地元の2002tii整備20エンジン調整ほか ― 2025年03月19日 13時10分19秒
あいにくのひどい雨で テストランは延期した。
ということで 今日はエンジンの調整を行う。
このBMW2002tii、アイドリングで排気ガスがうす黒くて、ガレージ内でエンジンをかけていると目がすごく痛くなる。
排ガスは相当にHC値が高いのだろう。もちろん有毒物質である。
さすがスモッグの主成分である。
車検ではこの年代の車では1200ppmまでという規定があるが
軽くその数値を超えている気がする。
この車の排気ガスには 未燃焼ガスが多いということだ。
いわゆる「ガスが濃い」という表現がぴったりくるか。
インジェクションの空燃比の調整が必要だ。
スロットルボディの上にある、通称「ツナ缶」をあけて調整する。

未燃焼ガスが出るという事はエアが足りてないので
スロットルバタフライを開くねじを回し、取り込むエア量を増やす。
スロットルを開けることになるから、当然、ねじの回転とともにエンジン回転数は上がります。
ちょっと回しただけで、かなり敏感に回転が上がるから慎重に。
排気ガスの具合。
気温が低いので 今日の排気ガスは水蒸気ばかりが目立つが、H2Oが多く出るのは 完全燃焼の証ともいえる。
A/F比の調整で あの目が痛くなる刺激臭は かなり軽減されたと感じます。(あの高価な排ガステスター持っていないので・・・)
昨日までは マフラーの付近に近づくだけでも 目が痛くなったので。
からっと晴れた日では
あのうす黒く見えた排ガスが 薄くなっているのではないだろうかと期待。
スロットルを開けたせいでアイドリングがいくらか上がったので
次はアイドリング調整ねじでアイドリングを低める。
これをいじっても 空燃比は変わらない。
ではエンジンをふかしてみる。
3000rpmあたりまでは具合がいいのだが、
3000から上で かすかにバス・・・バス・・バスバス。。。と、燃焼にばらつきが出る感じだ。これでは運転していて気持ちよくないだろう。
そこで、点火時期を調整する。
10mm固定ナットをゆるめ
デスビを遅角側へ微妙に回して 点火時期を少しだけ遅くする。
この状態でエンジンをふかすと、
4000rpmまで実にすっきりとした回転で
先ほどのようにバスバスいわず 気持ちよい燃焼となった。
高速道路を時速100kmで巡行しても問題ないのでは。
・・・4000回転あたりまでは完全燃焼しているのではと思います。
また、後半で2回空ぶかししてますが、これまでとはちょっとエキゾーストの音が変わったかなぁ?という感じがします。タコ足の効果か?
今日はこれぐらいの調整にしておこう。
あまり点火時期を遅くしてもね。
実際にギア3速で4000回転回しても時速100km近くは出るはずだし。4000回転以上を常用することは 街乗りドライブでは めったにないであろう。
あとはオーナーさんのお好みで DIY調整してもらおう。
・・・・・・・・・・・・・・・
排気系をタコ足にして排気効率を良くし、スロットルボディの清掃、二次エア吸いこみ潰し、点火プラグギャップ調整、ポイントギャップ調整、コンデンサとデスビローター&キャップ等の交換、そして機械式インジェクションのA/F比調整、点火時期と調整して
ガレージ内での空ぶかしではあるが、かなり改善されたと思う。
あとは実際走ってみてどうかである。
さらにもっと!というならば、ヘッドカバーをあけて バルブクリアランスの調整をすれば完璧ではないだろうか???
