BMW2002A センターコンソール組付け2024年05月01日 14時14分21秒

クーラー室内機をとりつけたはいいが
サイズの若干のちがいで サイドボードがつっかえるようになっちゃった。


中身の集成材を少し削ります

タッカでビニールレザーを打って戻します

これでOK
これを左右ボードでやりました。


ボードの取り付けと調整
このようにねじ2点で取り付けています


カーステ用の受けステーをはめます


カーステを配線つないで 滑り込ませるだけ


あとはワンオフで製作した天然マホガニーのツキ板化粧ボードをはめる。
この2002の自慢ポイントです。


以前 べーパーロックy対策でつくった、クーラーによる燃料冷却システムは取り外した。


燃料ホースで繋いでやりました
ガソリンは右から左に流れていき エンジンルームのキャブレターへ送られるとともに
フロア下のリターンラインを通ってまたガソリンタンクへと戻ります


エバポの排水 ドレンホースを接続

ドレン水は車外に排水されます

エバポのファンのエア吸い込み口

そこにエアフィルター用のスポンジを両面テープで貼りつけて
埃やごみを吸い込まないようにした。
取り外したエバポには ひと夏しか使っていないが
けっこうごみがついていたんですよ。



今日は気温が低いんで 真空引きやガス補充は後日暑くなる日で行います。


さぁ 組みあがりました。
試乗タイムです


いいですね~~~^^
やっぱこのスポイラーいいわ~  イーベイで同じ形状のもの売ってますよ~

送料込みで5万円しないよ~ 到着まで2か月かかるけど。


ターボールックのスポイラーのみもあるよ^ー^

ターボールックのフルセットで7~8万ってところかな

ポルトガルの JASA Carbon さんです。
モノはしっかりしていましたよ。おすすめです。


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さて カーステやシフト回りなど 問題ないですね。

と、思っていたら赤い警告灯が点灯!
サイドブレーキは引いていないので、ガソリンが残り少ない!ってことです。

これぐらいの目盛りで 警告灯が点灯

スタンドでハイオク給油します

このガソリンタンクは中身もPOR-15タンクシーラーで保護コーティングしたのでばっちり

満タンで44リットル入りました。
このタンクは52L容量なので残り8リットルで警告灯が点灯しました。

満タン時の燃料計表示

トリップメーターを 0000に戻して

もうちょっと 走らせてくださ~い^^

BMW2002tii パーツ届いた2024年05月02日 14時10分24秒

ドイツのワロスから注文したパーツが届きました。
注文から1週間。早いね!
クロネコヤマトが持ってきたんですが、消費税として9200円徴集されました。
ですから、パーツ代170,147円(送料込み)+消費税9,200=188,347円。

1042ユーロほどのオーダーだったんですが
1ユーロが170円に近いから 痛いですよね~
2019年ごろは120円してなかったよなぁ~
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内容確認。
トランク内のスペアタイヤを納めるパネル

その付属品。
左から
トランク床木製パネルレベル出しの金具、スペアタイヤの中心を押さえるねじ付き筒、ジャッキを固定するねじ棒、牽引フック。これらは全部 自分で溶接が必要。


フロント側のフロアパネル左右2枚。
厚みは1ミリ鋼板で硬いです。ペナペナじゃあありません。


セール中だったブッシュやボールジョイント類。
左側はリアアクスル用、右はフロントアクスル用。
ほんとはまだ これだけじゃ足りないんですが。


これもセール中で安かった左右ミラー。

ワロス30周年記念の オマケのメモパッド。
レストア完成したら このマルニのダッシュボードにでも置いとこか

ワロスのオマケ品といえば 昔こんなボールペン貰いましたが、すぐ書けなくなりました・・・。
インクが出なくなる、あのイライラ症状ね(笑) 
やっぱりボールペンはPILOTのOPTシリーズが一番ええですよ。
   でもなかなか カワイイんで すてられないでいます。
分解できないのです、これ。分解出来たら 芯を日本製にかえるんだけどな~


