BMW2002tii ガソリンタンクの内部コーティング1 ― 2025年04月04日 14時25分55秒
今日は天気もいいので
ガソリンタンクの内部の掃除をします。
インジェクション仕様の2002tiiのタンクには穴が2つある。
でかいほうが燃料の吸いこみ&リターンパイプの取り付け。
小さいほうがフロート式の燃料センダーの取り付け。
まずはここのへこみを直す。
プライヤーでグイグイやって完了^^
内部はご覧の通り。
半世紀も経てばこんなもん。
逆オワンみたいになっているところに燃料の吸いこみ口が入る。
なるべく錆ごみを吸わないために こういう形状になっているのだろう。
でかい穴からなんとかデジカメが突っ込めますので
内部を撮影。
底からサイド
上面のサビ
穴から手を突っ込み、ワイヤブラシやペーパーでこすれば この程度は錆が取れる。
しかし、奥待ったところは無理。届かん。
柄の長いワイヤブラシでも ちと無理。
そこで小石を入れる。ふるびたボルトやナットでも良い。
タンクを抱え、ガラガラと振りまくると、小石が浮き錆を削り取ってくれる。
小石を取り除いた後。
これぐらいにはなる。疲れたから もうやめた(笑)
水洗い。
洗剤も入れてまた振り、余計な油分も落とす。
そのあと、メタルレーディを投入!
錆取りと塗装前の下地処理を兼ねています。
溶液温度20~60度の方が良く処理できるというので
廃油ストーブで溶液を温めつつ、
ときどき振って内部全体が常にメタルディで濡れている状態を保つ。
こんなことを最低でも20分行う。
メタルレディ溶液を別容器に移し替え、(再利用できる。)
内部をよく水で洗浄する
乾燥させたところ。底面からサイド。
錆が良く取れていますね~~。
タンクをさかさまにしておいたら 天井の錆もきれいに取れたたんじゃないかな。
廃油ストーブの上で 内部にエアブローしながら30分乾燥させました。
あとは天日干ししとく。^^
完全に乾燥させるべし。
次回はタンクシーラーで内部コーティングします。
以前レストアした2002Aのタンク内部もこれで処理しました。
この塗料は完全乾燥まで数日かかります。
そのあとはガソリンを入れても半永久的に錆が発生しないといううたい文句の商品だ。
BMW2002tii 燃料ポンプ&フィルター取付 ― 2025年04月03日 13時49分27秒
今日はボディ側のリペアを進める。
4月になり 気温が上がってきて 塗装も良く乾くようになってきたので
晴れた日にはボディの塗装を進めたい。
雨の日はエンジンの組み立てなどをしつつ 並行してすすめる。
リアタイヤハウスのそばに燃料ポンプのアタッチメントを取り付ける。
燃料ポンプアタッチメントはフィルターと分離型にした。
本来のBMW2002tiiのは こういう風に
ポンプとフィルターが一体になっているが オリジナルにはこだわらない。
後々メンテしやすいように 作り変える。
ボディ側に にしやんオリジナルの受けステーを溶接。
仮にポンプとフィルタを取付てみました。
燃料フィルターは635CSIのものです。(安いです)
デフやリアアクスルに干渉しない位置です。
燃料ポンプを取り付けるアタッチメントは
ボディから浮かせること。
電磁式燃料ポンプは運転中は常に振動しているので
ゴムブッシュ3個で防振しています。
トランクのスペアタイヤ収納部の底。
これを溶接すんのを 忘れてた。
他車を牽引するとき用のフックかな。
まず使わんけど。にしやんもこれまで一度も使ったことが無い。
でも、しっかり 溶接しときます。
防錆塗装は刷毛塗りで厚くたっぷりと。
トランク内も防錆剤の下塗り。
やがてボディ同色のアイボリーに塗りますよ。
かつてはこんなサビヂゴクだったから・・・・ だいぶ綺麗になったもんだよね
