丸テール 配線修復作業12023年10月03日 08時04分18秒

早朝起きして 配線解析と修復作業の開始
「三文の得」になればいいが・・・

ごちゃごちゃの配線に見えますが
系統立てて一つ一つ丁寧にやっていきます。
今後の運用に大事なところですからね。


まずは一番大事なバッテリーから出るRT(赤)のプラス・ライン
ここが一番太く、電流も多く流れます。
⑩番コネクションであちこちに分岐。
これを一つ一つ確認していく。


ところがコネクションのビニテ被覆を剥くと 過去の間に何度か切断されている。
こういうところも この際カットして 新しくつなぎ直していきます。


配線の色は 途中で変換されているものが多い・・・。
コードを引きなおすと大変な手間がかかるので それは必要な部分だけとする。
また、変換された色を正しく色付け直す必要がある。
(下の画像では、コネクタにつながるブルーのラインが赤色へと変換されちゃってます)
赤や緑、黄色ならコードは入手しやすいんですが
でも 紫いろや茶色、灰色、白色といった色のコードはそうあるものではない。

そこで利用するのがカラーマジック「ポスカ」と
色の豊富なマスキングテープだ。(ビニルテープよりも薄く、ベトベトしない)
これを各色そろえて 色修正するコードに巻いていく。
これなら配線図にある色を全部網羅するし、
例えば、「紫/白」といった混色配線には 紫のマスキングテープを巻いたうえに白色ポスカで点々と色付けをしていく、といった具合に修復していく。


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配線図どおりの色にしておかないと、オーナーさんに納車した後の、
現地での整備工場での今後の修理作業にも支障が出るのだ。
にしやんの長年の輸入車DIY修理の苦闘した経験にもとづき、
常に数年先に必ず起こるであろう事態を想定して 修復しているのである。
にしやんは素人であるが、そのほこりにかけて、いい加減な仕事はしないのだ。

例えばこのバッテリに直結されていたコードは配線図とは違う「緑色」になっていたが、
これを本来の赤色にすべく、マスキングテープを巻いて色修正していく。
将来 入る整備工場のメカニックが、配線図を見ながらこのマルニを修理する際に
もしこういう大事なラインが別の色にすり替わっていたら どう思うだろうか?
「何だコリャ・・・全然配線図の色と違うわ。だとすれば、他のところの色も
アテにならんなコリャ・・・いちいちラインを確認しないと修理できんわ。
あ~もう、メンドウな旧車、引き受けちまったな~~もう・・・」
と、こう思うのは必至で、勢い、修理に時間がかかり
BIGMOTEERでなくとも
費用工賃がバカ高く請求されることになるのは明白であり、
もうこんな車、触りたくない、と思われるのである。(メカニック心理)


一方、これがちゃんと色修正されていたらどうだろうか。
「お・・・?わざわざ色テープ巻いて配線図と同じ色に手間暇かけてあるぜ。
ほう・・・あちこちにタグ付けがもある。こりゃいちど全面的にやってあるな。
手間かかってる車だな。配線図も書き込みがあってちゃんと車と同じだ。
こりゃ、普段日本車しか触らない俺もわかりやすいわ。ヨーシ、いっちょやるか!」
となり、修理も早く、費用も安く、修理が上がって納車の際には
「なかなか手ェ入れてある車っすね~。大事に乗ってくださいよ。
あっそうだ、**の部分もそろそろヤバそうだったんで、
ついでに修理しておきましたよ。」
と、善意の修理を施してくれる可能性も高まり、納車の際もオーナーさんはうれしいのである。
こうやって主治医が出来上がっていくのである。
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メインの太いバッテリー直結ラインをまずやってしまってから、
イグニッションSWとヒューズボックス間のラインへと進むことになる。
上流から、末端へとチェックだ。

上流/下流なんて言い方は自分独自のものだが
ヒューズを境にして、バッテリー側を上流、電装品側を下流と呼んでいる。
マルニのヒューズボックスはこのようになっているが、
ヒューズに「傾き」がつけられているので 
上流/下流 というのも 見た目でわかりやすと思う。


前期型マルニの配線図