BMW2002tii ヘッド洗浄とバルブ摺り合わせ ― 2025年02月02日 19時25分53秒
外した排気側(EX)バルブのカーボン・・・
ボール盤にくわえて 回転させながら汚れを落とします
排気バルブ ここまでが限界。
燃焼室側もこんな感じまでに。
ほんとは・・・排気バルブは新品に交換したらいいね。
でも再利用。
吸気バルブは排気バルブほど汚れていないもんですよ。
ヘッドの洗浄。
灯油にシンナーを混ぜた洗浄用油で。
カーボン落とし
ポートは真っ黒だったが なんとかここまで洗浄。
たいへん 時間がかかります。しかも疲れますし、ときどき油が顔にかかります
ヘッド面を オイルストーンがけ
かなりきれいになりましたが
最終的な洗浄は またのちほど。
ではバルブ摺り合わせいたします。
バルブコンパウンドとタコ棒(バルブ・ラッパー)を用意。
実施前は バルブあたり面がこんな感じで荒れてます
タコ棒の吸盤にくっつけたあと
GC中目を貼る部のふちに盛ります
バルブガイドに油をさし、バルブをそっと挿入。
タコ棒を両手で キリのように揉みます。
最初 ジャリジャリ・・ と、コンパウンドがすれる音。
時々 ふちにはみ出たコンパウンドを当たり面に寄せて
また摺り合わせ。
ジャリジャリ・・から シュリシュリ・・に変わり、シユッシュッ・・となって
音が小さくなるとともに、手にかかる抵抗感も増えていきます。
細かく砕けたコンパウンドが、バルブシートとバルブを研磨していってます。
アルミ製のヘッドには、バルブシートという輪っかが埋め込まれており
バルブの傘の形状に合わせ、カットしてあるのです。
緑色だったコンパウンドが灰色に見えるのは、鉄が研磨されているから。
2分ぐらいで終了。ティッシュで拭います。
摺り合わせをしたら、ごらんのようになりました。
バルブとバルブシートの当たりがきれいになり
密着度も上がるでしょう。
当たり幅を計測します
計測したら 2.4mmに近い値でした
当たり幅(Valve Seat width)は 規定値内で。(ヘインズのリペアマニュアルより)
IN側 1.6-2.0mm
EX側 3.0-2.4mm
バルブシートとの密着度が あがりました。
お互い すりガラス状になっていて ぴかぴかに研磨するよりも
このほうが密着度が上がります。
IN側も同様に 4本 擦り合わせます。
最期にヘッドの最終洗浄。
熱いパーツ洗浄液でブラッシング洗浄してから
水でアルカリ分を洗い流します。
ウォータージャケットの赤さび色は こびりついていて 水勢で洗っても取れませんねぇ
まぁ、いっか。
乾燥させたあと さびないように鉄部には油を打っておく。
洗浄前のシリンダーヘッドです。
これから比べると 見違えるように 綺麗になりましたよ。
ヘッドカバー裏も黒かったので ホット洗浄液に20分漬け込んで、きれいに蘇り。
あとは ワロスからのパーツ到着を待って 組み込みを待ちます。
ふ~~~~ 疲れた~~~
家から20分 635を走らせ 自分もにホット洗浄に出かけました。
創業100年以上の、昔ながらの銭湯です。熱いんだわ~~それがまた いいんだわ~
BMW2002tii ワロスからパーツ到着 ― 2025年02月05日 14時49分34秒
ドイツのワロスに注文したBMW2002tiiのパーツ類が届きました。
2025/1/26注文
2025/2/4到着
パーツ支払い(送料込み)37万円 クレカ支払い UPSで配送
到着時に関税と消費税支払い21300円を現金でクロネコヤマトの配達員に支払い
合計391300円となりました。
・エンジンOH関連
・フロント/リアアクスル関連
・前後ブレーキ関連
・ペダル及びクラッチ関連
・その他ゴム/樹脂製品
・センサー類
オールドBMWパーツ専門店@ドイツ
Walloth&Nesch(通称 ワロス)
https://www.wallothnesch.com/en/
2025/1/26注文
2025/2/4到着
パーツ支払い(送料込み)37万円 クレカ支払い UPSで配送
到着時に関税と消費税支払い21300円を現金でクロネコヤマトの配達員に支払い
合計391300円となりました。
・エンジンOH関連
・フロント/リアアクスル関連
・前後ブレーキ関連
・ペダル及びクラッチ関連
・その他ゴム/樹脂製品
・センサー類
オールドBMWパーツ専門店@ドイツ
Walloth&Nesch(通称 ワロス)
https://www.wallothnesch.com/en/
BMW2002tii ヒーターボックスのオーバーホール1 ヒーターコア編 ― 2025年02月06日 14時07分48秒
ドイツに注文したパーツを待っている間、
ヒーターボックスのオーバーホールに着手していた。
このヒーターボックス、実は高価な部品で構成されているのである。
まず、
ヒーターコア 76000円!
