丸テール スロットルリンクのスプリング試験 ― 2023年08月29日 14時16分31秒
先日書いた キャブレターのスロットルリンクのスプリング。
どうも張力が弱く、チョンとペダルに足を乗せただけで回転がグワん!と上がってしまう件。
どうもこのスプリングが弱い。
自分のマルニからスプリングを外して 交換してみることにした。
上が丸テールについて居たもの。
下がにしやんのマルニのもの(BMW純正品)こっちの方がはるかに 張力があります。(スプリングが伸びにくい、ということ)
こんなふうについた
これでエンジンをかけてみた。
アクセルペダルを踏んだところ 前のように過敏ではなくなり、多少の踏む力を加えないといけないように変化した。(踏みごたえが出たということ)
やはりスプリングが弱かったのだ。
ただ、ちょっと、気持ち、アクセルが重いかな?という気もしたので
線径を変化させるなどして踏みごたえを調整すべく、いくつかの種類のスプリングをモノタロウに注文した。
BMW2002A 暑さ対策の効果 まとめ ― 2023年07月14日 03時09分13秒
気温30度越えでの夏場ののろのろ走行を1時間もしているとエンジンの調子が悪くなりエンストする症状・・・熱さ原因の べーパーロックとパーコレーション。
その対策として一連の対策を施してきまして、ようやく効果が出たといったところです。
今回は 暑さ対策のまとめ。
まずはその結果から。
キャブのフロート室側面でいつも測ってますが
気温25度での1時間走行後の測定ですが 40℃台!ひえたわ~~~
50度以下なら おんのじ!
今度 猛暑日にまた テストしてみます。
かつてはこんなに上がってた (ガソリン沸騰) この時は気温32度
キャブに結露してました
ベンチュリ付近はエアの流速で冷えて 湿度高いからね~
この時 水温計根元85度ぐらい
デスビは68度!あつい。
シリンダヘッドの熱が伝わるし エキマニの上にあるからね
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今回施した暑さ対策をふりかえる
エンジンルーム内では90度近くあり、ガソリンが気化しているのが見えた。^^;
トランク内は40度程度。
夏場はなるべく 燃料満タンを心がけましょう。
燃料残が半分になる前に 給油!
なまし銅管を使用して燃料ラインを延長し クーラーの冷気を利用。
冷え冷えのエバポレーター前に燃料ラインを経由させたことで
ガソリンを5~6度は冷やしてくれます。
エバポの前を通過することで 多少ガソリンが冷える
2002A純正のSOLEX DIDTA → WEBER32/32DGEV
パーコレーションを起こしがちで ガソリンをポチョポチョとスロットルに滴下させていたSOLEXを外し、WEBER32/32DGEVの中古に交換。
もうガソリンは滴下していない。^^
キャブに合わせ燃料経路も変更し、ホースに断熱材も巻いた
キャブとインマニの間には ささやかなアルミの遮熱板を設置
結果、エンジンサウンドも若干ワイルドなものに変わり(エアクリの形状のせいかとも思う)、
パワーアップし、明らかに速くなった^^(その分ガソリンは消費していると思われ)
踏み込むと あっという間とは言わないが スピードメーターの針がぐいぐいと上がっていく。
これはSOLEXキャブには 無かったフィールだ。
にしやん号のマルニから おさがりのミツバ電磁ポンプ
どんどん 冷たいガソリンを循環させてやります
こののち、ブラシレスDCファンで 電磁ポンプの冷却も施した
ここでガソリンを温めても 悲しいしね (冬場はファンは切ります)
もとの機械式ポンプは取り外して蓋
インマニからキャブに伝わってくる熱を なるべく断熱したくて。
最初、5mmにしようかと思っていましたが、贅沢に10mmにしました。
ビフテキと一緒です。^^
混合気の流路に段差がないように 微妙なポート形状加工済み。
この加工、結構よかったんじゃないかと思う。
断熱ですが キャブ直下のインマニが80度なのに対し
キャブ根元が50度ぐらいでしたので
効果はあったと思います
アイドリング中、熱がこもりがちなエンジンルームでどんどん熱くなるキャブ・・・
これを強力に冷やすダクトファンの風!クーラーと連動させてます
ダクトでキャブにダイレクトに外気の風をあててる
これまでアツアツだったキャブが 手で触れるぐらいに冷えてます
ファンの音も 室内に居れば かすかにしか聞こえません
また、こっちからも 走行中は風が当たるようにしました
ホームセンターで売ってる エアコンのダクト、1本300円です。(冬場は外してください)
これも冬場は外してしまった方がいいと思います。
本来のE92革シートの座り心地をスポイルしているので。
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冬場外すもの/稼動させないもの
・エンジンルーム内のキャブ冷却ダクト
・トランクルーム内の電磁ポンプの冷却ファン(配線を抜く)
・室内のクールシート(外して時には革シートの手入れを)
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見返してみると ちょとやりすぎ感もありますね・・・
でも真夏の路上でエンジン止まるよりはいいか!
