BMW1502メンテ 下回り点検とアイドリング高めな原因2022年05月31日 19時53分44秒

では点検をしていきます。

まず、バッテリー。
平成27年からの使用で5年目。そろそろ早めに替えたいところだがオーナーさんはまだ使うとのこと。
燃料ホースの繋ぎめも漏れがないかチェック。OK

ジャッキアップして下まわり点検。
フロントシールからのオイル漏れなどなし。ベルトの張りOK

おっと!
ウォーターポンプとサーモスタットをつなぐホースのバンドがずれてる・・・
この後ちゃんとした位置で締め直し。

ラジエターのフィンにクーラント跡あり・・・

かすかに漏れだしてきているのか?
今特段ぶれたところは無い。もう止まったのかも。
今後はちょっと気を付けてほしいところ。

もう一つ、クーラント漏れ跡がオイルパンに。
どこかエンジンの上の方から落ちてきている感じ。

漏れ箇所はココ。インマニへ入るホースの繋ぎめ。
このホースは確か、4年前のオーバーホールしたときに再使用したホースだ。
ホースつなぎ目真下に穴があり、そこから下に落ちていった跡が。

インマニ裏の45度Cセンサー(オートチョーク制御用センサー)にじわじわ伝わり・・・

コードのコネクから直下のブロックのアースポイントに落下。そのままオイルパンとのつなぎ目を後方に移動していき。。。

そしてオイルパンの肩に落ちるというわけだ。

じわじわと漏れ続けているのだろうか。
とりあえずホースバンドを増し締めし、漏れ跡をふき取ったうえで
今度エンジンかけたときに漏れ箇所を観察だ。それでも漏れるならばホースと接続部のコネクターを交換だ。

クーラントで言えば、汚いサブタンクを除去。このサブタンクがあると クーラーのメンテにとても邪魔になるのだ。

通常の仕様にした。溢れたらここから落ちるだけ。

バッテリトレイ下の燃料ホースのリターン側 具合をチェック。

ステアリングシャフトのラバー。油にじみをブレーキクリーナーで洗浄。
ゴムディスクに亀裂なしOK

ブレーキホースのライン問題なし。

エキマニのナットに油にじみ。

全部のナットを増し締め。

上の方も。それなりに緩んでるもんです。

エキゾーストパイプ付近の遮熱アルミの痛み。

このあたり油にじみ

リバーススイッチの周辺も洗浄。
ゴムのフレックスディスク OK

センターベアリングサポート問題なし。

ペダルボックスのぶあついカバー、限界に近い。
パーツが出るうちに交換したいところですね。ワロスからの送料込みで15000円ぐらいです。

交換したら、こんな感じになりますよ^^


この後 クーラーの効き具合とクーラントのにじみを確認したく 試乗に出た。


帰ってきてガレージに入れた。あれれ・・アイドリングが2000回転から落ちないぞ。。。。
1800~2000回転でハンチング状態 (昨日は1200~1000回転だったのに)。
エキゾースト音も 時々咳き込みが混じる感じの音。なんだぁ???
燃料系、点火系のリーク、バキュームホースなどを見ていくも変化なし。
アイドリングが2000回転と高めでハンチング気味ではあるがエンジンが止まることは無い。
スロットルリンクをチェックし、アイドル調整のためアイドルストップスクリューをさわって調整してみるも、アイドリングこそ下がれど、ハンチング傾向は取れない。キャブのミクスチャースクリュー調整でもない。
デスビのバキューム関係でもない。
・・・なんだろ・・・経験から言って 余計なエアをどこかから吸ってるような感じがする。

そこでパーツクリーナーをあちこち疑わしいいところにブシュ~と吹いてみる作戦。
クリーナー液がかかったときにアイドリングに変化があれば(下がるなどすれば)そこがあやしい箇所という事になる。
・・・で、見つけた!
キャブのここのスキマの奥(キャブの合わせ目ではなくて、スターティングバルブデバイスの取り付け部)にクリーナー液をぶっこんたとき、アイドリングが下がる。
クリーナー液が数秒で蒸発してなくなれば またアイドリングが高くなってしまう。
何度やっても同じ。
このあたりがあやしい!スターティングバルブデバイスの取り付け部分!

