地元の2002tii整備52025年03月04日 13時03分06秒

地元富山のBMW2002tii乗りさんの車の整備。
ここんところバタバタしていて整備出来なかったですが
また再開します。

サージタンクの内部を洗浄して 新品エアホースの取り付け

このエアホースは インジェクションポンプに接続します。
ポンプ内部はオイルで潤滑されているので
オイルミストなんかを吸い上げるのかもしれない。

サージタンク取付ました

こういうM8ナット3か所で止まっているだけなんで
この段階では サージタンクがぐらぐら動きます。


エンジンに行く配線の束。
ビニルの被覆が硬化してカチコチで 取り回しもうまくいきません

こういうのは 切って取ってしまいます。

柔らかいコルゲートチューブで巻きなおします




コルゲートチューブで巻きました。^^


オルタに接続するアースラインも硬化していたので 同じ太さで新調しました。

スロットルリンクのピボットアームを取付
下の部分でオルタのアースを取っています。

バッテリのマイナス端子に行く太いアースポイントも接点をきれいにしています。

スターターと バッテリ+端子をつなぐ太いラインも安全のためにコルゲートチューブを巻き、
赤いビニルテープを巻いてこれはプラス端子のラインであることを強調しておきます。


冷却水ホースのクーラントパイプとの接続前には
どれだけ差し込むかをみてラインを入れてから差し込みます。
差し込みが浅くてもダメ出し、差し込みすぎてもいけない。


ヒーターコアからの冷却水戻りライン、接続しました。
新品のホースはいいですね~

スロットルリンクのピボットシャフトを取付

こういった関節部分は洗浄掃除をしてから、モリブデングリスをすべてに塗っています。

複雑なリンクをつないでいきます。


スロットルリンクはつなぎました。

明日はスロットルを取り付けて 燃料ラインを接続し
インテークマニホールドを完成させます。

地元の2002tii整備6 スロットルまわり取付2025年03月05日 11時47分23秒

スロットルリンクにつながるスプリング。
これがあるから、アクセルペダルの「踏みごたえ」が出る。
アクセルを離したら アイドリングに戻るのは このスプリング(引きばね)が仕事をしているから。

しかし!
このスプリングが引っ掛かる部分が 長年の使用で 軸が削れてしまっていた。
グリスもささないで 乗っていたから こうなったんだろう。

溶接で埋め

精密ヤスリで 手削りで溝を掘りだす。


スロットルのガスケットを切り出し


スロットルバタフライの軸受け部分に
新しいラバーキャップをはめる。
シャフト軸から二次エアを吸ってほしくない。
ゴムキャップはモノタロウから調達しました。




ガスケットを置き スロットルボディをサージタンクに装着


シャフトはスロットルリンクにはめ込みます


外す前にマークしておいた位置でシャフトを固定する。

実際のアイドリング微調整は ここのねじの突き出し長さで調整します。

スプリングを 溶接修理したフックに引っ掻けました。
摩耗しないよう しっかりグリスを塗布。
グリス切れが無いか 1年に一度は チェックする箇所です。


スロットルボディーにあるこのバキューム取り出しラインですが
取り外し前は右側の黒いホース(ブローバイホース)とつながっていたのですが
それは意味がないと思い、ともにメクラにしました。
ブローバイガスを スロットルバタフライ以降に吸わせても 何の意味もないでしょ。
予想ですが ブローバイホース側に刺さるバキュームホースは、本来は、ガソリンタンクから来る蒸散ガスを吸いこませるためだと思います。この車、チャコールキャニスターがないですが。。。

スロットル側のバキュームホースは、バキューム(負圧)の取り出しと思います。
例えば、クーラーのアイドルアップ装置などを負圧バキュームで稼働させるために、あるいは、デスビのバキューム進角装置を負圧で作動させるものではないかと思います。

ともにこの2002tiiには必要がありませんので、塞いでおきました。
ここから空気を吸わせていると、アイドリングが少し(300~500rpmほど)上がっちゃうはずです。



インテークマニホールドを取り付けます


M8ナットとスプリングワッシャを新調し、4本取り付けました。
こなるともう サージタンクはグラグラしていません。

インジェクションポンプから出ているガソリンのリターンライン(燃料タンクに戻る)、
そしてオイルディップスティックのパイプを取付。
スターターの太いプラスラインをここでホールドする。ここは厳重に被覆します。
赤いビニルテープ巻きで、これがプラスのラインであることを目立たせています。