国産車のヒーターコアを流用&加工をして製作することも可能だが(にしやんのMY2002はこの方法で製作した)、
ヒーターボックスの形状変更加工とパイピング加工が必要で、大変手間がかかる。
ブロワモーター(ファン羽根と一体成型)
現在在庫なし!在庫もしあれば5~6万円ぐらいか。
BOSCHのモーター単体は 他車用のモータ―を2万ぐらいで購入は可能であるが ファン羽根を軸に取り付け加工しなくてはならない。
ヒーターバルブ
現在在庫なし!在庫あれば3~4万円ぐらい。
ということで、この豪華3点セットを全部新品でそろえると、
ドイツからの送料や消費税を入れて20万円近くになってしまうのだ。
ということを頭に入れながら見ていただきたい。(笑)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
外したBMW2002tiiのヒーターボックスをあけると
ご覧のように埃だらけ・・・
ファンモーターは焼き付いてアウト
羽根もごらんのとおりだ・・まぁブラストすればいいんだけどネ
ホコリはまぁいいのだが、問題はこのヒーターコアである。
パイプの中がもう、錆で真っ赤である
中から錆び水が。
半分ぐらい コアが詰まってしまっているようだ。流れも大変悪い。
それでも、と思い念のためラジエター屋さんに診てもらったが、これのコアもう使えない、との判断であった。ということで、このコアは使えない。もう寿命だ。
ヒーターバルブ。
本来は真鍮色だがこの黒ずみでもう
中の状態は推して知るべしである・・・。
全体的に程度が悪いヒーターボックスであった。
そこで代替品を使おうということになるのだが
以前、ヤフオクでヒーターボックスが売りに出されていたので
確か7000円ぐらいで落札していたので このヒーターボックスを使う事にする。
ヤフオクで落札したものの方が 操作パネルの状態も はるかに状態が良い
2002tiiのものは 錆があちこちに浮いていた
もともとついていた操作パネルカバーには 赤さびが。
アルミなのになんで?
ファンモーターの回りがちと重いが・・・手を入れて復活させねば。
パッキンのカス取り中・・・
とにかくお金をかけずに まず頑張ってみるのである。
外したヒーターコアの水漏れ試験から。
あ、漏れてる・・・・。
フィンをむしって漏れ箇所を特定。
通路が途中で裂け、そこから水が漏れてきている。
裂けた箇所をハンダで埋めようと試みたが。
やはりすこしずつ 漏れてくる。
ヒーターコアの通路は全部で27本あるのだが
やむなく 裂けているこのクーラント通路をカットすることにした。
27分の1の熱効率ダウンか?