ともかく怪しき箇所が特定できたので、キャブの取り外し。

スターディングバルブとはこういうもの。
この装置の説明は 2018年7月8日の記事で書いている。


スターディングバルブ 2個のねじを外し 外してみた。
あ!左の矢印のところにゴムのオーリングがはまっているはずなのに、ない!
右の矢印の部分には紙ガスケットがあるのでOK(でも うすい・・・)
ここからエアを吸ってる?
このキャブは過去に分解したけど、このデバイスは外してなかったわ~~


中はこうなっている
極寒冷地で使用するときのために、冷間始動時に余計に燃料をキャブに吹き出すための仕組み。
バルブコーンというのが空気の通り道を開けたり締めたりする弁の役目をしており、その弁の開閉でキャブにガソリンを追加して吹くか吹かないかを調整している。

エアの通り道のやじるし2か所に、厚めのガスケット紙2枚とオーリング(内径6mmのP-6規格あたり)をはめること。

この小さなゴムのオーリングは、キャブのOHキットに入っている。

取付。
この二つの通路を気密する。
画像の左側のほうにオーリングがなかったので たぶん ここから余計なエアを吸っていてアイドリングが高めになった可能性あり。

閉じました。オーリングのつぶれしろも かすか見えます。OK

時間となったので エンジン始動は明日に持ち越し。

BMW2002A 燃料パイプ交換2022年05月19日 06時30分38秒

燃料タンクからエンジンルームに向かう燃料パイプ(図の2)を交換しました。

自分がワロスから買ったときは黒色チューブでしたが 今見たら透明チューブになっていました。


これが買ったものです。
古いものは透明系、ですが黄ばんでいます。
年月が経っているので硬化して「ぽっきり」折れそうに思いますが、意外にまだ「しなり」があります。
とはいえ ここから燃料漏れは絶対してほしくないので交換です。


燃料サプライ経路。
ガソリンタンクから出て・・・室内に向かう。

室内からの写真。
右のタイヤハウスの下を通って・・・ (上に見えている青いチューブはエンジンルーム内のチャコールキャニスターに向かうチューブです。ガソリンチューブと並行しています。)



室内の右隅を通ってフロントへ向かう

シートの台座下をくぐります。


フロントに到達

ヒーターボックスの前、バルクヘッドをつたい中央へ(ヒーターボックスの裏)・・・


バルクヘッドのゴム穴を通ってエンジンルームへ。
エンジンルームからはゴムのガソリンホースを接続し、燃料ポンプに接続します。

金属との接触部には必ず緩衝材を。振動でこすれて燃料漏れしないように。



【燃料の流れ サプライ】
燃料タンクから燃料ホース20cm ~ 燃料チューブに接続、室内へ入る ~ 室内右隅を沿ってフロントへ ~ バルクヘッド通過 ~ エンジンルームへ入る ~ 燃料ホース30cmに接続 ~ 燃料フィルター ~ 燃料ホース10cm ~ 燃料ポンプ(シリンダーヘッド横) ~  燃料ホース30cm ~ エンジン負圧による開閉弁(キャブ側とリターン側にホースが分岐) ~  燃料ホース10cm ~ キャブレターへ接続

【燃料の流れ リターン】
バキューム開閉弁 ~ 燃料ホース70cm ~ バッテリートレイ下の金属製燃料パイプへ接続 ~燃料パイプは車体外側下の左側隅を伝いリアへ ~ 左後輪付近で燃料ホース1.5mに接続 ~ トランク内へ入り ~ 燃料タンクへ接続、燃料がタンクに戻る。

※ホースバンドは合計20個程度必要。


旧車は特にガソリンもれがないよう 特に気を使いたいものです。
もちろん今回、全部の燃料ラインはホースバンドも含め新品に交換です。(金属製のリターン側燃料パイプだけは再使用)

真冬の早朝、吹雪の高速道路、長いトンネルの手前で燃料ホースからのガソリンもれによるエンストを起こした・・・原因は経年劣化で硬化した燃料ホース端からの亀裂で燃料漏れしていたのですが(燃圧不足によるエンスト)、長いトンネルに入る前にエンストして良かった!!!吹雪の中、サプライ側のホース端っこの亀裂部を切ってあらためてホースを締め直したらエンジンがかかりましたが、その後のトンネル通過中はもしかしたらまたエンジンが止まるかもと思い生きた心地がしなかった!

