308GTBエンジン完成2012年06月10日 20時25分40秒

いよいよT師のフェラーリ308GTBのエンジンを組付立てます。
明るいお外で組み付け。

まずはヘッドガスケットを乗せます。シリンダー内にいちおうオイルを塗っておいた。

ガスケットはびったりの位置に。

308GTBエンジン
続いてヘッドにカムシャフトをのせ、カムキャップを締めていきます。カムシャフトシールは新品に。

308GTBエンジン
規定のトルクでカムキャップ締め。

308GTBエンジン
カムの位置は1番シリンダ(後ろバンクにある)圧縮上死点に決めてからヘッドをブロックに載せる。
決まった順番でヘッドナット(ヘッドボルトではない)締め。トルクレンチ使用。98Nm。

続いて新品のタイミングベルトを組み付け。
古いベルトから移したマークにあわせて組む。

新品にしたテンショナープーリーの張りはばねの力で自動ですが、ベルトの伸びを考慮して若干強めに張りました。

前後バンクのタイベルを張ったら、クランクを2回転させてカムシャフトが元の位置に戻るか確認です。
手ごたえでは、バルブとピストンがガッチンコしているような気配はなかったです。
このあとタイミングベルトカバーをかけていちおうエンジン組み付け完成です・

308GTBエンジン搭載2012年06月10日 20時44分18秒

本日はいよいよエンジンを載せます。
チェーンブロックにワイヤースリング、エンジンクレーンなど総動員。

午前11時。ワイヤのあたるとこには養生して。

午後1時。いよいよ吊り上げます。

ほぼ90度に傾けて入れていきます。

しかし・・・このあと、サスペンションフレームなどにクラッチ部分があたり、これ以上エンジンが入っていかない・・・
あれやこれやとT師と二人で悩み、トライするも、だめ。
デフ側を上にしているから入らないのか・・・
午後3時。う~ん・・・うまくいかないな・・・

午後4時。フェラーリ仲間のIさんも到着。
心機一転、仕切りなおし。
こんどはデフ側(後ろバンク側)を下に90度傾けて入れてみようと画策。

このまんま下げていき、エンジンルーム内で90度回転させる作戦。
うまくいくか・・・?

午後5時。
おおっ!いいぞ!
ボディにあたるところもなくうまく入っていく!
やっぱこの方法で正解なんだ!

リアマフラーの取り付けなどに手間取りましたが、
このあと無事エンジンマウントを取り付けて、無事、エンジンがマウントできました。
ほっーー
午後6時半終了・・・

エンジン搭載はなかなか一筋縄ではいきませんでしたが
3人寄ればなんとやらで、でっかいエンジンがちゃんと納まりました。
よかった~~



308GTBエンジン補機類組付け2012年06月19日 10時14分48秒

補助機械類を取り付けていきます。
排気系(前後マフラー)
電気系(スターターへの配線、オルタネータの配線)
点火系(デスビ、コイル、セミトラ、配線等)
冷却系(ホース類、LLCタンク)
燃料系(キャブ、ブローバイ)
潤滑系(オイルクーラー、オイルフィルター、油圧SW)
駆動系(デフとホイールをつなぐドライブシャフト)
変速機(ミッションのシフトリンク、クラッチワイヤー)


オイルクーラーと電動ファン。

キャブのストッロルにリンクするアクセルワイヤー類。

点火コイルとディストリビュータ。
前後バンクの点火をこのデスビ1個で行っています。

No.1シリンダーの圧縮上死点でのデスビローターの位置。

組み付けるべきパーツもあと少しとなりました。もう少しです。

308GTBエンジン始動!2012年06月22日 19時10分55秒

エンジン組み付けも終わったので、いよいよエンジンに火入れとなります。
T師と一緒に作業です。
4つのウェーバーキャブも装着!

エンジン始動前に、大事な油圧の確認。
プラグを抜いて、デスビからも火花が飛ばないようにして
オイルポンプ経路にオイルを入れます。
いわば、ポンプの呼び水(油)をします。
オイルの流れる経路は、
オイルパン→オイルポンプ→通路→オイルクーラー→オイルフィルター→油圧スイッチ&油圧計センサー→エンジン内部の潤滑→オイルパン、となります。
ですから、オイルクーラー→通路→オイルポンプへとオイルを流してやります。
(308GTBオイル潤滑経路図↓)

オイルクーラーの出口側ホース(上のほう)からオイルを入れている、の図↓

1リットルほど入れましたら、もう入っていかなくなった。
ここで、クランクプーリーをラチェットで回し、手動クランキングします。(つかれる・・)
すると、先ほどオイルを入れたホース口からクランキングにあわせ、ポコポコと泡が出てきます。通路内の泡が追い出されています。オイルポンプからオイルが送られている証拠ですね。
暫く回して泡の出が少なくなったら、オイルラインを接続します。