WUR(ウォームアップレギュレータ)のクーラントホースを取付。

ガソリン供給ホースの取り回しをして、インジェクションポンプに接続。
コールドスタートバルブと、K&Nエアフィルタも取り付けた。
サージタンク ~ ブレーキブースター間のバキュームホースは
時間切れで取付できなかったが
エンジンの吸気側はほぼ終了。

地元の2002tii整備7 ウォーターポンプ、オルタネータ取付2025年03月06日 11時35分33秒

昨日やり残した箇所
ブレーキマスターバッグに接続するバキュームホースとワンウェイバルブ。
共に新品です。


ホースはブレーキマスターバッグのここに接続します。
周辺が錆びているので ブラシでこすった後 レノバスプレーで錆転換処理しときました。


水色のブレーキフルードのホースも くたびれてきているな~~
次回の整備項目かな。
バキュームホースは ブレーキマスターバッグに接続しました。



アイドリングや空燃比を調整する箇所の蓋のガスケット切り出し。
オリジナルのは 薄くて細いから ここからエア吸いをしていたかもしれません。
厚めのガスケット紙で ちぎれないように切り出しました。
世界中のマルニtii乗りが、「ツナ缶」と呼んでいるところです。

取付後。
ガスケット紙がはみ出していても この方が丈夫なので これでOKだよ



エンジンの前側の作業。
新品のTii用ウォーターポンプです
キャブエンジン用のものとは 若干形状が違います。


付属のガスケット紙はとても薄いので 水漏れしないか心配です。
そこで、液体ガスケットを 表と裏に薄く塗ります。
液体ガスケットはいつも Permatexのウルトラカッパー を使っています。

この液体ガスケットは樹脂のねじこみキャップをしっかりしめても 
時間がたつと固まってくることが多く 何度も無駄にしてしまったことがあるので
最近はチューブ口のキャップをつけず エンジンオイルに漬けています。
こうすると空気が遮断され固まりにくくなります。
 次回使うときにオイルをふき取り、先端部分のオイルのついた液体ガスケットを少し捨てる必要がありますが ねじ込み樹脂キャップより保存状態は良くなっています。



液ガスを塗ったガスケット紙をウォーターポンプに貼りつけ
10分経って固まり始めたころに エンジンに取り付けます。

トルク締めして 取付完了。
液体ガスケットがはみ出してOK。水は 漏れないでしょう。


水の関連でチェックするところ。
排気側、4番シリンダ―あたりのエンジンブロックに 冷却水を排出する19ミリボルトがあります。
これを外しますとブロック内に残った冷却水が出てくるはず・・・
ですが・・・出てこない・・・・。


あ~ やっぱり ウォータージャケット内で発生した錆が堆積していてドレンの穴を塞いでたか・・・
冷却水管理の悪い証拠。で、にしやんのところにやってくるマルニは、みんなこうなっちゃってます・・・もう4連チャンです。
車検ごとに冷却水を交換していれば、こんなことにはなりません。
こういった基本メンテはしっかりやっておきたいもの。
車検整備を出す際には、「冷却水とブレーキフルードは換えといてね」と一言注文する。



ピンポンチでコツコツ叩いていると ようやく錆の壁が破れて 冷却水が出てきました。


このブロック内の錆の堆積を掘り出し掃除をするのが 
車載状態では 手間なんだよな~~~


ふぅ~~~~~~~::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


気を取り直して 新品のオルタネータを取り付けます。
この機会に 各端子部に 接点保護剤を塗っておく。


バッテリトレイを加工しているので すんなり オルタを上から取付できましたよ^^!


配線を接続します。

ステーも取り付けて仮固定。

バッテリトレイを装着。


ウォーポンにプーリーを仮に取付けし
新品のファンベルトをかけて、オルタを動かしてベルトに張りを与えます。


この時点でチェックしたいこと。
オルタは新設したバッテリトレイのステーに接触していないね。
OK! 2cmほど 余裕がありますのでエンジンが振れても問題ないでしょう。


バッテリを載せて固定してみました。
ヨーシ 問題ないですね。

つぎは ブロック・ドレンの錆を掃除してから
冷却水ホース群、サーモスタットの取り付けして
ファンブレードとラジエターの搭載かな。



地元の2002tii整備8 ラジエターとホース取付2025年03月07日 14時55分44秒

BMW2002tii エンジンブロックにあるクーラント・ドレン穴の掃除.。
ウォータージャケット内に堆積したでドレン穴がふさがってしまっていました。
使い古しで細くなったワイヤブラシを中につっこんでこすります。
つっ込めるのはせいぜい2~3cmですが。