もう、古い輸入車は車検ごとに燃料ホースは新品に交換しても良いくらいです。
特に中古で買ったくるまは、すぐに!交換しましょう(笑)
できれば国産品の燃料ホースを!!大野ゴム、togawa、ヨコハマゴムで。

キャブレターの予備をゲット!2022年03月27日 14時38分29秒


ヤフオク!でいいものを落札しました。


うちのマルニと同型の2バレル  ダウンドラフト キャブレター!
SOLEX DIDTA
しかも2個で4200円で! 4200円ですよ、奥さん!!
ヤフオク!はチェックしておくもんだ
まさに掘り出しもんとは このことですよ奥さん
矢印のLLCホースを繋ぐところが、腐食もなくいい状態なんです


この燃料カットのソレノイドはもはや入手不可能ですからね。

細かいスプリングなども ちゃんとあります^^

使えるかどうかは 車載してみないとわかりませんが
今すぐお電話を!^^

BMW2002A トランクルームの燃料ライン組上2022年03月24日 13時20分41秒

トランクルーム内の燃料ホースなどをくみ上げる。
ガソリンタンクの内部のタンクシーラーも完全硬化した。

パーツは揃って、塗装も乾いた。

新しい樹脂製の燃料チューブを買ったので交換する。
リアシートをはぐったのはこのため。
特段古いものが傷んでいるわけではないが、50年目の部品交換なのである。
ちなみにこのマルニは現オーナー様の甥っ子に引き継がれる予定とのことなので、今出る消耗品パーツは交換してしまい しっかり整備するのである。
このい燃料チューブだが、昔は半透明な樹脂だったが、今は黒い樹脂製になっていた。
ちなみにこの樹脂製の燃料チューブは
トランクからリアシート下、室内のフロアカーペット下の右隅っこを通って、グローブボックスの裏を通り
エンジンルームへと入っていっている。 同じく沿うように設置されている水色の樹脂製チューブは気化したガソリンをチャコールキャニスタ―(活性炭用器)で浄化してキャブに導くためのラインである。


さてトランクルームに導きいれた燃料チューブ。


燃料ゲージ(タンク内のガソリン量をメーターに表示する)と 耐ガソリンゴムホースで接続する。
何度も言うが、この燃料ゲージは燃料ポンプではない。
燃料ポンプはエンジンルーム内にあり、シリンダーヘッドにボルトオンされており、カムシャフトの駆動により機械的にポンピングし、タンクからガソリンをダイアフラムで吸い上げる。



燃料ゲージの写真に写っている部分(上の部分数センチ)は まるっとメタルレディに2時間漬け置いて、パーカライジング(亜鉛リン酸塩処理)しておいた。もうさびないだろう。


薄くラバーグリスを塗っておいた新しいゴム製のオーリングをはめる。
向こうに見えるタンクに組み込むのだが
ギザギザに合わせてはめ込み、長めのマイナスドライバ2本を使って
時計回りにゲージ自体をストップするまで回転させて固定する。
ドライバをうまく組み合わせて回す。

こちらはレストア前の写真だが、燃料ゲージのこの周辺も良くさびてしまうものなのだな・・・



燃料ゲージを組んだら、パイプ部分に薄くラバーグリスを塗り、燃料ホースを差し込んでホースバンドで締める。
ホースバンドの向きも右か左か、外しやすいのはどちらかを考えて組むのである。
燃料ゲージ~ゴムホース~室内の燃料チューブ~エンジンルームの燃料ポンプ~燃料フィルタ~キャブレターへガソリン供給する。
もう一つのボディの穴から出てきているゴムホースはエンジンルームから車体下を通ってガソリンが帰ってくるリターン側ラインだ。
タンクの中はこうなっていて燃料タンクにそのままガソリンは戻っていく。



燃料ゲージに配線をつける。古いコネクタ端子はカットして新しく端子をつける


新しい平型ギボシ端子に付け替え。
配線が古くなってくると、メーター内の燃料計がピク、ピク・・・とかすかに動くことが良くある。
接触不良を少しでもなくすために なるべく接続配線端子は新しく換えてしまいたい。