リアの方は あとは燃料タンクか。
タンク内のサビを取って 防錆塗料で内部コーティングを施します。
地元の2002tii整備20エンジン調整ほか ― 2025年03月19日 13時10分19秒
あいにくのひどい雨で テストランは延期した。
ということで 今日はエンジンの調整を行う。
このBMW2002tii、アイドリングで排気ガスがうす黒くて、ガレージ内でエンジンをかけていると目がすごく痛くなる。
排ガスは相当にHC値が高いのだろう。もちろん有毒物質である。
さすがスモッグの主成分である。
車検ではこの年代の車では1200ppmまでという規定があるが
軽くその数値を超えている気がする。
この車の排気ガスには 未燃焼ガスが多いということだ。
いわゆる「ガスが濃い」という表現がぴったりくるか。
インジェクションの空燃比の調整が必要だ。
スロットルボディの上にある、通称「ツナ缶」をあけて調整する。

未燃焼ガスが出るという事はエアが足りてないので
スロットルバタフライを開くねじを回し、取り込むエア量を増やす。
スロットルを開けることになるから、当然、ねじの回転とともにエンジン回転数は上がります。
ちょっと回しただけで、かなり敏感に回転が上がるから慎重に。
排気ガスの具合。
気温が低いので 今日の排気ガスは水蒸気ばかりが目立つが、H2Oが多く出るのは 完全燃焼の証ともいえる。
A/F比の調整で あの目が痛くなる刺激臭は かなり軽減されたと感じます。(あの高価な排ガステスター持っていないので・・・)
昨日までは マフラーの付近に近づくだけでも 目が痛くなったので。
からっと晴れた日では
あのうす黒く見えた排ガスが 薄くなっているのではないだろうかと期待。
スロットルを開けたせいでアイドリングがいくらか上がったので
次はアイドリング調整ねじでアイドリングを低める。
これをいじっても 空燃比は変わらない。
ではエンジンをふかしてみる。
3000rpmあたりまでは具合がいいのだが、
3000から上で かすかにバス・・・バス・・バスバス。。。と、燃焼にばらつきが出る感じだ。これでは運転していて気持ちよくないだろう。
そこで、点火時期を調整する。
10mm固定ナットをゆるめ
デスビを遅角側へ微妙に回して 点火時期を少しだけ遅くする。
この状態でエンジンをふかすと、
4000rpmまで実にすっきりとした回転で
先ほどのようにバスバスいわず 気持ちよい燃焼となった。
高速道路を時速100kmで巡行しても問題ないのでは。
・・・4000回転あたりまでは完全燃焼しているのではと思います。
また、後半で2回空ぶかししてますが、これまでとはちょっとエキゾーストの音が変わったかなぁ?という感じがします。タコ足の効果か?
今日はこれぐらいの調整にしておこう。
あまり点火時期を遅くしてもね。
実際にギア3速で4000回転回しても時速100km近くは出るはずだし。4000回転以上を常用することは 街乗りドライブでは めったにないであろう。
あとはオーナーさんのお好みで DIY調整してもらおう。
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排気系をタコ足にして排気効率を良くし、スロットルボディの清掃、二次エア吸いこみ潰し、点火プラグギャップ調整、ポイントギャップ調整、コンデンサとデスビローター&キャップ等の交換、そして機械式インジェクションのA/F比調整、点火時期と調整して
ガレージ内での空ぶかしではあるが、かなり改善されたと思う。
あとは実際走ってみてどうかである。
さらにもっと!というならば、ヘッドカバーをあけて バルブクリアランスの調整をすれば完璧ではないだろうか???