カットした部分の両側をPOR15パッチパテで埋めて塞ぐことに。
ガッチガチに硬化するPOR15パッチパテを選択。
コッテリした塗料みたいなものなので 通路内への浸透性も良いだろう。
摂氏204度まで耐熱だしね。
JBウエルドを使うという手もあるが あれは長い時間をかけてクーラントが浸透していってしまい柔らかくなってしまって漏れてきた・・・との報告もみんカラで見たので、クーラント部分には使わない。
硬化後、1.1Kgf/cm2ほどのエア圧力をかけて水に沈め、漏れがなかったので これで良し。
再利用で来そうなものはなるべく再利用で・・・とのオーナーさんの意向だから、見栄えは悪いが これを使うことにする。
レストア費用、ヒーターコア分 8万円の節約になった。
もしこれでクーラントがヒーターコアから漏れてくることがあったら、次はいよいよ、送料込み9万円ぐらいの新品を買ってね。
交換工賃を含めて12万っていうところかな~ パーツががあるうちに 買っておきましょ
ヒーターボックスを分解
ヒーターコアは このように収まる。
修理した箇所は 下の部分になるね。
まぁどうせ 組んだら見えないけど、にしやんには心の目で見えてしまうのよ(笑)
錆びたフラップ機構等の金具も分解して サンドブラストし塗装して
また組み込むことになる。
何と丁寧な!!
フラップの動きも渋いのです・・・
汚いボックスを通過してきた空気なんて 吸いたくないしね~~~
綺麗にレストアするしかないでしょ。
次は回転の重いファンモーターの修理にかかる。
BMW2002tii ヒーターボックスのオーバーホール2ブロアモーター編 ― 2025年02月08日 13時18分09秒
ヒーターボックス上部にクリップで固定されているブロワファンモーター
まるで 小型の扇風機である。
ベアリングがさび付いているのか 回りがたいへん渋い。
残念ながら、ブラシ部分の部品が溶けてしまっている。
回りが渋いところに、回そうとして電圧をかけ続けるものだから、
過熱して樹脂部分が溶けたようだ。
この破損具合では、再利用は難しく
ほかの中古代替品に交換したほうがよさそうだ。
ヤフオク!で安くゲットしたモーターも軽いまわり具合ではなかったが
矢印部分のベアリングにエンジンオイルを注油。
ここにも注油して 回していると軽くなってきた。
あと、エアを吹いて埃を取れば 軽く回るようになってきた。
これで使えるはずだ。
もし モーターを新品に交換したいときは Ebayで1~2万で買える。
多くの輸入車に使われているBOSCHのモーターのようだ。
ポルシェなどにも このBOSCHのブロワモーターが使われている。
検索するときは BOSCH PORSCHE BLOWER MOTOR で探す。
場合によっては、国産車用のブロワモーターも流用は十分可能と思われる。
分解してモーターだけを取り出すわけだけど、モーターのサイズが違うだろうから ヒーターボックスへの取り付け加工&羽根の移植は必須だ。
それがめんどいので、なるべくBOSCHモーターを使うようにしている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて
もしBOSCHモーターを入れ替えるときは 5枚羽根を入れ替える必要あり。
ピンクの樹脂部を削って取り外し。
このアルミ製の羽根は汚れを落とし、サンドブラストなどをして塗装して仕上げる。
錆止めと塗装の上に シールコート。
問題は モーターの6mmm軸に どのようにアルミ羽根(穴径9mm)を取り付けるかだ。
オリジナルは、このような樹脂製(素材はPOM?)のパーツでしっかり固定されている。
羽根を取り外すときに この樹脂パーツを破壊することになる。よって再利用はできないし、この樹脂パーツも出ない。
他のやり方で羽根を取付るしかない。
穴径6mmの真鍮製の平歯車(止ねじ付き)を用意し、適当な6mm棒に通し、ドリルチャックにくわえる。
そのドリルを万力とクランプで机に固定し、簡易的な旋盤を作る。
金ヤスリやカナノコを使って、真鍮製の平歯車を削って望みに形に成型していく。真鍮が柔らかいからできることだ。
完成。羽の厚みは1mmだから、1mmの段差を作り、直径9mmで切削加工した。
塗装の終わった羽根をはめ込む。ぴったり!
