BMW2002A 室内クーラーユニットのチェック ― 2023年03月23日 15時39分35秒
そろそろシフト回りの室内センターコンソールを作らねばという事で
メインとなる室内クーラユニットをチェックします。
メインドインTAIWANのクーラーキットはオーナーさんが購入したもの。
安定化電源(家庭用100Vコンセントから直流電源に変換する装置)につなぐ。
電球ランプはコンプレッサーの電磁クラッチのかわりである。
このランプが点灯したら、コンプレッサーの電磁クラッチがON(クーラーから冷風が出る)という意味。
左側にある風量スイッチ(風量0-Ⅰ-Ⅱ-Ⅲ)を Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの位置にするとエバポファンが回って風が出る。
ちゃんと風量も段階的に強くなる。
そして、電磁クラッチもONとなる。よし。
エバポファンが稼働中は緑色のインジケータLEDが点灯する。
エバポファンの音はうるさくない。
コンプレッサーの電磁クラッチへ行く電圧は12ボルト以下だった。
入力電圧は13.5Vなのだが。途中で 電圧ドロップしているのだろう。このままでは電圧が少なく ちょっと不安だ。
コンプレッサーの電磁クラッチの電源はバッテリーから直でとったほうがいいだろう。
そのために、緑線の先に コンプ用リレーをかます。
ということで、総合的にこのマルニのクーラーシステムの配線図は以下のようになるだろう。
※コンデンサーはシステム内を循環する134aなどの冷媒を冷やして液化させるものであって、エンジン水冷用のラジエターではない。見た目は似ているが 別物である。
※また、ク-ラー用の電動ファンはコンデンサーを冷やすためのもの。エンジン前方に見える赤いベルト駆動の冷却ファンはラジエターを冷やすものであり、それぞれ別物である。
こうすればクーラーをONしなくても、冷却電動ファンだけを任意にON/OFFできる。
これはオーナーさんの希望でそうしたが、エンジンの水温が上がったときに冷却に効果を発揮するシーンもあるかもしれない。
また、のちほどクーラーアイドルアップ電磁ソレノイド&ダイアフラムも追加して
クーラーONとなったときは
スロットルを少しダイアフラムに押してもらって アイドル回転数の落ち込みがないようにする。
このようにクーラーシステムは結構 電気を食うのだ。
電磁クラッチとコンデンサを冷却する電動ファン、室内ユニットの電動ファン、アイドルアップの電磁ソレノイド。
各電装品のアンペアはまだ計測してないが、クーラーシステム風量MAX稼働で15~20アンペアちかく食らうのではないか?
マルニのオルタネーターは45アンペア発電だから その3~5割はクーラーにもっていかれることになる。
室内を冷やすには 電気を大食い。暑い夏の時期はバッテリーが疲れるのだ。
これを覚えておいてほしい。
さて 右側のダイヤルは、「TEMP」と書いてある通り、室内温度をどれだけ冷やすかを調節するダイヤルだ。
ダイヤルの先は「サーモスイッチ」となっており、エパポから吹きだす冷風の冷たさは一定なのだが、エバポレータに刺さっている温度センサーにより断続的にコンプレッサをオン/オフ制御することで 室内温度を調節しようとするスイッチだ。
つまりこのTEMPダイヤルをまわして、室内をガンガン冷やしたいか、ほどほどに冷やすようにしたいか、無段階に任意調節できるのだ。
ところが、である。
ON側にめいっぱいに回すと、コンプが切れてしまった?!
おかしいな・・・普通、「ON側に回す」と、「ガンガンに冷やす」という方向じゃぁないのか?
(そもそも、TEMPのON/OFFという表記も意味不明ですが・・・COLD⇔OFFならよくわかるのだが)
時計回りに このあたりまで戻すと、またコンプがONとなった。
現在の気温ではこのあたりが接点ポイントなのだろう
そのまま時計回りにOFF側にめいっぱいまで回すと、コンプは切れない。
連続稼働である。つまり、室内をガンガンに最大限冷やす位置だ。(しかし連続してこのCOLD MAX
位置にしていると、エバポがピキピキ言い出して氷で凍り付くかもしれない ・・・・経験済み)
位置にしていると、エバポがピキピキ言い出して氷で凍り付くかもしれない ・・・・経験済み)
この ON OFF 表記は 逆になっていると思われる。
まぎらわしいので、ここの表記は後程 シールなどを貼って 書き換えることにする。
現在のOFFをCOLDに書き換え、
現在のONをOFF書き替える。
現在のONをOFF書き替える。
それとも、このまま、残しておくか。話のネタになるかもしれない(笑)。
このサーモスイッチについて。
こちらは 以前レストアしたマルニのカークーラーで説明する
室内クーラーユニットは こういうパーツ構成だが (ケース、ファンモーター、エバポレータ、エキスパンションバルブ、サーモスイッチ、風量スイッチ)
サーモスイッチの針金みたいな温度センサーが エバポレータに深く刺さっている
センサーはサーモスイッチに冷え具合を伝導し、スイッチの中にあるバイメタル接点を動かし、カチッとサーモスイッチを入れたり切ったりする。 その調節ねじがあり、スイッチを入りやすくするか、入りにくくするかをばねの力で調整できるようになっている。
氷水につけて なんどもこの調整ねじをテストして調整した思い出
ヤフオク!などでは 現在も旧車用クーラー部品として売られている。
さて はなしを 現在のクーラーユニットに戻す。
あと 気になった点は 吹き出し口のフラップの出来がいまいち。もうちょっと 上に向いてほしい。
この画像で 上下動の最大だ
あと、左右フラップがゆるゆる。 あかん。これじゃあ運転中に 勝手にあちこちを向きそうだ
ちょっと調整加工が必要かもしれない。。。まぁ何かをフラップに挟んでおけば済むことでしょうが
上下幅がすくないのは 許せん。
ばらしてこのあたり調整加工が必要だ。
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