛んでよい混合気送られているから
エンジンも元気です!
本当は排ガステスターがあればいいんですが。(COとHCが計測できます。)
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アイドリングでなかなか1000回転以下にならないな~と思っていたら。
よくよくみると、リンクにがたがあった。
これがアイドリング回転数をあげてしまっていた。
アクセルロッドとキャブ側ロッドのかみ合いに1ミリ程度のがたがあり、
これがアイドル回転数をあげてしまっている。
そこでスプリングを応急的にかけてテンションをかけ、がたを解消した。
上側に引っ張ることでがたがなくなる。応急処置。
本当は横に突き出たロッドに何かブッシュをかぶせて、がたが無いようにしなければならない。
スプリングはチョークハウジングのねじに共締めで固定。
知人のマルニもアイドリングが500ほど高くなっていたので、やはり原因はがたで、この処置したなぁ。
この処置で、アイドル回転数はブレがなくなりました。
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エンジンをふかした時のキャブの様子!
ガソリンが霧化しているのが見えます。
また、加速ポンプも働いています。
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始動性のテスト。問題なしですね!
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アイドリングの排気音。黒い排気ガスも出ていない。
エンジンも温まってチョークが解除されたら
これぐらいの回転数、800rpmぐらいに調節。
BMW2002A キャブレターOH ― 2020年10月17日 21時35分36秒
ソレックスDIDTA32/32のキャブの組み立てに入ります。
マルニのオートマはほとんどがこのキャブだと思いますが。
キャブOHキットが届きました。
BMWだけでなく、オペル等にも設定あり、同じようなガスケットが2枚あるのは、車種の違いで使分けるためですのでこのうちの半分しか使いません。加速ポンプ回りから。
古い加速ポンプのダイアフラムはヒビワレもあり、もう限界です。
新しいダイアフラムに交換し、組付け、調整。
アクセルペダルに連動してガソリンがピュッピュッとキャブに噴射されなければいけません。
運転でガッと加速したいときはアクセルを踏みこみますが、このときこのポンプのはたらきで
ガソリンが追加で噴射されると言わけです。
ねじでその噴射の具合を調整できます。
続いてにニードルバルブ交換。ガソリンのキャブへの流れ込みを調節する大事なバルブです。
ニードルバルブが壊れると、キャブにガソリンがいっぱいになって、どんどんキャブからあふれ出します。(オーバーフロー)
実際、知人のマルニはオーバーフローしてたので、うちで修理しました。
現在ついて居いるものは壊れていませんが、今回、新品に交換。
このあと、フロートを取り付けて動きを確認します。
フロートレベルを調節します。(油面調整です)
透明なガラス容器とガソリンの入ったホース付きペットボトルを用意。
ガラス容器にキャブ上部をセットして、実際にガソリンをホースから圧をかけて流し込んでみます。
どんどんニードルバルブからガソリンが容器内に入ってくるのと連動し黒いフロートが浮きあがっていき
その浮力でニードルバルブを徐々に閉めていきます。
完全にニードルバルブが閉まったら、もう、どんなに圧力をかけようがガソリンははいってこなくなります。
その時のマックスのガソリンレベルを「フロートレベル」といい、
画像のようにキャブ取付面から19ミリに調整します。
ガソリンがキャブから出れば、フロートは沈み、その分、ガソリンが入ってきます。
このフロートの浮き沈みによって、ガソリンを常にフロートレベルを18~19ミリに調節しています。
じつによくできた仕組みです。
実際、このキャブはフロートレベルが15ミリ程度でしたので、もう少しガソリンが入ってくれるよう、多少調節が必要でした。
ニードルバルブとフロートの動きの動画
このフロートの根元にある「ツメ」の部分がニードルへ当たっているので、ツメの曲がり具合を調節し
フロートレベルを調整します。実にアナログです。
続いてオートチョークのダイアフラムのチェックです。
おっと!これはいかんぞ。ダイアフラムが傷んできており、相当にお疲れのようです。
さらに別の箇所でダイアフラムに穴開いてました!(矢印の先)
これでは気密が漏れてしまい、オートチョークが効きません。