ウォーポンからブロック内に真水を流し込みます。


ブロックを通って ドレン穴から勢いよく真水が流れ出てきます。
この水勢で ウォータージャケット内に堆積した錆を押し出そうという試み。

出始めの頃の水には よく見ると 赤さびのカスが混じっています。

だんだん 出る水が きれいになっていきます


7~8リットルは流したでしょうか。
たらいに錆のカスが沈殿してました。
ドレン穴を見ると 大きな錆の塊が引っ掛かっていました。

ピンセットでなんとか引っぱり出しました

ドレンボルトのクラッシュワッシャを新品にします。

もう中にゴミは見えないね

19ミリドレンボルトを締めました。
2年に1回のクーラント交換の際は 必ずここを開けて
ウォータージャケット内に堆積した錆も流し出してください。


ではホースの取り付け開始。

シリンダヘッドとウォーポンを接続


水温80℃で開きだすサーモスタットも新品に。
ホースバンドは贅沢に Made in SwedenのABAホースバンド。
水色がBMWエンブレムカラーを思わせます。
堅牢さでは ABAの右に出るホースバンドは知らんなぁ



赤い樹脂製のファンブレードを装着


M6ねじ4本ですが この取付は 結構めんどい。
ラジエタを外さないと これの取り付けはできないでしょう。


新品ラジエータのドレンプラグの装着。
M14に細目ピッチ1.5mmのボルトを防錆のパーカライジング処理済みのもの。
ドレンワッシャに さらにご丁寧にウルトラカッパー塗り。


カドをぶつけたのか、けっこうへこんでしまっているのが残念です。
ここから水漏れしなければいいが・・・


ラジエターをエンジンフロント部の隙間に挿入し、
4か所でボディにボルト止め。


ラジエターにロワーホースを接続。
このロワホースの妙なひねり形状は、クーラーコンプレッサー取り付けを意識しての形状ですね。この2002tiiはオーナーさんの意向によりクーラーレスなので、問題ないです。


ラジエターにアッパーホースを接続。
クーラントの補充では このアッパーホースの断面積(円形)の少なくとも下半分がクーラントで満たされるようにします。


ラジエターとファンの間 
エンジンが振れても接触しないよう、これぐらいのスキマが必要。
急ブレーキングの時などは エンジンはゴムマウントで固定されているとはいえ
結構 前側に動くはずですよ。


シリンダヘッドの後端部 このホースも交換。
結構 クーラントが熱くなるホースなので いたみは早いホースです。

このホースは シリンダヘッドで熱くなったクーラントが
ヒーターコアに向かう経路です。
ヒーターバルブはこれから加工しますので ホース取付はここまで。


おまけ。
薄汚れたウオッシャータンクは ホース取付の間、
アルカリ性のパーツクリーナーで煮てました。
汚れを取るためです。

配線類にコルゲートチューブをつけて タコ足からの放射熱を遮熱するとともに
配線を上側に寄せます。

いよいよタコ足取付の下準備です。


地元の2002tii整備9 配線手直し2025年03月08日 14時04分19秒

オーナーさんから依頼された項目
バッテリ周りの配線の手直しです。
こちらは もともとの状態のプラス端子周辺。
プラス配線の取り方を やり直します。


バッテリのプラス端子に接続されているラインは
太い順に、
①スターターへつなぐ最も太いライン(赤いビニルテープで被覆)太さは16~22スケアぐらい。
②画像で手でつまんでいる6スケアの赤い太ライン。これはオルタネーターから充電されるライン&室内配線へ行くプラス線がひとつになったものです。(オルタのほかに、イグニッションスイッチや、ヘッドライトリレー、ヒューズ1番と2番を経由して室内ルームライト、シガーソケット、ハザードSWへと向かいます)
今回、古い被覆をむいて、②ラインのプラス端子を新しいものに付けなおし。
これをプラス端子のねじ部分に共締めします。


次に
これは便利グッズです。


このターミナルに、他の電装品にプラス電源取り出したいものの端子をつなぎます。
もちろん端子は新しいものに付け替えています。
それぞれのラインにはヒューズがあります。
また コルゲートチューを巻いて厳重に被覆します。
最期は赤いカバーを取り付けて スッキリしました。


こういう感じになりました
スッキリ。
とにかくバッテリのプラスのラインは赤で統一し、目立たせて、ボディにショートしないようにシッカリ被覆します。
「ボディアース」といって、ボディ金属部はマイナス端子に接続されています。
車体ボディーの金属部分は みんな、どこもかしこもマイナス端子だという意識を持ってください。
新たに電装品をつけ足して、プラス配線を追加するときも、赤いラインを使って下さい。


