BMW2002A ATシフトコンソール仮付け ― 2023年02月02日 12時50分35秒
車検取得のため
ATシフト回りの組付けです。今回は仮の組付けです。
夜間照明の麦球2個。アースを取ります。
矢印の部分にキリカキがあるので少しねじって開いてシフトレバーをくぐらせます
取付は黄色い→2か所のねじ それと 青色の矢印の押さえ金具。
センターコンソールはクーラーユニットを組み込んで今回新たに作りなおすため
いまのところこんな感じで仮組し 車検通します。
シフトゲートに ごみ落下防止のための「ブラシ」は まだ植毛入れ替え 完成していません。^^;
コレね…なんて言ったっけ?そうそう、別名、「熟女のブラシ」(©オーナー様)
ドアのスキマ風防止のやつでも 代用できそうだが・・・
誠意 植毛中!(*´ε`*)
麦球のソケットを差し込む
ちゃんと光りました
ここにシフト位置の表示カバーをはめるだけ
フチの部分の塗装剥げで光が漏れてます。あとで黒塗料を塗ります。
運転席から見ると、麦球2個の位置のせいで R と 2 がやたらと光って見えちゃってますね・・・
にしやんはこういうとこ、妙に気になっちゃうんですよ・・・
マスキングテープを貼ってみる
こうすれば 全体が光って見えます。
暖かみのある色で いいじゃ~ん♪
ニュートラルは0の表示。ドライブはAの表示となっています。時代だね~
PRO...プロ?カップヌードルプロ?
このフォントも エンブレム2002に合わせているんでしょうね~
下の部分がら空きにて とりあえず適当な箱をはさみ・・
ハンカチでも巻いとけばカワイクおしゃれに(笑)
サイドブレーキの根元のゴムカバーもとりつけました。
シフトレバーとサイドブレーキのグリップ部分のビニルや新聞は 汚れないための保護です。
この春、オーナーさんに車をお返しするときに 剥がします。
BMW2002A ATシフト調整 ― 2023年01月22日 17時43分11秒
寒いですね~~大寒ですからね~
と ばかりも言っていられない、がんばっていきましょ~
ATのシフト関係の調整から。
まず、ATシフトレバーの軸の錆。
なるべくサンドペーパーで除去。
このまま銀でスプレーしようとも考えたが・・・
光沢が欲しくて アルミテープをぐるっと貼りました。
ここに錆があったなんて 気づくまい。^^
可動部の点検とグリスアップ
車体下。
ATのロッドとのリンク関節部分。
こちらはワッシャーや樹脂で自作のリンケージを作っていた
その記事は こちら
これを本来の樹脂成型品パーツに交換した。
グリスアップして これで本来の姿に。
まぁここは動かせば動かすほどすり減る箇所ですから 消耗品ですね。
でも最悪 ホームセンタにあるもので自作できるってこと。
もう一か所。
シフトゲートの段差のちょっと加工。
矢印の部分にさらにもう一段 段差を作った。
パーキングの位置の一番「奥まったところ」に、パーキング位置でがっちり固定できるようにしたかった。
パーキングの位置がゆるゆるなんで。^^;
シフトレバーをしっかり奥まで入れれば、「カチッ」とはまるところを作ったので
底の位置でのみ エンジンが始動できるようにした。
リバース「R」にシフトを入れるときは、手元のレバーボタンを押し込むことでRの高い段差に乗ることができる。ひざや手が不意にシフトレバーに触れて、走行中に勝手にリバースに入らないようにするための仕組みですね。こんな数ミリの段差による安全装置。
シフトの軸と、この段差の位置がぴったりくるように 調整しなければならない。
当然、以前記事にした、ATにねじ込んであるシフトポジションスイッチの調整も必要です。
ここはテスターですいっちがちゃんと通電していることを確認します。
なんか細かい話になりましたが
