BMW2002A 冷却ファン交換2022年07月28日 20時40分07秒

レストア中のBMW2002Aの冷却ファンを新品に交換した。
図の1番


左:わけあって削りを入れた旧品(やせ細って見えるな~)   
右:ワロスで買った新品 直径400mmタイプ



400mmタイプを買いました。もう一方の小さいほうはどの車種用なのかな

ボルトの回り止めシート2個必要。再利用もできますが。


現在1ユーロ140円ぐらいなので 8000円ぐらいです。




これまで使っていたものは劣化してヒビワレもあり、ここまで削っちゃったら冷却効率も悪そ
うですね



このようにウォーターポンプのプーリーに固定。
このあと、ボルトの下に入れた2枚の回り止めシートの端 4か所を ドライバの先でぐいっと曲げておきます。

手で回してみたらかすかにクランクシャフトプーリーの→部分にかすかに触れるので
いったん外して少しディスクグラインダで削りました。(画像は削ったあとのもの)



ラジエターを取り付けて、ファンとの間隔を確認。
16ミリぐらいいあってこれでOk.自分のマルニでも16ミリぐらいだった。
ラジエターのフネの部分上の部分)とのスキマも大丈夫。


こちらもスキマ確認。
ホースやコンプレッサー、チャコールキャニスターとあたらないこと。
このあたりのスキマは、オーナーさんにはエンジンルームを開けたたびに チェックしていただきたい。


こちらはレストア前に撮影した これまでついて居た50年前の冷却ファン。ご苦労さま。

ラジエターの下部にATF冷却のホースも接続した。
うっ、フロントバンパーの裏に錆が見えるね・・・これは何とかしたいですね。



オルタネーターベルトも新調して張り直し。
1本500円程度と安いので、これはベルト切れに備えてトランクに予備として13ミリレンチと一緒に入れておきたいですね。
ワロスではこれよりも短い全周875mmのベルトを用意していますが、それだと、やや短く、ベルトをプーリーかけるときにかなりきつくて 苦労しますよ(経験済み)。



ABAのホースバンドも締めて エンジン前部は 完成!


お次は エンジン左側(インマニ側)の仕上げに移ります

BMW1502メンテ 下回り点検とアイドリング高めな原因2022年05月31日 19時53分44秒

では点検をしていきます。

まず、バッテリー。
平成27年からの使用で5年目。そろそろ早めに替えたいところだがオーナーさんはまだ使うとのこと。
燃料ホースの繋ぎめも漏れがないかチェック。OK

ジャッキアップして下まわり点検。
フロントシールからのオイル漏れなどなし。ベルトの張りOK

おっと!
ウォーターポンプとサーモスタットをつなぐホースのバンドがずれてる・・・
この後ちゃんとした位置で締め直し。

ラジエターのフィンにクーラント跡あり・・・

かすかに漏れだしてきているのか?
今特段ぶれたところは無い。もう止まったのかも。
今後はちょっと気を付けてほしいところ。

もう一つ、クーラント漏れ跡がオイルパンに。
どこかエンジンの上の方から落ちてきている感じ。

漏れ箇所はココ。インマニへ入るホースの繋ぎめ。
このホースは確か、4年前のオーバーホールしたときに再使用したホースだ。
ホースつなぎ目真下に穴があり、そこから下に落ちていった跡が。

インマニ裏の45度Cセンサー(オートチョーク制御用センサー)にじわじわ伝わり・・・

コードのコネクから直下のブロックのアースポイントに落下。そのままオイルパンとのつなぎ目を後方に移動していき。。。

そしてオイルパンの肩に落ちるというわけだ。

じわじわと漏れ続けているのだろうか。
とりあえずホースバンドを増し締めし、漏れ跡をふき取ったうえで
今度エンジンかけたときに漏れ箇所を観察だ。それでも漏れるならばホースと接続部のコネクターを交換だ。