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さて 荷物はでかい段ボール箱2個で届いたわけですが
段ボールをばらして ガラスの保護用に使います
これから 削った/切った/貼ったの切断・研磨・溶接・サンドブラスト・塗装作業等の
汚れ作業が始まります。レストア作業の一番いやなところ。
グラインダからの火花や溶接スパッタ、サンドブラストの砂、塗装飛沫からガラスを守ります


ダッシュボードも外していないというか、ガラスを外さないとダッシュボードは外せないのです。
ですからこれも保護のためにまるっと包みます。どうせこのあたりは手を付けないので。

リアガラスも保護

ホワイトの吊り天井が残っています


小さな裂けめアリ
ほんとうは 吊り天井を外して 裏側から布を貼って補修したいのですが
吊り天井は外しません。

吊り天井はこういった鉄の棒が左右に渡っており 全体的にテンションがかけられております。
高級な天井ですよ。
天井にはスポンジが貼られて防音材となっていますね。
内装の天井には錆が無い。

吊り天井のビニールレザーがガラスをはめるゴムシールの向こう側に回りこんでいます。やはりフロントガラスを外さないと 吊り天井はうまく取れない感じですから このまま外さないでおきます。


吊り天井も守るため、綿毛布を巻いていきます。

こんな感じです

カーベキューも組んだし ボディ補修の用意はあらかた整いました。


BMW2002A クーラーガス入れ、試乗2024年05月03日 21時07分15秒

コメントでもあった ナイログを使って 接続配管の締め直し。
ガス漏れさせたくないので・・・
本来ナイログはフレア接続の配管に!と書いてありますが
オーリング接続にも使えるとのこと。
接着剤みたいに粘性のある透明ゲルです。

室内機を接続したあと、蛍光剤原液 トレーサーライン を取り出す

リキッドタンクの高圧配管を外し そこから5ml投入。
そのごまたナイログを使って配管の接続しなおし。
今後もしも漏れがあった場合には 漏れ箇所の特定に役立つでしょう。


では真空ポンプで真空引き開始
これ以上下がっていかないところまで負圧になった。
30分間真空引きして システム内の空気と水分を取ります。


半日置いて 圧力に変化なしだったので ガス漏れ箇所はなしと判断^^
やはり前回のガス漏れは室内機への接続箇所、低圧側のしめつけが悪かったようです。
あるいは エバポに漏れがあったかのどちらかだ。


HFC134aのガス缶をセットし、開封^^
シューと音を立ててガスが低圧側からシステム内に入っていきます


エンジンもかけ1500rpmにし、クーラーも最大パワーでON!
最終的に この圧力にもっていった。


おお~ 冷えてます!

さいごに、エキパンにコールテープ巻き。プロはここにも巻くみたいね。

配管と配線でごちゃごちゃした室内機側面も ビニールレザーで隠します。


良く晴れて気温が上がる日中に試乗に出て 実際にクーラーの効きを確認です!
このあたらしい室内機、コンプ稼働中にブルーのLEDが点灯します。いいですね^^
お~~ 冷えとる~~!!
コリャ快適だ すずし~~い
走ってる方がコンデンサでガスがよく液化されるから
冷え具合もかなりのものです


エバポが冷えてサーモSWがオフになるとコンプも止まり、ブルーLEDも消えます。
ですが、ファンだけは回っています。
夜間走行では このLED光がまぶしく思えることもあるのですが
ちょうどハンドルを握る右手に隠れる位置にあるので これもいいですね


気温は25度。
温度調整のダイヤルもMINに近いところで十分やわ
空気も乾いとるから 冷媒ガスもよく液化して 冷えるわな~
激冷え~~~^^


この時期は 新緑が綺麗で ドライブは気持ちいいです


いつもの能越道パーキングで ちと休憩
地震の影響か、車 少な目です


この時期は 藤が咲き出しています  2,3日後には満開かな

平均時速80㎞で 3000rpmあたり多用で200kmを一気に走行。
もちろんずっとクーラーONです。
満タン法計測で 高速中心で燃費はリッター約10kmと満足いく結果でした。
これがあまりアクセルを踏まない一般道中心なら もっと燃費は伸びるでしょう
Pertronixで点火系をフルトラ化したのが だいぶ燃費向上に効いていると思います。
出力的にも、アクセルをあまり踏まないでも 車が前にぐいぐい出る、って感じになりました。
時速80~90kmあたりがエキゾーストサウンド的にもちょうど快感な速度帯になって 
フルトラ化前と比べて 快適な速度帯が若干上がったようで 時速70kmがなんだか物足りなく感じてしまいます。