回り止めの2mmピンを打ち込む
から回り止めのために2mmのアルミ止ピンを1本打ち込んで 頭を平らに削る。
そこに別の軸径6mmの平歯車を使い 羽根をサンドイッチしてとめる。
イモネジには緩み止めのロックタイト塗布。
いちおう羽根への接着剤としてPOR15パッチパテを少し塗る。(黒い部分)
BOSCHモータ―単体を入手できれば、
BMW2002のブロアファンは蘇るという事だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1日置いて硬化したら 動作テスト。
よーしちゃんと回るね。シャフトにも注油しておく。
プラスとマイナスを入れ替えて 羽根の回転方向を確認し、風の吹く方向を確認。
モーターが回ったら、今度はヒーターボックスに接続して
回転数が変化するかを確認する。
ブロワファンの回転数が変化するのは ボックスに組み込まれている抵抗部のおかげ。
よく見たら、端子にクラックがあった。
このさい 全部のメス端子を交換しておくことにした。
抵抗コイル側の端子もペーパーで磨いて、接点保護剤を塗布しておく
接続部の裏側。(ヒーターボックスの内部)
ヒーターコアの上部に、このような抵抗コイルが2個あり、この抵抗を使って配線を組むことで ファンの回転数を制御している。
安定化電源で12V~13Vを印加し
実際に 操作レバーでブロワファンの回転数が0~1~2~3で変化するかを確認。
接点部もちゃんと磨いておく
ブロアファンは長時間使用するもの。
30分ほど回しっぱなしにして 妙な加熱や異音などのトラブルがないか観察。
抵抗部は発熱するから そのあたりの具合も観察しておく。
車両火災になったら ヤバイですからね。
これでブロアファン編はおわりです^^
次は温度をコントロールする ヒーターバルブのオーバーホール編です。
大雪! ― 2025年02月08日 17時03分01秒
MY2002 雪中ドライブ ― 2025年02月09日 19時47分12秒
大雪も峠を越えました。
BMWを運転したいにしやんは 雪が降っていないのをいいことに早朝ドライブに。
朝5時です。
OFFにしていたバッテリーをONにして。
セルを回しながらポンポンポンとアクセルペダルを踏んでガソリンを燃焼室に送ると
エンジンが目覚めます。
1500~2000回転でファストアイドリング3分。
水温計が動き出したところで走り出す。
気温は2~3度か。一晩で積雪5cm。
最初は1速か2速でゆっくりと。
早朝は車が走っていないのでかな~りゆっくり走れます。
雪道では ギアの3速、1500回転までしか あげられませんね。
安全のため せいぜい時速40キロだなぁ
こういう車なんで これでも十分に 運転してる感は
ありすぎるぐらいにあります。
コンビニで朝のコーヒーを1杯。蒸しパンも・・・
水温と油度も十分に上がり、もう少し走る。
でもこんな雪道では 飛ばせません。(画像ではスピード感出てますが時速30キロ以下です)
雪道での事故のほとんどは スピードの出しすぎが原因です。
雪が降ってなくて いいですね~
日曜というのもあり車がほとんど走っていないので
スイスイ走れるので早朝ドライブが好きです。
それと日が昇るのがみれるからいいんです。(北陸の冬では望めませんが・・・)
朝日を見ると 今日もがんばろ~!という気分になります。
6時半ごろ。あかるくなってきました。
でもヘッドライトは消しませんよ俺ぁ。
家までもう2キロ。
ガレージにマルニを収めました。
また雪が降ってきました。
エンジン停止。ギアはリバースに入れときます。
無駄なバッテリ消費を避けるため キルスイッチでOFFにします。
室内灯が消えることで オフになったことがわかる。
今日はオイルキャッチタンクの中身をチェックします。
ドライブ3~4回に一度は チェックせねば。
やはり水が溜まってました。冬は溜まりやすいのかぁ?
少し油分も浮いてます。本来の仕事をしているな。
もとはエンジン内の燃焼で発生した水分が凝集したものです。
普通の水より腐食性があるはずです、とうぜん、捨てます。
続いて 乾いたタオルで クロムメッキ部分の拭き上げをします。
銀モール類の水分も ひとめぐり、サッサと拭きます。
毎回こまめにやっておけば モールのくすみの発生も防げる?