配線の完了。
配線に巻く布製の保護テープも新しく巻きなおしている。

レストア前の写真と ビフォーアフター比較。(燃料ゲージ自体は交換していない)



ベニヤ版の蓋を置いてトランク内の整備完了。
黄色いペイント・・・
この上に 仕上げのため きれいなカーペットでも敷きたい。
簡素といえば あまりに簡素なトランクルームだ。
いつも思うのだが、マルニのトランクルームはリアのタイヤハウスのでっぱりがごてごてしていて丸見えで、燃料タンクのパイプも丸見え・・・。どうにもみっともないトランクルームなのである。
見慣れればなんてことないが、初めてこれは見たときは、ナンジャコリャ!と思ったものだ。
同乗してくれる女性がいたとすれば、トランクルームは「このままでは」まず見せたくないところである。
「こんな荷室じゃ私のエルメスのバッグが汚れちゃう!旅行いくの やぁ~めた!」といわれたらグゥの音も出ないのである(笑)
うまくカーペットを組んで造形して 美しいとは言えないタイヤハウスのでっぱり周辺や黒い燃料パイプを
隠したい。


あとは車体下で リターンのパイプを新調して トランク周りはいったん終わりである。


次はフロントアクスルのくみ上げにかかりたい。

BMW2002A リアシートをはぐる2022年03月10日 16時18分53秒

リアシートはセンタートンネル付近のねじを一つずせば リアシート座面が かんたんに取り外せます。



リアシートのシートベルトがシート下に隠されてた(笑)


少し錆が出ている程度か。


背もたれのほうは 下側のねじ2こをとるだけで、上のほうに引っ張り上げるだけで外せます。


樹脂製のチューブ配管みたいなのが2本,
一つはエンジンルームに向かうガソリンのチューブ。これを交換したくて シートをはぐった。
青い色の細いチューブは チャコールキャニスターに向かうチューブだ。


チャコールキャニスタにつながる青いチューブだが トランク上部のすみっこにある、気化したガソリンを液化させる箱にも はつながっている。

青いチューブはここにもつながっている。気化したガソリンをここから吸い上げる。


シートの中に落ちてたものたち(笑)




今回 床面カーペットもこのさい外して フロア下の状態を 点検 清掃しときます。
サイドシル内の錆状態もフレキシブル小型カメラで点検したいと思います。

燃料タンクの防錆処理その32022年02月24日 13時44分25秒

タンクシーラーが2日ほどで指触乾燥になりました

中を確認してみます。

ここから以下は フレキシブルカメラで。

底の錆があったところ。ちと錆っぽく見えるのは上下さかさまにしていたからか?

サイドの合わせ目部分 ちゃんと細部までシーラーが回っていますね


さびていた上面。完璧にコーティングされている。


赤さびはもう見えない

上下さかさまにしていたから 上面に塗料のたまりがみえる

リターンパイプ

こちらはシーラー施工前 荒れていた面が綺麗になった


給油口周辺

シーラー施工前。見違えるようになりましたね


おっと、シーラーが回り切っていない箇所あり。 
山になったところか~~~ でもまぁこの程度だからいいか。今更どうしようもない。

給油口の根元部分あたり

マガリカドの部分もシーラーの乗りが悪い。でも許容範囲である。

中は大丈夫でした。




外側の錆個所を少々塗装。



指触乾燥したら室内で搭載準備。ボディとタンクの間の防水テープ貼り。


日東電工(Nitto)エプトシーラーという発泡シール材を貼る。


ボディ側にもひとまわり貼る。
このあたりは 余ったタンクシーラーを塗ったので銀色になっている。

タンク側と ボディ側で ダブルで防水するわけだ。


車体下から見たところ。
まだ周辺の塗装やってなかったので・・・

POR-15を塗装。



タンクを搭載。
このマルニはにしやんのマルニよりもボディの程度が良く、断然錆びていないなぁ。
自分のマルニはタンク周辺にも 穴が開いていたからなぁ・・・
ちなみにスペタイヤが入るところはほとんど全面FRPが貼ってありました。サビ穴があいたんだろう


