丸テール フロントブレーキパッド交換、ブレーキラインのゴム蓋装着2023年11月17日 07時59分01秒

フロントブレーキのメンテをします。

このマルニには フロント、リア、ともに車高調サスが入っており車高が下げてありました。
そのため、フロントのブレーキラインを固定するステーがストラットについて無いので
ホースバンドでステーが固定されています。しかしこれでも問題はありません。

マルニのフロントブレーキのサス周辺のブレーキホースの
とりまわしは ちょっと変わってますね。
マスターシリンダー → ブレーキライン → ブレーキホース → またブレーキライン → キャリパー となっており、設計の古さを感じます。


今回メンテするのがここ。
タイヤハウス内のゴム蓋がないので、ここにゴム蓋をしてほしいとのオーナーさんの要望。
たしかにここに なんらかの蓋が無いと 走行中に水がエンジンルームに入って来そうですね。


最初は何かゴム板で蓋を作ろうと思ってましたが
結局 馬鹿正直者のにしやんは純正の新品ゴム蓋のストックをパーツ箱の底から探し出しきちんと装着することにした。

これを装着するには、ブレーキラインをいったん外して 穴に通さねばならないわけで。
つまり「汚れ仕事」なわけです。
ちゃんとニトリルグローブをはめて、ブレーキフルードがしたたり落ちるなか
ゴム蓋をラインに通しました。

ややきつかったですが、きちんとはめ込みました。


左側タイヤハウス、装着完了。パーツクリーナーで掃除済み。

右側タイヤハウス。パイプの取り回しの関係で楕円形の穴の中央にラインが通らず
ゴム蓋とラインにスキマ穴ができちゃったので、防水のためにブチルゴムを巻いてスキマ穴を塞いであります。
これにてゴム蓋の装着は完了。



続いて、ブレーキパッドの交換をする。
というのも、レストア前のテストランでブレーキの効きがいまいちだなぁという印象を受けたので
もっと制動力のあるパッドに交換したかったのです。

キャリパーを外し、その他もろもろ外し、まだ厚みのあるパッドを取り外しました

対向ピストンのキャリパーです。やはり60年代設計の車、設計が古いですね。
現在主流のスライドピン式ではありませんので、対向式はメンテにも手間がかかります。

ダストブーツはキャリパーOHしてあるらしいので、新品ですね。
たしかブレーキピストンも新品にしたんじゃないかな。

新品パッドをはめるので ピストンを押し戻し。


左、旧パッド。  右、今回取り付けるDIXCELのプレミアムタイプのパッド。

左右セットで1万円ぐらい。

BMW1600/2000の記載があるが、2002でも問題なし。
フェラーリテスタロッサのリアキャリパーにも使われている形状らしい

付属の鳴き止めグリースを必ず塗布せよとの指示の紙が入っていたので。

サイズもぴったりですね

固定板バネと固定ピンを打ち込み。
こんなショートパーツも全部ワイヤブラシで錆取りをしてレノバスプレーで錆転換処理済みという丁寧さ。意外にこの板バネが、錆の腐食でばらけちゃうんでね。
これがにしやんクオリティなのだ。(ほんとはばねは新品に交換したほうがいいけど)

パッド取付完了!

ストラットに19ミリボルト2本で固定。100Nmで締め。ホイール並みのトルク。
ブレーキディスクを手で回しても 引っ掛かり等無くちゃんと回り、違和感ありません。

ブレーキラインを開けたので、最後にブレーキライン内のエア抜き作業します。
めんどいけど、必ずやらなければならない作業。


マルニのキャリパーには 片側だけで3つのブリーダープラグがあるからけっこう大変。
こういうところが対向キャリパーだね。


いつものように、フレキシブルカメラでエア抜け状況を見ながらの
ブレーキペダルのポンピング。
なるべくエアが入らないようにブレーキラインを戻したつもりでしたが、
それなりにエアが出てきました。特に左側が多かった。

動画はこちら

これでブレーキペダルの踏みごたえがしっかり出ました。
ブレーキフルード(DOT4)も500mlほど古いものが押し出され、新しいものに入れ替えとなりました。

いろいろなブレーキエア抜き方法をこれまで実践してみたけど、「ペダルを踏んでピストンを動かしてフルードを押し出す方法」がフルードの総入れ替えには一番いいね。

ベストは、2人組でやる最も基本の方法だね。一人がペダルを踏んで、一人がブリーダープラグを操作するあのやり方。


さてこれで 少しでも効くブレーキになってほしい。



最期にブレーキフルードDOT4を リザーバーのMAXラインまでつぎ足して完了です。

これでクラッチライン、ブレーキラインは完璧です。


さてもうすこしがんばって あと3週間ほどで納車したいところ。
遅くとも 12月9か10日の週末までには、と思っております。