BMW2002A フロントサスペンション整備その1 ― 2022年03月07日 13時00分50秒
まず、このマルニはブレーキキャリパーとブレーキホースをあらかじめ外してあります。
ストラットケースにボルトで止めてある箇所を外してください。
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この車はすでにブレーキキャリパとブレーキホースは外してあります。
なお、この作業の詳細な写真は こちらの方で ご覧ください。
ではいこう
まずスプリングコンプレッサーでちぢめます
ジャッキでストラットを持ち上げ、この部分、3本の14ミリボルトを外します。
ストラットもち上げないと、このレンチをかけるスペースができない。
ワいやを通す穴が開いてます。
絶対緩んでほしくないボルトってことです。
このボルトは1本800円の新品に交換します。左右で6本。
3本目を外すと ストラットケース(上の部分) ステアリングのリンク(下の方)から分離できます。
アッパーマウント(アリャー 切れてる・・・要交換ね)のボルト3つを外します。
新品を5000円でワロスに左右で2個注文済み。
ストラットが外れました
右が現在ついて居た車高を下げるスプリングで5.5回巻き。全長270mm
右がノーマルのもので、7.5回巻き。違いはあきらか。
足回りのボールジョイントブーツが経年劣化でヒビが入っており、これでは車検とおらないです
ボールジョイントを外すため ここのナットを外します。結構さびてるな~~
回り止めのピンを抜きます
ナットを外した後、嵌合を外すために プーラーを使ってみたが外れない。
当然、ボールジョイントセパレータは こんなところでは使えない(はまらない)。
結局、ここでカット。
どうせボールジョイントは使わんから
メルセデスのボールジョイント交換に使用したSSTを使う。こいつで打ち抜く作戦
バーナーであぶったりもしながら やっとこさ 嵌合、抜けました。
こんど、ガレージ用にプレス買うかな~
アームのかたいナットをガレージジャッキパワーで外す。
いろいろ外した足回り部品。
アームのブッシュも打ち換えて交換しなければ。もちろん、錆取りと塗装も。
一番でかいアームも新品電出るんだけどね、3万で。今回は再使用。
スタビライザーのブッシュ(スタビライザーバー直径15mm用)も硬化していたので交換予定。
マウントを外します。
エアーインパクトで19ミリトップナットは一発で緩みました。
ナットやワッシャーの順番。
スプリングとスプリング受けの傘を外し、
ストラットケースからショックを出してみる。
いつものチェーンバイスとパイプレンチのコンビで ケースのねじ込み蓋を外す。
ショックは手でめいっぱい引っ張れちゃうし、引っ張っても自ら縮んでいかない・・・。
もう完全に抜けています。
交換です。フロントショックは油圧式を1本1万でワロスに注文済。
ストラットを引っ張り出すと、おお、マルニオリジナルの赤ショックじゃん!
半世紀もの間 ご苦労様~~
今後はストラットケース、アーム類の錆取り塗装やブッシュ交換など。
やることいっぱい~~~
本当はここで ホイールベアリングとブレーキディスクも交換したらいいんだけどね。
予算もあるし、まだ使えそうなので 今回はパス。
どちらも あとでストラットを分解しないでも 簡単に交換できる部分だしね。BMW2002A リアブレーキシュー取付 ― 2022年03月07日 20時22分11秒
新品のリアブレーキシューが届きました
上と下のスプリングは再使用です。
銀色のアームはサイドブレーキワイヤをひっかける
可動部のワッシャもちゃんと入っています。
シュー戻り用のスプリングも錆とりして、ブレーキグリスで動きをよくします。
左右の動き⇔がスムーズになるように。
右用と左用があるので 間違えないように。
右側はこのように組むことになります。
ところでリアブレーキのバックプレートに このようなでっぱりが左右に2つ あります。
裏の17ミリボルトで、偏心したピンが動きます。
これはブレーキシューとブレーキドラムの隙間を調整するためのピンです。
ブレーキを踏むたびにシューはすり減っていくものです。ということは、ドラムとの隙間が広がっていく訳です。隙間が広がれば広がるほど、ブレーキは効きが弱くなっていきます。
だからここで偏心ピンをすこし回して、シューがすり減った分だけ ドラム側にシューを押し広げて近づけてやる必要があるのです。
今ほとんどの車は、隙間を自動で調整する機構がリアブレーキについていますが
半世紀も昔の車のマルニにはそれがなく、シューの隙間調整を 時々手でやらねばなりません。
最低でも車検ごとにはチェックしなければならないでしょう(24か月点検整備項目です)。走行状態によっては、車検を待たずに。
以前、知人の1502で車検が通らなかったことあがりました。
原因は、リアブレーキの制動力不足、つまり、ここのすきま調整をしていなかったために、最大にリアブレーキの制動力が発揮できなかったのです。
うちで調整後は、ちゃんと制動力が出て、車検をパスしました。
マルニオーナーの方は、リアブレーキのスキマ調整ピンのことは知っておかねばなりません。
いまは新品のシューを組み込むので、
調整ピンは とりあえず内側(中心寄り)にしておきます。(あとで調整します)
ではシューを組み込みます。
矢印の6か所 バックプレートにでっぱりがあるので ブレーキ専用グリスをチョンと筆で付けます
この6か所は シューを組み込んだときに、金属と金属がこすれ合う部分なのです。(→専用グリス必要)
こういうところが こすれます
これはリアの右側です。画面の右側がフロント側。
まず片側のシューを組みました。
サイドブレーキワイヤの先を 前述したシューの可動部にひっかけます。
そして、ハの字型の シュー抑え&戻りのためのスプリングをシューの穴にはめる。
スプリングの片方は このようにハブに固定しておくと らくです。
このスプリングを左右間違えずにはめます。
右半分のシューを装着。上の3つのやじるしの部分、ちゃんとはまったか 確認。
戻りスプリングの片側のフックを、左側のシューにひっかけます。
先に下のスプリングを穴にはめます。
プライやなどでつかんで、スプリングの力に抗いながら・・・バチン!とはめる。
最後に、上の戻りスプリングを 特殊工具(J型フック)で引っ張って シューの穴に引っ掛けます。
左右 ちゃんと確認
組付けは 以上。
最後にブレーキドラム(内径230mm)をかぶせるだけですが
内径の確認。規定値が刻印されています。
内径が231ミリを超えるまですり減ったら もう使えませんよということ。
計測してみたところ 231ミリ未満でしたので このドラムはもう少し使います。
とりあえず組みつけはここまで。
あとは
フロントのストラットを整備し、フロントのブレーキラインとキャリパを装着し、
ブレーキフルードを入れ、マスタシリンダまでエア抜き・
そして前後ホイールをはめたうえで、サイドブレーキワイヤとシューの隙間調整をします。
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