これをしっかりしておかないと エンジンのかからない車になっちゃいますよ^^
BMW2002A オートマミッション3HP12のオーバーホール5 アウトプットシャフト編 ― 2022年11月05日 11時05分25秒
ZF 3HP12 のクラッチ群よりも後ろ側をばらしてみる
特段 OHするところもなく 整備としてはアウトプットシャフトのオイルシールを交換するぐらいではないだろうか。
高級オイルシールは モノタロウで買えます。
交換前の古びたオイルシール
ここの深さをはかっておきます
嵌めるときも同じ深さで 3mm
シールプーラーを使い てこの原理で外します
破壊前提ですね シールはもろくなっていて、いじってると砕け散りました
ベアリングが見えます 異音がなければこのままで再使用
シールの打ち込みは 塩ビ管で。
均等に入りました。
ファクトリーマニュアルではAは3ミリにせよとある。4mmでも問題なかろう。
フランジがリップに当たらないようにするためだろう
余計なことしてますが 液体ガスケット塗布しといた
カバーを外してみました
これ以上分解もしない。
ガバナは遠心力を使うATの油圧制御のパーツです。
スピードメータードライブギアは このように上下にフリーに動きます
ピンでとめてあるわけでもなし。
このあとアウトプットフランジにて押さえつけられて固定されるので これでいいのです
ガスケットを作りました 0.5mm厚
カバーをはめて スピードメータードライブギアがケースに取り付けてるドリブンギアにちゃんとかんだことを核にしてから
13ミリボルトやナットを23Nmで締める
アウトプットフランジとオイルシールのあたり面は目の細かい耐水ペーパーできれいにしたあと
軽くATFをぬっておいてから オイルシールのリップを痛めないようにしてそっと入れる
フランジしめつけナットを手で軽く締めた
30ミリソケットでアウトプットフランジをナットで締めこみます。100Nm
またもや回り止めにチェーンバイスが活躍。この道具、ほんとにいいわ。
このブラケットはマフラーハンガーを支えるもの。ATのケースに2か所 共締めになります
↓こんな感じに取り付けます
30ミリ カラーナットをしめたら
緩みどめのリングをはめます。
リングのフチの方を ペンチで6か所ほど均等に外側に向けてちょいっと曲げておいて(こうすることでフランジ側に食い込む)から、かるく30ミリソケットで叩き込む。これでリングはフランジにかみこむので取れなくなります。
叩き込んだ後は、フランジの切りかきにポンチします。これでナットはゆるまないでしょう。
何回か再利用できると思いますよ。
組上り
スピードメータードリブンギア
こういう断面図 ここのオイルシールが欠品中
ケーブル差し込むときに 外側に筒状のケースがある
ケーブルの先はこうなっている
横のねじ穴からM8ボルトをねじ込んで ケーブル先端の丸くえぐってあるところにはまり
ケーブルの抜け防止となっている
差し込んだあと、液体ガスケットぬりをし、13ミリのロックボルトを通して締める(これで抜けなくなる)。
ここにもオイル漏れ止めの銅ワッシャ。
このようになります。マルニのスピードメーターケーブルはMT,ATともにまだ新品が出ます。
BMW2002A オートマミッション3HP12のオーバーホール4 クラッチ編3(組立) ― 2022年11月03日 19時42分34秒
ではZF 3HP12 くみたてていきます。
真ん中のローラ^ベアリングの上にはワッシャが乗りますが、プラネタリーギア側の方にくっつけてあります。
左右に長い回り止めを入れます
20番のでかいリングを取り出し
20番のでかいリングを入れます
プラネタリーギアとりだして入れます。
赤い矢印がローラーベアリングに乗るワッシャです。
プラネタリーギアをのせたら 6本のピンとスプリングを立てます