あいにくOHキットにはこのロッドとセットになったダイアフラムは入っていないので後日、テクニカルトート神奈川さんにメールで注文することとします。
とりあえずは、ロックタイト製「黒ゴム接着剤」で補修しておきます。
穴はふさがれた!^^
キャブのガスケットを交換。古いものは硬化して割れてます。
ドクロキャブといわれるゆえん。^^
合体します。先にオートチョークのロッドのリンクをつなげておきます。(画面左のロッド)
あまり強くねじ込みすぎないように。相手は柔らかい金属です。
センカンダリバタフライを制御するダイアフラムのロッドにEリングをはめます。
モノが小さいので、指では無理です。
専用のインストーラーを使います。(タミヤ製。プラモデル用の工具です)
ダイアフラムの動きもチェック。
このケース内のダイアフラムが破けると、高速走行に支障が出てしまいます。
今回ここは調整しませんでした。
続いてオートチョーク機構の調整に入ります。
オートチョーク用のバラフライの開度調整。
6.5ミリにします。6.5ミリのドリルを挟んで調節。
先ほど黒ゴム接着剤で補修したダイアフラムの先のロッドをいっぱいに押し込んだ状態で
チョークダイアフラム開度が6.5ミリということです。
このキャブは閉まり気味で4ミリだったので、調節して6.5ミリにしました。
これと連動して、プライマリーのバタフライは開度0.65mmに調節します。
その直径の針金を使います。
オートチョークのカムへの当たりも、このロッドの長さで調節。
アイドリングのミクスチャースクリュー(混合気のガソリンと空気の比率を調節するねじ)は、完全に締めこんだゼロ状態からとりあえずず4回転戻しにしておきました。ここはエンジンかけてから調子を見ながら調節するところですので、今は仮にこれでいいです。
これで調節は終わり。
それではキャブをエンジンに乗せます。
リンクロッドを装着。
インマニへの取り付け。
配線3か所。
アイドルソレノイドバルブ、オートチョークハウジング、スターティングバルブケース。
冷却水の通じてる右のオートチョークハウジングをキャブに取り付けます。
キャブ側の白いロッド先を、ハウジング内の「バイメタル巻き」の端にある四角いはめあい箇所に合わせます。
これを忘れると、せっかくのオートチョークが効かなくなってしまいますよ。
このしくみは、冷却水の温度で、オートチョークを調節しています。
「オート」といわれるゆえんはここにあります。
つまりエンジンが温まるとその冷却水の温度上昇に応じて、
チョークの効いた状態を少しづつ徐々に「自動で」解除していってくれる、というしくみです。
オート解除チョークなのです。
手動のチョークは、名の通り、人間の判断で「もうチョーク十分かな?」ってことでチョークレバーを手で解除しますが、このしくみは実に賢く、冷却水の温度をバイメタルのコイル巻きで感知して、自動で人間の知らぬ間にオートで解除してくれます。
燃料ホースを接続。
アクセルリンクとスプリングもセット。
オートマミッションへのリンク。
写真を撮り忘れましたが、バキュームホースも2か所接続。
各部最終点検。
キャブは載りました。
おっと待った!
燃料ホースに燃料フィルターかませとこう。明日エンジンかけるまえにやります。
補修したオートチョークダイアフラムの黒ゴムの硬化を一晩待って、あすエンジンをかけてみます。
さてどうなるかな~~
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当ブログのキャブレター関連記事
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BMW2002 キャブレター修理と調整 ― 2020年09月21日 22時25分39秒
納屋ガレージのマルニさんの整備をすこし。
このパーツはキャブの一部です。
強力2液性接着剤JBウエルドを塗って・・・
マルニのキャブれたー、SOLEX DIDTA32/32 に差し込みます。
ここ!
これはガソリンの入り口のパイプです。
ここからよくガソリンがじわじわと漏れ出してくるのです。
これまで液体ガスケットをパイプ回りに塗って漏れを防いでましたが
これが燃料ホース取り外しの際によく抜け落ちるので、
この際、JBウエルドで終止符をうってやることに^^。
エイヤッと奥まで差し込んでこのまま24時間で硬化を待ちます。
明日はしばらくぶりにキャブの調整をいたします。
その予習中・・・。仕組みを理解してないとキャブはわけわかりませんからね~
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