BMW2002A オートチョークのダイアフラム交換など細かい作業2023年04月04日 08時20分31秒

先日海外から購入した ソレックスDIDTAのチョークダイアフラムを交換した。

新旧比較。
古いものは→部分に破れがある

何とか補修で繋いできたが ようやく 交換だ。
半世紀ご苦労さん。



キャブのトップを外す。
このダイアフラムは 三角形みたいな形のフタの中に入っている。

サイズは同じ^^



新品は きれいだし、何といっても、やわらかい^^


ガスケットも入れて 蓋をする。押さえのスプリングもわすれないように

ついでにフロートとニードルバルブを点検。
フロートレベルはとても重要で、キャブの調子にモロ影響する。

現在、マニュアル通りにキャブの合わせ面から油面まで18ミリにセット。


通商「ドクロキャブ」(笑)の点検。
穴のつまりや ガソリンが溜まっているフロート室にゴミが入ってないかなど。

キャブのトップを6つのネジで取りつけて、
燃料ホース、セカンダリダイアグラムのロッド、
オートチョークのロッド、エンジンとホースで繋がったオートチョーク水温デバイス、
そこにオートチョークリレーからきてる配線をつないで完了。


ではアクセルぺダルを1,2回踏んだ後、ペダルを踏まない状態でキーをひねりエンジン始動。
一発始動で、ファストアイドル(エンジンをかけた直後の、ペダルをまだ踏まない状態でのアイドリング回転数)は2000回転にセット。

ファストアイドル回転数は このロッドの長さで調整する。

にしやんはいつもこの突き出し量をノギスで測って調整するのだが
この車では4ミリ突出しで 2000回転となった。
もっと3.5ミリ、3.0ミリというふうに短くしていくと ファストアイドルは高くなる。

このナットを緩めるのには7ミリレンチが必要だ。 
安心してください。ココに強力ネオジム磁石で常にくっつけております。
ほかにキャブ調整に必要な長いドライバも。^^


ファストアイドル中、
チョークバタフライを指で微妙に開いたりしてみるとわかるが、
エンジンの燃焼具合が変化する。
ファストアイドル中にエンジンが不完全燃焼でバタバタ言わないように
チョークバタフライの開度を調整する。
冷間始動のファストアイドル中にエンジンの調子がどうも悪いな~というときは
ここのチョークバタフライ開度が適切でないことが多い。

このピンをプライヤとかでつかみ、微妙に曲げて開度を調整する。


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そのほかのキャブ関連作業

ギボシ端子からこのようなパーツを作り

オートチョーク機構の開口部をあけ

ファストアイドル・カムのストッパー・ピン

ファストアイドル・カムのストッパー・ピン(3ミリ直径のピン)に ぐっとはめ込む
このパーツで ファストアイドル・カムの「当たり位置」を調整するのだ


疑似的に シミュレーション。
気温8度。アクセルペダルを1回軽く踏んでから、踏まない状態でエンジン始動。
オートチョークが効いている。
今回交換したダイアフラムが働き、赤い矢印のようにエンジン負圧で5㎜程ひかれて
全閉だったチョークバタフライが全閉から5~6ミリ開く。
この状態でファストアイドルは2000回転ぐらい。


1~2分ほども2000回転で暖気して さぁ出発とアクセルを踏むと
ファストアイドルカムが進んでアイドル回転数が少し落ちる
アクセルをオフにしてもアイドル回転数が1500-1700と高いまま。


運転中。
3分もたつと これぐらいに カムが進んで アイドルも1500ぐらいに下がる。


エンジンが温まるにつれ どんどんファストアイドルは下がっていく
もうそろそろ オートチョークも終わりだ


4~5分もたてば オートチョークバタフライはコイルの熱で全開になり
オートチョークは自動で終了する、という一連の流れだ。

※オートチョークがきいている時間の長さは 気温によって変わります。
寒いと、当然、長くなります。


今回のパーツ追加で
この段階的アイドルの下がりが よりはっきりできるようになった。


最期に このパーツしっかりはまっているので取れないとは思うが 
ずれたりしないように 念のため固定。

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もうキャブについては やりきったと思うので もう触ることもあるまい。

あ、そーだ、
あとはクーラーのアイドルアップ装置でちょっと触るだけだ。