BMW2002tii ヒーターボックスのオーバーホール2ブロアモーター編 ― 2025年02月08日 13時18分09秒
ヒーターボックス上部にクリップで固定されているブロワファンモーター
まるで 小型の扇風機である。
ベアリングがさび付いているのか 回りがたいへん渋い。
残念ながら、ブラシ部分の部品が溶けてしまっている。
回りが渋いところに、回そうとして電圧をかけ続けるものだから、
過熱して樹脂部分が溶けたようだ。
この破損具合では、再利用は難しく
ほかの中古代替品に交換したほうがよさそうだ。
ヤフオク!で安くゲットしたモーターも軽いまわり具合ではなかったが
矢印部分のベアリングにエンジンオイルを注油。
ここにも注油して 回していると軽くなってきた。
あと、エアを吹いて埃を取れば 軽く回るようになってきた。
これで使えるはずだ。
もし モーターを新品に交換したいときは Ebayで1~2万で買える。
多くの輸入車に使われているBOSCHのモーターのようだ。
ポルシェなどにも このBOSCHのブロワモーターが使われている。
検索するときは BOSCH PORSCHE BLOWER MOTOR で探す。
場合によっては、国産車用のブロワモーターも流用は十分可能と思われる。
分解してモーターだけを取り出すわけだけど、モーターのサイズが違うだろうから ヒーターボックスへの取り付け加工&羽根の移植は必須だ。
それがめんどいので、なるべくBOSCHモーターを使うようにしている。
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さて
もしBOSCHモーターを入れ替えるときは 5枚羽根を入れ替える必要あり。
ピンクの樹脂部を削って取り外し。
このアルミ製の羽根は汚れを落とし、サンドブラストなどをして塗装して仕上げる。
錆止めと塗装の上に シールコート。
問題は モーターの6mmm軸に どのようにアルミ羽根(穴径9mm)を取り付けるかだ。
オリジナルは、このような樹脂製(素材はPOM?)のパーツでしっかり固定されている。
羽根を取り外すときに この樹脂パーツを破壊することになる。よって再利用はできないし、この樹脂パーツも出ない。
他のやり方で羽根を取付るしかない。
穴径6mmの真鍮製の平歯車(止ねじ付き)を用意し、適当な6mm棒に通し、ドリルチャックにくわえる。
そのドリルを万力とクランプで机に固定し、簡易的な旋盤を作る。
金ヤスリやカナノコを使って、真鍮製の平歯車を削って望みに形に成型していく。真鍮が柔らかいからできることだ。
完成。羽の厚みは1mmだから、1mmの段差を作り、直径9mmで切削加工した。
塗装の終わった羽根をはめ込む。ぴったり!
回り止めの2mmピンを打ち込む
から回り止めのために2mmのアルミ止ピンを1本打ち込んで 頭を平らに削る。
そこに別の軸径6mmの平歯車を使い 羽根をサンドイッチしてとめる。
イモネジには緩み止めのロックタイト塗布。
いちおう羽根への接着剤としてPOR15パッチパテを少し塗る。(黒い部分)
BOSCHモータ―単体を入手できれば、
BMW2002のブロアファンは蘇るという事だ。
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1日置いて硬化したら 動作テスト。
よーしちゃんと回るね。シャフトにも注油しておく。
プラスとマイナスを入れ替えて 羽根の回転方向を確認し、風の吹く方向を確認。
モーターが回ったら、今度はヒーターボックスに接続して
回転数が変化するかを確認する。
ブロワファンの回転数が変化するのは ボックスに組み込まれている抵抗部のおかげ。
よく見たら、端子にクラックがあった。
このさい 全部のメス端子を交換しておくことにした。
抵抗コイル側の端子もペーパーで磨いて、接点保護剤を塗布しておく
接続部の裏側。(ヒーターボックスの内部)
ヒーターコアの上部に、このような抵抗コイルが2個あり、この抵抗を使って配線を組むことで ファンの回転数を制御している。
安定化電源で12V~13Vを印加し
実際に 操作レバーでブロワファンの回転数が0~1~2~3で変化するかを確認。
接点部もちゃんと磨いておく
ブロアファンは長時間使用するもの。
30分ほど回しっぱなしにして 妙な加熱や異音などのトラブルがないか観察。
抵抗部は発熱するから そのあたりの具合も観察しておく。
車両火災になったら ヤバイですからね。
これでブロアファン編はおわりです^^
次は温度をコントロールする ヒーターバルブのオーバーホール編です。
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