最期にアイドリングを 850~900あたりに設定しておわり。
調整の間、ガレージで1時間ほど主にアイドリングでエンジンをかけていたが、
エンストになることは無かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日のオマケ整備
コールドスタートバルブを新品に交換。
これまたオーナーさんの部品ストック。旧車乗りは部品ストックは大事だねぇ。
早春の10度以下の気温なら、スターターを始動してから3~5秒ぐらいしか霧状のガソリンを吹かないだろう。(零下20度で最大13秒ぐらい吹くものと聞いている)
ウォーターポンプの取りつけねじの一つからクーラントのかすかーな滴下あり。一晩で1滴ほどだけど。
ここは銅ワッシャを2枚かませて さらに液ガスも使い
しっかりシーリングしてボルトを締めた。
ヒューズボックスが汚いのでお掃除したくなった。
各接点も お気に入りの「接点復活王」を塗布。
きれいにしたカバーには 予備のヒューズもちゃんとセットして。^^
白8A 赤16A 青25A
もう一つ。
ペダルボックスに空いた丸穴のフタが欠損していた。
これが開いているせいで、車に乗り込むときにペダルの根元に 床が見えるのだ。(笑)
ガレージがらくたゴミの中からみつけた樹脂製の蓋をはめ込んでおいた。
ペダルボックスの保護ウレタンがボロボロだが、こんなものは
別にむしり取ってしまっても問題ない。
地元の2002tii整備19点火系メンテ ― 2025年03月18日 13時58分23秒
先日のエンストはストン!と止まったから
点火系統かもしれないという思いから
点火系統のメンテを行う。
幸い オーナーさんは点火系統のパーツを
沢山持っておられた。^^
現状。
ポイントのスキマは0.8mmで大きめである。
ヘインズのマニュアルには0.4mmとある。
ポイントの接点は 乗ってれば こんなもんだろう。
そんなに荒れてもいない。 でもこの際 交換するね。
まずはデスビの元の位置をマーキング。
ちょっとでもずれると 点火時期がずれ エンジンの調子に影響します。
シャフトのカム山部分の汚れ。
グリスなどが長年 固まったものか。
きれいにしました。
コンデンサも交換する。
で、コンデンサに接続するコードの結び方がこれ。ぐるりと外側に軽く巻いてビニルテープで絶縁してあるだけだった。
これではちょい心配である。。。。配線の直しと、もちろんコンデンサにつながる古びた平型端子もつけかえてやることにする
青いコードはCDIユニットへつながり、黒いコード2本はタコメータと、点火コイルのマイナスへとつながっている。
タコメーターが回転数を表示するのは、ここの端子(ポイントにもつながっている)から回転数を拾っているからだ。
新しいコンデンサを袋から取りだす。
あ、端子の根元が四角だわ・・・
差し込む箇所は丸い穴なんよ。直径9mm
削って丸くする手間が必要。
これでうまく はまりました。^^
さてこの端子のつなぎ方ですが・・うーむ
もともと 黒コード2本にもつながっている。
タコメーターと 点火コイルのマイナスに行くコードだ。
酸化した先をちょいカットし、新しいコードを出す。
これに、平型端子用と、CDIユニットへ行く青色コードの
合計4本を捩って束ねて しっかりと金具でカシメる。
そして自己融着テープで巻いて絶縁する。
薄い伸縮性のないビニテよりも こっちが厚くて伸びて より確実。
この時期はドライヤーで温めてやらんと融着しにくい。。
ひとつひとつ 配線をたどって点検していく。
CDIユニットに行く青コードの途中に またビニテ巻き箇所があった。
こういうところは すべて暴いていく。
あばくと 中はこんなで・・・。丸型端子、なんで??(笑)
この際 そばの古びたギボシ端子も切り取って
デスビまでの50cmは新しい青色コードに更新しました。
こうやって ひとつとつ あやしい箇所をつぶしていくしかない。
新しいポイントを装着する。
手でデスビ本体を微妙に回し
ポイントのヒール部分をカム山の一番高いところに乗せたら接点が最も開くので
隙間をシクネスゲージで0.4mmに計測して マイナスねじで固定。
デスビをもとの位置に戻して ナットで固定。
最期にカム山に少しだけ シリコングリスを塗りました。
デスビを 元の位置に回し、ナットで固定します。
点火時期は テストランしながら いいところを探ります。
黒い樹脂製のダストカバーをかぶせ、リミッター付きのデスビローターも新しくしました。
配線もあたらしいから 気持ちいいね。^^
デスビキャップもせっかく新品があるので交換しました。
点火系で未交換なのは 点火コイルとプラグコードぐらいになりました。
この後 バッテリをつないで エンジン始動。
もちろん一発始動。^^
ガレージ内での20分アイドリングでは エンストなし。
明日以降のテストランでも エンストなければいいが。
おまけに電装品のメンテを一つ。
このマルニには ラジエタの前面に 電動ファンが取付られている。
渋滞にはまったときなどは これでラジエターに風を送り 強制的に冷やせるので
水温の上昇を抑えてくれるものだ。
その手動スイッチが室内シフトレバー付近にあるのだが
その配線が センターコンソールの中で焦げていた。
これはヤバイよ。
こういうカシメしてあるところが抵抗大きくなって 熱を持つ。
なんでこうなるのか?
カシメ方がわるい?