でも一番いいのは・・・・
猛暑日はマルニに乗らないこと!
猛暑日はマルニに乗らないこと!
乗っても、長いことアイドリングしないこと!
もしそれでも止まったら ボンネットをあけて エンジンしばらく冷やすこと。
BMW2002A 暑さ対策その7 キャブ冷却 ― 2023年07月13日 12時51分33秒
BMW2002A 暑さ対策 その6 キャブのインシュレータ追加 ― 2023年07月12日 13時05分12秒
パーコレーション対策として
キャブのインシュレーターをつくります。
インマニからあがってくる熱を キャブに伝えないようにするための
断熱材みたいなものです
キャブはなるべく熱くなってほしくない。
エンジンルームの熱さもありますが、けっこうインマニからの熱伝導がパーコレーションを引き起こしているのではないか。
実際、気温30度で1時間走ってインマニを計測してみると、70~80度ありますよ。
フロート室はこの時60度近くで、確実にパーコレーション起こしてます。
理想はフロート室で45度未満です。
インシュレータには 紙基材フェノール樹脂積層板 10mmを使用します。
別名 ベークライト といって 耐熱120℃の樹脂です。
ベークライト板とは耐熱性、強度、電気絶縁性などに優れた、性能バランスのいい熱硬化性樹脂です。 現在は樹脂単体ではなく、樹脂に基材(紙または布)を織り交ぜて成形した積層板として流通しています。 耐熱性や電気絶縁性に優れる点、強度が高い点、射出成形で加工できる点などは、ベークライトのメリットです。
加工性は抜群 かなり繊細な加工ができます
インマニの穴径と キャブの穴径が数ミリ違うので
加工してぴったりに合わせました
インマニとインシュレータに若干の段差があるので インマニ側を少し削ってやりました
たいした変化はないと思いますが^^;
余計なエア吸いがないように 厚めのガスケット紙でインシュレーターの上下を挟みます。
左のアルミ板は インマニの熱がキャブに伝わらないようにする遮熱板です。
10mmでどのぐらい断熱性があるのか テストランして 今後 検証してみます
まぁ4本のねじを伝ってくる熱は 防ぎようがないですが
これで少しでも パーコレーションが起こらなければいいのですが
海外ではキャブ車用に17ミリほどのインシュレータも
売られていますからね(マルニ用ではないですが)
テストランで温度を見てみました。
気温33度、湿度80% 水温計付近で94度のとき
キャブ直下インマニ 75℃
インシュレータをはさみ キャブの一番下 55℃。
20度も違う。
もっとも ベンチュリの部分では 45度と、エアが通る部分故、インマニよりは冷える部分ではありますが
キャブが10mm上がったので
スロットルリンクの軸受けも上げます
それに連動して アクセルリンクのスプリングの張りの長さも変わるので
(アクセルのふみごたえが変わってしまう)
こちらも新しい穴をあけて 従来のふみごたえをキープしました。
もうほどんど 暑さ対策はやりつくしました。
あと 残る方策は一つ。
キャブ自体を冷やしてやることです。
つづく
BMW2002A 暑さ対策 その3 キャブをWEBERに交換 ― 2023年07月07日 15時13分48秒
パーコレーションで ガソリンをおもらしする ソレックスキャブ・・・
もう交換したくなって
WEBERのダウンドラフト キャブをパーツ棚から引っ張り出します。
WEBER 32/32 DGEV といいます。
マルニのキャブ車の交換用キャブとして よく使われるものです。
過去に程度の良い中古を ゲットしておいたものですこの際、分解清掃して この2002Aに取り付けてみます。スロットル部分。
上下分割しました
ガソリンが溜まる フロート室内 きれいです
2バレルのベンチュリ―。
最も狭まった箇所が32mm直径
アクセルリンケージ。
プライマリと セカンダリの連携が ギア式で わかりやすい
フロートの高さ確認。ガスケットなしで41mmでOk
ニードルバルブ
加速ポンプのダイアフラムの点検。問題なし
バイメタルを使用した オートチョーク機構
これまでと同様、オートチョークリレーを介して加熱します
取り付けました。
特に加工も必要なく、ポン付できます。
アクセルとのリンクロッドも 加工なしで取付できました
ただし クーラーのアイドルアップ用のステーは 製作しなきゃ なりません
リンクロッドの調整
燃料ラインも繋ぎました
ではエンジン始動!