最期にアイドリングを 850~900あたりに設定しておわり。
調整の間、ガレージで1時間ほど主にアイドリングでエンジンをかけていたが、
エンストになることは無かった。
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今日のオマケ整備
コールドスタートバルブを新品に交換。
これまたオーナーさんの部品ストック。旧車乗りは部品ストックは大事だねぇ。
早春の10度以下の気温なら、スターターを始動してから3~5秒ぐらいしか霧状のガソリンを吹かないだろう。(零下20度で最大13秒ぐらい吹くものと聞いている)
ウォーターポンプの取りつけねじの一つからクーラントのかすかーな滴下あり。一晩で1滴ほどだけど。
ここは銅ワッシャを2枚かませて さらに液ガスも使い
しっかりシーリングしてボルトを締めた。
ヒューズボックスが汚いのでお掃除したくなった。
各接点も お気に入りの「接点復活王」を塗布。
きれいにしたカバーには 予備のヒューズもちゃんとセットして。^^
白8A 赤16A 青25A
もう一つ。
ペダルボックスに空いた丸穴のフタが欠損していた。
これが開いているせいで、車に乗り込むときにペダルの根元に 床が見えるのだ。(笑)
ガレージがらくたゴミの中からみつけた樹脂製の蓋をはめ込んでおいた。
ペダルボックスの保護ウレタンがボロボロだが、こんなものは
別にむしり取ってしまっても問題ない。
地元の2002tii整備18燃料センダーのオーバーホール ― 2025年03月17日 14時06分25秒
昨日の突然のエンストの原因を探るべく 今日は燃料系統をチェック。
インジェクションポンプにはいる燃料ホースを外し、ペットボトルで受け。
ますはちゃんと燃料が来ているかの確認だ。
イグニッションオンで燃料ポンプが稼働する音がし、同時に 勢いよく燃料のガソリンが出てきた。
4秒ほどの稼働で これぐらい出た。
ガソリンはちゃんと来ているという事である。
いたんだホースの先っちょ1㎝を切り落とし、あたらめてインジェクションポンプに接続。
エンジンを始動してみる。
するとどうだ、あっさりエンジン始動した!
ブルーゾーンを超えるまでアイドリングしていたが、全く問題は無い。
WURの稼働が終わったあとでの温間アイドリングも900rpm。
だが、900~950当たりをうろうろして ややハンチング気味な感がある。(まだ完全にあたまっていないからかも)
エンジンを切り、ガソリンタンクをチェックしてみる。
タンクに刺さっている 燃料センダー。
メーターに燃料の残量を知らせる部品である。
配線図によると、各端子の機能、このようになっている。
マイナスドライバ2本でこのように回し ロックを外す
そのまま 持ち上げる。オーリングがタンクに貼りついている
下部の小さなナットはサビサビだが ワイヤブラシで錆を落としてから
慎重にゆるめる
ナットをはずしたら そーッとひきぬく
すると、中は酷いサビで!!
フロートが6割ほどの位置で固着して動かなくなっていた。
どうりで 燃料計はいつも6割のところを指しているのか。
あと、ワイヤの断線が1か所ある。
タンク内には10リットルぐらい?ほどのガソリンが残っていた。
だいぶ、タンク内部、さびてるなぁ~~~
あの黒いのはなんだ??塗料??
底に沈殿してるのはなんだ?サビ。
燃料タンクは底よりも、天井の方がひどいサビなのだが
怖くて見れない・・・。
とリあえず 断線の修理を。
断線した箇所は、燃料残の表示に直接関係ないワイヤだ。
ガソリンが残りすくなくなると警告を発するシステムのワイヤが切れていた。
しかし錆がひどい・・・50年も経つとこうなるか。
本来なら新品交換だ。
適当なコードから銅線を1本、5cmほど取り出し 結んではんだ付け。
上の部分も結んでピンと張って
ジュっとはんだ付けで完了。
次は
シャフト棒の錆を カッターの刃などでシコシコ削り
慎重に錆を取れば(3本のワイヤを切らないように!)