あとは給油口ゴムや燃料ゲージなどを取り付けるだけ


ちなみに燃料ゲージのゴム製シールリングはトランク内にガソリン漏れしないように交換する予定。
ワロスからの部品待ち中。



トランク内の13インチ鉄ホイールスペアタイヤの点検
そして車載ジャッキも錆取り&塗装(BILSTEIN製品)。


ワイヤブラシで少々の錆取りをして 空気補充しておく。 エア圧0.24


ベルギーだと!?ビールしか飲んだことない・・・
タイヤにひび割れなども全くないので まだ使えると判断し このまま車載する。


トランク内に戻す
あとは基本的な車載工具類と 十字レンチと車止め(車輪止め)の木片を入れておきたいところだ。でないと、路上でパンクしたときにタイヤ交換できないよ。

車載工具と予備パーツも入れておきたい。・・・路上でのプラグ交換、デスビのポイント交換、ヘッドライトH4ハロゲンバルブ交換、燃料ホースとホースバンド予備、バッテリ補充液、各種電球の予備、ヒューズの予備、ドライブベルト交換、LLC及びエンジンオイル補充、針金、ガムテープ、接点復活剤、キャブクリーナー、手袋、ヤッケ、レジャーシート、古新聞紙、バスタオル、LED防水ヘッドライトとその予備電池、といったところかな。あとは、三角停止板と発煙筒予備、ファーストエイドキット(救急箱)...いちど路上で使ったことありますよ。
例えば、夜中の土砂降りという最悪の状況でも 奥方は車内で休んでいてもらい、一人でタイヤ交換がちゃんとできるという想定で装備セットをそろえておくべきだ。(旧車は突然何が起こるかわかりません)

さて燃料タンク関係はこれで完了。

のちに燃料ホースなど ガソリン供給ラインは全交換する予定。

燃料タンクの防錆処理その22022年02月21日 13時12分43秒

タンクシーラーが届いたので燃料タンクの作業にかかる。
いちおう2缶 合計480ml用意した。



内部をフレキシブル小型カメラで覗いてみる。
このカメラ、正面はもとより、90度横にも小型CCDがあり、正面と横をスイッチで切り替えてマイクロSDカードに静止画や動画として記録できる。アマゾンで買ったもの。整備に非常に役に立っている。昔はめちゃ高かったが、いまでは1万円以内で買える。




内部画像。
底の部分。

底の四隅にはさびなし。

しかし!
上面を見ると!うおお!

めっちゃさびてるじゃん!

給油口周辺。
さびている部分と さびていない部分が はっきり分かれている。


上面プレス部分。
ほんの1㎝ぐらいの高低差だが、空気に触れている部分はさびる。

上下のタンク接合部分。
なるほど、いつもガソリンが溜まってる部分はさびなくて、空気に触れている部分がさびるんだな。

燃料リターンのパイプ。ここはさびていない。


つまりタンクの上面 、オレンジ色に塗ったところが さびているという事だ。
う~ん きっと自分のマルニのタンク内も 同様にさびているに違いない。
見るのが怖い・・・まぁ、見ちゃったら、タンクシーラーやることになるな。


こういったタンクの底に沈殿している錆クズは、実はタンク上面からぽろぽろと落ちてきているものだったのだ!こういった錆を 燃料ホースに吸い込み、燃料フィルターでひっかかる錆は、主にタンク上面から発生した錆ということだ。
この車は1974年式で40年以上たっているが、車などは20年もたてば、こういったふうに錆が発生してきているのではないだろうか?!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さてまずはこの上面の浮き錆をなるべく取りたい。
適用なボルトやナットを集め タンクに入れる。


がらがらと何度も振る!!
ひと汗かいて かなり疲れた。


一番最初に出てきた 浮きサビ。

タンク内は 錆のほこりがもうもうと・・・


数回 「ボルトナット・シェイク・ダンス」を愉しんで、
エアガンで錆ほこりを飛ばした後の内部。
最初の画像と比較すると 結構浮き錆は取れてはいると思う。

しかし 頑張ってもここまで。
可能ならここでメタルレディという液体下地処理剤を投入し 化学的に錆処理をするのだが、
そのあとのタンク内部水洗いや完全乾燥の手間がかかること、
また、今回はガソリンの浸かる部分はほとんどさびていないこと、
限りある予算と時間などを考慮し、今回はこれですぐタンクシーラーを投入することにした。