Dクラッチのディスク群
順番にフリクションディスクとアウターディスクをはめていきます。
クラッチDの7番 アウターディスクを入れます。これは穴の刑が小さいので、ピンしか通らず、スプリングの上にディスクが乗ります。
これにてクラッチDはおわり
続いてシリンダーを入れますが 上下があります。
矢印の穴2つ 下(バルブボディ側)に向くようにして入れます。
ファクトリーマニュアルと上下の記述 違うんだよね~
3Hp12には前期と後期の2タイプあるみたいだから その違いかな。
次はクラッチC’群です。
これらのパーツ
アウターディスクにも違いがあるので注意です
→の穴が狭いほうが7番 広いほうが13番
中央の歯車(14番)を入れたら、7番プレートをいれ、その上に 6つのスプリングをピンに通し載せます。
つまり、7番プレートの上に スプリングが乗っかることになります。(7番プレートの穴が狭いので ピンしか通りません)
続いて8番フリクションディスク、
その上に13番アウタープレート、
その上に8番フリクションディスクの順に入れます
(8番は写真矢印のとおり歯車にかみ合い、13番はスプリングピンにかみ合います。)
これでクラッチC’はおわり
次にクラッチC群
中央ギア(9番)を入れます これも表と裏があるので注意。
こっちが上になる。
次にでかいリング10番を入れる。 これも上下あり
でかいリング入りました
ここはこうなっているので・・・
四角いパーツを左右に1こづつ入れます。
左右に入れました
フリクションディスク8番を入れます
次にアウターディスク7番を入れ
その上に6の「穴あきリング」をピンにはめる。(6番リングはスプリングの上に乗ります)
これでクラッチCおわり
こうなっております。
次にシリンダを入れます
側面の穴が バルブボディ側に来るように
まっすぐ入れないと きついので ひっかかっちゃいますよ。
すこしづつ 上を押し 下を押しで 少しづつ 入れていきましょう
左右のキリカキが 先ほど入れた四角いパーツにぴったり合うように
穴の位置に注意
自作した特殊工具で シリンダを数ミリ押し込む(スプリングに乗っかっているのでシリンダは上下に動きます)
ゴムスリーブを4個入れます
しっかり奥まで おしつけ このあとスプリングを入れて 輪止めでとめる
輪止めでスプリングを止めた
穴の向こう側に シリンダの穴があることになる。 スプリングの長さ決まってるので注意
最期にABクラッチパックを入れる これは載せるだけ かんたん
ガスケットを新調 (自作切り出し)
ガスケットシートは0.5mm厚
ポンプ組付け済みのベルハウジングを 13ミリボルトを23Nmで締めておわり
BMW2002A オートマミッション3HP12のオーバーホール3 クラッチ編2(クラッチ各部点検) ― 2022年10月29日 13時11分18秒
3HP12の各部点検編です。
まずはA/Bクラッチケース。カシメタイプ。
洗浄しても特にごみなどは出なかったしこれで良し。
後端側には2本のオイルシールがはまっている。
ファクトリーマニュアルにはこの金属ケースのカシメを外すBMW専用工具の記載があった
分解したらこうなるんだっって感じで見ておく
3HP12には(たぶん初期のものには)金属ケースでカシメてないA/Bクラッチケースもあるみたいだ。
それはサークリップを外すだけで 分解できる。たぶんケースカシメタイプに変更なったのだろう。コストの関係?
C,C’クラッチのフリクションディスクは問題なしと思う。
Dクラッチの方も 2か所の摩擦材のはがれが認められたが このまま使う。
次はシリンダと呼ばれるパーツだが
クラッチDno7(プレート)との間にスラッジだまりあり。
もちろん洗浄
こういったバリも取っておく。摩擦が激しいのだろうか?
