キャブレター組立て開始2008年07月01日 00時31分25秒

7月です!もう夏はすぐソコだ!
先週のカラオケパーティーでもサザンばっかり歌ってたしなぁ〜!もちろんいつものPerfumeも踊った!

さって、レストア作業7月の目標!
キャブ装着、ブレーキブースター問題解決、電装系の仕上げ。
どこまで行けるかな〜〜〜???
で、8月にはエンジン始動???

まずはキャブレターの組み立てから!
ヨゴレやガスケットのかすなどはすでに洗浄済みでケースに保管しておりました。オーハーホールキットも入手済み。

OHの参考書はオールドタイマー42号(1998年10月号)の佐野次郎氏のキャブレターレストレーションの記事。まさにマルニのSOLEX DIDTAキャブのレストア記事です。助かるなぁ〜

SOLEX DIDTA キャブレター
おもに欧州車、BMW2002のAT車や後期型マルニに装着。
低速系と高速系の2バレルを持ち、オートチョークつき。
ダエン形のキャブ、と、にしやんは勝手に呼んでいる。f(^_^;
キャブはおおまかに上中下と3分割しており、それぞれ点検、調整しながら組んでいきますよ。

ミツバチをレスキュー2008年07月01日 08時36分44秒

レストア中、ガレージの床によろよろとニホンミツバチが1匹。中に迷い込んで出られなくなったか?
バラの花の上に置くものの力なくポトリと落ちてしまう。
ハラがへって、まさに虫の息のようだ・・・このままじゃ危ないな・・・

手に乗せて砂糖水を塗って与えてみたら、舌?を出して狂ったように飲む飲む!指にツンツンと感触がこそばゆい!
ハラもどんどんふくれて来て、5分ほどでぱっと飛び立って行った。すぐ飛び立つエネルギーになったのか??早い!

ちょうど太陽が出ていたから(帰り道への方角がわかるらしい)、みんなのいる巣にも無事帰れたことでしょう。よかった良かった。
ミツバチを手に乗せても刺しはしません。カワイイもんですね。でも明日砂糖水もらいに 友達を引き連れてくるなよ〜

キャブOH_1_スロットル周り2008年07月01日 20時05分09秒

BMW2002のシングルキャブ、SOLEX DIDのオーバーホール開始。
2バレル2ステージ方式と呼ばれるこのキャブ、インマニに2つのキャブ穴があるように、気化器に2つの通り道(バレル、筒道)が有るということ。
一つはアイドリング〜低速側を受け持ち、もうひとつは高速側を受け持つ。この低速、高速の2ステージをうまくリンクし連携させて全速度域をスムーズにさせている。
キャブレターをみてるとほんと、人智というものを感じますね。

キャブの一番下になるスロットル周りはスロットルバルブ(パタパタ動く真鍮板)の動きにシブリやガタがないかをチェック。
プラリマリーバルブ(低速側)、セカンダリーバルブ(高速側)ともにストップスクリューなる、バルブボア(ボディ側面)に噛み込まないようにするための調節ネジがあるので、ここを調節。調節法は、
プラリマリー側:バルブを全閉にしてからストップスクリューを締め込んでいき、ボアとバルブの接触が離れた所より1/2
回転締め込んで終わり。
セカンダリー側:上記同様箇所より1/8回転締め込む。

アイドリング回転を調節するエアミスクチャースクリューもあるので、ここはいったん全閉にしてから2.5回転戻し。

もちろん各オリフィス(小さな通路穴)は全部エアガンで埃等を飛ばしておくのが鉄則。

真鍮のスロットルバルブ(上面側)に緑青サビがでていたので、ペーパーで取っておきました。

キャブOH_2_中段周り2008年07月02日 21時49分20秒

SOLEX DIDキャブレターの中段周り。
その形がまさにドクロの顔でして、ほほえましいやら怖いやら・・・
ガスケットなんか、まさにドクロマークですよ!
中断には、加速ポンプ系統、各ジェットとベンチュリー、フロート室など、メンテ箇所がた〜くさんあります。

まず
アイドルスピードを決めるひときわでかいエアコントロールスクリューがありますが、ここもいったん全部閉めてから1回転戻しが初期規定値。後の調整はエンジン始動してからエアミクスチャーとの兼ね合いで決めます。

次に
アイドルジェットは2種類の設定があり、カットオフソレノイドと通常のアイドルジェット。ソレノイド式はエンジンを切ると燃料をカットオフするわけですね。いちおう12Vかけて動作を確認。カチッと中でノズルが動きます。