クーラントで言えば、汚いサブタンクを除去。このサブタンクがあると クーラーのメンテにとても邪魔になるのだ。

通常の仕様にした。溢れたらここから落ちるだけ。

バッテリトレイ下の燃料ホースのリターン側 具合をチェック。

ステアリングシャフトのラバー。油にじみをブレーキクリーナーで洗浄。
ゴムディスクに亀裂なしOK

ブレーキホースのライン問題なし。

エキマニのナットに油にじみ。

全部のナットを増し締め。

上の方も。それなりに緩んでるもんです。

エキゾーストパイプ付近の遮熱アルミの痛み。

このあたり油にじみ

リバーススイッチの周辺も洗浄。
ゴムのフレックスディスク OK

センターベアリングサポート問題なし。

ペダルボックスのぶあついカバー、限界に近い。
パーツが出るうちに交換したいところですね。ワロスからの送料込みで15000円ぐらいです。

交換したら、こんな感じになりますよ^^


この後 クーラーの効き具合とクーラントのにじみを確認したく 試乗に出た。


帰ってきてガレージに入れた。あれれ・・アイドリングが2000回転から落ちないぞ。。。。
1800~2000回転でハンチング状態 (昨日は1200~1000回転だったのに)。
エキゾースト音も 時々咳き込みが混じる感じの音。なんだぁ???
燃料系、点火系のリーク、バキュームホースなどを見ていくも変化なし。
アイドリングが2000回転と高めでハンチング気味ではあるがエンジンが止まることは無い。
スロットルリンクをチェックし、アイドル調整のためアイドルストップスクリューをさわって調整してみるも、アイドリングこそ下がれど、ハンチング傾向は取れない。キャブのミクスチャースクリュー調整でもない。
デスビのバキューム関係でもない。
・・・なんだろ・・・経験から言って 余計なエアをどこかから吸ってるような感じがする。

そこでパーツクリーナーをあちこち疑わしいいところにブシュ~と吹いてみる作戦。
クリーナー液がかかったときにアイドリングに変化があれば(下がるなどすれば)そこがあやしい箇所という事になる。
・・・で、見つけた!
キャブのここのスキマの奥(キャブの合わせ目ではなくて、スターティングバルブデバイスの取り付け部)にクリーナー液をぶっこんたとき、アイドリングが下がる。
クリーナー液が数秒で蒸発してなくなれば またアイドリングが高くなってしまう。
何度やっても同じ。
このあたりがあやしい!スターティングバルブデバイスの取り付け部分!

ともかく怪しき箇所が特定できたので、キャブの取り外し。

スターディングバルブとはこういうもの。
この装置の説明は 2018年7月8日の記事で書いている。


スターディングバルブ 2個のねじを外し 外してみた。
あ!左の矢印のところにゴムのオーリングがはまっているはずなのに、ない!
右の矢印の部分には紙ガスケットがあるのでOK(でも うすい・・・)
ここからエアを吸ってる?
このキャブは過去に分解したけど、このデバイスは外してなかったわ~~


中はこうなっている
極寒冷地で使用するときのために、冷間始動時に余計に燃料をキャブに吹き出すための仕組み。
バルブコーンというのが空気の通り道を開けたり締めたりする弁の役目をしており、その弁の開閉でキャブにガソリンを追加して吹くか吹かないかを調整している。