フロートは自由に動くようになった。
抵抗値を測ってみる。
茶色配線のアース端子と 茶色/黄色配線の端子間で測定する。
ほぼ空の状態で76オーム。
また、茶色配線のアース端子と 茶色/黒色配線の端子間が導通する。(これにより、燃料が少ないことの警告灯を点灯させる)
フロート中間あたりで38オーム。燃料計は半分を差すだろう。
フロートが満タン位置で 抵抗はほぼ0に近くなる。
フロートの動きに従い、抵抗値も変化するのが正常。
他のマルニの燃料センダーもこのように抵抗を測ったが、ほぼ同じであり 正常な値を出している。
組み立てたら 新しいオーリングをつけて タンクに戻そう。
ちゃんと燃料計が ほぼ正しい位置を示しました^^。
オーバーホールする前は、1/2の少し上を指していたからね(笑)ヤバ~~
さてこれはタンクに刺さった燃料吸い出し口だ。
この裏には金属の細かいメッシュがあるはずだ。
いってみれば それが一つ目の燃料フィルターである。
そのメッシュ、どうなっているか・・・外してみてみたい。
太い方は吸出し側で、燃料ポンプ→ポンプ横の燃料フィルタ→エンジンルーム内の燃料フィルタ→インジェクションポンプ、と向かう。
細い方は、エンジンルームからタンクに戻ってくるリターン側パイプだ。
このサビ具合だから けっこうなサビをフィルターにキャッチしているかもしれない。
燃料フィルターを全部交換しておくのが 吉だろう。
でも このタンク内の錆の発生を根本的になんとかしなければいけない。
タンクを外し、中の浮きサビの掃除をしたうえで、タンクシーラーというガソリンに溶けない特殊な塗料でタンク内を一面コーティングしてしまう。費用は1万でおつりがくる。
ベストは、金はかかるが タンクごとの交換だ。ワロスで買えます。
錆のフィルターへのつまりが今回のエンストの原因とは今のところ断定できないが
原因の一つにはなりうると思う。
交換できるなら、交換しておきたい。
突然のエンスト、いやだし。
あとは、点火系統で
デスビまわりの消耗品は一通り新品に交換しておこう。
(デスキャップ、ローター、ポイント、コンデンサ)
そしてコイル端子やCDI関係の配線も ゆるみや接触不良、その他おかしなところが無いか、チェックだ。
BMW2002tii FUELポンプのステーづくり ― 2025年01月06日 11時58分34秒
自分のマルニ 復活に向けた整備1 ― 2024年05月30日 11時46分38秒
2016年9月に 車検を切らしてから 敷地内でおさまり
ずっと走らせていなかったわがマルニ。
この8年の間にやった他のマルニのレストアで
部品取り車みたいになっていました。
2021年の1月は ガレージから外に出され 大雪に埋もれたっけ
そんなわがマルニも
8年ぶりに公道復帰を目指して 時間を見つけては
整備開始しております。
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ミツバの電磁ポンプは以前レストアした2002Aに移植してしまったので
新しく電磁ポンプを買いました。
トランク内に取り付けます。
サイドボードにねじ止めします。
ボードの裏側 しっかりと固定するための裏の補強板
この位置に取り付けて 配線 配管。
イグニッションオンで電磁ポンプが動き出し ガソリンをエンジンルームに送ります。
キャブ用ですから燃圧は低い。インジェクション車用みたいに燃圧は高くない。
トランクの床ボードを 燃料ホースに合わせて少しカット。
続いてフロント側
2002Aから取り外したソレックスのキャブ。
2002AにはWEBERダウンドラフトを取り付けたので、不要になったものです。
これもOHしたものですが、割と程度がいいので、うちのマルニに取り付けることにしました。
キャブのスロットルアームの部分を交換。
自分のマルニのクーラー用アイドルアップ機構に合わせる必要があるため。
アクセルロッドの囲みの部分を 溶接でちょっと加工しました
本来はこのように 4ミリ直径の丸棒なんですが、これがだんだんすり減ってきて
ガタツキを起こし、アイドリングに悪さをするのです。
キャブのスロットルアームにはまりこむ接触部分を 棒状から板状に変更したわけです。
これでひどく摩耗していくことはまずなくなり、
ガタツキは起こりません
後期型マルニの純正2バレルキャブ(SOLEX DIDTA)の取付完了。
次は点火系統を現状のポイントを使ったセミトラから