これにて 今回の2002Aの修理は完了です。
エンジン不調修理/点火系統のセミトラ→フルトラ化
クーラーから白い粉がでるのと、冷えない/→室内機(エバポ)交換

あとは下回りの総合点検と各所増し締め、ちょっとしたキャブのモディファイを加えて
もうしばし運転させてもらってから オーナーさんに納車の予定です。

BMW2002 車台番号と原動機型式の打刻位置2024年05月04日 14時34分34秒

コメントにて ユーザー車検のため
BMW02シリーズの車台番号と原動機型式の打刻位置の質問がありました。

車検では検査官が ボディの車台番号と エンジンの原動機型式の打刻が
ちゃんと車検証どおりになっているかを目視で確認します。

車台番号打刻位置はこちら。
7桁の数字がありますので車検証と同じか見てください
うちの2002は上から ウレタン塗料で塗装してありますが
ここはうっすらと塗ったので 数字打刻が見えますのでOKです

レストアをしても、この番号は削ったり 塗料で」見えなくしてはいけません。

もし錆びてる場合は 軽くペーパーでさび落としをして 錆止めスプレーあるいは錆転換材を
塗っておけばいいでしょう。レノバスプレーが最適かもですね。


原動機型式の打刻位置はこちら。
エンジン後端、スターターの取り付け位置のエンジンブロックの平らなところに打刻あります
このあたり、キャブ車だと見えやすいんですが
インジェクション仕様の2002tiiだと エアクリーナーケースなどが邪魔して
もしかしたら見えにくいかもしれません。

拡大してみてみます。
自分のは 車検証では原動機型式は 2.0 になっています


こちらはスペアエンジンの打刻位置の拡大。
錆びていたので120番のサンドペーパーで錆をこすりまして打刻を際立たせています。
2-0 という数字が見えると思います
車台番号も一緒に打刻されています。

BMW2002tii ボディのメタルワーク12024年05月05日 14時52分18秒

カーベキューも組んだので
腐ったりした部分を切ったり貼ったりする
いわゆる メタルワーク、開始です。

京都の斉藤商会さんのレストア動画でも 同じことやっておられました^^

さて~~やるか~~
まずは右側のフロア下から。
潰れてしまったフレームチューブ 

このあたりを切り取っていきます

錆で穴あきの部分 周辺でキリトリ

ここも~

フレームチューブの中が見えるようになれば


内側から観察して ユズ肌状態にまで腐食している部分は キリトリます!

少しづつ カットしていく

ディスクグライダーだけじゃなくて 
細かいカット用に エアソーが欲しくなるね~~


中には錆クズやごみがいっぱいなので 突っこんでケレン(研磨)します


エアブローでとりあえずのごみはとったので 
フレキシブルカメラで フレームチューブの中を偵察です


ユズ肌の部分は切り取りました
上のカドが錆びてますね。このあたりも取らにゃいかんのかな・・・


フレームの底に錆が見えますが これは表面的なさびだから
強度に問題なしっていう感じ この程度ならサビキラー塗っとけば十分だわ

さらに奥へ進んでいきます。

天井の穴 付近錆びてます 側面問題なし。
角っこの浮き錆 ワイヤブラシ延長して突っこんで入れて ごしごし取りたいですね。

さらに奥の穴・・・ 穴付近の側面は 錆びはじめってところか
このあたりもケレンして、そのあとサビキラーで防錆処理という流れやな
ヨシわかった


フロア下のチューブ部分もキリトリ
後付けのチューブだったようで、中はそんなに錆びていなかったが。

側面が結構 さびていましたね
板厚は1~2㎜でした

まぁ、このフロア下は
まるっと切り取って 新しいフロアパネルを付け替えですが。


フロアのキリトリ前に いろいろむしり取ります。

今日はここまでデス。



気温が30度近くまであがってきたので また2002Aの
修理したクーラーの効き具合 実施検証に出ました。
今日は100kmの距離走行。
よく冷えてて快適~~^^
今のところ 白い粉も出てこないし いい感じですね。
これなら蒸し暑い夏も 問題なく乗り切れるんじゃないだろうか。

