BMW2002A トランクルームの燃料ライン組上2022年03月24日 13時20分41秒

トランクルーム内の燃料ホースなどをくみ上げる。
ガソリンタンクの内部のタンクシーラーも完全硬化した。

パーツは揃って、塗装も乾いた。

新しい樹脂製の燃料チューブを買ったので交換する。
リアシートをはぐったのはこのため。
特段古いものが傷んでいるわけではないが、50年目の部品交換なのである。
ちなみにこのマルニは現オーナー様の甥っ子に引き継がれる予定とのことなので、今出る消耗品パーツは交換してしまい しっかり整備するのである。
このい燃料チューブだが、昔は半透明な樹脂だったが、今は黒い樹脂製になっていた。
ちなみにこの樹脂製の燃料チューブは
トランクからリアシート下、室内のフロアカーペット下の右隅っこを通って、グローブボックスの裏を通り
エンジンルームへと入っていっている。 同じく沿うように設置されている水色の樹脂製チューブは気化したガソリンをチャコールキャニスタ―(活性炭用器)で浄化してキャブに導くためのラインである。


さてトランクルームに導きいれた燃料チューブ。


燃料ゲージ(タンク内のガソリン量をメーターに表示する)と 耐ガソリンゴムホースで接続する。
何度も言うが、この燃料ゲージは燃料ポンプではない。
燃料ポンプはエンジンルーム内にあり、シリンダーヘッドにボルトオンされており、カムシャフトの駆動により機械的にポンピングし、タンクからガソリンをダイアフラムで吸い上げる。



燃料ゲージの写真に写っている部分(上の部分数センチ)は まるっとメタルレディに2時間漬け置いて、パーカライジング(亜鉛リン酸塩処理)しておいた。もうさびないだろう。


薄くラバーグリスを塗っておいた新しいゴム製のオーリングをはめる。
向こうに見えるタンクに組み込むのだが
ギザギザに合わせてはめ込み、長めのマイナスドライバ2本を使って
時計回りにゲージ自体をストップするまで回転させて固定する。
ドライバをうまく組み合わせて回す。

こちらはレストア前の写真だが、燃料ゲージのこの周辺も良くさびてしまうものなのだな・・・



燃料ゲージを組んだら、パイプ部分に薄くラバーグリスを塗り、燃料ホースを差し込んでホースバンドで締める。
ホースバンドの向きも右か左か、外しやすいのはどちらかを考えて組むのである。
燃料ゲージ~ゴムホース~室内の燃料チューブ~エンジンルームの燃料ポンプ~燃料フィルタ~キャブレターへガソリン供給する。
もう一つのボディの穴から出てきているゴムホースはエンジンルームから車体下を通ってガソリンが帰ってくるリターン側ラインだ。
タンクの中はこうなっていて燃料タンクにそのままガソリンは戻っていく。



燃料ゲージに配線をつける。古いコネクタ端子はカットして新しく端子をつける


新しい平型ギボシ端子に付け替え。
配線が古くなってくると、メーター内の燃料計がピク、ピク・・・とかすかに動くことが良くある。
接触不良を少しでもなくすために なるべく接続配線端子は新しく換えてしまいたい。


配線の完了。
配線に巻く布製の保護テープも新しく巻きなおしている。

レストア前の写真と ビフォーアフター比較。(燃料ゲージ自体は交換していない)



ベニヤ版の蓋を置いてトランク内の整備完了。
黄色いペイント・・・
この上に 仕上げのため きれいなカーペットでも敷きたい。
簡素といえば あまりに簡素なトランクルームだ。
いつも思うのだが、マルニのトランクルームはリアのタイヤハウスのでっぱりがごてごてしていて丸見えで、燃料タンクのパイプも丸見え・・・。どうにもみっともないトランクルームなのである。
見慣れればなんてことないが、初めてこれは見たときは、ナンジャコリャ!と思ったものだ。
同乗してくれる女性がいたとすれば、トランクルームは「このままでは」まず見せたくないところである。
「こんな荷室じゃ私のエルメスのバッグが汚れちゃう!旅行いくの やぁ~めた!」といわれたらグゥの音も出ないのである(笑)
うまくカーペットを組んで造形して 美しいとは言えないタイヤハウスのでっぱり周辺や黒い燃料パイプを
隠したい。