いや違う。
現状配線を見ると、ちとまずい配線になっていた。
大きな電流が流れる電装品の回路に リレーをかませていないのだ。
電動ファンは結構な電流が流れますよ。10Aヒューズが切れないからそれ以下だとは思うが。8Aだとしても、12Vでかけるから100W近くの消費か。
現状の問題は
①常時12Vをプラス電源にしているので エンジンを切っても 電動ファンが回る(とめないとバッテリアガリ)
②室内手元スイッチまで、ファン稼動中に大電流が来ている→接続端子や欲しい配線部などで加熱し、焼け焦げ。
対策は
バッテリ付近にリレーを追加設置して、伝導ファンの起動電源(スイッチの電源)をACC電源(アクセサリ)からとることで、キーを完全オフにしたら、電動ファンが切れるようにする。(エンジンを切っても キーがACC位置なら 電動ファンは稼働するようにする)
しかも 室内への引き込み線が この状態だから なおマズイ。
いつものエーモンの4極リレーを使い 回路を組み直すことに。
MAX20Aまで使用できる 車いじりの定番品だ。
赤30番にバッテリ+を、黄色87番には電装品(電動ファンの+側)につなぐが、けっこうな電流がながれるので 余裕を持った太い配線を使います。
スイッチからリレーに入る86番とアース線の85番は 小さなコイルを稼働させるだけの目的なんで 細くても大丈夫。
86番のACC電源は、カーステ裏のACC配線から分岐してとり、スイッチにつなげました。
リレーは あいてるここに 設置しました。
アースは電動ファンのそばのボディに塗装をはいでドリネジ打ち。
キーを刺し、ACCにして、スイッチを入れて電動ファンの稼動テスト。
安全に ぶぉーんと 回ってます。
回転方向も ペンで書いときました^^
つぎはいよいよテストランになります。
地元の2002tii整備18燃料センダーのオーバーホール ― 2025年03月17日 14時06分25秒
昨日の突然のエンストの原因を探るべく 今日は燃料系統をチェック。
インジェクションポンプにはいる燃料ホースを外し、ペットボトルで受け。
ますはちゃんと燃料が来ているかの確認だ。
イグニッションオンで燃料ポンプが稼働する音がし、同時に 勢いよく燃料のガソリンが出てきた。
4秒ほどの稼働で これぐらい出た。
ガソリンはちゃんと来ているという事である。
いたんだホースの先っちょ1㎝を切り落とし、あたらめてインジェクションポンプに接続。
エンジンを始動してみる。
するとどうだ、あっさりエンジン始動した!
ブルーゾーンを超えるまでアイドリングしていたが、全く問題は無い。
WURの稼働が終わったあとでの温間アイドリングも900rpm。
だが、900~950当たりをうろうろして ややハンチング気味な感がある。(まだ完全にあたまっていないからかも)
エンジンを切り、ガソリンタンクをチェックしてみる。
タンクに刺さっている 燃料センダー。
メーターに燃料の残量を知らせる部品である。
配線図によると、各端子の機能、このようになっている。
マイナスドライバ2本でこのように回し ロックを外す
そのまま 持ち上げる。オーリングがタンクに貼りついている
下部の小さなナットはサビサビだが ワイヤブラシで錆を落としてから
慎重にゆるめる
ナットをはずしたら そーッとひきぬく
すると、中は酷いサビで!!
フロートが6割ほどの位置で固着して動かなくなっていた。
どうりで 燃料計はいつも6割のところを指しているのか。
あと、ワイヤの断線が1か所ある。
タンク内には10リットルぐらい?ほどのガソリンが残っていた。
だいぶ、タンク内部、さびてるなぁ~~~
あの黒いのはなんだ??塗料??
底に沈殿してるのはなんだ?サビ。
燃料タンクは底よりも、天井の方がひどいサビなのだが
怖くて見れない・・・。
とリあえず 断線の修理を。
断線した箇所は、燃料残の表示に直接関係ないワイヤだ。
ガソリンが残りすくなくなると警告を発するシステムのワイヤが切れていた。
しかし錆がひどい・・・50年も経つとこうなるか。
本来なら新品交換だ。
適当なコードから銅線を1本、5cmほど取り出し 結んではんだ付け。
上の部分も結んでピンと張って
ジュっとはんだ付けで完了。
次は
シャフト棒の錆を カッターの刃などでシコシコ削り
慎重に錆を取れば(3本のワイヤを切らないように!)