BMW2002tii ボディのメタルワーク2 右フロア下切取2024年05月06日 13時46分47秒

フレームチューブは2階建て構造になっています。
今日はその1階の部分(やじるし部分)、30~40cmあまりの
サブフレーム取付部のチューブの中を点検します

端っこを切除。
これは点検口ですな。 (あとでまた溶接するので問題なし)

ここは取り付け剛性が必要だから 結構厚めの3mmぐらいの鉄板で作ってあるね。

中はゴミと埃だらけ・・・2階部分に続く丸穴からこんなゴミが入ってくるんだな。。。


ブラシを入れてエアブロー後。きれいになってます。^^
上に見えるのが2階部分につながる丸穴だ。
ほどんと 錆もないですね

筒みたいなのは 下側からサブフレームを固定するためのM10ボルト用のものです

この中は 浸透性防錆剤「ノックスドール750」あたりを吹いておけばいいだろう。

ノックスドール750。 
全方向噴射できる特殊噴射ノズルで 奥まったこういった箇所の防錆処理に最適


続いてこの箇所の加工します

バンパーの取付ステーが 2本の角根ボルトで取り付けられる箇所ですが
前側のボルトの取り付けが非常に苦労するところなので・・・

ボルトの突出しに ステーがつっかえてしまって 
取付や取り外しに難儀するんだよね・・・
ステーを差し込む穴を 黄色ラインまで削って拡大する。
これでバンパーのステー取付では 苦労もなくなるでしょう。
経験から来る特殊メタルワーク加工。^^


次。
Aポスト下部の錆穴切除
この程度の錆なら問題なし。
あとで防錆処理の後 溶接でふさぎます

いろいろと切ったり削ったりするのに
ディスクグラインダーを多用します。
いちいちヘッドを付け替えるのが面倒いので
今回、ヤフオク!で日立のG10補径シリーズを、中古で3本、買い足しました。
作業性抜群です^^


新しいフロアパネルをあてて どのあたりで切ればいいか検討中



おまかに 右のフロアパネル、カット開始!

ぷら~ん

ハイ切れました 
カットにはノリタケのスーパーリトル1.0。
よく切れるので いつもこれを使ってます。
1台のメタルワークやんのに10枚あればいいかな。


サイドシルのフチにスポット溶接された「みみ」の部分は後日取りましょう。
タガネをあてても なかなか取れん・・・
スポット溶接されてるので 剥がすのにスポットカッター必要かなぁ・・・
パーツ代だけじゃなく、こういった加工消耗品も 必要経費としてかかるのです・・・



フロアパネルから前側への立ち上がり部分も錆がひどく 切り取りました
このあたりは 新たに鋼板を切り継ぎの溶接しなくちゃなりません

助手席足元の けりあがり部分 
こんな感じになっちゃいました。

新フロアパネル形状に合わせて さらに精度高く
フロアをミリ単位でキリトリしなくてはなりません。
今日はここまで。


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自分のマルニ(1974BMW2002キャブ4MT)も
8年ぶりの公道復帰を目指して
車検取得に向けて 空いた時間に少しづつ整備をしています。
詳細はまたそのうちに^^

