BMW2002tii シリンダーヘッドのバルブ外し ― 2025年01月31日 14時18分12秒
汚れのこびりつきが多い 排気バルブの清掃から始めます。
リューターで慎重に削り、このあと真鍮ブラシとサンドペーパーがけ
おおよそきれいになりました。
バルブスプリングコンプレッサーで8本のバルブを抜きます
このようにセット
バルブの傘の中央に。
もう片方は バルブのスプリングの上にあるリテーナーに乗せます。
バルブスプリングコンプレッサーを締めこんでいけば、
スプリングが縮んで バルブの頭にはまっているコッターが見えてきます。
コッター2個を磁石付きのピックツールで外します。
こちらはワロスで新品購入可能。
これで バルブがすっと抵抗なく抜けるでしょう。
バルブも新品が出ます。^^
スプリング&リテーナーも外します
スプリングも新品あり。
知人のBMW乗りで 運転中にこのスプリングが折れてしまい バルブがピストンとゴッチンコしてしまったことがあったなぁ 当然、エンストです。
その人は、自分でエンジンばらして修理したんですが、スプリングが金属疲労で 折れてしまったとしか思えないといってました。
できれば!このさい交換しておけば憂いなし、の部品ということか。
再利用しますけど(笑)
バルブにはまった2つのコッターが バルブを抜けなくしているのです。
バルブガイドにはめ込んであるバルブステムシールを専用プーラーで抜き取ります。
昔はこれをプライヤーでやっていたが、これがなかなか苦労するので専用プーラーを買った。
あとは残ったスプリング受けを外すのみ。
ヘッドに圧入されているバルブステムガイドだけが残ります。
これで一式になります。
シリンダーヘッドを分解するのは このバルブステムシールを交換したいためでもある。
はずしたものは、新品にくらべてかなりゴム質が硬化していた。
これはゴム製品で消耗品ですからね。
ある程度の距離と年数を走ればオイル下がりしてくる可能性も。
安いですが、ここにたどり着くまでに大変という部品です。
バルブのステム(軸)にはまっているのだが
ここのゴムの柔らかさで燃焼室内にオイルが入らないようにシールしている重要部品なのである。
3番排気側バルブを抜くときに 引っ掛かりを感じた!
真鍮製のバルブステムガイドを観察。
あ~ なんか傷つけてる・・・ということは
バルブには曲がりなし。
観察すると、コッターのはまる部分に2個の「噛み傷」がありました。
このでっぱりが ステムガイドに引っ掛かっていた。
推測ですが、以前このエンジンをOHした誰かが 組み込みの時にこの噛み傷をつけてしまった可能性あり。
ダイヤモンドヤスリで慎重にでっぱりを削ってオイルをまぶして ガイドに入れ直したところ、
抵抗もなく、バルブはすっと入りました。
ガイドの傷はたいしたこともないので ガイドの入れ替えをしなくてもいいでしょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして、2番排気バルブのオイルステムシールですが、
本来はまっているはずの 上のスプリングが 外れていました!
こんなの、初めて見たよ。これまた、組み込み時のミスか???
ここのスプリングの締め付けがないと、バルブが上下に動くたびに燃焼室内にオイルが下がっていた可能性あり!
2番の排気ポートを見てみると!
燃焼室側から見る。
エキマニ側から見る。やはりカーボンが多め!
燃焼室内は汚れていなくても、排気バルブ側からオイルが少しづつ出るので
排気ポートにカーボンがたくさんつくのもうなづける。
どうりで、この車、アイドリング時にすらマフラーから薄い煙が出ていたわけだ。
他の排気ポートは カーボンはあれど、2番ほど盛大に汚れてはいない。
古い車は 往々にして バルブステムシールの劣化で調子を悪くしている車が多いな~
さて なぁんにもなくなったシリンダーヘッド
しかし 汚い~~
燃焼室側
バルブの当たりが結構 荒れてる~
あれだけカーボンありゃな~
まぁこれで バルブの摺り合わせできれいになるけど。
次回、ヘッドの丸洗いです。
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