フロートは自由に動くようになった。
抵抗値を測ってみる。
茶色配線のアース端子と 茶色/黄色配線の端子間で測定する。
ほぼ空の状態で76オーム。
また、茶色配線のアース端子と 茶色/黒色配線の端子間が導通する。(これにより、燃料が少ないことの警告灯を点灯させる)
フロート中間あたりで38オーム。燃料計は半分を差すだろう。
フロートが満タン位置で 抵抗はほぼ0に近くなる。
フロートの動きに従い、抵抗値も変化するのが正常。
他のマルニの燃料センダーもこのように抵抗を測ったが、ほぼ同じであり 正常な値を出している。
組み立てたら 新しいオーリングをつけて タンクに戻そう。
ちゃんと燃料計が ほぼ正しい位置を示しました^^。
オーバーホールする前は、1/2の少し上を指していたからね(笑)ヤバ~~
さてこれはタンクに刺さった燃料吸い出し口だ。
この裏には金属の細かいメッシュがあるはずだ。
いってみれば それが一つ目の燃料フィルターである。
そのメッシュ、どうなっているか・・・外してみてみたい。
太い方は吸出し側で、燃料ポンプ→ポンプ横の燃料フィルタ→エンジンルーム内の燃料フィルタ→インジェクションポンプ、と向かう。
細い方は、エンジンルームからタンクに戻ってくるリターン側パイプだ。
このサビ具合だから けっこうなサビをフィルターにキャッチしているかもしれない。
燃料フィルターを全部交換しておくのが 吉だろう。
でも このタンク内の錆の発生を根本的になんとかしなければいけない。
タンクを外し、中の浮きサビの掃除をしたうえで、タンクシーラーというガソリンに溶けない特殊な塗料でタンク内を一面コーティングしてしまう。費用は1万でおつりがくる。
ベストは、金はかかるが タンクごとの交換だ。ワロスで買えます。
錆のフィルターへのつまりが今回のエンストの原因とは今のところ断定できないが
原因の一つにはなりうると思う。
交換できるなら、交換しておきたい。
突然のエンスト、いやだし。
あとは、点火系統で
デスビまわりの消耗品は一通り新品に交換しておこう。
(デスキャップ、ローター、ポイント、コンデンサ)
そしてコイル端子やCDI関係の配線も ゆるみや接触不良、その他おかしなところが無いか、チェックだ。
地元の2002tii整備17 冷却水エア抜き ― 2025年03月16日 19時24分01秒
エンジンを始動する前に 点火プラグのチェックだ。
NGKのBP5ES。
4本ともギャップが0.8mmを超えていたのでやや開きぎみか。
0.65mmに修正。
気になる汚れや傷みもないので これで組むが
プラグホールの根元に ヘッドカバーから垂れたオイルが
少々溜まっているようだ。
丸棒に紙ウエスを巻いて プラグホールに突っ込み、
溜まったオイルを掃除した。
点火プラグのトルク締め。
では ラジエターに自作ファンネルを装着し
冷却水を満たしていく。
バッテリをつないで、エンジン始動。
ガソリンホースを外していたので、クランキングが長くかかったが
ちゃんと始動。
気温6度。コールドスタートが効いて 始動はじめは1200rpm。
いいぞ。
コールドスタートシステムはちゃんと稼働していると思われる。
エア抜き中。
排気管が熱くなってくると
ねじなどにつけたスレッドコンパウンドの脂分が
煙となって立ち上る。
手を入れた各所から油の煙がでて ガレージ内はやや白くけぶり気味。
想定内の出来事。
やがて煙は出なくなる。
始動から9分後。
水温計もブルーゾーンを超えてきた。
水温60度を超えたあたりか。
ウォームアップレギュレータもちゃんと稼働している。
水温の上昇とともにリフトしてきて、インジェクションポンプの燃料増量レバーを
解除しつつある。赤い部分のようにストッパーが接すれば、燃料の増量は終了である。
ブルーゾーンを超えたあたりでWURの仕事は終わりとなるようだ。
あとはヒーターコアにクーラントが通ればOKですが
これはアイドリングだけではなかなか満たされない。
エンジン回転を3000rpmに上げ そのまま6~7分エンジンを回す。
ようやく暖かい風が出てきた。
ヒーターコアにクーラントが満たされた。
空調温度操作レバーを WARMから KALT(cold)位置にしてみる。
吹き出す風が ちゃんと冷風に切り替わったから、ヒーターバルブはちゃんと仕事していることになる。
このころには 水温計も水平ちかくの位置になり
サーモスタットの開く80度といったところか。
アイドリングは900rpmで安定している。
ただし排気ガスはこのように薄黒い。
あたりは排ガス臭いし 目が痛くなる。
このにおい、相当なHCガスが出ている。
シャッターを全開し、アルミパイプで排ガスをガレージ外に導き出しておかないと
ガレージ内は恐ろしい毒ガス室になってしまうだろう。
映画「イコライザー」のような排ガスの拷問はゴメンだ!(あの車はJAGUARだったか)
インジェクションの空気と燃料のMIXの割合(空燃比)の調整をしなければならない。
点火時期調整なども絡んでくるので 一筋縄ではいかない複雑な調整だ。
エア抜きも終わったようだから、さいご、アイドリングのまま
各部 クーラントの漏れが無いか点検。
大丈夫だね^^
ヒーターバルブも いまのところ 漏れなし^^
なに~~~~!!
なんでだ~~~~~???
いや~~な予感。
すわ点火系統のトラブルかと思いデスビキャップを開けても異常なし。
プラグに火花が飛んでいるかどうかのスパークテストはしていないが・・・。
もしやと思いインジェクションポンプの古い駆動ベルトを確認するも、切れていない。
エンジンの再始動を試みる。
スターターは元気に回るも、初爆が無い・・・・。
ここにきてエンストかよ??