説明をよく読む。



こういう缶の蓋開けには 専用のツール、缶オープナーを使うことだ。
アマゾンのレビューには 「缶を開けるときに蓋を変形させた」とか「蓋が薄い」 とか書いてあったと思うが、きっとみなさん 蓋を開けるときに これを使っていらっしゃらないのだろう。
これを使えば 蓋も傷めることなく 完璧にとれる。
ロック カンオープナー
ぜひご家庭に1本。(笑)



まず攪拌。底にはこんな沈殿が。
泡立てないで よく混ぜる。


先に、タンクの給油口内部を塗っておく。


燃料ゲージのふちも U字にまがるスポンジ刷毛をつくり ふちの裏側を塗っておく。

というのも、このふちの裏には5ミリほどの立ち上がりがあるため、ここにはタンクシーラーが回らないと思ったからだ。



それではまず1缶投入。
(のちに 1缶では足りないと判断し もう1缶追加で入れた。こういうこともあろうかと2缶用意しておいてよかった。)
ちなみにタンク容量は52L。


ここからは小型CCDカメラで状況見ながらいきわたらせる。
底にたまったタンクシーラー。(1缶分)

タンクを傾けながら内部 全面に行きわたらせる。

流動性はカゴメの中農ソースぐらい。


さて問題のさびた上面にも タンクを傾けながらシーラーをいきわたらせる。
行け行け~~♪

このあたりで これではシーラが足りないと判断し、もう1缶 追加投入した。


しっかりさびた上面に浸透させて・・・
何度も傾けて 時間をかけてじっくりと。
このシーラーが固まるまでは最低4日かかるので
作業時間はたっぷりとれる。

燃料ゲージ穴をふさがなくとも、シーラーは漏れ出てこなかった。
先にのべた 「フチの立ち上がり」が 障壁となっているからだろう。
ふたをしなくていいので、内部をカメラで覗いて確認するのに 都合がいい。


さすがにシェイクすることはしないが、いろんな方向に傾けてシーラーを流動させていく。



最後に 燃料ゲージの穴からフレキシブルカメラをつっこんで 内部の様子を確認。
このカメラ、接写でないと、どうにもピントが甘くなる。


リターンのパイプ周辺。


ちゃんと行きわたってます




さびた上面にもしっかりシーラーはいきわたってカバーしているので これでいいだろう。


給油口から残ったシーラーを排出する。
120mlほど出た。
結局、自動車の52Lタンクで 1.5缶分の合計360mlを使用したという感じだ。
余った120mlは 内部を十分にいきわたらせるために必要だった。
勿体ないが 必要余剰分、というやつだ。
余ったシーラーはトランクの底一面に防錆のため塗りました。

タンクシーラーは空気中の酸素と水分と反応してゆっくり固まっていく。気温20度で4日かかるらしい。
まだ2月 気温も10度以下で寒いから 完全硬化までは4日以上の時間がかかるだろう。
上下さかさまにしてこのまま2週間は 放っておこう。
(リターンのパイプはシーラーでつまらないようにしてあります)

燃料タンクの防錆処理その12022年02月19日 13時35分56秒

預かってレストア実施しているBMW2002A。
トランクをあけて燃料タンクの中をチェックしてみました。


燃料ホースと配線。

配線はポンプではなくて、メーターへガソリン残量値を送るための配線です。

こんな筒が入っています。
中にフロートが入っています。
ワロスで新品買えます。2万円ほど。

燃料タンク取り外すために 外したパーツを保管。

ゲージ穴からタンク内をみる

錆らしき 黒っぽいものが・・・

ガソリン抜き取り。

タンクは周囲のボルトを6つほどとるだけ。

周りの錆は ほとんどない。


給油口からタンク内を見る。
傷がついて、さびてます。
ガソリンを入れるときに 給油ノズルの先っちょが当たっているところから さびてきています。
もう少し奥のほうを見ると タンクとの溶接周辺もさびてきている。