エアの通り道のやじるし2か所に、厚めのガスケット紙2枚とオーリング(内径6mmのP-6規格あたり)をはめること。

この小さなゴムのオーリングは、キャブのOHキットに入っている。

取付。
この二つの通路を気密する。
画像の左側のほうにオーリングがなかったので たぶん ここから余計なエアを吸っていてアイドリングが高めになった可能性あり。

閉じました。オーリングのつぶれしろも かすか見えます。OK

時間となったので エンジン始動は明日に持ち越し。

自分のBMW2002 ラジエター装着、冷却水ホース交換、冷却水入れ2022年05月02日 07時37分46秒

今日は自分のマルニの エンジン冷却系のメンテである。

ラジエターにクラックが発生し、かすかに冷却水が漏れていたのを

金沢市の草島ラジエターに持ち込んで1万で修理してもらった。

5か所ほど、クラックやらピンホールやらを修理してもらった。中身の洗浄と耐圧試験もやってもらった。


塗装も終わったので、ようやく自分のマルニにに載せることができた。


この際 ロワーホースも新調。



アッパーホースも新調。ヤフオクで両方セットで出ていたのを手早く買った。



ファンとの隙間もある。OKだ。




もう一か所。
シリンダーヘッドとヒーターバルブをつなぐホースも 交換しなければならなかった。
ヒーターバルブ手前でかすかに漏れがあったのだ。


シリンダーヘッド側のホースは 熱でひどくつぶれて もうあかん。
まぁここのホースが一番、熱にさらされてしまうところだし。


ヒーターバルブ手前にはピンホールができており かすかにもれてきていた。


シリンダーヘッドの後端にそのホースをつなぐところがある。
エンジンブロック→ヘッドで熱くなった冷却水が次に向かうところはヒーターコアなのだ。

錆取りをし、錆転換剤サビキラー塗り。


サビキラーが乾いた翌日にホースを接続。
狭いところだが、いままで整備してきたハイパワーな車たちに比べれば
こんなのはだいぶ広いほうだ。


また数年持ってくれよ。
個々のホースは傷みが早いから、予備を用意しておこう。


バルクヘッドを通るのでそこのグロメットも交換する。10年で もうぼろぼろだ。

熱で劣化するんだろうな。

モノタロウで買った膜付きグロメットを使う

ぴったりです。

膜を切って 取付。

ヒーターバルブに接続。Ok!

ヒーターバルブ前後はホースの繋ぐ目が多いので、
万が一どれかから冷却水が漏れても室内に冷却水が入らないように「トイ」を作ってつけてある。
冷却水が漏れ出てきたら、雨水と一緒に外に流れていくようになっている。

また、ホースバンドはステン製で、8ミリのラチェットで回せるものをチョイスしている。
ドライバーでは回しにくいのだ。


では冷却水を入れよう。
エンジンブロックの水抜き穴ボルトのオーリングを交換。

エンジンブロックのエキマニの下にある冷却水ドレンボルト 19ミリレンチで締めこみます。


冷却水を入れるときは いつもこのクーラントチャージャーを使う。


エアコンプレッサーにつないで、ラジエターに器具を接続して セット完了!

5年、10万キロもつという長寿命な冷却水を使用。 色はブルー。


エアコンプレッサーを稼働、徐々にホース内が負圧になっていく。

徐々にホースがつぶれていきます。中は空気が吸い出され、真空状態になっていく。

このあたりまでになったら、バルブを閉めてしまう。

アタッチメントを交換して、冷却水を吸わせていく。

バルブオープンで、冷却水は勝手に吸い込まれていく。

冷却水が吸いこまれるのに伴って、負圧も0に近づいていく。

ここまでになったら、吸い込み完了!


適量まで 冷却水 入りました! らくだね~~。
しかも、このあとのエンジンをかけてエア抜きしなくていいのです!

クーラントチャージャーのマニュアル。ガレージにコンプレッサーがあれば、これはおすすめですよ。
アマゾンで買えます。

後はエンジンをかけて、一度温めてから、翌日に漏れがなければOK!


実は足回りの修理も 同時に進めてます。
ショック交換だな~~こりゃ 詳細は後日。

BMW2002A リアトランク内 ラジエター 塗装2022年04月05日 18時06分58秒

マルニに搭載するラジエターの部分塗装。





トランク内部も 白に塗装。
ボディー色のアイボリーよりも ちょっと明るめに塗ってあります。

薄汚い感じは
無くなりました。






此方の画像は 塗装前のもの


もうここまでやったら、薄汚れた2枚分割式のグレーの床ボードやサイドのボードも、
MDFやビニールレザーで 新たに作りなおしたいよね!