あとは車体下で リターンのパイプを新調して トランク周りはいったん終わりである。


次はフロントアクスルのくみ上げにかかりたい。

BMW2002A タイヤハウス内塗装2022年03月25日 15時33分36秒

タイヤハウス内、オーナーさんとの相談で ボディ同色系で塗ることに。


大好物のドン兵衛の汁を1杯分 塗っていきます(笑)
ホームセンターで売っている 普通の鉄部用油性塗料。


最も奥まったところから塗っていく・・・
汚い色が 綺麗な色に塗られていくのは 気持ちがいい。
下地はミッチャクロンマルチ。


こってりしたアイボリー塗料だから 厚みが出る。


塗り終わり。
サブフレームやエンジンの下回りは 今後ブラックにキメる。
このコントラストね。




ここはブレーキパイプの2穴と ブレーキホースを固定するプレート穴。

こんなん塗るだけでも 1時間かかったよ!

BMW2002A リアのタイヤハウス防錆処理2022年03月26日 18時06分13秒

今日は全国的に風の大変強い日、春の嵐だった。
マルニのレストアでは むしろこの強い風が納屋ガレージの中をスゥスゥ通ってくれたために
思わぬ埃まみれの汚れ作業を助けてくれた。

どこかといえば、リアのタイヤハウス内である。
え?ここが埃まみれ?と思われるかもしれないが まぁ見ていてほしい。

塗装のためにKONIショックを取り外した。

これで この中の筒の部分も 塗りやすくなった。

で、問題は、ショック上部のここの部分である。
タイヤハウスの上部。
ちょうどここが袋状構造になっているのである。丸い穴と2個と、水抜きの穴が左右にある。
ドライバで 中をつついてみたら、泥が落ちてきた。


あ~、そうか、この穴から泥が入っちゃうのね。。。中がさびているのが見える・・・


そう思って 軽い気持ちで砂を追い出そうとエアブローしてみたら
とんでもない量の砂埃が出てきた!


こんな状態である!
すぐに納屋ガレージの窓やドアを開放、生暖かい強風吹きすさぶ日なので
おかげで埃はすぐに戸外に出ていったが・・・


この量の砂埃が あの袋状のなかに潜んでいた!これはまだ作業の途中で、もっと出た。


いや~~ まいった!
いったいどれほどの砂埃が溜まっているのだろうか。
まだエアブローしていない左側のほうを フレキシブルカメラで覗いてみた。


なんだぁ・・これは・・

棒を入れてみたら、粉々に砕けた。
乾いた砂埃の塊だったのである。

うげげ^^!!!
こりゃ~あの量の埃 出るわな!!

で、埃まみれになりながら、徹底的エアブロー作戦!!

もう埃が出なくなったところで覗いてみた。
太い柱みたいなのは、ショックの入る筒である。
埃は追い出したので全く無い。
なかはこんな具合に けっこう さびている・・・。
錆の対策をせねば・・・
この中にサンドブラスト吹き込んで また埃まみれになるのは嫌だ・・

そこで このノックスドール750スプレーの登場だ。
塗料ではなく、低溶剤の浸透性防錆剤で 錆の上にも塗布可能という。メイドインSWEDEN!
本当は サイドシル内部の防錆処理に使う予定だったが、もう ここで使うしかあるまい。
付属のなが~いロングノズルの先がミソ。
放射状に噴射してくれるので、奥まったところ突っ込んでスプレーすることができる優れもの。
テストしてみたが、けっこうな勢いで噴霧することができる。結構奥まったところにも入って行くのではないか。


奥まで入れて浸透性防錆剤をスプレーしながら手前に引いていく。


ブシュ~~!といい音がしている。
場所を変えて、全体にいきわたるようにし 何度か繰り返した。


サイドの水抜き穴から浸透性防錆剤が出てきた。


中を見てみると しっかりと防錆浸透剤で まんべんなく 塗れている。

いいんでないかい??

隅っこには 出きっていない浸透性防錆剤が溜まっていた。
何度も吹いたからだ。 まぁここは 時間をかけてロウ状にかたまっていくだろう。
考えても見てほしい。雨の中をマルニで走ると、ここは泥水がこのようにたまってしまうと思う。
走っているから、左右の水抜き穴から泥水はやがて出ていだろうが、袋状の部分だから、これはなかなか内部は乾かないと思うよ。

・・・・・・・・・・・・・・

思わぬ落とし穴で タイヤハウス内は塗装できなかったが、
結果的には ここの内部の防錆処理ができてよかった。
この2つの穴はグロメットみたいなもので塞いでおきたくなるが、通気性を考えて開けたままにしておいたほうがいいだろう。まぁ、一番いいのは、雨の日にはマルニには乗らないことだ。