空のフロート室にガソリンを送り込んだ20秒ほどのクランキングのあと、
2発目のスタートで ちゃんと かかりました!
エンジンかかったら
ファストアイドル回転数や チョークバタフライの開度調整
アイドリングの ミクスチャースクリュの調整をして ととのえます
新しいキャブの具合 いいですね~
ちゃんとアイドリングもして ふけ上りも良好です。(当然か)
エアクリも小さいものに 変わりました
エアクリは丸くでかいオードブルパックから
四角いステンの弁当箱に なりました(笑)
気温は30℃。
30分もガレージ内で クーラーつけっぱなしで長時間アイドリングしていると
ガソリンは50度を超えて やっぱり、沸騰してきました。
う~ん 30度越えの気温では やっぱり来るか~~
でも プライマリ側に ガソリンは漏れていませんね。^^
上から フロート室がかすかに見えるので 温度を測ろうと温度計を突っ込みました。
55℃!50度未満では アイドリングがラフになることはないのですが。
アイドルジェットの通路の中で ガソリンの気泡が発生してるのかもしれません
となると、もっと、キャブ自体の温度を下げる対策をしなければならんのかも。
温度計でフロートを押し込んでしまったらしく、ガソリンがどんどんフロート室に流れ込んで、ぐつぐつ煮えたぎったガソリンを オーバーフローさせちゃいました。(笑) →エンスト。
迂闊だった・・・
キャブ交換は やっぱり パーコレーションの解消の 決定打にはなりませんでした。
もともと、30度超えの気温のなか
クーラーつけたままでの30分超のアイドリングして パーコしないのが無理なのか?
だけど、ぽたぽたと ガソリンが滴下することはなくなったので
このままWEBERのキャブで乗ってもらいます。
後記:
その後、100kmほどこのWEBERキャブでテストランしました。
明らかに速くなった!
同じペダルの踏み込み量でも WEBERがSOLEXよりも早いと感じます。
特に、3速での時速50kmから上が 踏めばそれなりにグワ~~とパワーが出て速くなりました。
見通しの良い道で踏んで 時速80㎞に達するまでが 早くなりました。
あと、エンジン音が変わりました。よりワイルドになったというか、男らしくなったというか
一言で言って、ワイルドスピード!です。
より ガソリンを多く エンジンにぶち込むようになった、という感覚です。
燃費はまだ計測してませんが、良くなってはいないですよね^^;
パーコレーションの次なる対策。
あきらめず、続きます。
BMW2002A 暑さ対策 その2 燃料クーラー ― 2023年07月06日 19時36分40秒
暑い夏!