どうしちまったんだ、オマエ??
はぁ~~~~
まぁ・・・・原因究明は明日にする。
とりあえず今日は エア抜きができたから良しとしよう。
地元の2002tii整備16 ヒーターバルブ取付 ― 2025年03月15日 13時31分56秒
オーバーホールしたヒーターバルブを ボディに取り付けるため
取付ステーの型紙取りと 仮付けで位置関係の確認。
一部にクラックの見られたヒーターボックスのステー根元。
プラスチック溶接機で ジュ~と熱したピンで補強を入れておく。
特製のアームも取り付け、オーバーホール済みのヒーターバルブ。
型紙から起こした鋼板製のステーを取付。
では取り付ける。
コントロールワイヤをショルダーボルトの穴に通す。
場所が場所なんで ミラーを見ながら・・・とはいえ狭い!手を突っ込んだらミラーは見えないし。
奥まったところに手を突っ込んで、心の目で見る作業。
心の目で見る作業とは、
目をつむって、手の感覚だけを頼りに、脳内に手先の部分の映像を描き出す作業だ。
車の整備などをしていたら、だいぶこの訓練が できてきた。
ミラーで見るのは、その作業結果を確認するだけのことである。
将来のボケ防止にいいだろう(笑)
室内操作レバーと ヒーターバルブのアームをともにHOTの位置にして、
ショルダーボルトのナットを締めこんでワイヤをアームに固定。
狭いところにデジカメを突っ込んで接続を確認の撮影。
OKですね。
型紙から起こしたステーをヒーターボックスにねじ止めして固定。
ホースバンドを締めたあと、各所に防錆のためにスーパーラストガードを吹いておく。
オイルのように見える黄色い液体が、その液体防錆ワックスです。
最期に操作ツマミの動作を確認してOK^^
ひっかかり感もなく、軽すぎず やや重めの 確実な手ごたえ。
クーラント注入に備えて HOTの位置にしておきます。
最期に おまけで こういう板を作ります。
空いたオイル缶から切り出しました。
ネオジム磁石を使い、このように ヒーターバルブの下に来るように取付。
万が一、ヒータバルブからクーラントがじわじわ漏れした時にそなえ、
漏れたクーラントが室内に入っていかないようにするガード板である。
ヒーターバルブまわりから漏れたクーラントは ガード板を伝って、車外に排出される。
というのも、現在、実際に、自分のマルニでクーラントのじわじわ漏れが起こっているからだ。
雨どいに青く見えるのが ヒーターバルブからじわじわ漏れたクーラント。
ガード板をつけておいたから、イッパツで「あ、漏れてる!」とわかる。
ガード板がないと、これらすべて、ヒーターボックスとボディの隙間から
車内にじわじわとしみこんで入っていき、漏れていることさえ気づかないことになる。
車内にじわじわとしみこんで入っていき、漏れていることさえ気づかないことになる。
このように、ヒータバルブとホースのつなぎ目から漏れ出していた。
勿論ホースバンドは締めてはいるが、こうなるのである。
白いウエスをいつも挟んでおいて ウエスに汚れが無いかチェックする
ホースバンドはしっかりしめたのに、何で漏れるのか?
にしやんのマルニの場合、たぶんここのバリの部分からつたって クーラントが漏れているのではないか?と 思っている。
今回の2002tiiについては このバリはしっかりヤスリで削っておいたから ご安心を。
さらに欲を言えば、この雨どいの部分は、白色ペンキを塗っておいた方がいい。
錆が出始めていたから、レノバスプレーを吹いて錆転換コーティングをしといたが
雨どいが色合いが茶色~黒っぽいので 青い冷却水が漏れていてもすぐ見た目でわかりにくいのだ。白く塗ってあれば、漏れてきていれば 色合いで すぐにわかるだろう。
なんだかんだで時間がかかったが
これで空調のシステムは復活である。
次は新しいクーラントを入れてエンジンを始動し、
冷却システムからエア抜きの儀式だ。
地元の2002tii整備15 ヒーターワイヤ交換 ― 2025年03月14日 13時56分28秒
ここにヒーターバルブを取り付けるのだが
固定する樹脂のステーが劣化で欠損してしまってるのは
どのマルニも一緒だ。
まずはワイヤをHOTの位置にして・・・・と。
しかし・・・操作レバーを動かしても、
ワイヤの長さは変わらないかった。
え~ なんで 出てこない?!
も、もしかして ワイヤが途中で 切れてるとか???
あ~もう~
確認するしかない。

センターコンソールを外さないと コントロール盤が取り出せない
コントロール盤を見ると
操作ワイヤがここで切れていた!
