丸テール デフ分解と唸り音の原因判明2023年12月12日 15時10分20秒

デフを分解していきます

リアカバー外し

リングギアーとデフ玉


向こう側に リングギアとかみ合っている ピニオンギヤが見えます。


ドライブシャフト側のベアリング


ドラシャ側のフランジ外し。
回り止めはいつものチェーンバイスで。

長いボルトを外したら フランジはすっと抜けました。
デフ側にはオイルシールとスプラインのかみ合いがみえる


オイルシールのはまっているサイドリングを外す。
コンコンと叩くと抜けてきました。
サイドリング側に ローラーベアリングのアウターレースが圧入されている。

リングギアー&デフ玉の取り出し




これでピニオンギアが丸見えに。

それなりに鉄粉が沈殿している


前側に行って、ロックプレートと30ミリナットを外し

フランジを抜きます 軽くコンコンすると 抜けてきました

すると ピニオンギアシャフトもデフの中に外れました


ここで図で解説。用語いっぱいあるからね



あった!
今回の唸り音の原因、これだろうな!
ローラーベアリング(ラージ)のローラーが!
ローラーの表面がかなり荒れています。
これが回転すると、あの音を発生するのか。

このローラーを受けるアウターレース側も、荒れているね~~

唸り音の原因はこれでしょう!!




フランジ側のオイルシールを「カット外し」。
シールプーラーで簡単に外れなかった場合の、プランBです。
オイルシールの中心部の金属の輪っかを削るんですわ。

オイルシールを外せば、ローラーベアリング(スモール)は取り出せます


綺麗なローラーもあるけど。
こちらもすこ~し 荒れているな
ローラーを受けるアウターレースには わずかな荒れがあった
小さいほうのベアリングは そんなに異音を出していないかもしれないが。
もちろん両方交換だ。

アウタ―レースに押さえつけて 回しても 大きいほうのベアリングほど
にゴロゴロしていないが
完全にスムーズな状態ではない。



ピニオンギアシャフトに このように 
ローラーベアリングが2こはまっている


アウターレースをつけてみたところ
(JG54さんが圧入用治具として貸してくださったものです。)


図で見ると このようになる


いろいろなパーツ構成ですが 今日はローラーベアリングのことだけ。
クラッシュスリーブやシムのことは また後日。


ローラーベアリングのアウターレースはデフケースに圧入されているから
これからプレスで打ち抜かねばならない。
駆動回転系の大きな力がかかるところのベアリングは みんなこのローラーベアリングだね。(もっと過酷なクランクシャフトは板ベアリングですが)
ここに鉄粉クズでもかむと ああいう風に荒れるのだろうか・・・?
それとも経年劣化による自己崩壊か。50数年に及ぶ酷使で・・・?
それとも過激な運転をされたのか・・・?


いずれにしても デフの唸り音の原因が分かったので今日はここまで。
今日は4時間。
デフ修理ここまでトータル9時間。