さらに
フロート室は燃料をいったん溜める場所で、ここからアイドリング用、加速用、低速、高速用へとガソリンが分かれていきます。丸い浮き(フロート)が組み込まれており、ガソリンが少ないときはニードルバルブ弁を開いてガソリン導入、多いときはフローとが浮き上がることでニードルバルブを押して自動的にガソリン流入をストップさせます。
このフロートレベル調整というものが必要で、取り付け面からフロートの角の部分まで18ミリにするのが指定値。微妙な調整はフロートの金具を指でクイクイッと曲げて調節。いちおうニードルバルブを新品に交換しておきます。

そして
加速ポンプのダイアフラムも交換です。アクセルをぐっと踏んで加速するようなとき、加速ポンプレバーが押されてダイアフラム内にたまっているガソリンが加速用インジェクタノズルからプライマリー側にプシュッと噴射されます。レバーの長さ調節はキャブ全体をドッキングしてから行います。

おまけで
フロート室の底部にはジェットと呼ばれるねじ込み式のオリフィス(細い穴)が集中しております。
詳しくは図で書きましたが、どれもできるだけいったんはずしてエアを通しておく。ジェットは交換することなくこのままで使います。ウェーバーキャブなどはこのジェット類の交換でちょうどいい具合を探るとか、楽しそうですが、このキャブでは奥深くに有る為そんなことはできそうにないですね。

テンコモリでしたが、つぎはキャブ上面のほう。おもにオートチョーク系統です。

キャブOH_3_チョーク周り2008年07月03日 20時26分04秒

いよいよキャブの上側、おもにチョーク系統のほうです。
チョークとはもちろん黒板に書くアレではなく、エンジンが冷えている時に始動がしやすくなるように燃料補正(増量)をしてやる機構です。

プライマリー側のベンチュリにはチョークバタフライがあります。冷間時の始動では、まずキーをひねる前にアクセルペダルを1回踏みこみます。するとこのバタフライがバネのちからでパカン!と閉じます。そしてアクセルペダルを踏まずにキーをひねってエンジン始動。(たぶん2000回転手前ぐらいになるのでは?)
エンジンがかかったら、軽〜くアクセルを踏んで、調整にもよるがとりあえずは1500回転以下に落ち着く、と思う。以降は冷却水の温度と経過時間によって、自動的にチョークが解除されていきます。
この「自動でチョークを制御する」のがオートチョーク機構なのです。
どうやって自動で制御するのか?
つまりはこのチョークバタフライの開き加減を制御することです。
チョークハウジング内のバイメタルを使った巻きバネが冷却水の温度で動くことで、バタフライの開き度を決定します。このバイメタル、ちょっと暖かい息をふきかけるだけで生き物みたいに動きますので、面白い。この動きを利用したしくみは実に良く出来ています。最初、理解にも時間がかかりますが・・・擬似的に動かしてみると、ははぁ〜〜ん!という感じです。
このあたりのオートチョーク部の調整はやり方が有るので、また後日の記事に。

その他、セカンダリダイアフラム、チョークダイアフラムの交換です。
セカンダリダイアフラムは発生負圧によってロッドが動き、高速側のスロットルバルブを開かせる役目。
チョークダイアフラムは見事に硬化し破れていましたので交換。新品は柔らかい〜
このダイアフラムは始動後のアイドリング回転数を安定させる為のものです。
次回はこのオートチョークの調整法。

キャブOH_4_チョーク機構2008年07月06日 00時01分33秒

オートチョークまわりの調整が続きます。
今回は特に、ハウジングのなかの仕組みについて。

OT誌に載っていたチョークダイアフラム周りの調整方法の図を参考に設定します。
エンジンがかかったとき、ダイアフラムが負圧で引かれますので、そのときチョークバルブの開度が6.5mmになるようにベンドピンをラジオペンチでクイクイッと微妙に曲げて調整します。ちょうどいい太さのドリル歯を噛ませてやりました。

また、ハウジングから外に延びているロッドがありますが、これは低速系統であるプライマリ側のスロットルリンクにつなげます。ネジ部で長さを調節し、チョークバルブが全閉のときにプライマリバルブが0.65mm!開くようにするのだそうです。ここは同じ太さの針金で対応。こんな細い隙間でも、エンジン回転数が変わるんやなぁ〜。ここの調節は、キャブをインマニから外さないと、絶対にできない箇所です。