さらにひと手間。
剥き出しになっているプラス側ターミナルの金属部分を隠すとともに
万が一、衝撃などでバッテリが前に動いた際に(バッテリは固定されているんですが)、
プラス端子がボディに接触してショートしないように、硬めのスポンジ緩衝材を押し込みます。
これはいつもにしやんが独自で安全のためにやっている事です。


電源取り出しターミナルに接続したのは
・ラジエター前にある電動ファンのプラス電源取り出しライン(ヒューズあり)
・室内オーディオの常時12V電源のプラス電源取り出しライン(ヒューズあり)
みんなコルゲートチューブを巻いて、タグもつけました。


ついでに 気になる箇所を補修します
ヘッドライトの裏あたり


こういったボディの穴に配線を通すときは ゴムのグロメットをはめるのが鉄則ですが
この車にはそれがなかったので コルゲートチューブを巻きました。
配線がこすれて、しまいにはボディ(マイナス端子につながってます)と配線がショートするのが怖い。
配線は常に こすれていないか?を注意してみます。
車は常に振動しているものですから、けっこう擦れているんですよ・・・

その裏側もチェック。
フロントグリル裏とはいえ 走れば雨風にさらされる箇所なんで しっかりコルゲートチューブを巻き。
プラプラして動く配線はそのままにせず 固定することです。
ライトの裏に見える銀色の箱は、CDI点火装置ユニット。


矢印の部分、コードをカットしたままで被覆してなかったから(アブね~~)絶縁しときました。


硬化してパリパリだった油圧センサー(スイッチ)の配線&端子を 新しいのものに付け替え。
このセンサーからの信号は メーター内の油圧警告灯(赤色)につながっています。
油圧が正常にかかっいると メーターの油圧警告灯は消えていますが
もし何らかの異常で油圧が下がると、このセンサー内のスイッチが入り、すぐにメーター内に警告ランプが赤く灯ります。
万が一運転中に油圧警告灯が点灯したら 安全な場所に車をすぐに停めて
エンジンをただちに停止してください。




油圧センサー横の デスビ内部もメンテ。
シャフト内部につめてある、小指の先ほどの小さなフェルトもだいぶかた~くなってしまっていたのですが
これにエンジンオイルを1、2滴だけ しみこませる(決して多く入れないでください)
シャフトの下に隠れている、ガバナ進角装置を潤滑するためです。
また、ポイントの接点の掃除も実施。
(この車にはCDI点火装置が組み込まれています)


シャフトのカム山に 薄~くグリス塗布。
これも多すぎると、いい事が起こらない。
飛び散ったオイルやグリスがポイント接点を汚してしまい、とたんにエンジンが不調になりエンストしまくります。(経験済み)

さぁこれでよし、とローターをはめようとおもったら、
あれ~~・・・・何かが足りないなぁ?


この車、デスビ内のダストカバーが無いんだな・・・。
しょうがない、手持ちの中古カバーを出して 載せておきましょう。


この状態が正常なんです。
ちなみにこのローターはリミッター付きのローターです。
ある程度の高回転になったら遠心力で接点が離れて、プラグを点火しなくさせる仕組みです。
ポイントの周辺は 絶対に汚れて欲しくないので
このダストカバーが必要なんです。



次に。
ミッションオイルも交換するので 抜きます。
まずは オイルを入れるフィーラープラグを先に開ける。
17ミリのタカナットを使います。


そして次に、下のドレン穴をあけて排出。 この順番で。
万が一、上のフィラープラグが何かの理由で開かなかったら、
オイルを満たすことができなくなるからです。


おわ~!
けっこう金属カス模様が出るな~~~~
本来は黄金色の透明なオイルで こんな縞模様は出ません!
これは・・・・・ギアの摩耗が 推測されます。
ドレン穴から指をつっこんで側壁をこすってみれば 指先にけっこう灰色の金属汚れが付くと思われます。
ギアチェンジの扱いは シフトアップ/ダウンともに 回転を合わせることを念頭に置いて
もうちょっと優しくシフトチェンジした方がいいでしょう。
シフトアップ、ダウンの際は アクセルワークでギア同士の回転を合わせれば、シフトをゴリッ!と押し込まなくても スッと吸いこまれるように素直に入るものです。
シンクロリングの働きで、そういうポイントが必ずあるので そのポイントを探るように優しくシフトチェンジしてください。



なんかこわいんだけど、続いてデフオイルも抜いてみます。



む~~~・・・・こちらも綺麗とは言えない。
本来は黄金色のサラダオイルみたいに透明なんですが。
(MTとデフは同じ専用オイルを使います)

ミッション、デフ、ともにオイル交換決定ですね。
このまま一晩かけてオイルを滴下させといて なるべく古いオイルは落とし、
明日新しいものを入れましょう。

地元の2002tii整備10 MTオイルとデフオイル交換2025年03月09日 14時32分44秒

昨日抜いたMTオイル。


ひと晩置くと、銀色の金属粉がオイル受けに沈殿してました。
一般的には、シフトチェンジの際にギア回転を合わせる「シンクロリング」が先に摩耗していくとは思いますが・・・はたしてこれは・・・?