こんなんに なってほしくないもんね
ボディの水分までは拭きません。
あくまで銀ピカのクロムメッキ部分だけです。
タイヤの輪止めをして 朝飯前の早朝ドライブ終了です。
酒でも女でも博打でもなく、
こればっかりは やめられん。
ガソリンが高くなっても ・・・
BMW2002tii ヒーターボックスのオーバーホール3ヒーターバルブ編 ― 2025年02月11日 14時08分37秒
ヒーターボックスの上にこのように取りつているヒーターバルブ。
エンジンで熱くなったクーラントをヒーターコアに導いている「回転式の開閉弁」だ。
ヒーターバルブのふたにある矢印(←)のとおりにクーラントが流れる。
室内のレバー操作で、ヒーターバルブを開閉する。
(画像はレストア後の2002Aのもの)
(画像はレストア後の2002Aのもの)
このBMW2002tiiについていた状態。
矢印が 逆やな・・・ まぁこれでも 問題ないんだが・・・なんかね~
ではヒーターバルブの分解から。
このふたつのねじが固着して緩まない!!(あるあるです)
しょうーがない、M6ボルトを半自動溶接して外しました。
蓋を開けてみた中身です。
黒い樹脂製の回転ピースと、茶色のスライド弁。
ん~~~~なんかおかしいわ・・・位置関係が・・・
どうりで、このヒーターバルブ、振るとカチャカチャ音がするわけだ。
一つ目のオーリングはアウト。想定通りのカッチカチ。
2つ目のオーリングも、当然、アウト。だろぅねぇ
この時のためにストックしてあるオーリング^^ようやく出番キター
分解部品たち。
回転弁なので、どうなれば開いて閉じるかの解説。
全開で通路は開き、全閉で閉じる。
トラブルの1、切れてた接続部分の突起は
回転ピースにM3の寸切り(M3ねじ)をねじ込んで修理。
POR15パッチパテでコーティングしたのは、防触のため。
このように組む。
真鍮の曲がりばねは、スライド弁をケースの内壁にぴったり押し付ける役目。
ラバーグリースを塗ったオーリングも忘れずに。
新しいオーリング大小の2つを入れて このように組みこむ。
弁が回転しやすいように各部に薄くラバーグリスを塗っておく。
クーラントの流れは矢印のとおりに。
最初に開けたときと 組み込みの位置関係を比較してみてください。
これ、おかしいでしょ。回転ピースの接続突起が折れたから こうなっちゃうんです。
閉じました。溶接したボルトはこのままで(笑)

ホースとの接続部には このようにバリがシッカリのこっているので
ヤスリで削って平滑にしておく。これのせいで、水漏れしやすい。
さて問題の二つ目がこれ。
回転ピースには通常、このような四角形の切り欠きがあるのだが
このヒーターバルブのものは 四角の切り欠きがもげてしまっていた!
この四角の部分、大事な部分なんですよ。
この四角の切り欠きに、ワイヤを接続するレバーをはめ込まねばならないのです。
もう~何から何まで アウトなやっちゃ。
本来なら、もう使えない!と捨てられてもおかしくない状態。
そして、ヒーターバルブのパーツがないよ~と悩むところだが。
しょうがないので 知恵絞って対策部品を作るしかない。
4.5mm厚の鉄板から切り出して、いろいろと精密に加工。
時間かかる~~
いい感じだ・・・
ヒーターバルブのステーを溶接。これで四角問題は解決!
完成!オリジナルより、ガッチリして、微調整可能になったわ。
これで回転弁がちゃんと動きます。
操作ワイヤをつなぐための大事な大事なレバーなんです。
バルブ、閉じ状態。
左上から入ってくる熱いクーラントを、右下のヒーターコアに流しません。
室内の操作レバーは最もCOLD側
バルブ、開き状態。
熱いクーラントがヒーターコアに流れ込みます。
室内の操作レバーは最もHOT側
レバーは角度にしておよそ100度ぐらい動くようになってます。
このようにヒーターコアと接続します。
最終的には このようにボックスに取り付け(取付ステー製作の必要あり)
右側のシリンダーヘッド側から来るクーラントホースと接続します。
クーラントの流れる矢印の向きも正しい。^^
操作ワイヤはヒーターコアのなかを通過して
室内の操作レバーにつながっています。
ヒーターバルブのレバーは
ボックスに対して縦振りになります。
さてこのようにして
ヒーターバルブをお金をかけずに汗をかいて(笑)オーバーホールをします。
これで新品で買う3~4万円(もっと高いかも?)を節約できます。
・・・そもそも、もうBMW2002のヒーターバルブの新品は出ないのですが。
そこで、流用できる他車のヒーターバルブはないか?