タンクの底。内部はここだけさびていた。
水が溜まりやすいところは 少し錆始めていました。
ここから加速度的に錆がひろがっていきますから、いまのうちに防錆対策をしておくべきです。
早めに今回見つけておいてよかった。
タンクシーラーなる塗料を タンク内部に流し込んで内側全体に強固な被膜を作り二度とさびないようにします。
ゲージの穴から手は入らないものの、ほんの少しの錆なんで
ワイヤブラシを延長するか 木の棒にサンドぺーパーを貼ってつっこみ、
こすってなるべく錆を落としておけばいいでしょう。
まずはエアを吹き込んでおいて 内部を乾燥させておきます。

ボディ側も掃除しておきました。このあたりも錆が少なくてよかった。

現在注文したPOR-15シリーズの燃料タンクシーラー(コーティング塗料)待ちです。 
タンク内に流し込んだ後、完全硬化まで 基本4日とのことですが、 冬だと10日ほどかかるみたいです。

BMW2002A キャブレターOH2020年10月17日 21時35分36秒

ソレックスDIDTA32/32のキャブの組み立てに入ります。
マルニのオートマはほとんどがこのキャブだと思いますが。

キャブOHキットが届きました。
BMWだけでなく、オペル等にも設定あり、同じようなガスケットが2枚あるのは、車種の違いで使分けるためですのでこのうちの半分しか使いません。

加速ポンプ回りから。

古い加速ポンプのダイアフラムはヒビワレもあり、もう限界です。


新しいダイアフラムに交換し、組付け、調整。

アクセルペダルに連動してガソリンがピュッピュッとキャブに噴射されなければいけません。
運転でガッと加速したいときはアクセルを踏みこみますが、このときこのポンプのはたらきで
ガソリンが追加で噴射されると言わけです。
ねじでその噴射の具合を調整できます。

調整後の動画リンク(正しい調節)

動画リンク(こちらはロッド調節の悪い例)
https://youtu.be/jQR9-N5-P-g



続いてにニードルバルブ交換。ガソリンのキャブへの流れ込みを調節する大事なバルブです。

ニードルバルブが壊れると、キャブにガソリンがいっぱいになって、どんどんキャブからあふれ出します。(オーバーフロー)
実際、知人のマルニはオーバーフローしてたので、うちで修理しました。


現在ついて居いるものは壊れていませんが、今回、新品に交換。
このあと、フロートを取り付けて動きを確認します。
フロートレベルを調節します。(油面調整です)
透明なガラス容器とガソリンの入ったホース付きペットボトルを用意。

ガラス容器にキャブ上部をセットして、実際にガソリンをホースから圧をかけて流し込んでみます。
どんどんニードルバルブからガソリンが容器内に入ってくるのと連動し黒いフロートが浮きあがっていき
その浮力でニードルバルブを徐々に閉めていきます。
完全にニードルバルブが閉まったら、もう、どんなに圧力をかけようがガソリンははいってこなくなります。
その時のマックスのガソリンレベルを「フロートレベル」といい、
画像のようにキャブ取付面から19ミリに調整します。
ガソリンがキャブから出れば、フロートは沈み、その分、ガソリンが入ってきます。
このフロートの浮き沈みによって、ガソリンを常にフロートレベルを18~19ミリに調節しています。
じつによくできた仕組みです。

実際、このキャブはフロートレベルが15ミリ程度でしたので、もう少しガソリンが入ってくれるよう、多少調節が必要でした。

ニードルバルブとフロートの動きの動画

このフロートの根元にある「ツメ」の部分がニードルへ当たっているので、ツメの曲がり具合を調節し
フロートレベルを調整します。実にアナログです。


続いてオートチョークのダイアフラムのチェックです。

おっと!これはいかんぞ。ダイアフラムが傷んできており、相当にお疲れのようです。

さらに別の箇所でダイアフラムに穴開いてました!(矢印の先)
これでは気密が漏れてしまい、オートチョークが効きません。
あいにくOHキットにはこのロッドとセットになったダイアフラムは入っていないので後日、テクニカルトート神奈川さんにメールで注文することとします。
とりあえずは、ロックタイト製「黒ゴム接着剤」で補修しておきます。

穴はふさがれた!^^


キャブのガスケットを交換。古いものは硬化して割れてます。

ドクロキャブといわれるゆえん。^^

合体します。先にオートチョークのロッドのリンクをつなげておきます。(画面左のロッド)