下の連続図はSOLEX DIDのオートチョーク機構の動きです。
図ではわかりにくいかとは思いますが、極力わかるように解説してみました。GIFアニメーションとか使えばわかりやすいと思いますが・・・
要は、チョークバルブを自動で開いたり閉じたりする機構であるということ、そしてそのコントロールは冷却水の温度、気温をセンシングしての結果、ということなのであります。(ぼくのマルニのセンサーはこのふたつだけ!)付け加えると、オーtとチョーク部分のバイメタル巻きバネのウラ側には、小さい電熱線が隠れており、気温が17℃より低く、かつ、冷却水が45℃以下という寒い状況だと、リレーが働いて電熱線働かせ、バイメタルの動きを助けます。

さて最後はキャブ全体を合体、取り付けに関わうリンクの調整です。

キャブOH_5_リンク類2008年07月07日 20時48分03秒

キャブレターパーツを全部合体させました。(ボルトナットで仮組み状態です。
この状態でだいたいのリンク類の調整をしてしまいます。
車載ですと細かくできないので。

加速ポンプのレバー、これはプライマリ側のスロットルと連動させます。バネとナットでポンプを押し始める位置に決めます。動きをチェック、急速に押すと加速インジェクタから空気が吹き出してくる。急加速時だけにガソリンを吹くようになっており、フロート室内にチェックバルブが仕込まれています。つまりじわじわ踏み込むようなアクセルワークでは、加速インジェクタからガソリンは出ないということですね。上手く出来てるなぁ。

セカンダリダイアフラムから延びるロッドは、セカンダリのストッロルに連動させる。リンクをみると、プライマリ側スロットルがある程度開かないとセカンダリ側は動かないようになっています。高速になると発生する大きな負圧によってダイアフラムが動き、ロッド連動でセカンダリバルブが開くと。

あとはチョークバルブ連動のロッドをプライマリ側に接続。
これは前回書いた記事のとおりバルブ開度を0.65mmに設定。

さてこのキャブレター。レストア前で取り外した時は黒く汚れ、ナット類もサビがでていたが、しこしこホジホジと洗浄、垢とり錆とりをして、ちょっとはまともに見れるようになったなぁ〜

キャブOH_5_オマケ2008年07月08日 19時40分28秒

おっと、忘れていたこの装置。
スターティングバルブという装置ですが、これまたオートチョーク装置のひとつです。
特に寒い地域での冷間時始動で効果のあるものらしく、日本の気候では必要なしということで、効かないようにしてしまうのが一番ということらしい。

中の仕組みは、コイルが仕込まれているらしい筒に一時的に通電させる事でやはりバイメタルが動いて、バルブコーンと呼ばれるキノコ型蓋を開閉する事でエアの通路を開閉し、チョークを効かせるようになっています。
フロート室に1個、スターティングバルブ用のジェットがあります。ここからガソリンを吸い上げないようにしてしまうのです。

やり方は、バルブコーンを外してしまうだけ。(常にオープンでガソリンを吸い上げないようにする)

キャブレターとエアクリーナー取り付け2008年07月09日 20時58分43秒

いよいよキャブレターをインマニに取り付けます。
取り付け自体はガスケットを挟んで、あまり締め付けすぎないように4つのM8フランジナットで締め付けるだけの簡単さ。
そしてアクセルペダルとのリンクに接続。可動部にはグリスを塗り、動きに渋りがないかを確認。
ペダルリンクはバルクヘッドに取り付ける引きばねにより引き戻される仕組み。足でちょっとアクセルを踏んでみての踏み応えは・・・ちょっと堅めかなぁ?リンクに取り付けた引きばねが強い?でもシートに座っての正しい姿勢で踏んでみるとちょうどいいのかも知れませんね。

その他こまごま接続。
燃料ホース接続。
キャブの根元にデスビからの点火時期調整用のバキュームホースを接続。これはエンジン負圧の変化をデスビのダイアフラムに伝え、点火時期を早めたり遅くしたりします。
そして燃料弁の開閉用バキュームホースと、オートチョーク用の冷却水ホース(IN,ONT両方)。
電気系統はオートチョークのバイメタルを暖める電熱コイル用の端子1本と、燃料カットソレノイドバルブ(アイドルバルブ)の端子1本。
以上でキャブの取り付けは終了です。