ドレン穴から指を突っ込んで触ってみると 底面にやはり金属粉が沈殿してますね

ギアボックスの中は掃除できないので
このままドレン穴を塞ぎます。
漏れてこないように シールテープ+ウルトラカッパー。

同じく75w-90もありますが、スコスコ入るというより 保護性能を優先し 硬めの80Wを選択。
BMW2002では デフオイルやステアリングギアボックスにも使えます。
この寒い時期はかたいオイルなので 湯煎して オイルを柔らかくします。


シャンプーの容器の手押しポンプでシコシコ入れていきます。

フィラープラグ穴から入れます。
湯煎したのでスコスコ入ってきます。
約1L入ります。

フレキシブルカメラでギアボックスの中をのぞいてみました。
MTオイルがギアを浸しています。

シフトフォーク部分。
真鍮色のものがシンクロリングです。
マルニには4個入っています。
シフトチェンジの際にガリっとギアがかじるようなかすかな感覚が出だしたら
このシンクロリングの内側(テーパー状になっている)が 摩耗していることが多いです。
昔乗っていたE30のMT車で そういう症状が出だしたので
ミッションを分解してシンクロ交換したことがあります。
マルニのシンクロリングはワロスで買えます。



ギア歯車 妙なカジリあとなどもないですね

歯の欠けもありません
歯車同士のアタリ部分。適正。

ただ、この部分が気になった。もとから こうなっているんだろうか?


画像で見ると 形状から言って
どうも インプットシャフトのここかなぁ?
位置から言っても、どうもここみたいな感じ。

リペアキット としてあることから 結構摩耗する部品なんでしょう。
欠品のパーツですから 今後、無理なギアの押し込みはやめたほうが無難です。
いまのところ 致命的ではないと思うので 
上手いシフトチェンジで大事に乗ってください。


フィラープラグの位置までオイルを入れたので シールテープを巻いたプラグを締めて完了。
ギアボックスのプラグには 漏れ止めのクラッシュワッシャはありません。


デフにいきます。デフのプラグには クラッシュワッシャが必要です。

シコシコとオイルを注入。硬めのオイルなので時間はかかる

フィーラープラグの口まで入ったらOK
約0.7リットル。

プラグを締めて終わり。
クラッシュワッシャに液体ガスケットも使用。

リアマフラーはANSA

でも、取付方法が これではアカン。
プラプラ状態なのでマフラーが振れちゃいます。
確かに テストランしたときにマフラーが振れている感覚と 何かに当たっているような音がありました。


新しいマルニ用のゴムハンガーと、マフラー取付ピース。

このように取り付けます。
これで だいぶ振れなくなる・・・ はずです。

前側のハンガーは本来の板の形状と違って棒状になっていますが・・・これでは取付ピースつかない。
ここはこれでも まぁ・・・・仕方ないだろう。


リアマフラーは矢印の部分で抜けるのだが
かなり錆びていて もう固着しているような感じに見える。
これの状態で リアマフラーを抜くのは かなり難儀するだろうなぁと予測。
もし 差し込んだときに 固着防止のスレッドコンパウンドが塗ってあれば
問題なく抜けるとは思うが。


赤さびたのが気になるので
レノバスプレーで赤さびを黒さびに転換しておく。
30分も経てば 赤さびが 真っ黒に変化します。

ANSAはなかなか勇ましい音のするマフラーです。
早朝ドライブでのエンジン始動は ちょっとご近所に気が引けるな^^;