エンジンルームが熱くなってくると、パーコレーションしてしまいます。
走行中はいいのですが、
信号待ちでエンジンのアイドリングが不安定になり、エンストの可能性も。
先日キャブを覗いてみると ガソリンが沸いて スロットルに滴下していた・・・。
対策その2として
何とかガソリンを冷やしたいので 燃料クーラーを作ってみた。
先日のロックアイスでの冷却法ではないが、
燃料ラインをクーラーの冷気で冷やせばよいのではないかとの発想。
普通のゴムホースではなく、熱伝導の良い銅管を使う。
モノタロウで買った なまし銅管6.35mm径。
やわらかく この直径なら手曲げも可能だが 下手に曲げて管の「つぶれ」には注意。
1.8m分をこのように曲げ
クーラー室内機の横に穴をあけ、銅管を入れる。
一番冷えるところの エバポのまん前に 銅管を持ってくる。
燃料ラインは トランクからきて 室内のここを通っているので
途中でカットし・・・。
この銅管に接続する。
エンジンルームに入る前に なるべく冷やしておこうという作戦。
こうすれば、クーラーを使用するような暑い日は ガソリンも冷やしてくれる。
とりあえずはエバポの前の銅管60cm分だけ冷やしていいるが、
コルゲートチューブをもう少し太いものにして
エバポの中に入るまえから 管の中を通り冷気で少しづつ冷やしていけば
1.5mほどの冷却ラインができるだろう。実施に温度を測ってみた。
エンジン始動前、ガソリンタンク底の温度は 25度。
30分アイドリング。
上の写真のレッドの接続部分で35℃。
ブルーの接続部分で30度となり、この対策でガソリンが5度冷えた。
なにもしないと、どんどん上がる一方だから、結構冷却しているのではないだろうか。
キャブのフロート室の温度も40℃題で、50度以上には上がりにくい感じ。
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※後日再計測した
@気温33度、湿度90%
ガソリンタンク:36度
燃料ポンプ:36度
赤色矢印部分銅管(冷却後)30度
やはり 5~6度ほど 冷やしてくれてました
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※また別の日にも計測
@気温35度 湿度85%
ガソリンタンク:40度
冷却後の部分 銅管36度
・・・とはいえ、完全とは言えず、
アイドリングを長く続けていると、やはりエンジンルーム内部の温度が上がり、
インマニもキャブも熱くなるわで、やはり時間がたてばパーコレーション気味(アイドリング不調)になる。
今回の対策は ちょっとパーコレーションになるのを遅らせたという程度であった。
そのそも クーラー効かせればきかせるほど
電動ファンでコンデンサーを通過したあったかい空気が
エンジンルーム内に送り込まれているからね~~・・・
次なる一手は、ソレックスのキャブから
熱で ガソリンが滴下してしまうのを
何とかしたい、ということで キャブ自体を対処する。
BMW2002A 暑さ対策その1 ― 2023年07月04日 17時04分33秒
真夏の走行を想定し
クソ暑い中の 田んぼ道を ノロノロ走っては止まり、10m進んでは止まり、
の繰り返しで低速テストラン中。
渋滞にはまったことを想定してのテストランだ。
信号待ちが延々と続く想定で シフトはAに入れっぱなし。
アイドリングの様子や水温計をの動きなどを観察
あがってきたね、水温
水温が上がってくると アイドリングがラフになってきた・・・!
タコメーターの針が微妙に振れ 斜体に振動も加わる・・やだね~~
エンジンルームどうなっているか。
30分も走れば エンジンルームはアツアツである
なんとキャブのフロート室は60℃度以上!
これはガソリン煮えたぎってるわ!
燃料フィルタ付近 エンジンルームは80℃以上・・・
そんなあっついエンジンルームのど真ん中、
燃料ポンプの直前に取り付けていた燃料フィルター。
いつもこんな風で空気が抜けきらないのであるが、
問題なのは 気泡が燃料ポンプの方に吸い込まれていくことだ。
これは周囲温度が熱くてガソリンが沸騰、気化しているのだ。
矢印のところに気泡があるのがみえる、こいうのが連続してポンプに吸い込まれていくのが見える
エンジンを止めてみても。燃料フィルターの中で ポコ、ポコ・・・と気泡が発生しているし
ガソリンの表面は 沸騰した水みたいに かすかに踊り沸いている感じだ
海外ではVapor Lock (べーパー ロック)といって、キャブ車乗りの夏の悪夢である
