キャブOH_3_チョーク周り2008年07月03日 20時26分04秒

いよいよキャブの上側、おもにチョーク系統のほうです。
チョークとはもちろん黒板に書くアレではなく、エンジンが冷えている時に始動がしやすくなるように燃料補正(増量)をしてやる機構です。

プライマリー側のベンチュリにはチョークバタフライがあります。冷間時の始動では、まずキーをひねる前にアクセルペダルを1回踏みこみます。するとこのバタフライがバネのちからでパカン!と閉じます。そしてアクセルペダルを踏まずにキーをひねってエンジン始動。(たぶん2000回転手前ぐらいになるのでは?)
エンジンがかかったら、軽〜くアクセルを踏んで、調整にもよるがとりあえずは1500回転以下に落ち着く、と思う。以降は冷却水の温度と経過時間によって、自動的にチョークが解除されていきます。
この「自動でチョークを制御する」のがオートチョーク機構なのです。
どうやって自動で制御するのか?
つまりはこのチョークバタフライの開き加減を制御することです。
チョークハウジング内のバイメタルを使った巻きバネが冷却水の温度で動くことで、バタフライの開き度を決定します。このバイメタル、ちょっと暖かい息をふきかけるだけで生き物みたいに動きますので、面白い。この動きを利用したしくみは実に良く出来ています。最初、理解にも時間がかかりますが・・・擬似的に動かしてみると、ははぁ〜〜ん!という感じです。
このあたりのオートチョーク部の調整はやり方が有るので、また後日の記事に。

その他、セカンダリダイアフラム、チョークダイアフラムの交換です。
セカンダリダイアフラムは発生負圧によってロッドが動き、高速側のスロットルバルブを開かせる役目。
チョークダイアフラムは見事に硬化し破れていましたので交換。新品は柔らかい〜
このダイアフラムは始動後のアイドリング回転数を安定させる為のものです。
次回はこのオートチョークの調整法。