12月です、冬支度。vitzタイヤ交換2007年12月01日 07時30分26秒

12月になりました〜〜。
だんだん気温も下がってきています。
富山は来週にもこのあたりにも雪が降るかも!という予報。
BMW2002のレストアはお休みにして せっせと冬支度!
雪囲い、タイヤ交換、ストーブ類のメンテなどなど。

まずはスタッドレスタイヤに交換、嫁用のVitz。
6年前に にしやんにしては 初めての新車購入。込み135万ぐらいだったか。確か3.0csを手放したお金で買ったんだったな。僕は今後も怪しい中古輸入車ばかりいじくるでしょうから、嫁希望の車をすぱっと買っちゃいました。普段のアシくるまに必要十分。

先月ついに念願のインパクトレンチを購入したんで交換も らくらくです。
ほとんど力を要しないので、疲れ方が違いますよ。
13インチで、BMW2002と同じインチですね。でもホイールのオフセットが合わないんだな。でも経済的でいいわ。

オイルリング観察2007年12月01日 19時29分44秒

今回届いたピストンリングセット、よく見てみたらオイルリングに環状のスプリングがついています。あれ?こんなのエンジンから取り出したピストンにはなかったよ?

最初このスプリングの目的は、パッケージの中でリングがねじれないようにするための治具みたいなもんかなと思っていたのですが、考えてみればそんなことするはずもない。
実はこれは、こういう環状スプリングつきのオイルリングだったのです。
2ピースオイルリングとかいわれてるもので「コイルエキスパンダ付きべベルオイルコントロールリング」が正式な名称。
(国内ピストンリングメーカーのリケンのホームページにありました)
http://www.riken.co.jp/products/piston/piston1.html


このコイルエキスパンダ(環状のスプリング)の張力によってオイルリングの内側から張り出させることでより性能を向上させようというものらしい。
理想的なオイルコントロール作用が長期安定的に持続し、オイル消費が大幅に低減、うんぬん・・・
ほほ〜、リングも進化してますね〜、こんなのが入っててなんか得した気分です。
深く調べて見るとこの細〜いコイルの材質開発にも相当苦労されたようで。どんなものにも開発の苦労があるものです。

マルニ用では もちろんほかに従来タイプの3ピースオイルリングや1ピースタイプも入手できます。今回たまたま届いたのが このタイプだっただけです。

リングのパッケージのインストラクションにもこのエキスパンダタイプのオイルリングについてイラストで解説がありました。
画像のように、「コイルスプリングの端」の位置をリング合口から一番離れたところにセットしなさいとの意味でしょうね。
ピストンへのインストールはまずコイルスプリングをオイルリングの溝にはめてから、リングを入れないといかんかな・・・

バルブ擦り合わせ2007年12月03日 18時57分45秒

バルブ擦り合わせ
BMW2002シリンダーヘッドのバルブ直径の大きさには違いがあります。吸気側が大きく、排気側が小さい。
今回擦り合わせを行うバルブの当たり面をみると、排気バルブ側のほうが荒れています。細かな虫食いのようなものが・・・
まずはこの排気バルブから作業開始。
バルブコンパウンド中目にオイルを混ぜて粘度調整したものをバルブ当たり面にちょちょっと盛り付け、タコ棒にくっつけてからバルブステムにオイルを指先で塗る。
ステムガイドに挿入したらキリで揉むようにバルブを摺り合わせる。
ジョリ、ジョリ、ショリ、ショリ、ショリ、シャリ、シャリ・・・バチン!
ジョリ、ジョリ、ショリ、ショリ、ショリ、シャリ、シャリ・・・バチン!
パチンというのはバルブで当たり面を叩く音です。
コンパウンドが擦れて目が細かくなっていくと音が高い音に変わるのでこのタイミングでバルブを上げると、周囲についていた目の粗いコンパウンドが当たり面に寄ってくっつきます。さらにこれを摺り合わせていくようにやりました。
画像のように時々片手でも擦り合わせてみる。(最後の仕上げ)

擦り合わせでは、バルブを回しながらバルブを叩き付ける、とありますが、摺り合わせて密着度を上げるのが目的だから、叩き付ける回数は必要最小にし、擦る回数を多めにすれば早くて出来ていいのかなと思う。
擦り具合を目で判断しながら3〜5分もやると当たり面が磨りガラス状のグレー色に。
ここで光明丹という鮮やかなオレンジ色をした粉(これは鉛丹ですね、酸化鉛)をオイルでといたものを当たり面に指で塗って、シートリングに当てます。オレンジ色の写具合をみて当たり具合の確認をします。全体に当たっていればOKとしました。
吸気側はそんなに傷んでいませんでしたのでコンパウンド細目で軽く摺り合わせておいただけにしました。
意外とあっさりと終わったな・・・
この後ヘッドとバルブを洗浄。排気ロッカーシャフトの盲栓も届いたし、ガスケットセットもあるし、組付けの準備は整った。