フルトラ点火方式にアップグレードします。
2002tiiのレストアの合間に
自分のマルニの公道復帰をめざした整備記録を アップしていきます。
2002tii 燃料タンク現状 ― 2024年01月13日 11時21分13秒
レストアのために預かったBMW2002tiiの燃料タンク
トランク右側、下部にあります
給油口のゴムブーツを外します
この配線は トランク下部にある 電磁式燃料ポンプへの電源線です。
イグニッションオンで12Vが来る
ねじを4つ取り、取り外した燃料タンク
燃料センダー。
キャブ仕様の2002のものと大きく違うのは、「燃料を送り出すパイプが無い」ことです
長年の使用で着色はありますが 断線はしておらず
ちゃんとメーターに抵抗値を送っています。よって再使用です。
この中にはフロートが仕込まれていて ガソリンの中で浮いています。
その位置によって抵抗値が変わり、燃料ゲージに残量が表示されます。
燃料センダーの中はこうなっています
(キャブレター仕様の2002の燃料センダです)
ワロスには、燃料タンク容量や年式、キャブ車かインジェクション車かによって
いろいろなタイプの燃料センダーが新品で用意されています。
このさい、交換してもいいんですが、
燃料計がおかしくなったら その時に交換すればいいでしょう。
(そのときに新品在庫があれば、ですが・・・)
タンク内に見える、ガソリン吸出し口・・・?
ん~~??どうなってんだコリャ?
このふたのねじを外して 引っこ抜いてみます
え?ペットボトルぅ~?
太いパイプはガソリン吸出し用みたい。細いのはリターン側か。
ネットが縛り付けられていました。フィルターのつもりらしい。
以前のオーナーの仕業。なるほどね~という感じですが^^
タンク内は御覧のとおりで ワニス分?錆??みたいなものがこびりつき。
タンク内の掃除が必要と判断。
ガソリンでも溶けてない物質だから、特殊溶剤が必要か?
吸出し口付近が 囲われている構造になってるのは
タンク内に沈殿した「落ち錆」をなるべく吸わないようにする対策かな、と予想。
ちなみに 2002tii用の燃料タンクの値段。350ユーロ
インジェクション使用のタンクです。
この吸出し口も 新品で出てます。300ユーロ
まぁ、、、単なるパイプやね。
だがフィルターメッシュがない。まぁ そんなものは モノタロウで売ってる 目の細かいステンメッシュでもかぶせときゃいいんですが。
どうせタンク内の天井は真っ赤に錆びているはずですから
掃除した後、タンクシーラーでコーティングして再使用します。
早速ヤフオクで落札。
トランク下のポンプとフィルター。
フィルターも交換しなきゃです。
丸テール 燃料リターンラインづくり ― 2023年11月02日 13時20分19秒
燃料リターンラインが殺してあった、というのは 先日ブログに書いたところ。
その後、ブログ記事を見たオーナーさんから
燃料リタ―ンライン作成の注文が入りました。
材料もそろったので 作業に取り掛かります。
まずはボディ側に燃料ホースを通す穴あけをします。
画面中央、白い点が打ってあるところ。
ドリルで穴あけをし、リューターで拡大。
空洞になっている構造の向こう側の鉄板には
もう最初から穴がありました。
防錆のためプラサフ吹き、乾燥後 黒で塗装。
これで外径16ミリのトヨロンホースが通ります。^^
リターン側ホースをタンクから出ているパイプにつなぎ、
この穴から車外にホースを出します。
トヨロンホースの役目は、燃料ホースに傷がつかないようにするための保護材。
6ミリ銅管でこのようなジョイントを作ります。
銅線のハンダ付で 両端に抜け防止を作りました。
タンクから来たホースに6ミリの燃料ホースをジョイント。
ちょうどここはトランク奥側の下。
「サドル」という管を固定する金具でホースを固定します。
今後の防錆のためにすかさずスーパーラストガード吹き。
ワックスなんで防錆性能はいいんですが、これが乾いたら、
オイル漏れしてるようにみえちゃうのが たまにきず。
ここにもサドル打ち。
ホースはデフの上を通って 左側に行きます。
左リアタイヤの側にホースを出します。
赤丸のところでカットの予定。
次に用意するのが 外径6ミリ、厚み1ミリのなまし銅管。
まず 片方に抜け止めの加工
管に1ミリの銅単線を一巻きしハンダで溶かしつけたあと、
やすりでポコチンのように整形加工。
接続するゴムホースがスッポ抜けないようにするための一工夫。
手間かかってるね!!
