ブロックにピストン挿入2008年01月23日 22時08分38秒

今日はピストン&コンロッドをシリンダーブロックに入れ、クランクとつなげます。

まずは練習を積み重ねたリングプライヤーでピストンに新ピストンリングをはめる。エキスパンダー付きのオイルリングは先にエキスパンダーの直径を広げオイルリング溝にいれておき、その上からオイルリングをはめる。オイルリングは比較的柔らかい感じなので楽に入るね。他のリングも問題なく入りました。(ほっ)
リングの合い口部分は3つを適度にずらしておきました。どうせ動かしたら少しづつずれていくんです・・・ピストン外した時に見たら向きはむちゃくちゃになっていましたからね。とりあえずクランクシャフトに対し直角・平行の方向には向けないようにして、あとは適当になるべく離れるようにずらして。直角方向(スラスト方向)はスラップと言ってピストンがしこたまシリンダー内でぶつかる部分ですからこちらに合い口は向けません。確かにスラスト側にはピストンに擦れた薄い傷があります。ピストンはシリンダー内を単純に上下運動しているわけではないのだそうで、ピストンの傷が物語っていますね。
参考 http://www.maruhamotors.co.jp/advice/technical85.htm(ピストンの動き)

次にコンロッドを取り出してピストンと組みます。
ピストンをストーブ脇であっためて膨張させ、ピストンピンを挿入する。おっと、さきに片側のサークリップ(ピン止めの小さなCクリップ)をはめておくんだった。ピンにオイルをタップリ塗って、ぬ〜っと挿入〜、お〜イイ感じイイ手応え。絶妙なオイルクリアランスを感じます。
ピストンとピン間のクリアランスは0.001-0.005mm. ピンとコンロッドスモールエンド間のクリアランスは0.003-0.010mm. 
ピストン、コンロッドにも表裏の向きがあるので、マークを良く見て注意して組みます。最後に片方側のサークリップをパッチンとはめ込み。ここはピストンに傷をつけない竹べらを使う。これ入れるのにコツが要ります。(竹はいろいろ使えるいい素材ですね)
組んだ後はピストンが軽く首を振るか確認。子メタルも掃除して装着した。

さてピストン挿入。
先にシリンダー内とクランクピンのジャーナル部、コンロッドの子メタルにオイルを塗る。クランクピンは下死点位置に回しておく。ピストンにはオイル塗らない。コンロッドのボルト部に布ガムテープを貼ってシリンダ内を傷つけないように保護。これで準備オーケー。
ピストンの向き(ピストン上面の矢印マーク)を間違えないでオイルリングの下1cmぐらいまでピストンをまず入れる。ここでストレートで買ったピストンリングコンプレッサーの登場、これもやはり内側内壁にオイルを塗っておき、ピストンリングの合い口位置をずらさぬよう三つのリングを締め上げ。きつく、かつ、タケノコ状にならないように端をこんこんと金槌で叩き修正修正しながら締めあげ〜。
さあ定番、コンプレッサーをしっかりとブロックに押し付け、ハンマーの柄でこんこんとピストン上面を叩いてシリンダー内に、ピストンを押し込む!
4個押し込むうち、1個は途中で引っかかりを感じたので、無理せずそこでやめ、戻して締め上げからやり直して入れました。同じくBMWエンジンを組んでいるヘラルドさんのご指導によるアドバイス。

ピストンが入ったらクランクピンとコンロッドの結合。ビッグエンドキャップの表裏を間違えないで規定トルク55Nmで締め上げ、完了。
これを4つ。いやぁ初めての作業、楽しい時間でした!

クランクを手で回したら4つのピストンが動きました、カンドー!です。
リングとシリンダーの摩擦もあり、多少まわりは重たくはなっていますが、妙な手応えはありませんでした。

コメント

_ イカロス ― 2008年01月23日 23時13分37秒

クランクのメタルはピカールで磨いとくと、よー回るになりますよ!

_ ヘラルド ― 2008年01月24日 00時25分28秒

こんばんは。

シリンダーブロックにクランクシャフトを入れただけだと、「部品」という感じですが、ピストンが入ると「装置」らしくなって、俄然楽しくなってきますよね。

ピストンの組みつけがスムーズに出来てなによりでした。また追いつかれてしまいましたね(笑)。今週はこちらも馬力かけて作業します。競争するわけではないですが、早く動かしてやりたいので!

_ にしやん ― 2008年01月24日 07時59分03秒

イカロスさん、おひさしぶりです。今年もよろしく。
へー、裏技ですね!でも、クランクのメタル、もう組んじゃったよ〜(;_;)
新品のメタル表面には、薄白いコーティングがありましたね。プラスチゲージのカスをツメ先で取っていたら力加減によってはこのコーティング?が削れてしまう程、メタル表面は柔らかかったです。意外と爪って固いんかな?あと、表面にはブツも感じたのでとりあえずウエスでよ〜磨いときました。

ヘラルドさん
追いついたよ〜、って別に競争してる訳じゃないんだけど、意識してしまいます。(^_^; 僕はしっかり楽しみたい派なんで、ゆっくりと。気分で、ときどきボディ側の作業もします。
前にヘラルドさんのブログで質問した、オイルポンプの仕切り板。元々組まれていなかったようです(ばらした時って、部品確認しときゃよかった)。
昨日山下APさんに本国オーダー入れてもらいました。400円程度の部品ですが、これがないとタイミング系に行けないので、しばらくエンジン作業はストップです。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
にしやんの愛車はBMW「?」←数字4文字で答えてください(スパム対策)

コメント:

トラックバック