ヘッド組立_排気バルブ周り_12007年12月04日 20時12分31秒

BMW2002のシリンダーヘッドに排気バルブを組みます。
ヨ〜シ、いよいよ組付け、慎重にやりましょう。

バルブを組むにあたって一番注意したいのはバルブステムシールをきちんとセットする事。組んだ後でオイル下がりが起こってしまっては折角の苦労が水の泡。ステムシールを斜めに打ち込んだりしないよう、こだわる人は専用工具を作ったりして結構気を使う所のようです。

まずはエンジンオーバーホールの為のガスケット類キットの中にあるステムシールの数と状態をチェック。ちゃんと8つあるね。シールゴムの具合は柔らかく環状スプリングに錆も無い・・新旧比較すると古いシールはゴムが開ききって穴が拡大してゴムも硬く、シール性が良くなさそう。・・・と、チェックしていくと、ありゃ、新品のシール1個に中までゴムが十分に入っていないものがあった。まぁここの部分は問題ないかな・・・これを最初に使おう。

ステムシールのバルブガイドへの押し込みに使うのは13ミリのソケット。ちょうど肩の金属部分に当たって良さげ。エクステンションを接続してステムシール挿入のSSTとする。(^^;

 まずバルブステム(バルブの軸)にオイルを十分に塗り、ガイドに通す。ステムシール内側にも軽くオイルを塗ってバルブガイドにセット。このときバルブ軸をステムシールに通します。バルブをステムシールの案内にすることで、打ち込みの際に斜めに入って行っちゃうことを防ぐ作戦なり。
 さてステムシールをソケットSSTで押し込むもうとするが、う〜ん、けっこう堅くてキツイ!しょうがないので木槌でSSTを叩く事数回。おお、入っていく。もうこれ以上入っていかないという所までいって、はっと気づいた!
おーっ、ノー!! バルブスプリングシートをセットし忘れてた〜!!
あ〜、バカバカ〜〜!
ステムシール打ち込みに集中してて、すっかり忘れていたよ〜〜!
ステムシールの直径よりもシートの方が小さいので、このままでは入らない。
今入れたばかりのステムシールを外す事に・・・・あ〜あ、こんなところがやっぱり素人だねぇ〜
ちょうど、ゴムが十分に入っていないあのステムシールが犠牲に・・・まぁいいか、勉強代だと思えば安いもんです。
1個追加注文だな、こりゃ。(外すと再使用できなくなります)

プライヤーでコジッていたら、ありゃ!ステムシールのゴム頭部分がぽろっとちぎれちゃった! シールの下側からテコの原理でコジっていたのになんで?
よくよく見てみると、ステムシールを奥まで打ち込みすぎたため、バルブガイドの肩でゴムシールの肩部分を押し切っちゃってたみたいです。そっか〜〜シールの押し込み過ぎもいかんのですね!
シートを入れ忘れていなかったら、このままエンジン組んで始動後にポロッと中で取れていたかも・・・あ〜、危なかった〜。災い転じてなんとやらか。

これを教訓に、まずステムシールの深さをノギスで測って、打ち込み深さを決めることにした。
ステムシールの深さは9ミリ。ガイドの傘部分の高さも9ミリ。ちょうど傘が隠れる手前で打ち込みを止めればいいのですね。実際、打ち込んでいくと、9ミリ入る手前8ミリあたりでできつくなってそれ以上入っていこうとしなくなります。この時点で打ち込みヤメ。多分中でゴムが変形して肩の方に詰まっているのかもしれません。
この状態でカムリフト分のバルブ突き出し量(マルニでは7.02mm)があればいいということですね。測ってみたらシールからコッター下限まで8ミリ。コッターリテーナーの厚みを加えてピッタリちょうどです。(文章ではわかりにくいので図を参照)
長くなりましたので つづく。

ヘッド組立_排気バルブ周り_22007年12月05日 19時55分56秒

さてさて一発目の失敗を踏み台にしてチャレンジします。
1、バルブスプリングシートを置く
2、ステムシールをセットし打ち込む(慎重に)
3、スプリング&コッタリテーナを置く
4、バルブスプリングコンプレッサで圧縮
5、コッタをセット
6、コンプレッサを戻して組上げ完了(コッタがきちんと収まるのを確認)
集中してやるのでけっこう気が疲れます。
バルブスプリングコンプレッサは市販クランプに手を加えた簡単なものですが、
必要な仕事はしてくれました。

マルニはのバルブスプリングは1本のみです。
現代車では2本組み合わせてダブルで入ってることも。

きのう言ったバルブリフト量が気になっています。
バルブリフト量(mm)=カムリフト量(mm)×ロッカー比なので
カムリフト7.02mmのとき、ロッカー比1.0ならバルブリフトは同じ7.02mmということになります。
ロッカー比(レバー比)はロッカーアームの力点〜支点〜作用点の各距離を計測を計測することで出ます。マルニのロッカーアームを測ってみたらレバー比1でしたね。