これは635CSIのトランク内部なんだけど
せめてこんなふうに内張したいな~~。


こちらは同時代のW124トランク。
有名な三角板がどーん!こういうのもいいね

トランク内照明をつけて 収納ネットなんかあると 機能的だよな~~^^

BMW2002A ラジエターの内部洗浄と耐圧試験2022年03月30日 21時30分08秒

今日はマルニのラジエターのお話。

さてこの2002Aに もとからついていたラジエター

取り外した そのラジエター。

周囲はさびていたり


真鍮の腐食も結構あり

補修の跡も・・・・。

内部のコアの部分も 見える部分だけでも こんな錆で埋まりつつある。
これはちょっと使いたくないなぁ・・・。


幸い、オーナーさんがAT車用の中古のラジエターを用意してくれていた。
今回はこれを組み込むことにする。

コアもこれならだいぶましである。 一部しか見えていないので あくまで推測ですが・・・


AT車なので、ATFクーラーの中身も パーツクリーナーで洗ったが、
汚れは出てこず、ラジエター内部への漏れもなかった。


とはいえ、確実に漏れがないか、コアが詰まっていないか?という一抹の不安は残るわけで。
ここはラジエターの専門業者に持ち込んで コア内部洗浄と 漏れチェック(圧力をかけみる)をしてもらうことにした。
隣県の金沢市の草島ラジエター工業所さんに頼んだ。
(富山県内ではもうラジエター屋さんは無いのです・・・)


持ち込んだ翌日、仕上がったよということで連絡が入った。
取りに行って話を聞くと、中身は酸で洗ったそうである。
圧力をかけての漏れはなかったとのこと。ヨカッタ。
料金は税込み5500円であった。
ATFクーラ―ラインがあるかないががATとMTの違い。
AT用ラジエターの新品は欠品だが、オールアルミ製の2002Aに使えるラジエターが海外で販売されている。3~5万円ほどだ。

ラジエターキャップを開けると、中身は金色にメッキみたいなコーティングが施されていた。

コアの中身はこれ以上の酸洗いは危険ということであった。

ロワーホースの箇所もきれいになっていた。




・・・・・・

この2002Aのラジエター(左側)に加えて、
実は自分のマルニ(MT)のラジエター(右側)の漏れ修理も慰霊していたのである。

この画像は、修理に出す前の自分のマルニのラジエターの状態である。
アッパーホースの接続部分から少しづつクーラントが漏れてくる状態であった。

どうもアッパーホースの根元、矢印のあたりにピンホールかクラックがあるらしいのだ


修理から上がってきた自分のマルニのラジエター。
(修理箇所を見たいため、あえて塗装はしないでおいてほしいとお願いしておいた。)



きちんとハンダで修理してある。^^ 中身も洗浄済み。



その裏側もつけてある。

で、ここを修理していたら あちこちからも漏れが認められたということで
何か所も修理してあった。



合計5か所の修理・・・!
修理代は1万円であった。
ラジエター屋さんの工場長に このラジエターはかなりお疲れのようなので
次にどこかもれたら 新品に交換したほうがいいと強く勧められました。


このラジエター君たちには もうひと頑張り していただきましょう。


ちなみに~ 新品はこの価格だよ。(クーラー付きモデルの場合、コンプレッサーに干渉しないようにロワーホースの接合部分の形状がこうなっている。)


オリジナルにこだわらないのであれば、2002に合うアルミ製ラジエターは
イーベイでたくさん出ている。こっちなら 送料込みでも4,5万だ。



新しいラジエターを組み込む際は
赤いファンブレードとのスキマに注意しておく。(写真はすでにラジエターを取り外しえてあるもの。ラジエターっぽく見えるのは、クーラーのコンデンサだ。)

ブレーキング時にエンジンが揺れることも考慮し ラジエターとのクリアランスをなるべく取りたい。


前述したが クーラーのコンプレッサーとロワーホースが
じゅうぶんなクリアランスがとれるようにしなければならない。
写真はAT車だが、この場合、ATfクーラーの90度曲がりパイプとコンプレッサーとのクリアランスにも注意。

BMW2002A 冷却水ホース取回しの確認2021年05月04日 06時46分16秒

インマニがきれいになったので
新品の冷却水ホースをつけてみます。
ちゃんと全部そろっているかも確認。
結果、1本たりない(新品を買ってない)ことが判明 (後述)。