と 探したところ、ありました。
ローバーミニ用に流用できますよ~ということで
ヤフオク!で5000円ほどで売りに出てました。
「ローバーミニ ヒーターバルブ」で検索してみて下さい。
これ、いいかもしれん・・・。
試しに買ってみました。^^
DENSO製、樹脂製の非分解の回転弁式、ストレート流れ。
いいね。どうも古めのホンダ車で使われているもののようだ。
ホースの接続部の外径はマルニのものと比べて1mm細くて17mmですが
問題なく接続可能でしょう。回転弁の動きも軽いです^^
しか~~し!
問題は、レバーの開閉方向がマルニと逆であること。
これだけが残念~~。
でもそこは知恵で解決。
ヒーターバルブにはクーラントの流れ方向を示す矢印が刻印されているが逆にしてやればよい。
こんな感じでヒーターボックスに取り付ける感じだ。ワイヤとつなぐステーは横振りになりますがワイヤのしなりがあるので問題ないでしょう。ポン付というわけにはいかないが
あとはボックスとの取付ステーや ワイヤと接続するステー部品を加工制作
する必要がある。
それさえすれば、じゅうぶんに流用可能であると判断。
機会があれば自分のマルニで 取り付けしてみよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次回のヒーターボックスのオーバーホール、最終回はボックス本体編です。
BMW2002tii ヒーターボックスのオーバーホール4ボックス本体編 ― 2025年02月18日 22時31分08秒
プラスチック製のヒーターボックス本体は
経年劣化でいろいろとひび割れがありますので
プラスチック溶接機で治します
もげていた部分は このように熱したピンを溶け込ませ修復。
このあとピンをニッパで切り取ります。
こういうところのクラック。
こちらも熱したピンを溶け込ます
接合後。ジュワッと溶け込ますだけ。
ピンを切り取った後、ハンダゴテで溶かし ならしておきます。
フラップの開閉機構を外します。
錆取りをします。
こういうところのブッシュ、すでに経年劣化で砕け散って
無くなってしまっている・・・
モノタロウで求めたブッシュ。
オイルをしみこませた特殊な軸受け
これを入れるために
フラップの溶接個所を削って いったんフラップを外します
外したあと、ブッシュを入れて
また溶接でフラップをつけます。
樹脂製のブッシュに溶接熱が伝わらないように気を付けます
その後、錆止め塗料を塗装
ケースに組み込み。
フラップの動きを確認しながら。
ヒーターコアを入れてみました
ブロワモーターもケースに組み込み
4つのクリップで固定します
ファンがどこにも接触せずに回転することを確認する
あとはヒーターバルブと コントロールケーブルを取り付けるだけ。
ヒーターバルブを固定するステーを鉄で製作。
今後 位置関係を調整しながら溶接して作る。
ワイヤケーブルのコントロールにも手を加えて
パネルが光ってみえるように LED照明(SMD)を組み込みました。
あとはケースに取り付けて 調整して完了となります。
空調ヒーターボックスのオーバーホールは面倒ですが
快適に車に乗るには 必須のレストア項目になります。
地元の2002tii整備1 タコ足に交換 ― 2025年02月20日 13時59分34秒
このブログを通して昨年から知り合いになった
地元富山の2002tii乗りの知人の車が入庫しました。
サハラベージュで いまレストアしている2002tiiと同色。
機械式インジェクションの燃料噴射装置を持つM10エンジンです。
初期のタイプのインジェクション車ですね。
2002tiiの 「ti」はツーリング・インターナショナルの頭文字。
最後尾の 「i」がインジェクションの意味です。
ちょっと試乗しましたが
確かに、純正ノーマルキャブ仕様のマルニよりもパワーがあります。
1トンの車重にマニュアルミッションのこFRなら、2000ccの使い切り感もあり
十二分に走りが楽しめるでしょう。
さて今回入庫したのは 排気系の部品交換の依頼。
この鋳鉄製エキマニを、ステンレスのタコ足に変更して欲しいとのこと。
オーナーさんは 昨年、ワロスからステンレス製のタコ足を購入されていました。
ダウンパイプもセットになっており、マルニのエンジンにポン付できます。
まだ 在庫あるようです。
お考え中のかた、いかがです??