ついでに下回り点検を。

スペアタイヤ収納部分に 深めの錆穴。
もしかして 貫通してるかもしれん。
トランクの中から スペアタイヤを外して 錆びてないか 今度点検しといてください。

ドライブシャフトのブーツ。
左右とも4か所、切れなどなし。


燃料ポンプとフィルター。
ホースにひどい劣化なし。

ホースの切れ端に亀裂あるも、まだ持ちそう。
次の車検時に ホース交換したほうがいいかな。



プロペラシャフトのセンターベアリング。
まだゴムが裂けてはいないが こまかいヒビが見られるので
2年持つかどうかは不明。

下に見える中間マフラーも 結構 全体的にさびてきているので
はやめのパーツ確保がいいかもしれんね。
次はステンレスにすればいいかも。ワロスで売ってます。

地元の2002tii整備11 スタッドボルト立て2025年03月10日 13時42分50秒

BMW2002tiiに ステンレス製タコ足を取り付けるため
シリンダーヘッドの排気側ポートに スタッドボルトを立てます。

排気ポートの上側のスタッド穴は シリンダーヘッド内部に貫通していますので
ここからよくオイルがねじを伝ってじわじわと漏れてくることがある。
まずはねじ穴をよく洗浄。

今回用意した
スタッドリムーバー&インストーラー、高温でも耐えるシリコン液体ガスケット。
それとワロスで買ったM8のスタッドボルト8本。


スタッドですが、ワロスから高いのを買わなくとも
たぶんスズキのこれで代用できます。同じM8だし。^^
なにしろ 安い^^ モノタロウで売ってます。



スタッドのねじ込み部分に耐高温の液体ガスケットを塗布。
エキマニにも使え、343度まで耐えるとか。

スタッドインストーラーの使い方。
これがあったら もう面倒なダブルナットをする必要ありません。

まずは手でそっとねじ込んでいき、17ミリソケットへ。

最期はトルクレンチで。
相手がシリンダヘッドのアルミなんで 絶対にねじ切らないように
慎重に MAX10Nmで。


スタッドインストーラーを外すとき。
6mm六角レンチで尻の仕込んであるねじを少し緩めたら
簡単にインストーラーが抜けます。おーこれは便利だ。


はみ出た液ガスを 指先で拭っておく。


8つあるスタッド穴のなかには スタッドねじ込みがキツイところもありまして
そういうときはムリヤンコねじ込まないで いったんスタッド抜いて
ねじ山を M8先タップ で慎重にさらいます。
タップには 先タップ→中タップ→仕上げタップと3段階ありますが
既にねじ山が切られている場合は 第1段階の先タップでさらうだけで十分です。
自分のマルニは仕上げタップまでさらいましたが、どうもねじ山が拡大ぎみになり
スタッドのねじ込み中に かすかなガタを感じました^^;


抜いた先タップ。
こういうカスが ねじ込み抵抗になるわけね。
8本のうち、2本は先タップでさらう必要がありました。
(2番排気ポートの下側、1番排気ポートの上側)
先タップでさらった後は 実に気持ちよくスタッドがねじ込めますね^^
ガタもない。



8本、全部スタッド立てました。
なんだかんだで こんなことに2時間かかった。

結局 スタッドをねじ込むだけに使った道具はこれら。
いや大変だ。

きょうはここまで。
次はいよいよタコ足取付です。
遮熱板もとりつけます



地元の2002tii整備12タコ足取付2025年03月11日 14時11分00秒

BMW2002tii タコ足の取り付けにかかる

まずは 特製の遮熱板から取付ける

取付ました



スタッドに固着防止のスレッドコンパウンド塗布

遮熱ガスケットをはめこんで

タコ足を装着。
緩み止め機能のついたM8ステンレスナットで固定していきます


左フロントブレーキパイプとの距離2㎝!
常に加熱されるから ブレーキフルードには良くないだろうなぁ
今後 何か 遮熱対策せねば・・・


車体下に出たタコ足後端。
周辺のスペースは確認済みで接触なし。大丈夫だね。


ナットをねじ込んでいくうちに 4番エキゾーストの上、曲がり部分にスタッドが接触。
もうちょっと締めこまねばいかんのに。。。
う~ん これを予測して ここのスタッドは あらかじめ短くしておくべきだったか。
まだまだ甘いな!

しゃあない、いまさらスタッドを抜くよりも。
カナノコでシコシコと 頭の5mm 切るわ。

フ~~~ 切断に時間かかって疲れる~~
朝っぱらから 大汗だ
切断用工具が せまくて はいらんのよ
疲れるので
スタッドの切断は また 取付後に 時間かけてやろう・・・。
あともう少しだ・・・




遮熱板とのスペースも大丈夫ね。


車体下で 掃除と錆取りと耐熱塗装をしたブラケットを ミッション後端に取付ける
こんな部分にも 時間と手間をかけてます


タコ足のダウンパイプ。
まだ 全部、仮付け状態で 微妙にぐらぐらしています。
こうやって全体の位置関係を かためていく


ほぼ位置が決まったら それおぞれのボルトナットを締め付けていきます

締め付けは これぐらいまでに。
このピカピカのが また次第に錆びていくからイヤだよね^^;

マフラー部は特に熱がかかるからね。
ただ、ステンだからさびにくいとは思うが
ナットやボルトは亜鉛めっきの鉄だからね。


後ろに移動。
さて中間マフラーとリアマフラーは一体に緊結されているのですが
果たして差し込んであるリアマフラー 外れるのかどうか・・・?


