マルニのレストア2022年の振り返り その32023年01月01日 14時05分59秒

2022年の振り返り その3  これで最後です。


夏を過ぎたころから 電動パワステ(EPS)の制作に入りましたね。


完成したEPS


取り付け後。最初は なんでも苦労するものだ。


ステアリングギアボックスのOILも交換した。 黒蜜のようにまっくろでしたね~^^:
これは細いチューブで古いオイルを吸い出し中の写真


ステアリングのリンクなども なるべく交換した。
エンジン後端のフライホイールが見えますが まだATをのせるのはこれから


ヒューズボックスの点検と清掃 裏の紙も印刷しなおしました

カバーやヒューズも新しく^^


ヘッドライトの点検。強化リレーハーネスキットのインストール


明るくパワーアップして H4ハロゲンライト 点灯!


ここでいよいよATに取り掛かります 3速のATです。
え~3速しかないの...と思うなかれ。これがなかなかのもんなんです。


このさいだから ばらしてオーバーホール。

たいした特殊工具もいらず OHできました

プラネタリーギア 初めて見ました


フリクションディスクもそんなに減ってはいなかった。


ATの頭脳ともいえるバルブボディも分解洗浄


中に組み込まれている親子スプリング(2本)が 折れてしまっていた。
変速ショックを和らげるためのスプリング。
ばね制作会社に送って 同じものを作ってもらった。


スラッジを灯油で徹底的に洗浄

組み立て

搭載

AT本体の搭載

この後 マフラーとプロペラシャフトを組み込み。
ATFを入れて試しにエンジンかけて点火時期やアイドリング、オートチョークなどを時間をかけて調整。


ボンネットの塗装 裏から

12月 プラサフ吹きまで 終了

これで最後になりますが 現在 塗装の調色中...

新年1月に車検取れたらいいな!

以上 2022年の振り返りでした。

謹賀新年2023年2023年01月01日 14時06分26秒

あけましておめでとうございます。
今年も安全に 楽しく 
マルニのレストアや ほかのクルマの修理をしていきたいと思います。

今年の目標
・朝5時の早起きで一日の好スタートを心掛ける
・今あずかっている2002Aの車検取得と仕上げの上、春にはオーナーさんへ返却
・それと入れ替えにやってくる新たなマルニ2台のレストア開始
などなど・・・

ざっとではありますが
今年も コツコツとやっていきましょう。
みなさんよろしくお願いします。

陽光が続いた数日間2023年01月14日 21時17分06秒

1月なのに4月上旬並みの暖かさが続いた数日間

ここのところいろいろばたばたしていてマルニは触れていませんが
こいつのエンジンはまわしたった(笑)


バックは立山連峰



パーキングエリアには まだ寄せた雪が。
クリスマス寒波の時の残りですね


陽光に誘われ つい七尾まで足を延ばしました^^



1月中旬を過ぎれば 一連のバタバタも一段落なので またマルニレストア開始です。


ありがとうユキヒロさん!2023年01月16日 10時38分00秒

高橋ユキヒロさんの訃報を聞き 驚きました。
ご冥福をお祈りいたします。
教授(坂本龍一氏)がもう最後の音楽活動と発表してから間もないのに・・・ショック!

若き多感な時期を YMO、そしてユキヒロさんのアルバムなどで過ごさせていただきました。

思い出深い曲たちといえば
音楽殺人(アルバム)
ニューロマンティック(アルバム)
SARAVAH(アルバム)
Nice Age(作曲、教授らと)ボーカル最高です
Rydeen(作曲)大ヒット曲
Pure Jam 「それジャムでしょ?」
U.T. 「この高橋さんのドラム、凄いですね。」「ええ、凄いです。」
などなど・・

これまでありがとう!!