等長のタコ足ではありませんが。
接続部 しっかりしてる。
では作業開始。
マフラーの接続を外していきます。
そしてミッション後端部のマフラーサポート外し。
8個あるエキマニの緩み止めナット。
12ミリで外すんですがいくつかは 錆びててやせ細っているはず。
案の定 2個がやせていて12ミリではレンチが空回り。
こういうときはバイスでつかむか 11ミリを叩き込むしかない。
ほとんどはスタッドとナットが一緒になって取れちゃいます。
3個、スタッドが残りました
ダブルナットで外します。
しかし ヘッドに付着した汚れもひどいな~~~(油もれしたところに埃がついたもの)
エキマニとダウンパイプを分離する必要はなく、一緒に外せました。
こういうところが、エンジンルームにスペースに余裕のある旧車のいいところだ。
真っ黒ゴテゴテの 排気ポート周辺を 掃除。
油と埃でまっくろだったのが ようやくアルミの地肌が出てきた・・・疲れるよ。・。・。・
タコ足を仮づけしてみた
周辺のスペース確認のためです。
ブレーキパイプにあたらないか心配だったが、大丈夫だった。
でも5cmに迫っているので なにか遮熱対策したい。
タコ足でエンジンの性能アップやエキゾーストがどう変わるのか楽しみだ。
車体下の接続部。 ダイジョブそうね。
ダウンパイプの末端部。
ボディ側の遮熱ウレタンが もう ぼろぼろだ・・・・
触っていたらボロボロ取れてくるので
え~い!とウレタンは全部取った。
遮熱ウレタンをはがしたら錆が。
穴は開いてない。セーフ
浮き錆取りの後、防錆剤処理レノバスプレーで錆転換。
しばらく放置で錆が転換されるのを待つ。
う~ん このあたり なんかしないといけんね。
レノバが乾いたら、シャシブラック塗装。
そして鋼板切り出して遮熱板を製作した。
裏には東レのペフ(10mm厚)を貼った。断熱と遮音効果を期待して。
あとはこれを ドリルビスでボディに取り付けるだけ。
つづく
地元の2002tii整備2 オルタネーター交換に苦労 ― 2025年02月21日 13時41分56秒
タコ足の方は あとは取り付けるだけなので また別の日にやる。
さて 下回り点検で オルタネーターに問題発覚。
本来ならば、オルタはベルトと水平になってとりついているはずだが
なんと、
オルタネーターの傾きがMAXになってしまっている。
まぁ、こうなってもベルトが外れることはないのだが・・・こりゃひどい。
こうなってしまう原因は、オルタネータにはめ込んであるゴムブッシュが経年劣化し
粘土みたいに柔らかくなってしまっているためだ。
ベルトに引っ張られて ななめになってしまうのだ。
ブッシュが仕事をしないものだから、エンジンの振動はモロに
オルタネータのボディに伝わるため、やがてはオルタのステーを削り、痛め、
しまいにはこの部分、折れてしまうだろう。(先にボルトが折れるかも?)