次に、バッテリをつないで、セルでクランキングとなります。
8秒クランキング。スターターを休ませること2分。再び8秒クランキング。
プラグもはずしてあるので、圧縮のないクランキングで「ウィーーン」と言って回っています。
ここで、油圧系の警告灯が消えた。つまり、油圧が上がったということ。
よし!これで最低の油圧が確保され、エンジンに火入れの準備が整いました。

※この、オイルポンプへの呼び水ならぬ呼び油は、マルニのエンジン火入れのときもやりました。
エンジンブロック側面についているフィルターハウジングを取り外し、オイルの出口の穴(オイルポンプからオイルが送られ、フィルターへと入って行く穴)に、あらかじめオイルを入れておくのです。
これをやらないと、いくらクランキングしても油圧が上がらないということもあるそうです。

続いてクーラントを入れます。マニュアルでは18リットル・・実際は21リットル程度入ったか。(日本仕様でラジエターが大きいせいか)
フロントのラジエター上部の栓を開き、ひとまずエア抜き。(エンジン始動後にまたサーモスタットハウジングで抜きます)

こうなったら、ここでプラグ装着!
プラグコードをつないで、いよいよ火入れとなる。
イグニッション・オン。燃料ポンプから燃料の送られる音。ダダダ・・・しばらく60秒ほど待ちます。
充分にキャブへガソリンが入ったところで。
よーし、かけるよ~~とT師。
キュルルルル・・・!!バスン、バスン、ババッ、ババッ、、ババババババン!
おおっ!
5,6秒のクランキングでかかった!

よかった!

油圧メーターの針も動きました。(コンコンとたたいてやっと動いた。針が固着していた)
でもリアマフラーの胴体から何か煙がでてるぞ!
と、車体下を見てみると!
(既に青ボックスで受けていますが) 
ぽたぽたと・・・どこから???

あっ・・・

(エンジン搭載時の画像より)

うしろバンクのヘッドカバー脇、
メクラブタにしたところがあり、ここの部分、液体ガスケットを塗ったところからオイルがもれていました!!
ここはヘンな小さいねじがかましてあって、ほとんど液ガスだけでふさいだところでした。
ここからもれたオイルが、リアマフラーにかかって煙を出しているのでした。
やっぱ、ここ、弱かったか・・・いや、液ガスが足りなかったのかも・・・もしかしてガスケットがずれた?
まぁ、致命的な漏れでもないので、そのまま容器で漏れ続けるオイルを下で受けながら、しばらくエンジンをアイドリングさせます。

この間、クーラントのエア抜き。
おっと1箇所、ホースでもれているところ、あり。要修理。ヒーターの戻り側ホースと、後ろバンクのヘッドとのつなぎ目からときどきポタリともれてくる。ここは再使用ホースなので、ホースガバンド締めで切れているみたい。

エンジンをかけたままキャブの調整に入る。
1800rpmから下のスローが出にくい。。。コレ以下にすると、エンスト。
ミクスチャーを変えたり、キャブバランサーでそろえたり。。。
プラグの様子を見ると、ちょっとガソリンでかぶってるようなかんじ。やや濡れています。
(OH前のようにオイルで濡れているわけじゃない)
キャブの混合ミックスが濃いのか・・・

しかしOH前のようにプラグがオイルでベットリということはなくなった。
あとは、キャブや点火時期の調整。
ハイカム入れたレーシングエンジンみたいなもんだから、スロー出すのが難しいかも。

ともあれ、試走は、メクラブタのオイル漏れを直してからですね。

308GTBいよいよ走る2012年06月26日 02時53分43秒

惚れてまうやろ~~~!!!
・・ってくらいのリアビュー。
なんちゅう、美しさ・・・
コレ眺めながら、お酒飲むと最高。

表題の通り、ついに公道を走りました。
オイル漏れやら、若干のクーラント漏れを修理。
シフトやクラッチの調整をかけて、仕事帰りにT師と試走に出ました。
日が長いから、仕事を定時にあがっても2時間以上は遊べます。

アイドルは若干高めなれど、吹け上がりは良く、以前のようにアイドリングが続かないなんてことはありません。
野太いアイドリングの音。
腰上をOHしたてなのでしばらく高回転には回さないようにします。
3000回転あたりからいい音がしだして、もっと踏み込みたくなりますが・・・ここは我慢。

クラッチも自分のマルニと比較すると踏む力が必要ですが、運転しやすいクルマでした。
海王丸パークの岸壁まで試走し日没までまったりしておりました。
途中、ロータス・ヨーロッパのお友達もやってこられ、楽しいひと時でした。

昨年の10月から始めたエンジン修理もコレにて終了。
今週末は昨秋に取り外したままのエンジンフードを取り付けたら308ともお別れです。