左右のタイヤハウス内袋状部分を吹いて、まだ余っているから、
ロングノズル内の防錆剤が固まらないようにさかさまにして からぶきしておく。
残りは明日にでも サイドシル内部に吹いてしまおうと思う。


汚れ仕事の後の風呂、そして麦酒がうめいのである。
いろいろ飲んだけど こいつが一番好みの味だな。銅色のパッケージも好き。

汚い画像ばかりだったから 最後にきれいなお花を。
うちの鉢植えシリーズ。原種系のシクラメンです。^^

キャブレターの予備をゲット!2022年03月27日 14時38分29秒


ヤフオク!でいいものを落札しました。


うちのマルニと同型の2バレル  ダウンドラフト キャブレター!
SOLEX DIDTA
しかも2個で4200円で! 4200円ですよ、奥さん!!
ヤフオク!はチェックしておくもんだ
まさに掘り出しもんとは このことですよ奥さん
矢印のLLCホースを繋ぐところが、腐食もなくいい状態なんです


この燃料カットのソレノイドはもはや入手不可能ですからね。

細かいスプリングなども ちゃんとあります^^

使えるかどうかは 車載してみないとわかりませんが
今すぐお電話を!^^

BMW2002A サイドシル内部 防錆処理 ノックスドール7502022年03月28日 07時31分31秒

サイドシル、ここですね。
中が空洞になっており 知らず知らずのうちに さびてくるところですね。


にしやんのマルニはここの錆がひどく、サイドシルを切って 鉄板で作り直し、
接着剤とリベット打ちで作り直しました。
2007年ぐらいだから、もう14,5年も前の話だよ・・。自分的には7,8年ほど前って感じなんですが・・・
詳しくは
を見てくださいね。




さてこのマルニはどうか??

カーペットをめくったら サイドシルのところに2こほど丸い穴が開いています
リアシーとの下あたりと


前シートの横当たり。ここからフレキシブルカメラを入れて 中の様子を見ます。


サイドシル内部の撮影。
出っ張りは、シートベルトのリールを取り付けるボルト受けですね。

サビ地獄かと おもいきや 案外きれい
サイドはさすがに さびてますが。


合わせ目など



サイドシルの底部分 埃が若干。

もうどこがどこだか わかりませんが 
にしやんには だいたいどのあたりか見当がつきます。

50年でこうなってさびてくるんだね。


でも強度はしっかり 保たれているはず。

断然きれいですね!(うちのと比較して)
ただ、さびているところもあるので、ノックスドールします。

吹き付けた後。
内部、まんべんなく浸透性防錆材で濡れています。


ピントが甘いですが 中はまだ 防錆剤のミストが漂っていて そこには少し防錆剤のたまりが見えますね。
でっぱりは、シートベルト取付のボルトの受けですね。

テロテロ。^^

あ~~50年ぶりに しみるわ~~~ なんて マルニさんは言ってるんですかね??


前側のところからも 吹いておきます。

しっかり浸透して これ以上の錆を防いでくれよ~

まぁ 2年の車検ごとに吹いておけば もうMAXばっちりだと思います。

リアタイヤハウスの袋状のところ左右と、
サイドシルの右側を吹いて、500ml缶が1本空になりました。
けっこう吹けますね。

あとやるところは、
・左のサイドシル内部
・リアのタイヤハウス周辺、室内側から吹く
・フロント下端のいわゆる「奈落の底」と呼ばれる部分
をこいつで防錆しときます。
ここが、その奈落の底・・・
整備していて ここにねじを上から誤って落とすと ここの狭い箇所に落ちて、もう回収できなくなるんですよ、ここ。
底にはいっぱいそんなモノたちが溜まってます。(笑)

ちなみに先日ご訪問頂いたオーナーさんのご意向で
今回はここを切除しないで 防錆処理だけをすることにしました。
将来、地元の板金屋でしっかりやってもらってください。