このことをオーナーさんに伝えると、
ワロスで過去に買った予備の新品オルタをもっているのこと。
ということで急遽、オルタネータを交換することになった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
車の下にもぐってオルタの配線を外し ベルトを外し、取付ボルトを外したが
オイルパンとフレームとスタビライザーバーの3つに阻まれて
どうしても、オルタが下に抜き取れない。
どうしても、オルタが下に抜き取れない。
かといって、上方向に抜こうとしても バッテリトレイが邪魔をしてこれまたダメ。
これはtiiの場合、どの車もそうらしい。
2002FAQなどのネットで調べると、スタビライザーバーの固定ボルトを外してフリーにし、スペースを作ってぎりぎり外せるようだ。
それでもだめなら、ラジエターを横にずらすなど、しなければいけないらしい。
それでもだめなら、ラジエターを横にずらすなど、しなければいけないらしい。
え~い!なんて面倒なんだ、tiiのオルタは~~!!!
キャブのマルニとはオルタの取付位置が違うからなんだろうが・・・面倒すぎるでしょ
ウォーターポンプも水漏れがあり 交換するので
冷却水抜いて このさい ラジエターも外したよ・・・
これでようやくラジエター側にスペースができたので
そちらの方向にオルタネーターを抜き取りました。
ふう~~~~ 大変だった。
ブラケットもついでに外しました。
ここの部分にも2か所にゴムブッシュがあって
これらも粘土みたいに変質している。
ご覧のように、かたく、かつ、弾力のあるはずのゴムブッシュが
粘土のようになる。
ドライバでつつくと、ほんとに粘土みたい。
まぁ 半世紀もたつと こうなるか。
新旧比較。
ともに45アンペアを発生するBOSCH製のオルタ。
現代車に比べると、50年前の車は発電容量が半分以下です。
残念ながら、ワロスにはいま、2002tiiの45Aオルタネータは在庫なしとなっています。
でもブッシュはあるので それを買ってブッシュ交換しましょう。
ワロスにオルタの在庫なしですが、
eBayには、85アンペアにパワーアップした2002tii用オルタ(しかも電圧レギュレータを内蔵式にしてある!)があるのでそれを買う事をお勧めします。送料込み8万ぐらいです。
電動クーラー(電動コンプレッサー)などをお考えの向きにはこのオルタが必須となります(電動クーラー(電動コンプレッサー稼動時)だけで50~60Aを喰う。検証済み)。
同様に、95アンペアにパワーアップした2002キャブ用のオルタもあるので
それもお勧めしときます。
配線の取付け位置に違いはあれど、取付に関しては問題なし。
あとはブラケットをまた取り付けて、ボルトでエンジンに取り付け、ベルトをかけ、配線するるだけだ。
さて tiiのオルタネータを取り外すのに(めったにそんなことしないが)
スタビバーやラジエターをずらすなど、いちいち大げさなことをするのは大変。
今後、簡単にできるよう、対策を施すことに。
エンジンの上の方向に スッと取り出すようにしたい。
眺めると、このバッテリトレイさえなければ オルタは上に簡単に取り出せるんですわ。
そこでこのようにトレイを2か所でカット。
これで取り外しも 取付も らくにできるだろう。
まぁ、バッテリを外す手間はあるが。
カットしたトレイの一部を どうもどすか。
トレイの下にあるフレーム部にステーを溶接。
下から見たところ。
トレイにもステーを溶接し、このようにお互いをボルトで緊結し、トレイの支柱とする。
オルタネータを取り外したいときは(滅多にないが)このボルトを外せば
トレイの一部が取り外しでき、作業がしやすくなるように加工した。
トレイの一部が取り外しでき、作業がしやすくなるように加工した。
このやり方は いまレストアであるtiiにも 使えるだろう。
厚めの鋼板をステーにしたから バッテリを載せても しっかりしている。
上から見たところ。
重いバッテリを載せても以外にしっかりしていたが、ちょっと振れる。
車は上下左右にゆすぶられるから、もう少しガッチリするように補強対策する。
ひどかったトレイの錆取りの後、高防錆のエポキシ錆止めを塗装。
乾燥を待ち、オルタネータを取り付ける。
厳冬期は塗料の乾燥が遅いから作業もスローになるなぁ・・・
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