どうも金属疲労のようだ。
古いワイヤは交換しなければならない。
引っ張り出した。
以外に短い。
手持ちのチョークワイヤで流用できそうなので これを 挿入する
途中で 引っ掛かるなよ~~
よ~~し、新しいワイヤが通った。
さて切れた個所を どうやって接続するか
この方法は ワイヤがたわんで ダメだった。
丸い輪っかのほうでカシメてあるようだ。
もともと1本だったワイヤを この輪っか部分でぐるりと折り返してカシメたものだろう。
さすがにこの輪っか部品は無いな~。
そこで このようにワイヤを輪っかの下でグルリと曲げた。
1.2mmほどのワイヤだが、張りがあって 曲げるのはなかなかに、硬い。
これで問題なくワイヤ操作ができたので これで良しとする。
可動部にはグリスを打っておいた。
コントロール盤を戻す

よし。スムーズに動くね。
ワイヤもレバー操作により出入りしている。
ワイヤ固定ボルトにもちゃんと通った。
場所が場所だけに、なかなか大変面倒な取付で 時間がかかります。
今日はここまで。
地元の2002tii整備14 ヒーターバルブのOH ― 2025年03月13日 14時03分02秒
このマルニのヒーターバルブ、このように取り付けられていた。
本来、手前に見えている部分は、向こう側になっているはずだが
バルブがぐるっと回転して取り付けられている。
操作ワイヤーとの接続が外されており、
室内の操作レバーで空調温度がコントロールができない状態となっていた。
室内の操作レバーで空調温度がコントロールができない状態となっていた。
さすがにこれはな~~と思い オーナーさんに修理を進言した。
バルブに取り付ける操作アームはサビサビで、2か所の部分に問題があった。
問題その1:左矢印個所: 四角のキリカキがあまくなっており、うまく操作アームが取りけられそうにない。
問題その2:右矢印個所: ワイヤを通し固定するねじが錆で折れた。
まずはヒーターバルブの分解
中にはサビゴミを噛んでいる
清掃後、新しいオーリング2個を使い、再組み立てする
問題その1の対処。
四角い切り欠きを使わないでいいパーツを製作
問題その2の対処。
1.2mm径のワイヤを通す穴(1.5mm)をボール盤であける
ボルトを通す穴も開け、これで良し。
これらの部品を溶接し、組み立てる。
完成がこちら。
バルブの動きを確認する。
室内操作レバーが最もCOLD位置:ワイヤが引かれて バルブは完全にSHUT。
熱い冷却水はヒーターコアに流れ込むことができない。
結果、外気と同じ温度のエアがファンによって室内に送られる。
ヒーターが必要ないときは この位置になると思います。
室内操作レバーが最もHOT位置:ワイヤが押されて バルブは完全にOPEN。
熱い冷却水がヒーターコアに流れ込む。
結果、温まった空気がファンによって室内に送られる。
ヒーターが必要な時期は この位置になっています。
あとは溶接製作したパーツを削り仕上げして、防錆の塗装後、
車に取り付ける。
地元の2002tii整備13 マフラー調整、ほか ― 2025年03月12日 14時35分14秒
気を取り直して マフラーの調整にかかります。
この当たっている配管を もっと上にしたい。
リアマフラーのフロント側のマフラーハンガ。
マフラーをもっと上に吊りたい
ハンガーの付けなおしと高さ調整、いろいろと実施。
マフラーも上下左右に振れにくくなりました。
リア側のハンガーも角度を調整
いい感じ。^^
連動して 中間マフラーの角度を調整
それに連動してダウンパイプの角度の微妙な調整も。
センターベアリングとの隙間を確認、OK
マフラーカッターの傾き加減と ボディのスキマ確認。OK。
(ああ、ここんとこのサビ、何とかしたいねぇ~)
いい角度に来ましたよ。
高さも指2本分は余裕で確保。^^
絶対に当たらない
ドライブシャフトのブーツにも 当たりません。
近いように見えますが
今はジャキアップしているから ドライブシャフトは最も下に振れている状態。
ふぅ~~ これでよし。
マフラーの位置調整に2時間もかかった・・・・
使った道具の一部。
最後にタコ足の取り付けステンナットのしめつけを スパナであたって再確認
ステアリングのロッドにも当たらない。OK。
4番排気ポートの長いスタッド、ようやく切れました。
これでようやく ナットを完全に締め付けできる。
タコ足の迫ったブレーキパイプへの遮熱対策は
コルゲートチューブを巻いた上に グラスウール&アルミの遮熱カバーを巻いた。
点火コイルの古びたアース端子を新しいものにつけかえた。