BMW2002A リアタイヤハウス内塗装2022年03月29日 00時00分01秒

リアのタイヤハウス内を刷毛塗り塗装。
上部袋状の箇所の中は先日ノックスドール750を吹いた。

厚みを持たせて コッテリと...
タイヤハウス1か所でビール缶1本分ぐらいの塗料は 消費している。







フロントのタイヤハウスの方も乾いた。
やっぱボディ同色に塗るのはイイネ。 レストアしましたぁ~っって感じで。


ここにサスペンションやらブレーキラインやらを 組み込んでいく。

錆取り系の作業は時間もかかり汚いしつらいものだが、
パーツ組み込み系は早いし楽しい。

このマルニのレストアも7合目あたりといったところか。
ちょっと机の整理と配置換えをした。
ちょうど 椅子の真上あたりに ツバメが毎年巣をかける場所 (作りつけた台) があるのだ。
机のうえにウンチが落ちないように・・・

先日からちょくちょく ツバメが納屋ガレージに巣作りの場所検分に入ってきている。^^

BMW2002A ラジエターの内部洗浄と耐圧試験2022年03月30日 21時30分08秒

今日はマルニのラジエターのお話。

さてこの2002Aに もとからついていたラジエター

取り外した そのラジエター。

周囲はさびていたり


真鍮の腐食も結構あり

補修の跡も・・・・。

内部のコアの部分も 見える部分だけでも こんな錆で埋まりつつある。
これはちょっと使いたくないなぁ・・・。


幸い、オーナーさんがAT車用の中古のラジエターを用意してくれていた。
今回はこれを組み込むことにする。

コアもこれならだいぶましである。 一部しか見えていないので あくまで推測ですが・・・


AT車なので、ATFクーラーの中身も パーツクリーナーで洗ったが、
汚れは出てこず、ラジエター内部への漏れもなかった。


とはいえ、確実に漏れがないか、コアが詰まっていないか?という一抹の不安は残るわけで。
ここはラジエターの専門業者に持ち込んで コア内部洗浄と 漏れチェック(圧力をかけみる)をしてもらうことにした。
隣県の金沢市の草島ラジエター工業所さんに頼んだ。
(富山県内ではもうラジエター屋さんは無いのです・・・)


持ち込んだ翌日、仕上がったよということで連絡が入った。
取りに行って話を聞くと、中身は酸で洗ったそうである。
圧力をかけての漏れはなかったとのこと。ヨカッタ。
料金は税込み5500円であった。
ATFクーラ―ラインがあるかないががATとMTの違い。
AT用ラジエターの新品は欠品だが、オールアルミ製の2002Aに使えるラジエターが海外で販売されている。3~5万円ほどだ。

ラジエターキャップを開けると、中身は金色にメッキみたいなコーティングが施されていた。

コアの中身はこれ以上の酸洗いは危険ということであった。

ロワーホースの箇所もきれいになっていた。




・・・・・・

この2002Aのラジエター(左側)に加えて、
実は自分のマルニ(MT)のラジエター(右側)の漏れ修理も慰霊していたのである。

この画像は、修理に出す前の自分のマルニのラジエターの状態である。
アッパーホースの接続部分から少しづつクーラントが漏れてくる状態であった。

どうもアッパーホースの根元、矢印のあたりにピンホールかクラックがあるらしいのだ


修理から上がってきた自分のマルニのラジエター。
(修理箇所を見たいため、あえて塗装はしないでおいてほしいとお願いしておいた。)



きちんとハンダで修理してある。^^ 中身も洗浄済み。



その裏側もつけてある。

で、ここを修理していたら あちこちからも漏れが認められたということで
何か所も修理してあった。



合計5か所の修理・・・!
修理代は1万円であった。
ラジエター屋さんの工場長に このラジエターはかなりお疲れのようなので
次にどこかもれたら 新品に交換したほうがいいと強く勧められました。


このラジエター君たちには もうひと頑張り していただきましょう。


ちなみに~ 新品はこの価格だよ。(クーラー付きモデルの場合、コンプレッサーに干渉しないようにロワーホースの接合部分の形状がこうなっている。)


オリジナルにこだわらないのであれば、2002に合うアルミ製ラジエターは
イーベイでたくさん出ている。こっちなら 送料込みでも4,5万だ。



新しいラジエターを組み込む際は
赤いファンブレードとのスキマに注意しておく。(写真はすでにラジエターを取り外しえてあるもの。ラジエターっぽく見えるのは、クーラーのコンデンサだ。)

ブレーキング時にエンジンが揺れることも考慮し ラジエターとのクリアランスをなるべく取りたい。


前述したが クーラーのコンプレッサーとロワーホースが
じゅうぶんなクリアランスがとれるようにしなければならない。
写真はAT車だが、この場合、ATfクーラーの90度曲がりパイプとコンプレッサーとのクリアランスにも注意。