SARAVAH!いつかまた どこかで会おう。
https://www.youtube.com/watch?v=y2A-GlSgghQ

BMW2002A ATシフト調整2023年01月22日 17時43分11秒

寒いですね~~大寒ですからね~
と ばかりも言っていられない、がんばっていきましょ~

ATのシフト関係の調整から。


まず、ATシフトレバーの軸の錆。
なるべくサンドペーパーで除去。
このまま銀でスプレーしようとも考えたが・・・

光沢が欲しくて アルミテープをぐるっと貼りました。
ここに錆があったなんて 気づくまい。^^

可動部の点検とグリスアップ


車体下。
ATのロッドとのリンク関節部分。

こちらはワッシャーや樹脂で自作のリンケージを作っていた
その記事は こちら


これを本来の樹脂成型品パーツに交換した。


グリスアップして これで本来の姿に。
まぁここは動かせば動かすほどすり減る箇所ですから 消耗品ですね。
でも最悪 ホームセンタにあるもので自作できるってこと。


もう一か所。
シフトゲートの段差のちょっと加工。
矢印の部分にさらにもう一段 段差を作った。

パーキングの位置の一番「奥まったところ」に、パーキング位置でがっちり固定できるようにしたかった。

パーキングの位置がゆるゆるなんで。^^;
シフトレバーをしっかり奥まで入れれば、「カチッ」とはまるところを作ったので
底の位置でのみ エンジンが始動できるようにした。
リバース「R」にシフトを入れるときは、手元のレバーボタンを押し込むことでRの高い段差に乗ることができる。ひざや手が不意にシフトレバーに触れて、走行中に勝手にリバースに入らないようにするための仕組みですね。こんな数ミリの段差による安全装置。


シフトの軸と、この段差の位置がぴったりくるように 調整しなければならない。

当然、以前記事にした、ATにねじ込んであるシフトポジションスイッチの調整も必要です。
ここはテスターですいっちがちゃんと通電していることを確認します。


なんか細かい話になりましたが
これをしっかりしておかないと エンジンのかからない車になっちゃいますよ^^

BMW2002A 寒い日はオートチョークの調整2023年01月25日 19時28分49秒

10年に一度クラスという 低温寒波の朝!
う~ 寒っ!

いつもよか 廃油 多めに出して!フタも取って!
あったか~~い


こんな日は 気温が低い日でもちゃんとエンジンかかるか テストします。
オートチョークの設定がキモです。
チョークバタフライの開度で調子が変わりますよ。キャブの中に見える黄銅色のものがチョーク機構をつかさどるチョークバタフライです。
「チョーク」とは、エンジンが冷えているときに わざと濃いガソリン混合気を燃焼室に送ることで
寒い時でも始動性を良くするしくみのことです。

「ソレックス2バレルキャブ搭載のBMW2002A エンジンのかけ方」(コールドスタート時)
運転席に乗り込み、アクセルペダルをまず1回、トンと踏みます。
これをすることで、チョークバタフライを全部閉じにしてやります。(ばねの力で勝手に全閉じになります)
ATシフトはPの一番奥まで入ってるか確認します。
アクセルペダルはいっさい踏まないで、キーを刺し、スターター位置までひねる。
エンジン始動する!(はず)
で、この初期状態でタコメーターは2000回転あたりを指す。(ファーストアイドルという。回転数は調整できるが通常は2000に)※ただし寒い時はいきなり2000に行かず1500当たりから次第に上がっていくことも。
この状態でもうオートチョークがきいていることになる。

これでしばらく暖気していれば エンジンは次第にあたたまってくる。(水温計があがってくる)
2000回転だから少々うるさいですが。
まあ、2~3分ぐらいですか。

さぁ出発します。
アクセルをポンと軽く一回踏めば、アイドルはすっと下がります。
が、まだクーラントの水温が低いので 1500あたりぐらいにしか落ちません。
オートチョーク機構は クーラントの水温によって 制御されているのです。

これでATのギアを入れて 出発しましょう!
エンジンがまだ十分あたたまっていないときはゆっくり走ってください。いきなり全開はいけません。

あとは走行のクーラントの水温の上昇に応じて、運転中に段階的に自動でチョークは解除されていきます。
自動でチョークがかかり、自動でチョークが解除される機構だから、「オートチョーク」と呼ばれている。


オートマのマルニの場合、
最終的にシフト位置がAの場合で(信号待ちなどののブレーキング時)、アイドリングは1000回転より下になります。 


例えばシフト位置「P」でタコメーター1100回転でも、ブレーキを踏んでシフト「A」に入れれば500~600回転あたりに落ちます。(ATのトルクコンバーターの負荷がかかりクリープ状態になる)。