さてなまし銅管は3メートルほどカット。
左リアタイヤ付近から、エンジンルームのバッテリトレイの下あたりまで3m。
この銅管で、車体下を通るリターンラインを作ります。
「なまし」銅管ですので、手で簡単に曲げ加工できます。
1ミリ厚の銅管は腐食に強いため、今後何十年も、持つでしょう。
一方 ゴムホースはすぐ劣化してひびわれてくるので、短いサイクルでの交換が必要です。
リターンラインを設けるにあたり、リアからフロントまで長~いゴムホースでリターンラインを作るのは、現実的ではありません。ゴムという素材の柔軟性も必要ありませんし。
水に濡れたりして過酷な環境にさらされる車体下には、銅管を使った方が、耐久性があるのです。そして両端には柔軟性のあるゴムホースを使う。
左リアアクスルのところに端っこをもってきます。
ここの部分で、先ほどの内径6ミリゴムホースにホースバンドで接続します。
銅管を手曲げしながら フロントへもっていく。
このルートは、後期型マルニでも同様です。(純正は鉄管ですが)
要所をサドルで固定していきます。
車内側に数ミリほどねじの先が出ますが、シートの真下なんで踏んだりしないし
問題ないでしょう。(配線だけは傷つけないように配慮)
にしても、車体下の防錆塗装、けっこう パリパリにはがれてくるね・・・
ここは新たに、防錆&耐チッピングのボディシュッツを吹いたほうがいいんじゃないかな?
ペダルボックスのわきを通って、エンジンルームのバッテリトレイの下あたりへ。
ちょうどバッテリトレイの下あたりで銅管をカットし、端を抜け止め加工します。
使う燃料ホースは やっぱり大野ゴムで!
新品のゴムは やわらか~い^^
このあたりで、ホースバンドで接続します。
あとはエンジンルームでの作業です
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さてエンジンルームの燃料ライン。
現状はこうなっている。燃料ポンプでどんどんガソリンを送っても、行き止まりになっております。
2つのキャブに燃料が消費されるとはいえ、たとえばアイドリングが続くときなどでは消費量も少なく、それでいて ホースの先が行き止まりでは、エンジンルームの熱で、どんどんホース内やフロート室内のガソリンが熱くなっていきます。
そして真夏などの酷暑下では、最悪 ホースの中でガソリンが沸騰して泡が発生、エンストにつながるぺーパーロックを起こします。
にしやんの実測値では、だいたい摂氏60度近くになってくると、ガソリンが沸騰しだして
キャブのフロート室内でぐらぐらと煮立っています。
キャブのフロート室内でぐらぐらと煮立っています。
こうなるともう最悪だね。キャブ車の宿命、真夏の悪夢です。
エンストしちゃって、ボンネット開けて道路わきで頭カキカキ悲しい炎天下立ちんぼう~
他車ドライバーから嘲笑の的。恥ずかしいよね、あれ。
そこで今回、リターンラインを作るとともに、ぺーパーロック対策も行う。
まずは既存の燃料ホースを外しちゃいます。
でもなんか 太いんだよ、このホース・・・
ジョイントはただの銅管か・・・。フッ・・・ポコチン化してないね。
そして、青いアールズ風のジョイントも、単なるお飾りの、
ホースバンドを使った なんちゃってアールズ風。(笑) 本物はねじ接続だかんね。
俺はぜったいに こんなこざかしいことはしないね。
しかもだ!