さてシリンダとよばれるゆえんは、上下に2枚の皿状のピストンが入っていて、油圧によって動くからだ。
手を押し当ててみて、軽くエアを吹きいれると、手ごたえで、皿ピストンが動くのがわかる。
油圧がかかるとクラッチディスク群を押し付けてギアをつなぐ役目のようだ。
エアを入れて開けてみた。手にしているのがピストン。内側と外側にシールリングが入っている。
このあとシール傷めないようにシリンダに戻しました。
プラネタリーギアセットは分解もできるのだが、動きはスムーズなのでこのまま洗浄だけとする。
次は組立編です。
BMW2002A オートマミッション3HP12のオーバーホール2 クラッチ編1(取り外し) ― 2022年10月26日 10時02分19秒
ZF 3HP12のベルハウジングを 13ミリボルトを外して 分離します
本体側ケースはプラケースにでも入れて立てたほうがいい。
ファクトリーマニュアルでは専用工具で本体を固定するとあるが、そんなものは無い!ので
いきなりA/Bクラッチセットが見えているので これを上に抜きます。すんなり抜けます
外したA/Bクラッチセットです
これがなんと、金属ケースにがっちりカシメてあるんですよ~・・・
これじゃあ分解できないじゃないか。
中には湿式多板クラッチ(フリクションディスク)が何枚も入っています。
上下でこのようにケースのふちを曲げてカシメてあるので 分解はあきらめ。
工夫してカシメを曲げても、「ケースは一度曲げたら再利用はするな」とファクトリーニュアルに書いてあるので・・・ また、もと通りにカシメ直す自信がない
さて A/Bクラッチセットを抜いたらこうなっています。「シリンダ」というパーツが見えています
ここで、先に 下側の4つの矢印個所を作業します。
輪止めとスプリングがあるので スナップリングプライヤでこれを取り外します。
スプリングの自然長が決まってます
飛ばしてなくさないように。
一応書いておくと、線径1.0mm 外径7.5mm 自然長25mm29mm 巻き数はご覧の通り
スプリングの向こう、ゴムのチューブがあります。
スプリングはこれを押さえていたのですね
このチューブを4つ外します 油圧保持のパーツだね
それぞれの位置を確認してちゃんと保管。
ゴムスリーブはこのようにひっかけて抜きます
ファクトリーマニュアルでは木ねじのような特殊工具をねじ込んで抜くとありますが、こちらの方が確実と思う
サイズをかいておくと 外径10mm 全長7mm 内径4~5mm
NBR素材のゴムチューブから切り出して 代用が効くのではないだろうかひっかける工具は 古びたドライバーの一つから ディスクグラインダとヤスリで削りだして自作しました
直径5㎜に削ったあとで、先端をここのような形状に削る
ゴムスリーブを抜いたあとこうなっています
これはバルブボディからクラッチシリンダへのATFの通り道です
さて ここからは分解図を見ながら行きます。
さて中を覗くと シリンダの左右にこんなのがあるので2こ外します
こういった特殊工具を作ります。6mm厚の平鋼22cm、M8*90mmボルトを2本、M8をねじ切りする下穴ドリル6.8mm径とM8タップが必要です
セットして、見えている「シリンダ」をできるだけ押し下げます。数ミリ下がります。
ここに大きなサークリップが有るのではずしたいのです
外れました
サークリップを外したら「シリンダ」を抜き取ります。
簡単にいってますが、なれがなかなか直径ぴったりで上に抜けにくいですよ。
幅がぴったりで真上に抜かないと 側面にななめになり ひっかっかかりやすいです。
こういうきついのを抜くときは、ATFをケースのフチにかけながら滑りを良くして 少しづつ振動させるようにしてやると抜けやすいです。なお、内側の輪っかはオイルシールなので傷をつけてはいけません。先ほど抜いたゴムスリーブの穴のうち 2つはこれなんですね
シリンダの中にATFを送り込んでいる。
組むときはこの方向でいれなきゃいかんということ
裏を見ると ディスクが2枚 ATFの粘りでくっついてきました。分解図の6と7です(クラッチC)。
シリンダを取るとこうなっています。 茶色いフリクションディスク(クラッチC 分解図8)が見えます
はいここまで、いいですか~?