エンジンが十分に暖まれば、水温はこのあたりを指していることでしょう。
(サーモスタットは本来82℃のところ、72℃タイプを使用)
もうアクセルを踏み気味にしても大丈夫です^^

コールドスタートは上記のようになりますが
いったんエンジンが暖まってしまえば、オートチョークは効かなくなりますので
エンジン始動の際は アクセルぺダルをちょい踏みにしてキーをひねってもらっても構いません。

つまりクーラントの水温によってオートチョークが制御されますので
出かけた先でエンジンを切って長時間停駐車し、エンジンがまた完全に冷えきってしまえば 自動でオートチョークがきくようになります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

結局 チョークバタフライの開度設定はだいたい6mmとした。
最初にエンジンがかかったときの(ファーストアイドル時の)バタフライ開度です。
アイドリング中に このように6mmの棒を差し込んで測る。
これよりも開度が小さかったり 大きかったりすると 混合気のバランスがくずれ
エンジン始動ののっけから アイドルが不調になりますよ。(実験済み)

まぁ、ふだんはこの部分、エアクリーナーボックスに隠れてて チョークバタフライなんて見えませんが^^;
ただし
運転手には 上記のことはいちおう 知っていてもらいたいことです。

BMW2002A 冷間時始動(コールドスタート)の動画2023年01月27日 14時03分54秒

前回の記事(BMW2002A 寒い日はオートチョークの調整)の補足として、
この2002Aの冷間時始動(コールドスタート)の動画をデジカメなどで撮り
パワーデイレクターという動画編集ソフトで作りました。




年間でいっちばん寒い時の暖気運転は どのぐらいの時間 すべきなのか?
趣味の旧車だから 朝の通勤ごときに使う事もないとすれば 何分ほど ドライブの前に暖気すべきか?
当方の着目点を説明しています。
回転数ばかり気にしていてはいけないという事です。

【さきに結論】
→気温が0℃近い厳冬期でこの車の場合、最低でも3分30秒。できれば4~5分の暖気運転がいいだろうという事がわかりました。
この暖気運転の間のガソリン消費量はわからないが、
当方の勘ですが、ジョージア缶1本分ってところでしょうか?カンだけに(笑)



この厳冬期にしかできないことなので 記録として^^
う~さむっ はやく立春してほしい^^;



10分21秒のその動画は こちら です。
タイトル BMW2002A Cold Start at 4DegCelcius
https://youtu.be/0GhvM6tlNhw




BMW2002A 冷間時始動でエンジンかからないとき2023年01月29日 12時50分14秒

このところ冷間時始動のネタが多いですが もう一つ。

BMW2002 キャブレターDIDTAで
冷間時始動でエンジンがなかなか始動しない時は
チョークバラフライが完全にしまっていないことが多いです。
このスキマが多いと 余計な空気を吸ってしまい 濃いめの混合気が送れないのでエンジンがなかなか始動しません。

その様子を動画にしてみました。
動画は
こちら
https://youtu.be/Mh_fYF07cac


完全にチョークバタフライが閉まらない理由は
バタフライの回転軸に引っ掛かりが有ったりすることが多いですが
チョーク機構の部分を開けてみて 問題がないかを点検しなくてはなりません。

BMW2002A ステアリングアーム類の再取付2023年01月30日 11時32分13秒

ATを降ろした際に じゃまだってことで リンクを外してわきによけてあったステアリングアーム類を再取付した。

ATを脱着するときに センターロッドは邪魔になるのだ


こちらはセンターロッドが取り付けられた画像。
ちょうどATベルハウジングの真下に来るんだな・・。


さてその時に外してあったクラウンナット(溝付きナット)類。そして新しく用意した、回り止めの割ピン

ここの部分に 戻して組付けます。


このクラウンナットは割ピンで回り止めをしなければならない。ステアリングアーム類の締め付けによく使われる。規定トルクで穴が貫通する位置にまでナットをしめつける。
そして穴径に合った割ピンを入れて回らないようする。
これで回り止め完了。にしやんはこの上にスーパーラストガード(防錆ワックス)を吹いておく。