このホース、内径9ミリが使ってあった!
このホース、内径9ミリが使ってあった!
キャブの口金は8ミリなのに!!
タンクからくる樹脂ホースも外径8ミリなんだよ?
そこになんで 内径9ミリホース使う??? 燃料漏れするでしょ!
え?ホースバンドで締めればいいって?それが実際は、うまくいかんのよ。(経験済み)
にしやんはきっちりホース径、合わせます。
少なくとも、かぶせるゴムホース側は計の小さい内径7ミリでもなんとか行けますが、だぶだぶの9ミリホースは絶対に使わん!
別に自慢することでもない・・・こんなん、整備するうえで 基本中の基本じゃん。
さて今回登場するのがこれ。
WIXフィルター!(ドラえもん風に)
リターンラインを作るために作られたような ちょっと変わった燃料フィルターだ。
これはイーベイでアメリカから以前買ってあったもの。1個2000円ほどかな。
これがスグレモンなのよ。
このように接続します。
キャブより 高い位置にあるのがミソ。
つまり こうなっている現状行き止まりのラインに。。。
キャブ配管をいじらずに
簡単には燃料ラインを分岐してリターンラインを設けることができます。
下に向かう黄色いリターンラインは、
なまし銅管で作ったリターン配管にホースバンドで接続すれば
この車のリターンラインは完成だ。^^
それよりも、このWIXフィルターの何がいいかって、
このように酷暑で発生しちゃった場合、泡を上側に集めてくれて、
リターンライン側から燃料タンクにどんどん押し戻すことできることだ。
電磁ポンプとの組み合わせで、その効果はMAXになります。^^
これ一つで、酷暑下でのぺーパーロック(エンスト)が解消できた!というユーザーは多い。
YouTubeで 「Vapor Lock」で検索すれば、ひげもじゃのアメリカ人のキャブ車のおっさんたちが こぞってこれを称賛している動画が沢山出てきますので 見てください。
BMW2002A 暑さ対策の効果 まとめ ― 2023年07月14日 03時09分13秒
気温30度越えでの夏場ののろのろ走行を1時間もしているとエンジンの調子が悪くなりエンストする症状・・・熱さ原因の べーパーロックとパーコレーション。
その対策として一連の対策を施してきまして、ようやく効果が出たといったところです。
今回は 暑さ対策のまとめ。
まずはその結果から。
キャブのフロート室側面でいつも測ってますが
気温25度での1時間走行後の測定ですが 40℃台!ひえたわ~~~
50度以下なら おんのじ!
今度 猛暑日にまた テストしてみます。
かつてはこんなに上がってた (ガソリン沸騰) この時は気温32度
キャブに結露してました
ベンチュリ付近はエアの流速で冷えて 湿度高いからね~
この時 水温計根元85度ぐらい
デスビは68度!あつい。
シリンダヘッドの熱が伝わるし エキマニの上にあるからね
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回施した暑さ対策をふりかえる
エンジンルーム内では90度近くあり、ガソリンが気化しているのが見えた。^^;
トランク内は40度程度。
夏場はなるべく 燃料満タンを心がけましょう。
燃料残が半分になる前に 給油!