こうなるとエンジンはたちどころに調子が悪くなり、(ふけなくなる)
エンストしてしまう。エンジン始動もままならない。
こういうときはあきらめて ボンネットをあけ 最低でも30分~1時間は エンジンを冷やすしかない。
とにかくガソリンを冷やすことだ。
早く何とかしたい場合は、右ドアの下、サイドシルに沿って
ガソリンがエンジンルームに向かう樹脂チューブがあるので、
カーペットを剥いて、チューブを少し引き出し(手で触るとお湯のようにあったかいはず)、それをコンビニで買い求めたロックスアイスをあてて強制的に冷やすことだ。(エンジンをかける)
氷が溶けだしてロックアイスの袋の中に水が出てくれば、狭いところにも袋が追随するので
なお冷えてよい。1時間以上は冷たい状態を持つだろう。
40~50度近いガソリンがある程度は冷えるので、エンストもなくなんとか家にたどり着くことができる。
(先日、実験済み)
ただしこの症状も、エンジンが冷えてしまえば
何事もなかったかのようにエンジンはかかり、普通に車は走るのが
パーコレーションの現象だ。
また、気温の高い時だけにおこる。
ということで真夏の走行、べーパーロックとパーコレーション対策その1。
あつあつになるエンジンルーム内の燃料フィルタは外す。
燃料ホースだけにして
断熱材を巻き、コルゲートチューブで保持
バルクヘッドから燃料ラインが出てくるところから キャブまでがっちり巻いた。
これで少しは熱対策になるだろう
そして外した燃料フィルタは トランクルームへ
燃料タンクから出たばかりのところ、ここに設置
周囲温度は上がっても この周辺は40度程度であった。
周囲温度が90度のエンジンルームと比べたら ここは断然涼しい。
もうフィルタの中でガソリンが湧くこともないだろう・・・
アイドルがラフな原因はキャブにもある。
キャブのプライマリー側をじっくり上から見ていると、
メインジェットからガソリンのしずくがぽた・・・ぽたと スロットルバタフライに滴下している。
これがラフなアイドル不調の原因だ。
いわゆるパーコレーションだろう。
余計なガソリンが滴下するために アイドリングの燃調が狂い、時間がたつにつれ、アイドリングは調子が悪くなっていって やがてエンストする。
すでにOH済みのキャブだが・・・
原因が熱にあるなら、その根本原因の熱対策もしなければならない。
原因が熱にあるなら、その根本原因の熱対策もしなければならない。
パーコレーションが起こっているなら、ガソリンを冷やすようにしなければならないし、キャブ自体も熱くならないよう対策を講じる必要がある
ガソリン滴下のようすは こちら
外国では キャブがとても熱くなってしまう事を HEAT SOAK といって、
キャブレターがアツアツになっていろいろなトラブルを引き起こす。
YOUTUBEで
CARB HEAT SOAK VAPOR LOCK
などのワードで検索すると
海外の方々はいろいろDIYで対策しているのがわかる
米国はキャブ車も多く走っており、それの対策パーツもどんなものを使っているのか、非常に参考になる。
BMW2002A オートチョークのパイロットランプ設置 ― 2023年04月29日 06時25分51秒
オートチョークねたもこれで最後でしょうか。
冷間時の始動ではオートチョークが自動でかかりますが
稼働してるかどうかはエンジンの回転数でしかわかりません。
そこで、ちゃんと稼働してますよ~ってことがはっきりわかるように
オートチョークのパイロットランプをつけました。
場所はこちら。
このLED結構まぶしいですが、ドライバーの視線をちょっとずらせば光源は見えない位置にあります。
マルニでは 手動チョークのノブがついている場所です。(一部車種)
「CHOKE]とテプラで作ったシールを貼りました

ソレックス32/32DIDTAキャブのオートチョーク機構。(空いているところ)
このあたりの調整は 前述したとおり。
ステアリングコラム下の樹脂カバーに10ミリの穴をあけ
LEDランプ(オレンジ)を取り付け。
配線は、エンジンルームに通し、
オートチョークリレーの黄色線(ヒーターコイルへ通電する)から青いコードで分岐。
アースは取り付けねじからとる。
冷間時の始動でオートチョークが効く(チョークコイルに通電する)条件は、
①エンジンルーム内の気温が摂氏17度よりも低い(17度センサ)
②水温が摂氏45度よりも低い(45度センサ)
この①と②が両方とも そろわないといけない。
気温17度センサはインマニのここ、燃料フィルタの横にある。