こちらはドラッグリンクのクラウンナット。24ミリなので割りピンも太く。

この3か所を止めました。



さて今回 回り止めに「割ピン」が出ましたが こだわりを一つ。


割ピンはいろんなサイズで売られていますから 何種類か用意していますが、
みんなこういった感じで真っ直ぐなも状態で売られています。

それをこのように頭の部分を 曲げるなどして 加工して使っている。


なぜかというと、またこの割ピンを抜かなきゃいけないときに圧倒的にラクだから。
ニッパで頭でぐっとつかんで テコの原理でぐいっと抜ける。

買ってきた割ピンを万力で挟んで曲げるだけ。

こうするとニッパでつかみやすく 抜けやすい。


一方、抜けにくい割ピンの入れ方はこれ。頭がクラウンの溝に入り込んでしまっている。

もちろんこういう風に入れることもできますよ。でもこれは左端を左右に広げて曲げるときにぐりんと回ってしまいやすく、あとで割ピンがガタガタになってしまうことが良くある。(まぁピンが貫通していればナットは回らないんですが・・・)


この頭がもぐりこんだヤツは ほんと抜けにくい!何度も苦労した。
先細りの工具でほじくりだそうとするがこれはなかなか難儀する

例えばこれだ。こういう風にさびてたら最悪。

まげた端をドライバでまっすぐに戻しても まっ直ぐにならないし 最悪、画像のように広がったままでぽきんと折れてしまう。これは最悪。

ツツイて 叩いて 押して 引いて 削って またつついて やっとこさ ニッパで頭がつかめれば 引き抜ける・・・
こんなもん一つのために かなりの時間が かかってしまうのだ。

そういった経験から、後で引き抜きやすいよう こういう形状にしている。


最も、これは別な車だが、割ピンを使わないで 回り止めのついたナイロンナットなんかでしめてしまうこともある。


あともう一つ。
こういったタイロッドエンドなどの「テーパーのついた嵌合」を外すツールでよく使われているのがこのタイプ。
安いのでにしやんもこれを使っていたが・・・これは押しつけ方向が矢印のように直線じゃないのでクラウンナットやなねじ山を微妙に変形させてしまう確率が高い。相当な力で挟みますんで・・・
少しでも変形させると、戻して組み付けるときにナットがすんなり入っていかないようになってしまうのです・・・。


そこで、KTCから出ている専用工具を買った。
これなら直線で押し付けるので ナットなどを変に痛めることもないし、
工具自体ががっちり作ってあるのですぐに嵌合が外れる。値段は先のやつの4倍はしますが買う価値はある。



以上、ステアリングリンク関係のこだわりでした。

BMW2002A トランクのキーシリンダー交換2023年01月31日 15時00分00秒

この預かっているマルニ、
トランクのキーがもともとなかったので この際 ワロスでセール中だった新品を購入した。
スペアキーもついてくる。


先端の曲がった部分で ロック機構のある1点を押して ロックを解除する仕組み。
キーを回すことで、先端の曲がりが180度回転し、押せなくなるしくみ。(=トランクが開かない)

では取り付け。
まずキーシリンダーをこのように3つにばらす。
キーシリンダ本体、 スリーブ、 ロックリング


古いキーシリンダはもう取り外してあるが 取付方法を見れば 外し方もわかる。

シリンダー取り付け穴の内側は こうなってる


まず 3つの10mmボルトで固定されている ロック機構を外します

シリンダ本体を穴に入れていく。3つのキリカキがあるのでそれに合わせる。

本体が入ったら、スリーブをはめ、ロックリングをねじ込んでいく

ねじ込み中・・・


ねじ込みの最後は 指ではキツイので ドライバの先などでつついて締めこむ。
シリンダが ガタガタしていなければ 完了。


グリスアップした ロック機構を戻して取り付け。

完了です。


おまけに トランクが開かない!なんてときのエマージェンシー用に
トランク開ける開錠ワイヤを設置。矢印の方向に引けば トランクは開く。

ワイヤの先は矢印の方向へ

リアシートの下にワイヤの先が30cmほどでているはずなので 
それをグイと引けば トランクは開きます。


動作を確かめてみます。
トランクのあけしめ 動画は こちら


BMW2002 トランクのロックの仕組み。
ある一点をプッシュするだけでロック解除します。トランクが開かなくなった時の参考に。


絵ではわかりづらいので 動画は こちら
https://youtu.be/T0hO5NhOy-g