BMW2002tii ボディのメタルワーク3 フロアパネル合わせ2024年05月07日 11時56分37秒

今回は向きを変えて

切り取った右フロアパネルの「みみ」の部分をはがします

タガネを入れていきます


ホムセンで買った平鋼で作ったモンで、特殊なタガネではありません。
先に焼きも入れてないし。

剥がせました。
錆も全然問題なし。

残ったスポット用溶接痕は


グラインダで平らに削り取ります

小さな錆穴は 拡大してやりました


では フロアパネルの合わせに入ります

マークしながら


フロア形状のカーブに合わせて フロアパネルを多少板金する必要あり


すこしづつ カット領域を 詰めていきます。

隅の部分


パネル側と フロア側の形状合わせが 時間かかります
特にこちら側は凸凹形状になっているので・・・

多少の折り曲げも必要

8割がた きました


この後の工程は
フロアパネルを溶接したあとで
バルクヘッドへのかけあがり部分を継ぎます。

そのあとでフロアの補強入れという流れ。
こんな風に作ろうかなぁと かんがえつつ


今日はここまでです
明日 さらに精度詰めてから 溶接はじめます

BMW2002tii ボディのメタルワーク4 ノンガス半自動溶接機導入2024年05月08日 11時54分07秒

フロアパネルの整形、すすめていきます 

主にプライヤーなどで曲げていきます。
車体下なので 美しい整形は必要なし。

地金も出して、スキマが開かないように
なるべくぴったり鉄板同士が重なりあうようにする。


車内側からも確認

フロアパネルのみみの部分

みみに3ミリほどの穴をドリルで開けて
そこを半自動溶接機で狙って点で溶接することになる。


そこで溶接機の登場。
今回このボディワークをきっかけに導入した、ノンガス半自動溶接機。


アマゾンでキャンペーン中だったので このさい購入。
発売された数年前から いつか欲しいな~~と狙っていたものだ。
ずっと長く使っていきたいので、今回、やっすい大陸製のものは選択肢から除外した。


家庭用の100vが電源。大丈夫かいな??と思っていたが
いろんな紹介動画を見てイケそうだな?ということで。

特徴は何といっても、その薄板溶接能力
ノンガスワイヤー径は0.6と0.8mm。
自動車ボディ板金に多用される1mm以下の薄板の溶接を初心者にでも可能にするマシンが欲しかった。
まさにこういった自動車のレストアするときにはうってつけではないだろうか。
0.6~2.0mmぐらいまでの板厚を溶接できれば、マルニの一台ぐらいは簡単にメタルワークができるのである。
あと 交換用のパーツがすぐに買えることも決め手。


ワイヤー径と溶接したい板厚をダイヤルでちょいちょいと選べば
あとは自動で適切な電流/電圧/ワイヤースピードを調整してくれるというもの。
シナジー機能といって これがとても楽。(この調整が素人には難しい)
さらにその既定の設定値から もう少し電流値をアップ/ダウンしたいな~というときも
ダイヤルを回して電流/電圧値をちょいちょいと替えられるので
溶接の溶け込み具合などを微調整できる。


セットで自動溶接遮光面も購入。
やっぱ いまどきこれが無いとね~~。だいぶ安くなりましたよ。


さっそく 今回ボディから切り取ったマルニのフロアパネルに1mm薄板を溶接する練習。
素晴らしい、こんな薄板に 穴が開かない!^^
しかも、100Vなのに どんどん溶接していっても 電源が落ちない!


半自動溶接機ってのは、握りのトリガー(ひきがね)を引けば、
自動で軟鋼ワイヤーが出てきてくれるので手をほとんど動かすことなく楽なんです。
動かなないので、溶接したいところをかなり正確にピンポイントで狙える。(これが溶接棒によるアーク被覆溶接では難しい)

どんどん練習する!
ボディと新パネルの両方を溶かして橋渡しするように溶接したい。
溶けて穴が空いたり、狙いが外れていたり、どちらか一方の鉄板だけが溶けているってのは失敗です。


本来の半自動溶接機ってのは、二酸化炭素ボンベを用意して
溶接のアーク個所をCO2ガスを吹き付けながらカバーして酸化しないようにするんだけど
このワイヤー自体にフラックスが入っていてアークするときにそれが被膜ガスになって
溶接個所の酸化を防いでくれる仕組み。
CO2ガスが不要だからノンガス溶接という。

そして溶接棒を使うアーク溶接のようにフラックスの被膜カス(スラグ)が残らないので、カス取りすることもない(ワイヤブラシでごしごしこする程度か)。

たいへん 便利なもんです。アマにはこれで十分。
(でも本格的なCO2を使う半自動溶接は ほんとにきれいに強度も強く溶接できます)