CRCを吹いたり ゆすったりしてみたが
やっぱりサビで リアマフラーの差し込み部分が固着していて 簡単には取れん・・・・
ガッチリ一体化してる感じや・・・


できれば この錆びたリアマフラーを 差し込みから抜いて 交換したいのだが・・・
バーナーで赤熱するまであぶるか、ハンマ&タガネでブッ叩くか、
それでもだめなら 固着部分をカットして 切り裂いていくか。



数年前に ここが固着したマルニ(BMW1502)のマフラーを外したが
ブッ叩いたりしているうち こんなになるまで 変形してしまった。
これは難儀したな~~



というのも、この部分のマフラーハンガー部分が、純正形状ではない棒状なんで
いまいち マフラー吊り下げ高さが確保できないのと やっぱり左右に触れるので
中間マフラーが リアアクスルのトレーリングアームに あたりそうになっているのだ・・・。


トレーリングアームにあたりそう

ここのクリアランスがぎりぎりだと
エンジン始動の時などエンジンが振れたときに 当たって ココン!と音がするはず。



実は オーナーさんが持ってきた交換用の新品マフラーはあるのだが。。。

ちゃんとマフラーハンガは板状のもので これならしっかりマフラーを
高さ確保したうえで 振れずに 取付できるはず。
さてどうしたものか
やっぱり古いやつは切るかな~

地元の2002tii整備13 マフラー調整、ほか2025年03月12日 14時35分14秒

気を取り直して マフラーの調整にかかります。
この当たっている配管を もっと上にしたい。


リアマフラーのフロント側のマフラーハンガ。
マフラーをもっと上に吊りたい

ハンガーの付けなおしと高さ調整、いろいろと実施。
マフラーも上下左右に振れにくくなりました。

リア側のハンガーも角度を調整

いい感じ。^^

連動して 中間マフラーの角度を調整

それに連動してダウンパイプの角度の微妙な調整も。

センターベアリングとの隙間を確認、OK


マフラーカッターの傾き加減と ボディのスキマ確認。OK。
(ああ、ここんとこのサビ、何とかしたいねぇ~)

いい角度に来ましたよ。

高さも指2本分は余裕で確保。^^
絶対に当たらない


ドライブシャフトのブーツにも 当たりません。
近いように見えますが
今はジャキアップしているから ドライブシャフトは最も下に振れている状態。
ふぅ~~ これでよし。
マフラーの位置調整に2時間もかかった・・・・
使った道具の一部。


最後にタコ足の取り付けステンナットのしめつけを スパナであたって再確認


ステアリングのロッドにも当たらない。OK。


4番排気ポートの長いスタッド、ようやく切れました。
これでようやく ナットを完全に締め付けできる。



タコ足の迫ったブレーキパイプへの遮熱対策は
コルゲートチューブを巻いた上に グラスウール&アルミの遮熱カバーを巻いた。


点火コイルの古びたアース端子を新しいものにつけかえた。
アースは大事よ~~


点火コイルのプラス側端子には赤いビニルテープ等で絶縁を施した。
エンジン始動中に ここに触れると感電するから要注意ですよ。(経験済み~)
ほんとうは 点火コイルの配線接続部には
防水のゴムカバーをつけたいぐらいなんです。
なにかの理由で雨天でボンネットをあけていると この部分が水で濡れてバチッ!とショートするんで。(経験済み~)


デスビキャップ点検。各端子や内部に問題なし。

ヘッドカバーしめつけ、ブローバイホースも接続し、プラグコードも取り回し装着。
あっいけね、点火プラグ外して点検 してないや。
明日やろう。

ここの雨どいの排水ゴムが かなり劣化していたので交換する

雨天走行中には このドレンゴムから水がこのように流れ落ちる。
ドレンゴムの下半分には 外したクーラントホースを差し込み延長して
タコ足遮熱板の裏に水が入り込まないように車外に排出されるようにした。