フチのピンとスプリングを取ります
分解図9のギアを抜きます リングもありますね 分解図には書いていないようだが・・
茶色いフリクションディスク(クラッチC 分解図8) 摩擦材が表面に張り付けてあります。
これ、先日 ヤフオクに1枚3800円で出ていたなぁ・・・
とりました ディスクにひどい摩耗などは無し。
つぎに外側の輪っか。
外側の重たい輪っか(クラッチCとクラッチC’の間、分解図10)を取ります。
上下あります
こうなっているんですね フリクションディスクがギアにかみ合う
さて次に、これより下(クラッチC’、シリンダ、プラネタリーギアセット)はシャフトをつかんで、
ごっそり上に引き上げます。
これが誉れ高き プラネタリーギアか~~! またシリンダがくっついてますけれど
プラネタリーギアの華麗な動きの動画は こちら
シリンダの下にまたもやディスクが1枚くっついてきました。クラッチDの分解図7のディスクプレートです
クラッチDが見えました。 バックするときに働くやつね。
クラッチDのディスク群を取ってチェック。一番上のフリクションディスクだけに2か所のはがれあり。
交換したいが パーツ欠品^^; う~ん まぁこの程度なら いいだろ
またスプリングがあるので6個とります スプリングは合計12個ってことですね
さいご、分解図の20を取ります
とれました これまた真上にぬくやつね
ロックのパーツがあるので2個とります
もうこれ以上は分解できません。このギアは後端のアウトプッッとシャフトとつながっている。
ここまでです。中心にローラーベアリングが見えます
因みに、シフトレバーをPに入れたときに、
ここがかみあって、車輪が回らないようにロックしています・・・じつに「か弱い」でしょ。
何が言いたいかっていうと、駐車するときは、シフトをPに入れるだけじゃなくて、必ずサイドブレーキも引いてね、ってこと。でないと ATのギアに無理がかかっちゃいますよ。
各部洗浄に回します。
以上クラッチ分解編でした。
次はクラッチ各部の点検、などです。
BMW2002A オートマミッション3HP12のオーバーホール1 ポンプ編 ― 2022年10月24日 20時05分26秒
BMW2002A の3速オートマミッション、ZF 3HP12のオーバーホールをします。
最も初期の頃のATなので 複雑な機構はなくいたってシンプル。
一番のネックは、パーツが出ないことだ。でもそこは探せばあるもの。
イーベイではオーバーホールキットが出ている。円安なんで15万程度。送料込みで18万ぐらい。買ってないけど。(笑)
写真を見るに、ガスケット、オーリング、オイルシール・・・これらは国内で用意したりガスケット自作(複製)もがんばればできる。
困るのは、摩耗したフリクションプレート(摩擦材が貼ってある茶色い丸いやつ)や金属製のディスクプレートだ。ディスクプレートはめったに摩耗することはないので、なんとかフリクションプレートが用意できればと思う。これらもイーベイで探せば出てくる。
今回扱うATの番号
ディップスティックのパイプはとっておく。ひっこぬくだけです
差し込み根元のオーリングも交換します。オイル漏れがしやすいところなので。
Oリングドットコムで購入。NBR-70-1(1A)線径3.55mm、内径18.00mm 1個130円
これがピッタリなんだわ
スティックのパイプを押し込むときはすべりが良くなるよう オイルを塗ってやってください
ここがからオイル漏れしてて、手っ取り早く液体ガスケットを外側から塗りこめてでオイル漏れ止めしてある2002Aをよく見かけますね...。
トルクコンバータ(トルコン)を抜く
ベルハウジングの13ミリボルトを外す (ナットの場合もあり)
ベルハウジングがとれます。 おっと本体側(クラッチ側)のワッシャーもついてきちゃいました
13ミリボルトは外し、その穴から向こう側へATFポンプユニットをピンポンチでコンコンして均等に押し出す
外れたポンプユニット。歯車が向こうについたままだ・・・
歯車セット。異常摩耗などは無かった。
ベルハウジング側 異常な摩耗は無し
周囲のカスを取る。
ここにはオーリングが乗るので。
ポンプユニットは洗浄。組み付け前にATFまぶし
中央の歯車は表裏があるので注意
本当は線径3ミリのオーリングが欲しいのですが、ないので仕方ない
これが規格品で最も近いサイズ モノタロウで発見
ウルトラカッパー(液体ガスケット)も使い 線径の細さをカバーする
合体させます。
中央歯車には表裏の向きがあるので注意する
茶色のステータシャフトのオイルシールは交換済みです。
以前ここからオイル漏れしてました。
オイルポンプ取付ボルトのトルクは10Nm
ガスケットは石摺りをとり 自作する
ガスケットシート0.5mm厚
ピンポンチで穴あけ 細かいところはデザインナイフでカット加工
こびりついた古いガスケットはパッキンはがしを使用
このあとケース洗浄の時に 合わせ面を軽くオイルストーンでさらう
中身のクラッチディスク類は すでにとり外してあります
あとはガスケットをのせてベルハウジングと合体
23Nmでベルハウジングを締め付け
オイルポンプ編は終わりです。
次はメインの本体側、クラッチ編です。
BMW2002A 3HP12のバルブボディOH ― 2022年10月24日 00時02分55秒
オートマのシフトをRやD(マルニではAと記載されていますが)に入れたときに
どうにもZF 3HP12のATの変速ショックが ドンと大きすぎるのでバルブボディをチェックしてみることにしました。
3HP12のATFオイルパンを外しバルブボディを外す前。
十分に油のしずくを落とし切ったつもりでも バルブボディの取付ボルトをゆるめたら またドババとATFが出てきますので注意。
12本のボルトを取り、バルブボディを外しました。
このうらがわのほうにある・・・
アクセラレータユニットの方を3本のマイナスボルトを外して外します
これはアクセル開度によって油圧を変える部分であり
クラッチのダンパーを受け持つ箇所です
飛び出ているのがピストンで、アクセル開度によって押し込まれます
分解すると スプリングとピストンで こうなっているはず 3がピストンです
1のカバープレートを外し、12のクリップを外し、5,7,21を取り出し
ところが!