さていろいろ設定値を替えてみて
 いい溶け込み具合を探る。
溶接できたように見えても、ちょっと力を入れたら もげてしまうことも多いから・・・
1.2mmの板厚/重ね溶接で 
1.5mm設定のやや電流強めにして溶接したほうが スババッと溶かす自分の好みに合うかな。



1時間ほど練習して これぐらいの溶け込み具合が良いのかなと。
スタート時にどのポイントを狙って 途中どのように動かして 最終的にどこで終わればいいのか、などのちょっとしたコツもつかんだ。

実際のパネル溶接は このように 点付けの連続になるだろう。


そして溶接痕をはハンマでカンカン叩いてグラインダで削ったところ。(きれいにするだけでなく、溶接残留応力を逃がすのために必要です)
初心者でもしっかり溶接できた。^^もうがっちりついていて 
ペンチで引っ張っても、手の力ではまず剥がせません。

そしてこの上にさびないよう防錆処理をし、フロア下なのでシーカフレックスなどの自動車用専用シーラーを塗りこめて室内に水が入らないように防水処理をするという流れになる。(シーラーは硬化後に塗装上塗りができるものを)


溶接個所の裏側を見る。溶けて穴が開く寸前といったところか。
やや設定電流値を上げていたので裏側も溶け落ち初めてはいるが
しかしこれぐらい溶け込ませないと ノンガス溶接では ちと強度的に不安ではある。


こんなにもらくに薄板溶接ができるんなら
マフラーの穴あき補修なんかも じゅうぶんイケルと思うよ。


自分のマルニのレストアでメタルワークしてた10年前は、こんな便利なものはなかったので
12Vバッテリーを2個つないで24V直流バッテリ―溶接機を自作して
細い1.4mm溶接棒をホルダーでつかんで 振動バイブレータ取り付けて
慎重に狙って溶接していたなぁ・・・(ちゃんと溶接ついたけどね)


レストアの基本は変わらんけど
昔と比べて大きく変わったなぁと思うのは
・アマ用の半自動溶接機やプラズマカッター等の登場
・フレキシブルカメラ(覗きカメラ)などの便利な電子機器の登場
・錆対策塗料の進歩
・インターネットで簡単にパーツが世界中から買えるようになったこと
・動画で世界中のレストア技術が無料で学べるようになったこと
ですかね~。
こんな調子なら もう10年たったら 将来どうなるんやろ??
将来的にはきったないサンドブラストしなくても、
手ごろな価格の機器でエンドユーザーがレーザー錆取りしてたりして???


きょうはノンガス溶接の練習して 準備をしたとこまででオワリです。

BMW2002tii ボディのメタルワーク5 フロアパネル溶接2024年05月09日 13時50分27秒

では フロアパネルを溶接します。

まず サイドシル側にスポット的に点付け溶接する「みみ」耳の部分の
塗装はがしとペーパー荒らし

2.7mmドリルでみみに穴あけをする。

ボディに位置決めしてバイスや磁石で固定

鉄板同士を重ねて溶接する部分には 
スポットシーラーという通電性の防錆剤を塗る。
これが濡れていて通電する間に溶接する。自分のマルニのレストア時に使ったもののあまり。




明るい照明を当てて見えやすくする。
溶接面をかぶると、やはり少し暗くなって溶接の狙い先が見えにくくなるので。


重ね溶接したい箇所の鉄板同士が密着していないといけないので
「鉄板の浮き」がないように、適当な鉄棒でサイドシルとセンタートンネル間で
「つっかえ棒」を入れて 強く押し付ける。昨晩布団の中で思いついたアイデア。(笑)

そして角度を決めて、穴あけ個所を狙い撃ちだ!