ウォーターポンプとサーモスタット周辺


インマニの裏側。
冷却水ラインが通っているのは、インマニを温める必要があるからだと思います。


ホースバンドの在庫確認中。 スエーデン製高級ホースバンド、ABAを使う。^^


ホースバンド直径のmemo。 足りないものはmonotaroに注文しておく。



取り回しに問題はないようです。


ウォーターポンプ、サーモスタット周辺も大丈夫。
実際にホースをはめ込んでみないと、具合はわからない。
(サーモスタットは新品に交換。80度で開くふつうのやつ)


唯一、インマニの裏側のここ、ちょい長さが足りない感じだ。
でも問題ないと判断。
バンドで締めるときは下側でみにくいし、注意して取付よう。


唯一足りなかったホース。(再使用もいけないこともないが・・・やっぱりここは新品で)
AT用のラジエター(ATオイルクーラー付き)なので、
それ用のホースをWallothで追加注文するつもり。
ほかにこまごまと注文したいものもあるので。


冷却水の流れをおさらい。
エンジン前側にラジエター。
エンジン後端にヒーターコア。
LLCはまた80度になっていない場合は、ウォーターポンプによってLLCはひたすらエンジン内部を循環する。
サーモスタットが80度で自動に開きだすと、赤色のラインでラジエターアッパー^に流れる経路ができる。
ラジエターで冷やされて青色のラインで出てきて、サーモ→ウォーターポンプ→EG内部を冷却。
これを繰り返していつもLLCは一定に保たれる。


水温を一定に保つことができるのは、
ラジエターの冷却能力やウォーターポンプの性能(ファンベルトの状態も)、ファンブレードの送風力、サーモスタットの正常な開閉、エンジンブロックやヘッド内部の水路がつまっていないことなどが条件。

いちばんやばいのが、ファンベルト切れ。オーバーヒートにつながります。
いつもトランクに予備のファンベルト(10ミリ、長さ880cm程度)と12と13ミリめがねレンチを用意し、万が一ベルトが切れてしまった場合はエンジンを止め、自分で交換するか、できなければ、JAFでレッカーか、あるいは近くのガソリンスタンドまたは整備工場等でベルトをかけてもらえるようにしておきたい。ベルトがない場合は、最悪、ホムセンで売っているモーター動力用ベルトを買ってきて一時しのぎの代用もできる。(家に帰りつくまではもつだろう) そもそも、ファンベルト劣化したまま乗ってるのってのがまずいんですが。



とにかく冷却のかなめはウォーターポンプ。(もちろんWPを駆動するベルトも)
エンジンを冷やす流れを作っている。
エンジンで熱くなったLLCはヒーターバルブがオープンならばコアに流され、その夏を利用して室内を温める。
ヒーターバルブが閉まっていればコアに流れることはなく、水温センサーのついているところも戻っていき、またウォーターポンプでエンジン内部に戻される。
LLCはまだ80度になっていなければサーモスタットが開いていないので、ラジエターに行くことはなく、
再びエンジン内部にウォーターポンプで押し込まれる。


室内ヒーターのしくみ。
エンジン内部で熱くなったLLCは、ヘッド後端部→ヒーターバルブ(オープンならば)→ヒーターコア→インマニへと戻っていく。
冬でも、朝イチのエンジン始動から室内ヒーターが暖かくなってくるのはほんの数分程度。
積極的に熱いLLCをコアに流しているから。
80度を超えてくれば、自動的にサーモスタットが内部ワックスの膨張で開きだし、
ラジエターでLLCを冷やす「冷却経路」ができあがる。

BMW2002A エンジンブロック ウォータージャケット洗浄2020年11月29日 17時15分43秒

エンジンブロックにはエンジンオイルの通路と、冷却水の通路があります。
エンジン冷却のため、各シリンダーの周りに水路が張り巡らされているのですが
冷却水管理が良くないと、サビが発生し、ひどいときは、通路に錆が積もってふさいでしまうこともあります。
こうなると冷却にもよくないのです。

この2002Aの冷却水はコーヒー色になってましたからね~~
ということで、ウォータージャケットの洗浄を開始です。



ブラシでごしごししながら、水を中に吹きかけていきます。
左上の穴の中、サビのヘドロがこびりつているのが見えますか。
結構深くまでブラシが入っていきますね。


どろどろ~~~~~~^^; どんどん洗うよ~~~ゴシゴシ、プシュープシュー
バケツには茶色い水が溜まっていきます。半世紀分のアカ!