アースは大事よ~~
点火コイルのプラス側端子には赤いビニルテープ等で絶縁を施した。
エンジン始動中に ここに触れると感電するから要注意ですよ。(経験済み~)
ほんとうは 点火コイルの配線接続部には
防水のゴムカバーをつけたいぐらいなんです。
なにかの理由で雨天でボンネットをあけていると この部分が水で濡れてバチッ!とショートするんで。(経験済み~)
デスビキャップ点検。各端子や内部に問題なし。
ヘッドカバーしめつけ、ブローバイホースも接続し、プラグコードも取り回し装着。
あっいけね、点火プラグ外して点検 してないや。
明日やろう。
ここの雨どいの排水ゴムが かなり劣化していたので交換する
雨天走行中には このドレンゴムから水がこのように流れ落ちる。
ドレンゴムの下半分には 外したクーラントホースを差し込み延長して
タコ足遮熱板の裏に水が入り込まないように車外に排出されるようにした。
コールドスタートバルブのリレーも 右の新品に交換する。
オーナーさんのデッドストック品。
そのリレーの裏に隠れていた ワイパーモータへの配線コネクタ部分ですが。
本来はまっている穴からはずれてしまっていて
配線が穴の鋭利なエッジでこすれていたよ。あぶね~
しっかり 本来の位置に押し込んで
その裏からブチルゴムをしっかり巻いて 防水処理をすること。
雨天走行時は このあたりは雨水でべちゃべちゃに濡れますからね。
この防水処理をしていないと、配線を伝って水がエンジンルーム内にじわじわと流れこみ、やがては 配線引込線を毛細管現象で伝ってきて 車内(運転席足元)に水が侵入してきます。
新旧リレー(スイッチ)。
インジェクション車の冷間始動時に コールドスタートバルブから どれだけの時間ガソリンを噴射するかを 水温をセンシングしながら制御している装置です。
70年代のマルニにしちゃ 最も近代的な装置です。
Zeitschalter ドイツ語。「サイスシャーター」と発音。
英語では Time Switch。タイムスイッチ。
コールドスタートバルブを時間制御するスイッチです。
コールドスタートバルブとは スロットルの直前についてて
配線とガソリンホースがつながってるやつね。インジェクション仕様の2002tiiについています。これがないと 寒い時期の冷間始動は困難になるはず。
働きとしては、エンジンの始動時において、
冷却水がつめたいとコールドスタートバルブからある程度の時間だけガソリンを吹き、始動しやすくする、(吹く時間は長くても20秒もいかない)
冷却水が暖かいとコールドスタートバルブから短い時間しかガソリンを吹かないか あるいは まったくガソリンを吹かないというもの。水温によって吹く時間が変化する。
キャブ車で言えば、冷間時に燃料を増量するチョーク機構みたいなもん。
ただ、インジェクションのマルニでは、①コールドスタートバルブ ②ウォームアップ・レギュレータの2種類の装置があって、①は冷間時に燃料を増量し、エンジン始動性をよくする、②は水温が80度ぐらいまで温まるまでの間、エンストしないよう安定性を確保するための装置だ。
水温をセンシングしているのはここです。
2ほんあるうちの でかい方。
ねじも新調、取付完了。
もちろん 接点には接点復活剤を打った。
オイルディップスティックに イエロー塗装^^
毎日 塗り重ねていました。
始動前のEGオイル量チェックも 気分よくできるだろう。
あとは ヒーターバルブを取り付けて 冷却水を満たすだけかな・・・。
まぁ~ いつもの事か。^^;
あともう少しでエンジン始動です。
だいぶ ガレージも散らかってきたな~~^^;
終わったら 温泉行くぞ~~~♨
地元の2002tii整備12タコ足取付 ― 2025年03月11日 14時11分00秒
BMW2002tii タコ足の取り付けにかかる
まずは 特製の遮熱板から取付ける
取付ました
スタッドに固着防止のスレッドコンパウンド塗布
遮熱ガスケットをはめこんで
タコ足を装着。
緩み止め機能のついたM8ステンレスナットで固定していきます
左フロントブレーキパイプとの距離2㎝!
常に加熱されるから ブレーキフルードには良くないだろうなぁ
今後 何か 遮熱対策せねば・・・
車体下に出たタコ足後端。
周辺のスペースは確認済みで接触なし。大丈夫だね。
ナットをねじ込んでいくうちに 4番エキゾーストの上、曲がり部分にスタッドが接触。
もうちょっと締めこまねばいかんのに。。。
う~ん これを予測して ここのスタッドは あらかじめ短くしておくべきだったか。
まだまだ甘いな!