2秒ほどの溶接でドリルであけた穴が埋まり、サイドシル側の鉄板と頑強にくっつきます。 
スポット風の点付け溶接ですね^^
前回練習したので、シッカリ溶け込んでいると思います。
やっぱ半自動溶接機はラクだわ~~^^

これを繰り返しますが 片側から順に一方向に溶接していくんじゃなくて
一発ごとにあちこち溶接個所を移動しながら
溶接熱のひずみをなるべく分散させるようにして溶接しました。
周囲の鉄板のヤケ具合から 溶け込みの具合がいいんじゃないかと思います

   溶接テストでのヤケ具合(溶接個所の周りの鉄板の色あい)これぐらいで・・
   裏側にこれぐらいの溶け込みがあったからね。じゅうぶん裏まで溶け込んでる。


慣れてきた頃の終盤に上手くできるようになるもんです(笑)
まぁどうせでっぱり部分はグラインダで削るんだけど。。。


サイドシル側のスポット風点付け溶接完了。
溶接機がいいので けっこう楽しくできました
このころには 最初塗ったスポットシーラーは溶接による熱で完全に乾いちゃってます。
こういった「鉄板と鉄板を重ねた個所」は、スキマに塗装や防錆ができないので
やはり溶接時のスポットシーラーが必要になります。
スポットジンクというものもあります。


スポットシーラーのような防錆剤を重ねしろに塗らなかったら、
鉄板と鉄板の間に入り込んだ水で やはりこれぐらいはさびることになる。
とくにここは、水がジャバジャバかかりますからね。


続いて外側に移動し、車体下側から他の辺を溶接します。
つっかえ棒で隙間ないようにフロアパネルを押さえつけて・・・


スポットシーラーも硬めの刷毛で鉄板と鉄板のスキマに押し込むように塗ります。
ボディと新しいフロアパネルとの重ねしろは5mm程度です。
(突合わせ溶接ではなく、重ね溶接です。溶接個所は多くなります)


点付け完了

続いて凸凹成型のある難しい辺の溶接。
まず丸囲みの部分を点付けしたら、矢印の箇所を板金ハンマで叩いて凸凹に合わせて成型し密着させる。溶接した箇所に近い場所はとっても熱いので、板金ハンマをあててもけっこう曲がりやすくなっています。
鉄板同士が接したら スポットシーラーを押し込み塗って、点付け溶接していく。

これの繰り返しで 9割がたは点付け完了。
重ね溶接でしかもこぼこですがフロア下なんで 美しさは必要なし。

もしこれが外観に影響するパネルなら ちゃんと突き合わせ溶接して
見栄え重視で溶接することになります。



全体的につけたら、きょうはココまで。
もう~ じゅうぶん強度はある。


次回は点の間を溶接でつないでいき、 
裏側の重ね部分の溶接をして削って錆止め塗装してひとまずフロア付けは終わりだな。
この溶接作業の間、一度も100V15A電源ブレーカーが落ちることもなかったです。
すごいぞこの100Vノンガス半自動溶接機!
これは使える!

BMW2002tii ボディのメタルワーク6 フロアパネル溶接完了2024年05月10日 16時35分29秒

きょうでフロアパネル付けは仕上げます


先の点付け溶接(赤色囲み)の間を
やや電圧落とした半自動溶接でつないでいく(黄色部分)

これで車体外側の溶接完了。

ボコボコですが 後で削ります



室内側に入って 今度 裏側からの作業


重ね合わせ溶接なので 裏側からの溶けこみが見えます。


これで重ね合わせ溶接完了。


表と裏から溶接痕を研磨する



研磨の火花が散るので ガラスや吊天井をまもるため
こういった養生が必要だったんです


最後に、溶接した箇所に
あくまで錆止めの下地としてです。




ボディ下に開けてあった何かの取り付け穴も 後日、シーラーで埋めます。


乾いたら 上塗りとして 二液ウレタン塗料を塗るつもり。
そしてそのフロアパネルの上に、板金用ブチルシートなどの防振/防音材を貼らないといけません
(横のセンタートンネル等に貼ってあるやつね)

車体下にはチッピングコートなどの耐チッピング/塩害対策塗料を吹き付ける予定。
フロアといっても なんだかんだで けっこう材料費がかかるんですよ。



サイドから見た具合


メタルワークの7分の1か所が終わった感じ。^^:
同じことを左右やっていくので スピードアップはするでしょう。

明日から 5月の連休とりますので 
預かっているBMW2002tiiのレストア作業はしばしお休みです。