何度もごしごしして、何度もしつこく水で洗浄します。(手動加圧式の噴霧器を使用)
シリンダーには水を入れないように・・・



これぐらいになったらもう大丈夫です。サビヘドロはほとんど落ちました。


こちらはウォーターポンプのところ。
最後は茶色い水は出てこなくなり、透明な水が出てきてます^^


ウォーターポンプのほうからブロックを覗いたところ。ここからブロックに冷却水が流れていくのですね。


ブロック側の冷却水排出口の穴。
中に赤いものは、もう見えませんね。^^



バケツのなかの沈殿物。サビ!
これを乾燥させて、星の砂みたいにガラス瓶に詰めてオーナーさんにお渡しします。^^
それを見て、2年の車検ごとに冷却水を全とっかえする(ラジエター側だけでなく、エンジンブロック側からも冷却水を排出)ことを忘れないでくださいね。



つぎはフロントカバー周辺、クランクプーリーあたりを外していきます。

BMW2002A ラジエター取り外し2020年10月22日 20時50分36秒

ラジエターを取り外しました。
ほかに程度のいいラジエターをオーナーさんが持参されたので
もうこのラジエターはご引退いただきます。(漏れもないしまだいけとは思いますが)

オートマチック車なので、トンランスミッションからつながるATFのラインがあります。
ATFをラジエターで冷やしています。できればこの油圧ホースも新調したい。


さて抜いた冷却水ですが・・・
コーヒーだった。(笑)

まるでコーヒー!
いや~こんなん初めてみました。
それともこんな色の冷却水、あんのかな??
う~ん、サビでこんな色になってるとしか思えない。
ホースの内側にもびっしり錆がついて居るかもしれない。
そいつは後日チェックするとして。
・・・・・・・・・・・・・・

電動ファンを取り外し。


エンジンの前側はすっからかんに。

仕事から帰宅後、お風呂に入るまでの1時間程度でちゃちゃっとやりました。

BMW1502エンジン腰下OH34ラジエターのドレン加工2018年03月17日 21時55分53秒

この1502のラジエターだが、下部にLLC(ロングライフクーラント)のドレンプラグが無いのだ・・・。
うちの2002には、ちゃんとドレンプラグがあるのに。
ドレンプラグがないと、LLC交換の際にラジエター内のLLC抜きにちょっと困る。
そこで、今回、ドレンプラグを作ることにした。
マルで囲った部分にドレンプラグを新設する。



ラジエターのフネは真鍮製なので、同じく真鍮製のボルトとナットを用意する。
この位置辺りか。

穴あけ。


板金用の半田とフラックス、半田ごてとバーナーを使用し、ナットをつける。

ネジ山部分にハンダがまわってしまったので、タップをたててハンダをさらったあと、
ドレンワッシャをはめてボルトを締める。

これでよし。

漏れ試験。

今のところ水漏れはないが、ラジエターには実際には圧力がかかるので、今後、この部分からLLCがもれてきていないか、にじんできていないか、注意して運転してほしい。

塗装。

ラジエターキャップも交換。
しかし、新のほうは、ツメの折り返し部分がごらんのように古いものよりもはるかに小さく、ラジエターの口に嵌まりにくかった。今後、このキャップをあけたあとに嵌める際は、しっかりはまっていることを確認しなければならないだろう。

