ヘッド組立_排気バルブ周り_12007年12月04日 20時12分31秒

BMW2002のシリンダーヘッドに排気バルブを組みます。
ヨ〜シ、いよいよ組付け、慎重にやりましょう。

バルブを組むにあたって一番注意したいのはバルブステムシールをきちんとセットする事。組んだ後でオイル下がりが起こってしまっては折角の苦労が水の泡。ステムシールを斜めに打ち込んだりしないよう、こだわる人は専用工具を作ったりして結構気を使う所のようです。

まずはエンジンオーバーホールの為のガスケット類キットの中にあるステムシールの数と状態をチェック。ちゃんと8つあるね。シールゴムの具合は柔らかく環状スプリングに錆も無い・・新旧比較すると古いシールはゴムが開ききって穴が拡大してゴムも硬く、シール性が良くなさそう。・・・と、チェックしていくと、ありゃ、新品のシール1個に中までゴムが十分に入っていないものがあった。まぁここの部分は問題ないかな・・・これを最初に使おう。

ステムシールのバルブガイドへの押し込みに使うのは13ミリのソケット。ちょうど肩の金属部分に当たって良さげ。エクステンションを接続してステムシール挿入のSSTとする。(^^;

 まずバルブステム(バルブの軸)にオイルを十分に塗り、ガイドに通す。ステムシール内側にも軽くオイルを塗ってバルブガイドにセット。このときバルブ軸をステムシールに通します。バルブをステムシールの案内にすることで、打ち込みの際に斜めに入って行っちゃうことを防ぐ作戦なり。
 さてステムシールをソケットSSTで押し込むもうとするが、う〜ん、けっこう堅くてキツイ!しょうがないので木槌でSSTを叩く事数回。おお、入っていく。もうこれ以上入っていかないという所までいって、はっと気づいた!
おーっ、ノー!! バルブスプリングシートをセットし忘れてた〜!!
あ〜、バカバカ〜〜!
ステムシール打ち込みに集中してて、すっかり忘れていたよ〜〜!
ステムシールの直径よりもシートの方が小さいので、このままでは入らない。
今入れたばかりのステムシールを外す事に・・・・あ〜あ、こんなところがやっぱり素人だねぇ〜
ちょうど、ゴムが十分に入っていないあのステムシールが犠牲に・・・まぁいいか、勉強代だと思えば安いもんです。
1個追加注文だな、こりゃ。(外すと再使用できなくなります)

プライヤーでコジッていたら、ありゃ!ステムシールのゴム頭部分がぽろっとちぎれちゃった! シールの下側からテコの原理でコジっていたのになんで?
よくよく見てみると、ステムシールを奥まで打ち込みすぎたため、バルブガイドの肩でゴムシールの肩部分を押し切っちゃってたみたいです。そっか〜〜シールの押し込み過ぎもいかんのですね!
シートを入れ忘れていなかったら、このままエンジン組んで始動後にポロッと中で取れていたかも・・・あ〜、危なかった〜。災い転じてなんとやらか。

これを教訓に、まずステムシールの深さをノギスで測って、打ち込み深さを決めることにした。
ステムシールの深さは9ミリ。ガイドの傘部分の高さも9ミリ。ちょうど傘が隠れる手前で打ち込みを止めればいいのですね。実際、打ち込んでいくと、9ミリ入る手前8ミリあたりでできつくなってそれ以上入っていこうとしなくなります。この時点で打ち込みヤメ。多分中でゴムが変形して肩の方に詰まっているのかもしれません。
この状態でカムリフト分のバルブ突き出し量(マルニでは7.02mm)があればいいということですね。測ってみたらシールからコッター下限まで8ミリ。コッターリテーナーの厚みを加えてピッタリちょうどです。(文章ではわかりにくいので図を参照)
長くなりましたので つづく。