コールドスタートバルブのリレーも 右の新品に交換する。
オーナーさんのデッドストック品。


そのリレーの裏に隠れていた ワイパーモータへの配線コネクタ部分ですが。
本来はまっている穴からはずれてしまっていて
配線が穴の鋭利なエッジでこすれていたよ。あぶね~

しっかり 本来の位置に押し込んで


その裏からブチルゴムをしっかり巻いて 防水処理をすること。
雨天走行時は このあたりは雨水でべちゃべちゃに濡れますからね。
この防水処理をしていないと、配線を伝って水がエンジンルーム内にじわじわと流れこみ、やがては 配線引込線を毛細管現象で伝ってきて 車内(運転席足元)に水が侵入してきます。



新旧リレー(スイッチ)。
インジェクション車の冷間始動時に コールドスタートバルブから どれだけの時間ガソリンを噴射するかを 水温をセンシングしながら制御している装置です。
70年代のマルニにしちゃ 最も近代的な装置です。
Zeitschalter ドイツ語。「サイスシャーター」と発音。
英語では Time Switch。タイムスイッチ。
コールドスタートバルブを時間制御するスイッチです。

コールドスタートバルブとは スロットルの直前についてて
配線とガソリンホースがつながってるやつね。インジェクション仕様の2002tiiについています。これがないと 寒い時期の冷間始動は困難になるはず。

働きとしては、エンジンの始動時において、
冷却水がつめたいとコールドスタートバルブからある程度の時間だけガソリンを吹き、始動しやすくする、(吹く時間は長くても20秒もいかない)
冷却水が暖かいとコールドスタートバルブから短い時間しかガソリンを吹かないか あるいは まったくガソリンを吹かないというもの。水温によって吹く時間が変化する。

キャブ車で言えば、冷間時に燃料を増量するチョーク機構みたいなもん。
ただ、インジェクションのマルニでは、①コールドスタートバルブ ②ウォームアップ・レギュレータの2種類の装置があって、①は冷間時に燃料を増量し、エンジン始動性をよくする、②は水温が80度ぐらいまで温まるまでの間、エンストしないよう安定性を確保するための装置だ。

水温をセンシングしているのはここです。
2ほんあるうちの でかい方。


ねじも新調、取付完了。
もちろん 接点には接点復活剤を打った。


オイルディップスティックに イエロー塗装^^
毎日 塗り重ねていました。
始動前のEGオイル量チェックも 気分よくできるだろう。

あとは ヒーターバルブを取り付けて 冷却水を満たすだけかな・・・。

タコ足取り付けて~というシンプルなオーダーから
なんでこんなに大変な整備になったんだ??
まぁ~ いつもの事か。^^;


あともう少しでエンジン始動です。
だいぶ ガレージも散らかってきたな~~^^;

終わったら 温泉行くぞ~~~♨

地元の2002tii整備14 ヒーターバルブのOH2025年03月13日 14時03分02秒

このマルニのヒーターバルブ、このように取り付けられていた。
本来、手前に見えている部分は、向こう側になっているはずだが
バルブがぐるっと回転して取り付けられている。

操作ワイヤーとの接続が外されており、
室内の操作レバーで空調温度がコントロールができない状態となっていた。

さすがにこれはな~~と思い オーナーさんに修理を進言した。


バルブに取り付ける操作アームはサビサビで、2か所の部分に問題があった。
問題その1:左矢印個所: 四角のキリカキがあまくなっており、うまく操作アームが取りけられそうにない。
問題その2:右矢印個所: ワイヤを通し固定するねじが錆で折れた。


まずはヒーターバルブの分解

中にはサビゴミを噛んでいる

清掃後、新しいオーリング2個を使い、再組み立てする

問題その1の対処。
四角い切り欠きを使わないでいいパーツを製作


問題その2の対処。
1.2mm径のワイヤを通す穴(1.5mm)をボール盤であける

ボルトを通す穴も開け、これで良し。


これらの部品を溶接し、組み立てる。
完成がこちら。
バルブの動きを確認する。
室内操作レバーが最もCOLD位置:ワイヤが引かれて バルブは完全にSHUT。
熱い冷却水はヒーターコアに流れ込むことができない。
結果、外気と同じ温度のエアがファンによって室内に送られる。
ヒーターが必要ないときは この位置になると思います。

室内操作レバーが最もHOT位置
:ワイヤが押されて バルブは完全にOPEN。
熱い冷却水がヒーターコアに流れ込む。
結果、温まった空気がファンによって室内に送られる。
ヒーターが必要な時期は この位置になっています。

あとは溶接製作したパーツを削り仕上げして、防錆の塗装後、
車に取り付ける。