水温45度センサはインマニの裏にあり みえにくい。
クーラントホースの横にある。そう、インマニの一部には冷却水が通っているのだ。
(多分インマニを温めるため)
朝の気温は17度以下なら、まだオートチョークが稼働する。
実際、4月現在、エンジンを始動して2分ぐらいはパイロットランプがついていた。
2000回転のファストアイドルを続けたまま、ランプを見ていると 約2分経った頃、パイロットランプは自動で消えた。
①②の条件のどちらかが欠ければ、パイロットランプは消えるわけだ。
今後気温が上がって17度を超えるようになれば
オートチョークが効くことはなくなる。
いずれにしてもこのパイロットランプが消えたら、
エンジンも温まりだしたんで そろそろ走しだしてもいいですよ~
という 一つの目安にはなるでしょう。
BMW2002A オートチョークのダイアフラム交換など細かい作業 ― 2023年04月04日 08時20分31秒
先日海外から購入した ソレックスDIDTAのチョークダイアフラムを交換した。
新旧比較。
古いものは→部分に破れがある
何とか補修で繋いできたが ようやく 交換だ。
半世紀ご苦労さん。キャブのトップを外す。
このダイアフラムは 三角形みたいな形のフタの中に入っている。
サイズは同じ^^
新品は きれいだし、何といっても、やわらかい^^
ガスケットも入れて 蓋をする。押さえのスプリングもわすれないように
ついでにフロートとニードルバルブを点検。
フロートレベルはとても重要で、キャブの調子にモロ影響する。
現在、マニュアル通りにキャブの合わせ面から油面まで18ミリにセット。
通商「ドクロキャブ」(笑)の点検。
穴のつまりや ガソリンが溜まっているフロート室にゴミが入ってないかなど。
キャブのトップを6つのネジで取りつけて、
燃料ホース、セカンダリダイアグラムのロッド、
オートチョークのロッド、エンジンとホースで繋がったオートチョーク水温デバイス、
そこにオートチョークリレーからきてる配線をつないで完了。
ではアクセルぺダルを1,2回踏んだ後、ペダルを踏まない状態でキーをひねりエンジン始動。
一発始動で、ファストアイドル(エンジンをかけた直後の、ペダルをまだ踏まない状態でのアイドリング回転数)は2000回転にセット。
ファストアイドル回転数は このロッドの長さで調整する。

にしやんはいつもこの突き出し量をノギスで測って調整するのだが
この車では4ミリ突出しで 2000回転となった。
もっと3.5ミリ、3.0ミリというふうに短くしていくと ファストアイドルは高くなる。
安心してください。ココに強力ネオジム磁石で常にくっつけております。
ほかにキャブ調整に必要な長いドライバも。^^
ファストアイドル中、
チョークバタフライを指で微妙に開いたりしてみるとわかるが、
エンジンの燃焼具合が変化する。
ファストアイドル中にエンジンが不完全燃焼でバタバタ言わないように
チョークバタフライの開度を調整する。
冷間始動のファストアイドル中にエンジンの調子がどうも悪いな~というときは
ここのチョークバタフライ開度が適切でないことが多い。
ここのチョークバタフライ開度が適切でないことが多い。
このピンをプライヤとかでつかみ、微妙に曲げて開度を調整する。
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そのほかのキャブ関連作業
ギボシ端子からこのようなパーツを作り
オートチョーク機構の開口部をあけ
ファストアイドル・カムのストッパー・ピン
ファストアイドル・カムのストッパー・ピン(3ミリ直径のピン)に ぐっとはめ込む
このパーツで ファストアイドル・カムの「当たり位置」を調整するのだ
疑似的に シミュレーション。
気温8度。アクセルペダルを1回軽く踏んでから、踏まない状態でエンジン始動。
オートチョークが効いている。
今回交換したダイアフラムが働き、赤い矢印のようにエンジン負圧で5㎜程ひかれて
全閉だったチョークバタフライが全閉から5~6ミリ開く。
この状態でファストアイドルは2000回転ぐらい。
1~2分ほども2000回転で暖気して さぁ出発とアクセルを踏むと
ファストアイドルカムが進んでアイドル回転数が少し落ちる
アクセルをオフにしてもアイドル回転数が1500-1700と高いまま。
運転中。
3分もたつと これぐらいに カムが進んで アイドルも1500ぐらいに下がる。

エンジンが温まるにつれ どんどんファストアイドルは下がっていく
もうそろそろ オートチョークも終わりだ