しゃあない、いまさらスタッドを抜くよりも。
カナノコでシコシコと 頭の5mm 切るわ。
フ~~~ 切断に時間かかって疲れる~~
朝っぱらから 大汗だ
切断用工具が せまくて はいらんのよ
疲れるので
スタッドの切断は また 取付後に 時間かけてやろう・・・。
あともう少しだ・・・
遮熱板とのスペースも大丈夫ね。
車体下で 掃除と錆取りと耐熱塗装をしたブラケットを ミッション後端に取付ける
こんな部分にも 時間と手間をかけてます
タコ足のダウンパイプ。
まだ 全部、仮付け状態で 微妙にぐらぐらしています。
こうやって全体の位置関係を かためていく
ほぼ位置が決まったら それおぞれのボルトナットを締め付けていきます
締め付けは これぐらいまでに。
このピカピカのが また次第に錆びていくからイヤだよね^^;
マフラー部は特に熱がかかるからね。
ただ、ステンだからさびにくいとは思うが
ナットやボルトは亜鉛めっきの鉄だからね。
後ろに移動。
さて中間マフラーとリアマフラーは一体に緊結されているのですが
果たして差し込んであるリアマフラー 外れるのかどうか・・・?
CRCを吹いたり ゆすったりしてみたが
やっぱりサビで リアマフラーの差し込み部分が固着していて 簡単には取れん・・・・
ガッチリ一体化してる感じや・・・
できれば この錆びたリアマフラーを 差し込みから抜いて 交換したいのだが・・・
バーナーで赤熱するまであぶるか、ハンマ&タガネでブッ叩くか、
それでもだめなら 固着部分をカットして 切り裂いていくか。
数年前に ここが固着したマルニ(BMW1502)のマフラーを外したが
ブッ叩いたりしているうち こんなになるまで 変形してしまった。
これは難儀したな~~
というのも、この部分のマフラーハンガー部分が、純正形状ではない棒状なんで
いまいち マフラー吊り下げ高さが確保できないのと やっぱり左右に触れるので
中間マフラーが リアアクスルのトレーリングアームに あたりそうになっているのだ・・・。
トレーリングアームにあたりそう
ここのクリアランスがぎりぎりだと
エンジン始動の時などエンジンが振れたときに 当たって ココン!と音がするはず。
実は オーナーさんが持ってきた交換用の新品マフラーはあるのだが。。。
ちゃんとマフラーハンガは板状のもので これならしっかりマフラーを
高さ確保したうえで 振れずに 取付できるはず。
さてどうしたものか
やっぱり古いやつは切るかな~
地元の2002tii整備11 スタッドボルト立て ― 2025年03月10日 13時42分50秒
BMW2002tiiに ステンレス製タコ足を取り付けるため
シリンダーヘッドの排気側ポートに スタッドボルトを立てます。
排気ポートの上側のスタッド穴は シリンダーヘッド内部に貫通していますので
ここからよくオイルがねじを伝ってじわじわと漏れてくることがある。
まずはねじ穴をよく洗浄。
今回用意した
スタッドリムーバー&インストーラー、高温でも耐えるシリコン液体ガスケット。
それとワロスで買ったM8のスタッドボルト8本。
スタッドですが、ワロスから高いのを買わなくとも
たぶんスズキのこれで代用できます。同じM8だし。^^
なにしろ 安い^^ モノタロウで売ってます。
スタッドのねじ込み部分に耐高温の液体ガスケットを塗布。
エキマニにも使え、343度まで耐えるとか。
スタッドインストーラーの使い方。
これがあったら もう面倒なダブルナットをする必要ありません。
まずは手でそっとねじ込んでいき、17ミリソケットへ。
最期はトルクレンチで。
相手がシリンダヘッドのアルミなんで 絶対にねじ切らないように
慎重に MAX10Nmで。
スタッドインストーラーを外すとき。
6mm六角レンチで尻の仕込んであるねじを少し緩めたら
簡単にインストーラーが抜けます。おーこれは便利だ。
はみ出た液ガスを 指先で拭っておく。
8つあるスタッド穴のなかには スタッドねじ込みがキツイところもありまして
そういうときはムリヤンコねじ込まないで いったんスタッド抜いて
ねじ山を M8先タップ で慎重にさらいます。
タップには 先タップ→中タップ→仕上げタップと3段階ありますが
既にねじ山が切られている場合は 第1段階の先タップでさらうだけで十分です。
自分のマルニは仕上げタップまでさらいましたが、どうもねじ山が拡大ぎみになり
スタッドのねじ込み中に かすかなガタを感じました^^;
抜いた先タップ。
こういうカスが ねじ込み抵抗になるわけね。
8本のうち、2本は先タップでさらう必要がありました。
(2番排気ポートの下側、1番排気ポートの上側)
先タップでさらった後は 実に気持ちよくスタッドがねじ込めますね^^
ガタもない。
8本、全部スタッド立てました。
なんだかんだで こんなことに2時間かかった。
結局 スタッドをねじ込むだけに使った道具はこれら。
いや大変だ。
きょうはここまで。
次はいよいよタコ足取付です。
遮熱板もとりつけます
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