あまり強くねじ込みすぎないように。相手は柔らかい金属です。

センカンダリバタフライを制御するダイアフラムのロッドにEリングをはめます。
モノが小さいので、指では無理です。
専用のインストーラーを使います。(タミヤ製。プラモデル用の工具です)

ダイアフラムの動きもチェック。
このケース内のダイアフラムが破けると、高速走行に支障が出てしまいます。
今回ここは調整しませんでした。

続いてオートチョーク機構の調整に入ります。
オートチョーク用のバラフライの開度調整。
6.5ミリにします。6.5ミリのドリルを挟んで調節。

先ほど黒ゴム接着剤で補修したダイアフラムの先のロッドをいっぱいに押し込んだ状態で
チョークダイアフラム開度が6.5ミリということです。
このキャブは閉まり気味で4ミリだったので、調節して6.5ミリにしました。

これと連動して、プライマリーのバタフライは開度0.65mmに調節します。
その直径の針金を使います。

オートチョークのカムへの当たりも、このロッドの長さで調節。


アイドリングのミクスチャースクリュー(混合気のガソリンと空気の比率を調節するねじ)は、完全に締めこんだゼロ状態からとりあえずず4回転戻しにしておきました。ここはエンジンかけてから調子を見ながら調節するところですので、今は仮にこれでいいです。
これで調節は終わり。

それではキャブをエンジンに乗せます。
リンクロッドを装着。

インマニへの取り付け。

配線3か所。
アイドルソレノイドバルブ、オートチョークハウジング、スターティングバルブケース。

冷却水の通じてる右のオートチョークハウジングをキャブに取り付けます。

キャブ側の白いロッド先を、ハウジング内の「バイメタル巻き」の端にある四角いはめあい箇所に合わせます。
これを忘れると、せっかくのオートチョークが効かなくなってしまいますよ。

このしくみは、冷却水の温度で、オートチョークを調節しています。
「オート」といわれるゆえんはここにあります。
つまりエンジンが温まるとその冷却水の温度上昇に応じて、
チョークの効いた状態を少しづつ徐々に「自動で」解除していってくれる、というしくみです。
オート解除チョークなのです。
手動のチョークは、名の通り、人間の判断で「もうチョーク十分かな?」ってことでチョークレバーを手で解除しますが、このしくみは実に賢く、冷却水の温度をバイメタルのコイル巻きで感知して、自動で人間の知らぬ間にオートで解除してくれます。

燃料ホースを接続。

アクセルリンクとスプリングもセット。

オートマミッションへのリンク。

写真を撮り忘れましたが、バキュームホースも2か所接続。

各部最終点検。
キャブは載りました。
おっと待った!
燃料ホースに燃料フィルターかませとこう。明日エンジンかけるまえにやります。
補修したオートチョークダイアフラムの黒ゴムの硬化を一晩待って、あすエンジンをかけてみます。
さてどうなるかな~~

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BMW2002Aの燃料ポンプをチェック2020年10月14日 07時01分52秒

預かっているエンジンの調子の悪いBMW2002オートマチック。
燃料系統のチェックとして、燃料ポンプがちゃんとガソリンを送り出しているか?のチェックをしました。
キャブはすでにとっぱらって(OH中)、ペットボトルでガソリンを受けます。

動画リンク
「BMW2002A 燃料ポンプの稼働チェック」
https://youtu.be/w9MsD654WSc
(このアドレスを知っている人しか見れない限定公開です)
ちゃんとガソリンは送り出しています。

右手にイグニッションキー、左手に撮影デジカメを持っているので体制がきつかった・・・次回から動画はちゃんと三脚を用意して撮ります。

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マルニはシリンダーヘッドに組み付ける機械式燃料ポンプで、カムシャフトのカム山によって駆動されるダイアフラムによってガソリンを送り出してます。
けっこうドバッドバッと出てるもんなんですね。
40年以上たってもちゃんと問題なく稼働してるのって、ある意味すごい。


さて燃料ポンプは大丈夫だったので、(キャブはさておき)
次は点火系統をさらにチェックしていきます。
・良い混合気
・良い火花
・良い圧縮
それに、情熱。
この大原則!