4,6,20の方ですが、何と 6のスプリリングがバラバラになっていた!
なんじゃこりゃああ!
しかも、6だけじゃなく、別な細いスプリングも二重で入っていた!しかも真ん中で折れてるし!
このスプリングは 油圧ダンパーの仕事をするので
ショックは大きくなるわな~
折れたスプリングが中のシリンダーを傷つけてた!まぁここは体勢に影響なしの部分だからいいけど
折れたスプリングはパーツが出るはずもないので
大阪のスプリング製作会社にサンプルを送って製作してもらうことにしました。いいところですよ。
5営業日で届きました!
いちおう細いほうの謎のスプリングも製作してもらいましたが・・・マニュアルに記載が無いので使わないつもり。
こっちの方だけ使います。
オリジナルのばねの素材は不明でしたが、
ばね屋さんのおすすめで最良のSWP-A(ピアノ線の仲間)にしました。
バネレートも近いと思いますさっそく入れて組みます。自然長90mmを65mmに圧縮する感じ
これでシフトショックが ドン!じゃなくてトン。 程度にマイルドになってほしい。
これは試乗してみないとわからない。
★追記:
このスプリング、実は、親子ばね状態で2本入っていることが正しいことがわかりました。
ほかの3HP12を 色々調べてみてわかった事実。
つまり、ファクトリーマニュアルの方が違っている。・・・いやはやなんとも。
このスプリング、実は、親子ばね状態で2本入っていることが正しいことがわかりました。
ほかの3HP12を 色々調べてみてわかった事実。
つまり、ファクトリーマニュアルの方が違っている。・・・いやはやなんとも。
自然長はそれぞれ、太いほうが87mm、細いほうが95mmです。
その他の部分もばらしてみます。
異常はない。
小さい部品、間違えないように。
樹脂製の直径5ミリのボール5個。劣化は見られなかった。
紙ガスケットもまだ持ちそうだが このあたりで交換したい・・
はい、ガスケットシートから手作りで同じものを作りたい。大変だろうけど、いちおうスキャナーで等倍スキャンしておいた。0.3ミリぐらいのガスケットシートから 半日ほどかけて切り出せばいいだろう。
バルブボディのスラッジなどを灯油で徹底洗浄
ゴミや糸くずなどつかないように組みます
上下に 2分割したバルブボディを合体
フィルターのメッシュに小さな穴があったんもんで
ウルトラカッパーで穴埋め補修。
このフィルター、替えがないのよ。メッシュに絡んでいるから これで問題なかろう
組みあがり。
バルブボディはこのようにオイルパンにすっぽり入りような位置にあって、ATFにどっぷりと浸かっています。
オイルパンの中はATFだけが溜まってて がらんどうの空間だと思っている人、それ間違い!