エアクリーナーケースも仮に取り付けてみました。
でっかいな〜〜・・・こんなでかいの必要なのかいな?塗り色は真っ黒じゃなくもっと明るめの色にすればよかったかも・・・もと色はぱっとしないグレーでしたが。
エアクリケースにも接続するホース類がありまして、ひとつはエンジンのヘッドカバーからのブローバイガスを導くホース。燃焼室、ブロック、ヘッド内の不完全燃焼ガス(ブローバイガス)を再びキャブに吸わせ再燃焼させるための通路のホースです。おもに公害対策ですが、オイルキャッチタンクに導いてから再循環というのも、よくあるモディファイですね。
もうひとつはこれまた公害対策で、チャコールキャニスターからのバキュームホース。ガソリンタンク内で気化したHCを活性炭の詰まったキャニスタ内から吸い出し燃焼させるためのホースです。どちらもエアクリケースの下に隠れていて、ぱっと見、わかりません。

これでキャブレター関連は終了です!

国産車ブレーキブースター流用_12008年07月10日 21時22分20秒

はい、最後の難関、ブレーキブースター問題です。
何でまたブレーキブースターを交換するのかというと、マスターシリンダーを押すプッシュロッドの突き出し量が進行方向に15ミリほど突き出てしまっているから。(前の記事参照)
原因は不明・・・。取り外して保管中に中のダイアフラムが破けたかなんかしたのカナ??ブースターも盛大にサンドブラストしたからなぁ〜〜。中身ばらしてみないと原因わからないってか?破壊覚悟で?
プッシュロッドの長さを短くできないので、前回は仕方なくロッドの先を10mmほど削って取り付けたが、やっぱりどうもここがココロにひっかかる。
純正品をドイツwallothから輸入すると約9万円ととても高く(そんなもんだよとの声も聞こえますが・・・)、安月給のにしやんにはまいち踏ん切りがつかない。
この7月には15年がんばったルームエアコンもついに壊れてしまったし、そちらに原資を回さないといけない・・・。

ということで、30数年前の車であるBMW2002に、国産車の中古ブレーキブースターを流用できないかと、ねちねち探ってみることにしたわけです。
もちろん取り付けのボルト位置などは違うでしょうから、ここは取り付けステーを改造しなくてはならない。まぁいつもの切った貼ったの楽しい(?)工作をするしかありません。
予算は5000円、と決めた!

いつものヤフオクでパーツ検索、売りに出されているブレーキブースターの画像をいろいろ見て、使えそうなものを探す。各メーカーのブレーキ項目で「マスタ」で検索。こういう時ヤフオクはすごく便利。いろんな車のパーツが居ながらに一覧画像でブラウズできるなんて!
いろんなブースターが売りに出てますが、その直径と前後厚みを注意深く見る。マルニ純正ブースターは直径約190mm、厚み95ミリなのでプロポーション的に近そうな日産の180SX(ワンエイティー)のものを落とした。1800円。だいたい大きさが近ければいいんだろうという素人考え。
モノはJKC製(BENDIXのOEMらしい)でマスターシリンダーとのセット品。バキュームのワンウェイバルブつき。今回マスターシリンダーまでは流用しませんが。

さて届いた実物を見ると、180SXのブレーキブースターは直径が215mmで、マルニのよりも25mm大きかった。
これをマルニに取りつけようとすると、エンジンルームの横壁に当たりそうになる・・・。さらに下側のステアリングシャフトのジョイントにぎりぎり接触するかしないかといったところで、サイズ的にどうも面白くないのである・・・。むぅ〜〜

とりあえず、取り付けの為のステーの製作に入った。
ブースターをボルトオンするための鉄板に穴開け。オリジナルの一部分を切り取って溶接してすげ替える。
マスターシリンダーの取り付けボルトの間隔が80ミリと、マルニのものより20ミリ大きいので、ここは中間ジョイント(変換パーツ)を製作することに。テキトーな材料をホムセンで調達、ごりごり削って合わせて・・・

しかし、ここで、マスターシリンダーのプッシュロッドの嵌まり込み形状(取付けの深さといいますか)が決定的に違っており、この点はどう工夫加工してもだめそうなことが判明・・・残念!マスターシリンダーが、取り付かないんじゃ、使えないわ。(最初に気づけよ〜〜!)

めげずに次なる適合種を探さなきゃと、ゲットしたのが、80年代スズキジムニーのそれであった。続く。