なまし銅管を使用して燃料ラインを延長し クーラーの冷気を利用。
冷え冷えのエバポレーター前に燃料ラインを経由させたことで
ガソリンを5~6度は冷やしてくれます。
エバポの前を通過することで 多少ガソリンが冷える
2002A純正のSOLEX DIDTA → WEBER32/32DGEV
パーコレーションを起こしがちで ガソリンをポチョポチョとスロットルに滴下させていたSOLEXを外し、WEBER32/32DGEVの中古に交換。
もうガソリンは滴下していない。^^
キャブに合わせ燃料経路も変更し、ホースに断熱材も巻いた
キャブとインマニの間には ささやかなアルミの遮熱板を設置
結果、エンジンサウンドも若干ワイルドなものに変わり(エアクリの形状のせいかとも思う)、
パワーアップし、明らかに速くなった^^(その分ガソリンは消費していると思われ)
踏み込むと あっという間とは言わないが スピードメーターの針がぐいぐいと上がっていく。
これはSOLEXキャブには 無かったフィールだ。
にしやん号のマルニから おさがりのミツバ電磁ポンプ
どんどん 冷たいガソリンを循環させてやります
こののち、ブラシレスDCファンで 電磁ポンプの冷却も施した
ここでガソリンを温めても 悲しいしね (冬場はファンは切ります)
もとの機械式ポンプは取り外して蓋
インマニからキャブに伝わってくる熱を なるべく断熱したくて。
最初、5mmにしようかと思っていましたが、贅沢に10mmにしました。
ビフテキと一緒です。^^
混合気の流路に段差がないように 微妙なポート形状加工済み。
この加工、結構よかったんじゃないかと思う。
断熱ですが キャブ直下のインマニが80度なのに対し
キャブ根元が50度ぐらいでしたので
効果はあったと思います
アイドリング中、熱がこもりがちなエンジンルームでどんどん熱くなるキャブ・・・
これを強力に冷やすダクトファンの風!クーラーと連動させてます
ダクトでキャブにダイレクトに外気の風をあててる
これまでアツアツだったキャブが 手で触れるぐらいに冷えてます
ファンの音も 室内に居れば かすかにしか聞こえません
また、こっちからも 走行中は風が当たるようにしました
ホームセンターで売ってる エアコンのダクト、1本300円です。(冬場は外してください)
これも冬場は外してしまった方がいいと思います。
本来のE92革シートの座り心地をスポイルしているので。
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冬場外すもの/稼動させないもの
・エンジンルーム内のキャブ冷却ダクト
・トランクルーム内の電磁ポンプの冷却ファン(配線を抜く)
・室内のクールシート(外して時には革シートの手入れを)
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見返してみると ちょとやりすぎ感もありますね・・・
でも真夏の路上でエンジン止まるよりはいいか!
でも一番いいのは・・・・
猛暑日はマルニに乗らないこと!
猛暑日はマルニに乗らないこと!
乗っても、長いことアイドリングしないこと!
もしそれでも止まったら ボンネットをあけて エンジンしばらく冷やすこと。
BMW2002A 電磁ポンプを冷却する ― 2023年07月11日 13時40分35秒
テストランを繰り返しているが
30分も走れば電磁ポンプの頭の部分がアツアツになることが分かった。
クーラーを常用する熱い時期だけは
この電磁ポンプを冷やしたい・・・
そこでブラシレスDCファンで冷やしてはどうだろうという事で
電子パーツ屋で買ってきた。
鉄板からステーづくり
ファンの試験。
安定化電源で13Vを印加したところ、
0.1Aほどしか電流を食わない。
そして電磁ポンプにはアルミのヒートシンクを
熱伝導グリスを塗って巻き付け。
グリス硬化まで 25時間待つのだぞ、だいごろう。
このヒートシンクを ラウンドに 曲げるのが手間だった・・・
冷却ファン付き電磁ポンプユニット完成。
ちゃんと静かに送風し、冷やしてくれてます
ファンは ほとんど音がしません
ボードに取り付けて
車に取り付け終わったところ
この「ものものしさ」が、スキ💛
あえて剥き出し、男の美学 ^^;
てか、カバーしないほうが冷えるかなと思って。
もともとマルニのトランクルームは「剥き出し感」のオンパレードやしね
11月ごろになったら 冷却ファンの端子を抜いて稼動しないようにしてくださいね。
冬は冷やす必要は ありません。
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