AT本体に組み付け。
もうわかったから 次からは取り外しから分解清掃、取付まで1日かからないだろうな。
クラッチダンパーのスプリングの具合は後日様子見て 必要ならまたスプリングの長さなどで変化せても おもしろいかも・・・
ここのピストン、組付けするとき気を付けて!(って誰も やらんか)
※この画像は組付け失敗の例です
これが正しいっちゃ
ちなみにマルニに搭載されている 3HP12はZF製としては初の乗用車用オートマチックトランスミッションと
いうことです。
BMW2002A ATシフトスイッチ交換 ― 2022年10月05日 20時10分49秒
矢印のこいつを交換します。
ATFクーラーホースをまず外し・・・
スイッチ直下のATFオイルパンの一つを緩めます。
スイッチ直下のATFオイルパンのねじの頭がでっぱっていて 邪魔になるからです。
27ミリソケットと溶接で作ったレンチ
ソケットの奥は このように削って加工
4つある端子のうちの2つが当たってしまうからです。
このように使います
ご覧のようにベルハウジングが邪魔をして狭く、普通のラチェットレンチが入らないため。
外れました。
パッキンも見えます
奥の方にあるのがスイッチを押しているレバー
周辺をウエスで拭きました
スイッチの新旧比較。
旧いほうは 半世紀お疲れ様。
スイッチの導通を確かめる。
50番端子同士で導通していること。
大事なのが ここのパッキンの厚み。
いろいろ試行錯誤して厚みを決める。
もとからあったパッキンを砥石でフラットにけずったうえで、ガスケット紙を追加で挟む。
これでちょうどいい厚さかな
ATにスイッチを取り付けて
P位置でSWの先端が押されていないこと。そして、50番端子同士で導通していること。
かつ シフトレバーをR位置にして、15番端子同士で導通があること。
PとRでの導通をそれぞれ確かめて完了です。
★ Pで50番端子同士が導通→スターター始動可能になる。
★ Rで15番端子同士が導通→リアのリバースライトが点灯。
このバッキンの厚みで、導通したりしなかったりするので、微妙な調整なんです。
シフトPやNの位置で キーをひねってスターターが回ることを確認。
これにてATシフトスイッチの交換は完了ですが・・・・
別件トラブルにて
3HP12のバルブボディ(ATの頭脳といえる部分)を
分解しなきゃいけないことに・・・^^;
後日 説明します。^^;
BMW2002A ATFをとりあえず2リットル入れた ― 2022年07月27日 19時25分51秒
マルニにATを搭載してからひと月ほどたつが いまさら思い出したように ATFを注入。
2002AのAT, 3HP12はトルコンの分も含め、全量5Lほど入るとのこと。
とりあえずATFオイルパンに入る分だけ 2L を入れておいた。
エンジン始動はまだ先だが バルブボディの錆防止のため。
残りはエンジンを始動してから注ぐことになる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
使ったのはAISINのAFW+。
D2,D3にも対応とのこと。アマゾンで20リットル缶が12000円ほどである。
1L入れた。ディップスティックでこのライン。
2Lでここ。もう入らない。
マルニにバルブボディを外した時の過去の写真だが
バルブボディは全部ATFに浸っているはずである。
このアイシンのAFW+というATFは80年代車の635CSIにも使っている。
以下は635に入れたときの写真。
滑りやショックもなく 問題なく使用できている。
そういった実績あるので今回マルニにも使用してみた。
またビフォーアフター画像だが
こちらは最初にこの2002AからATFを抜いた時の汚い状態。
3HP12のオイルパンの内側は エンジンのオイルパンのように表面がすべすべではなく、なんだかざらついている感じだった。
ATFのせいではなく そういう金属表面処理なのかもしれないが、
この表面をペーパーウエスやタオルで拭いてはいけない。繊維が絡みついてしまうからだ。その繊維がバルブボディに詰まってしまうだろう。
下の画像は、洗浄中だが、なんとなく繊維が絡みついてくる感じだ。洗浄液でブラッシングして洗う程度か、あるいはパーツクリーナーを吹き付けるように洗った方が良いと思った。
きれいにしたATFオイルパン。底に鉄粉を吸いつけるマグネットが1個あり。
ガスケットも新品を買った。
オイルパンの新しいガスケットを紙に写し取ったあと(あとでガスケット紙で複製できるように)、
20個あるATFパンの取りつけM6ボルトは トルク7.5Nmで締めておいた。
(5Nmで最初締めたが ガスケットにATFがにじんできていたので。)
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