防音材貼り_ファイアウォール2007年12月09日 19時32分40秒

エンジン組み立て作業と平行してボディの防音材等を貼っていきます。
カーベキューのあるうちにやっておくと楽そうな箇所を先にやっつけておく作戦。(ほかに天井の防音材張りと仕上げとか、フロア下のリアブレーキパイプ取り付け等)こういう感じで進めて、あと1ヶ月ほどでカーベキューを取り外し、フロント&リアアクスルを取り付けて、エンジンを搭載する予定。

まずはエンジンルームのファイアウォールに防音材。
山下オートパーツで8740円ナリ。10ミリ以上の硬めのウレタンスポンジで防音効果はありそう。
しかし観察しますと、特に細い所など、ウレタンスポンジが入って居ない所があったり、ちぎれそうになってたり、ス穴があったりします。こういう所はシリコン系充填剤で穴埋めしたりワイヤで縫ったりして補修。
仮合わせにしてみてボディにピッタリ合わない箇所が2、3カ所。ちょっと砥石で削ってやりました。
再び仮合わせにてボディとピッタリ密着しそうにない浮いた箇所を押さえる為の棒を作っておく。
接着剤は余っていたG17スプレーを使用。ボディ、防音材の両面に吹き、しばらく待ってから接着。すかさず用意した棒でつっかえを入れました。

ヘッド組立_吸気バルブ周り2007年12月10日 19時22分29秒

1個駄目にしたバルブステムシールが届きました。
山下オートパーツさんはいいですね。早いし、ディーラー正規品よりも安いしね。BMW2002用でないかもしれません、他のBMWのも同じで流用が効くと思います。
さてバルブ組みは前にやったのと同じなので割愛しますが、
このステムシール、比較してみると違うんですね。
山下オートパーツで買ったのは正規品で、GOEと裏側に刻印がある所をみると GOETZE製品か。大きく違うのはシール周りの形と、直径。これはシール製が良さそうですね。スプリングの直径も若干大きく、一番違ったのが、打ち込みの際にスンナリと奥まで入って行ったこと。ドイツから買ったセット品は、打ち込みがなかなかカタかった。やっぱパーツ一つとっても、正規品てクオリティ違うのかなぁ。
まぁとにかく、バルブ周りは組み終わりましたよ。
次はロッカーアーム組み。

ヘッド組立て_ロッカー周り12007年12月11日 19時32分49秒

シリンダーヘッドのロッカーアーム周りを組みます。
まずは洗浄から。とはいってもほとんど汚れてはいません。
ロッカーアーム、スプリング、ワッシャー2個、サークリップ、ロッカーシャフト2本を用意。
すべて再利用品。ロッカーアーム、カムとの当たり面は傷んでいなさそうではありますが、くたびれてきてはいるね・・・。

さて、同じくロッカーアームのSSTも作っておきましょう。これはカムシャフトを入れるときに必要な道具。適当なモンで6mm幅20mmの切れ込みの入った工具を3つ作っておきます。画像のようにロッカーアームにがちっと嵌まればOK。真ん中で曲げてあるのはちょっとした工夫です(後日紹介)。

排気側ロッカーアームシャフトの盲栓プラグも入れたし、中空の中身も洗浄しゴミを飛ばした。ヘッドを立ててストーブの側でしばらく暖めておくとロッカーシャフトの入る穴がちょっと膨張してシャフトが入りやすいと思う。

ヘッド組立_ロッカーアーム22007年12月12日 19時47分37秒

ストーブの横で十分に暖まったBMW2002のシリンダーヘッド、いよいよロッカーを入れていきます。
シャフト穴にオイルを塗り、ヘッドボルトの切り込みに注意しながらロッカーシャフトを入れていきます。多少径が広がっているのか、わりと楽にプラハンで入っていくね。スプリング、ワッシャ、ロッカーアームなどを向きに注意しながら順次組み込み・・・。あ〜メカ組んでるって感じだな〜〜
サークリップをはめると、ロッカーアームのちゃんとバルブの頭を叩きました。
ちゃんとロッカーアームがスムースに動く事を確認!
次はカムシャフトを入れます。

ヘッド組立_カムシャフト組み2007年12月13日 22時35分22秒

カムシャフトを入れる際には先日作ったSSTが必要。これはロッカーアームを起こす為の道具で、これがないとカム山がロッカーアームにひっかかってカムを組めません。
まずロッカーアームにSSTを噛ませて画像のように足でSSTを押しますと、カムシャフトがすんなり入っていきます。両手はカムを入れるのに開けておかねばならないので、足で押せるようにSSTにはマガリを入れました。
実際は苦労してカムいれとりますが。

カムシャフトが入ったら、ヘッド前面にあるリテーナを組んで固定。
そしてヘッド後ろのデスビハウジング、スプロケットを組みます。
最後にバルブクリアランスを調整します。0.15〜0.20mmの設定値、今回は0.20mmで決めました。

あとは排気側に新品スタッドボルトを入れてシリンダーヘッド完成!
次は腰下にかかります。