プロペラシャフトの回転バランス2008年09月17日 23時06分35秒

プロペラシャフトとは、ギアボックスから後輪のデフに動力を伝える直径60ミリほどの長い棒。2本を前後で組み合わせてあり、ドッキング箇所にセンターベアリングが入ります。
高速で回転するパーツなものだから、回転バランスが取れていないと、バイブレーションが起こって走行中にフロア、ボディにガタガタと振動が起こります。
工場出荷時にはこのバランスが取ってあるそうなので問題ないのですが、メンテ取り外しでプロペラシャフトを前後二分割する際に合いマークをつけておかないと、元のバランスの取れた位置に組めないのです。

ぼくのマルニ、時速50キロあたりでブルブルと振動が来ました。
実は合いマークをつけないで外してしまったものだから(あ〜バカだね〜)、回転バランスが崩れてしまった状態で走っていたのです。
車体の振動はひどかったですよ。通常の町乗り速度でも不快な振動がフロアから伝わって来るものですから、乗っててとても疲れてしまいました。
レストア明けの高揚感が落ち着くと、こういう異音や振動といった所が気になってくるものですね。
解決方法としては、前後2分割されているプロペラシャフトをいったん外し、今の位置から角度をずらして再び組み合わせる。これを繰り返せば、どこかで元のバランスが取れた位置に戻るでしょう。しかし大変な作業だ。

まずジャッキアップ、中間マフラーを外し、ミッション後ろのフレックスディスクを外し、センターベアリング固定ボルトを外し、プロペラシャフトを分割・・・。(ピットが掘ってあればラクだろな〜)
プロペラシャフトには薄いバランスウェイトが3枚ほど溶接してありました。これが出荷工場で着けているバランスか・・・

とりあえず 今の酷い位置に合いマークをつける。
そして、センターベアリングより後ろ側のシャフトをまず180度回転して組み付けた。これでまず試乗。
これが・・・嘘みたいに、あの嫌な振動がなくなりました!酷かった50〜60kmあたりの振動も感じられない。別の車みたいです。やっぱこのバランスって大事なんだな〜
さらに微妙に調整すれば、、もっと良くなる可能性があります。
その後高速道路を走行する場面でも、異常な振動は感じられませんでしたので、これでひとまず よしとしておきます。

プロペラシャフトの振れ調整2008年08月30日 23時13分48秒

シフトノブ取り付けたら、エンジンをかけてそれぞれシフトを入れてみよう。
ブイ〜ン!ボボボボ・・・(アイドリング音)
リジッドラックに乗せたままの状態、中に浮いたままでのアイドリング。

あれ〜、ニュートラルなのにリアホイールがゆるく回ってるぞ・・・プロペラシャフトも回ってる。回るタイヤは手で押さえたら止まる程度のごく軽いトルクだが・・・半クラッチ状態なのか・・・と、奥までクラッチを踏み込んだらタイヤの回転が止まった・・・。クラッチが切れたんですね。
しかしニュートラルでこんなもんなのかな?これはクラッチ関係を調整の必要ありか?どこで調整するんだっけ・・・クラッチスレーブシリンダーのロッド長さでか?長くする?まぁ後だ。

それぞれのギアにクラッチをつないで踏み込むと、速度計も動き出す。おお、スピードメーターもちゃんとマトモに動いているではないか!スピードメーターケーブルを挿しなおしたのが効いたか。
そして当然ながら、リアホイールもスルドク回転する。
3000回転までゆっくりと上げていくと・・・う~ん、ボディにぶるぶると振動が起こり出したぞ!。これは、プロペラシャフトが振ってるのかな?
ギアを入れたまま下にもぐり、回転するプロペラシャフトを観察。そ〜んなに振ってないけどな〜?とセンターベアリングの固定ボルトを触ると、ゆるゆる!アッそうか、これをエンジン動かしたら締めるつもりだったのを忘れてしまっていた!位置のマーキング後、センターベアリングの固定ボルトを締めたら、回転を上げてもひどい振動がなくなりました。ちゃんとメモっとけよ、自分・・・。

プロペラシャフト取り付け2008年03月04日 21時29分30秒

ギアボックスも載った事だし、動力伝達のプロペラシャフトを取り付けましょう。
プロペラシャフトはギアボックスとデフを繋ぐ太いシャフト。ユニバーサルジョイントやフレックスディスクといった機構を介して、後輪に動力を伝えます。

まずセンターベアリングを新品で用意。これは取り外した時にはゴム部分が裂けていたので交換。プロペラシャフトはこのセンターベアリングあたりを境に前後に二分割します。長〜いシャフトの中間にあって、微細な回転ブレを押さえるパーツでしょうね。FR独特のパーツ。
このセンターベアリングをプロペラシャフト前側に圧入。ベアリングがスンナリ入らず硬い時は(普通はこうですが)ベアリング内側レースを暖めます。ドライヤーか、バーナーで焼けすぎないようにあっためて膨張させれば、たいていは一発ですこっ!と入ります。そのあと軽く叩き込んでやる。
そして前後のペラシャフトを接続。スプラインがきってあるけど、これも入りが硬かったので、片方をバーナーであぶって入りやすくしました。

車の下にもぐってミッション後端のフレックスディスクに接続。8つのボルト&ナット。
そしてペラシャフト後端をデフに接続。4つのボルト&ナット。
あとはセンターベアリングの固定ですが、このボルトが無くて困った。
どこかに仕舞ったはずだったが、見つからない。
頭の四角い特殊ボルトなんですが、見つからないので今度ホームセンターで代用できるものを探してこよう。

プロペラシャフト修理2007年10月15日 19時47分16秒

プロペラシャフトです。
ご覧のようにだいぶお疲れなシャフト・・・。
しかも、ミッションとの結合部のフランジがなにやら怪しく削り込んだ跡があったのです。なんでこんな所を?
とにかく溶接で肉盛りし元のカタチに直しておきました。
このあとブラストしてPOR-15を塗装。

センターベアリングのほうもゴム部分が破れて寿命。これは新品に交換です。1個6,000〜7,000円ぐらいか。高っ!
ギアボックスとシャフトを結合する間に噛ませるゴム製のフレックスディスクには劣化がなかったのでしばらくはこのままで使用。

プロペラシャフトは高速回転で振動、ぶれが出やすいバランスパーツだと聞きました。シャフトの一部にウエィト?のようなものがくっついていました。走らせてみて違和感があれば微調整が必要になるのかもしれません。