4~5分もたてば オートチョークバタフライはコイルの熱で全開になり
オートチョークは自動で終了する、という一連の流れだ。
※オートチョークがきいている時間の長さは 気温によって変わります。
寒いと、当然、長くなります。
寒いと、当然、長くなります。
今回のパーツ追加で
この段階的アイドルの下がりが よりはっきりできるようになった。
最期に このパーツしっかりはまっているので取れないとは思うが
ずれたりしないように 念のため固定。
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もうキャブについては やりきったと思うので もう触ることもあるまい。
あ、そーだ、
あとはクーラーのアイドルアップ装置でちょっと触るだけだ。
BW2002A オートチョークリレー作成 ― 2023年03月22日 16時57分03秒
オートチョーク関係のリレーを設置。
エーモンの4極リレーを使用
気温が低い時に、オートチョークが稼働(チョークバタフライが閉じる)するわけだが、その稼働時間は真冬で10分ぐらいになる。
さすがに10分は長いので、それを半分ぐらいの5分に短縮してやろうとするのがこのリレーを組み込んだ仕組みだ。配線図はこのようになっている。
このリレーは バイメタルのぐるぐる巻きを ヒーターコイルの熱で速く戻してやってオートチョークの時間を短くしてやるものだ。つまりヒーターコイルへ行く電気をオン/オフ制御している。
水温が45℃以下で、かつ、気温が17℃以下でこのシステムが稼働(オン)する(黄色線87に12Vが導通する)。つまりエンジンが冷え切ったときだけ稼働する。
エンジンの暖気が進めば、温度センサーがそれを感知して ヒータコイルへの電気をオフにするという仕組み。
ここの部分の中に 冷却水が通っているとともに、なかにヒーターコイルが入っている。
接続された1本の配線が、ヒータコーイルとつながっている。
これがその中身、オートチョークバタフライを動かすバイメタルのぐるぐる巻きだ。
熱を感知してこのぐるぐる巻きが動くという実に素晴らしい仕組みだ。
その動く範囲は以下の画像で示した通り。けっこう動くんですよ。
このぐるぐるの奥に隠れるように今回のヒータコイルがある。ここに12Vがかかれば ヒーターコイルは熱くなり、結果、その熱でバイメタルをより早く動かすことになり、早くオートチョークバタフライを閉じ状態から開き状態に持っていってくれる。(オートチョークの早期解除)
そのシステムのセンサー、
インマニの下に1ピンの45℃水温センサが刺さっている。
水温が45度以下だと、アースとつながっている。
そしてここには2ピンの気温17度センサーがある。
気温といっても、エンジンルーム内の温度だから、エンジンがかかればだんだん温度が上がっていくわけで、エンジンルーム温度が17度以下で2ピンはつながっており
エンジンが温まって17℃より上になれば2つのピン接点は離れて導通しなくなる。
この2つのセンサ情報をもとに ヒータコイルに電気を流すかどうかを決めるのがこのリレーだ。
①水温45度以下で、かつ ②エンジンルーム温度17度以下ならば、ヒータコイルに電気を流す(リレーの30と87がつながる)。
①か②の一つでも導通が断ち切られれば、30と87のリレー接点は離れ、ヒーターコイルへの電気を遮断する。その流す電気の30番及び86番の電源は ヒューズボックスからとる
ヒューズには上流(バッテリ側)と下流(電装品側)があるから
必ず下流側に電装品を接続する。
今回は3番ヒューズから電源を取った。ちなみに3番ヒューズはリアガラスのデフォッガー熱線につながっている。
ヒューズボックスを戻す
配線を組んで キャブのオートチョークハウジングに配線を接続して完了だ。
このシステム、 冬などの冷間始動では暖気の時間を半分ぐらいに短くしてくれる効果がある。
ドライバーはほとんど気にかけることはない装置だが、ひっそりとそんな仕事をしている。
このリレーの配線にLEDパイロットトランプなどを組み込んで(ランプの赤線を87につなぎ、黒線をアースする)運転席から見えるように設置すれば ちゃんとこのシステムが稼働しているかどうかを確認できる。
寒い日のエンジン始動時では点灯し、5分もしてエンジンの暖気が進めば 自動でランプは消えるはずだ。
このランプが消えたら、オートチョークもほぼ終わりに近づいたという事なので、さぁ発進するぞ、という目安にもなる。
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