BMW2002A 暑さ対策その12023年07月04日 17時04分33秒

真夏の走行を想定し 
クソ暑い中の 田んぼ道を ノロノロ走っては止まり、10m進んでは止まり、
の繰り返しで低速テストラン中。
渋滞にはまったことを想定してのテストランだ。


信号待ちが延々と続く想定で シフトはAに入れっぱなし。
アイドリングの様子や水温計をの動きなどを観察

あがってきたね、水温

水温が上がってくると アイドリングがラフになってきた・・・!
タコメーターの針が微妙に振れ 斜体に振動も加わる・・やだね~~

エンジンルームどうなっているか。
30分も走れば エンジンルームはアツアツである

なんとキャブのフロート室は60℃度以上!
これはガソリン煮えたぎってるわ

燃料フィルタ付近 エンジンルームは80℃以上・・・

そんなあっついエンジンルームのど真ん中、
燃料ポンプの直前に取り付けていた燃料フィルター。
いつもこんな風で空気が抜けきらないのであるが、
問題なのは 気泡が燃料ポンプの方に吸い込まれていくことだ。
これは周囲温度が熱くてガソリンが沸騰、気化しているのだ
矢印のところに気泡があるのがみえる、こいうのが連続してポンプに吸い込まれていくのが見える
エンジンを止めてみても。燃料フィルターの中で ポコ、ポコ・・・と気泡が発生しているし
ガソリンの表面は 沸騰した水みたいに かすかに踊り沸いている感じだ
海外ではVapor Lock (べーパー ロック)といって、キャブ車乗りの夏の悪夢である


こうなるとエンジンはたちどころに調子が悪くなり、(ふけなくなる)
エンストしてしまう。エンジン始動もままならない。
こういうときはあきらめて ボンネットをあけ 最低でも30分~1時間は エンジンを冷やすしかない。
とにかくガソリンを冷やすことだ。

早く何とかしたい場合は、右ドアの下、サイドシルに沿って
ガソリンがエンジンルームに向かう樹脂チューブがあるので、
カーペットを剥いて、チューブを少し引き出し(手で触るとお湯のようにあったかいはず)、それをコンビニで買い求めたロックスアイスをあてて強制的に冷やすことだ。(エンジンをかける)
氷が溶けだしてロックアイスの袋の中に水が出てくれば、狭いところにも袋が追随するので
なお冷えてよい。1時間以上は冷たい状態を持つだろう。
40~50度近いガソリンがある程度は冷えるので、エンストもなくなんとか家にたどり着くことができる。
(先日、実験済み)
ただしこの症状も、エンジンが冷えてしまえば
何事もなかったかのようにエンジンはかかり、普通に車は走るのが
パーコレーションの現象だ。
また、気温の高い時だけにおこる。



ということで真夏の走行、べーパーロックとパーコレーション対策その1。
あつあつになるエンジンルーム内の燃料フィルタは外す。

燃料ホースだけにして

断熱材を巻き、コルゲートチューブで保持
バルクヘッドから燃料ラインが出てくるところから キャブまでがっちり巻いた。
これで少しは熱対策になるだろう


そして外した燃料フィルタは トランクルームへ

燃料タンクから出たばかりのところ、ここに設置
周囲温度は上がっても この周辺は40度程度であった。
周囲温度が90度のエンジンルームと比べたら ここは断然涼しい。
もうフィルタの中でガソリンが湧くこともないだろう・・・



アイドルがラフな原因はキャブにもある。
キャブのプライマリー側をじっくり上から見ていると、
メインジェットからガソリンのしずくがぽた・・・ぽたと スロットルバタフライに滴下している
これがラフなアイドル不調の原因だ。
いわゆるパーコレーションだろう。
余計なガソリンが滴下するために アイドリングの燃調が狂い、時間がたつにつれ、アイドリングは調子が悪くなっていって やがてエンストする。
すでにOH済みのキャブだが・・・
原因が熱にあるなら、その根本原因の熱対策もしなければならない。
パーコレーションが起こっているなら、ガソリンを冷やすようにしなければならないし、キャブ自体も熱くならないよう対策を講じる必要がある

ガソリン滴下のようすは こちら


外国では キャブがとても熱くなってしまう事を HEAT SOAK といって、
キャブレターがアツアツになっていろいろなトラブルを引き起こす。
YOUTUBEで
CARB    HEAT SOAK    VAPOR LOCK 
などのワードで検索すると
海外の方々はいろいろDIYで対策しているのがわかる
米国はキャブ車も多く走っており、それの対策パーツもどんなものを使っているのか、非常に参考になる。