ラジエターを取付完了。


次はキャブの分解清掃と取り付けです。

BMW1502 試乗してこまごま調整2017年09月04日 22時27分00秒

納車前に いくつかの調整を行います。
仕事から帰ってから夜や出勤前の早朝の作業です。



まず
エンジンをかけてヒーターを操作していてわかったことだが、エンジン長い時間かけていると、
操作レバーをCOLDの位置にしていても、若干、暖かい風が出てきてしまうことがわかった。
冬はまだいいが、暖かい季節はこれでは困ってしまう。


これは、ヒーターバルブがしまりきっていないのだろうと思い、
ヒーターバルブの操作レバーの調整を行った。
狭い場所にあるのだが、手探りでのナット締めである。
心の目で見て、ワイヤーの長さを微妙に調整してやる。
調整後、エンジン始動でヒーター操作。
すると、ちゃんとCOLDの位置では暖かい風が出てくることはなくなった。よーし。


次に
クーラーボックスから出る水の排水管だ。
ボックスの左右の隅に エバポに結露した水を集め、二股のゴム管で室外に排出する管である。
助手席側足元にこのようにあるのだが・・・

左側、つまりドライバー側の足元のゴム管は、90度まがるので、このように折れ曲がってツブれてしまっている。
これでは、水が流れていかない。
そこでまげた銅管を用意し、

このようにはめる。
これで水もスムーズに流れていくでしょう。

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後記
この記事の翌日、改めてこのようなマガリを作った。(ハンダづけ)
結局このように直角にまがるように 付け替えました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


最後に
左スミの白い箱(ミドリ色のフタ)、ラジエターのサブタンクのゴム配管を新調した。

もともとはこういう古びた配管の取り回しだったが。
エンジンの上を這い回っていて美しくない!管が汚い!

そこで今回、透明なホースを100円で買ってきて交換。

取り回しもエンジンの上はさけて、ここにする。
サブタンクとラジエターの間をつないでいるので、
ブルーのクーラントが見えて なかなかいいではないか。


サブタンクは何か国産車のものを流用し、あとづけしてある。
本来のマルニシリーズではこのようなサブタンクの設定は、ない。
まぁ、クーラントの管理のためにつけてもいいが。(にしやんはつけていない。)
指差しの線まで、クーラントをいれておきましょう。
フタをあけて入れてね。万が一入れすぎても、もうひとつの黒いホースから外に勝手に排出されます。

そして夜の試乗に出る。

海王丸パーク。

1600ccなので、うちのマルニ(2000cc)よりもブンまわしてやらねばならない。
2000ccならば3000回転でおよそ90km以上は出るはずだが、1502は80kmしか出ない。
でもこれで必要にして十分だ。
小排気量だから、燃費はいいだろうね。

しかし 乗ってみると 足まわりもわりとシッカリしていて、高速走行でも安定感がある。
うちのマルニよりもだんぜん、いい。 さすがKONIのショックといったところか?!
キャブも安定しており、低速、中速、高速もOK。
あとは、シートベルトがもうちょっといいものであれば いいなぁ。(どうも締めがキツイし、長さが足りない)
あと、このクルマ、残念ながら 1速発進で白煙を吐く。つまり、エンジンオイルが燃焼室で燃えている・・・オイル上がりしてる・・・早く「腰下」をOHしてやりたいですねぇ。

そして
ステアリングのあそびがやたらと大きかったので、調整した。
オイルフィルタのそばにある、ステアリングギアボックスのロックナットをゆるめ、中心の調整ネジを時計回り方向に締め込んでやることで、スエタリングのあそびを少なくした。
これだけのことで、ハンドルのあそび具合も、いい~感じになった!


気になることがひとつ。
どれだけ走っても、長時間アイドリングしても、水温計の針がやはりこの位置から上に上がっていかない。
十分水温はあがっているのだが・・・?
もう少し上をさしてもいいと思うのだが。
これはメーターの故障を疑うよりも、まず水温センサーの交換をオススメする。
本来の水温よりも、低く示している可能性が高いと思う。(センサーの長年の劣化ね)
実はにしやんのマルニも水温センダーを交換したら、まともに水温の変化をすめすようになった。
(過去記事 「水温センサー交換」は こちら
大して高くない。2000円ぐらいか。
水温センダーもセンサーも一緒です。(笑)