BMW2002A メーターのメンテ3 トリップメータ不動の修理2022年05月27日 06時08分31秒

前回でメーター関係は終わったと思っていたが、
やはりトリップメータが動かないので もう一度ばらして修理してみた。
修理完了後の動画は こちら (youtube)
https://youtu.be/_Fxqpq_BDn0

トリップメータ―が回らない原因は、オドメーターに組み込まれているひとつの歯車が回っていないことだった。
経年劣化により歯車の軸への「かしめ」が外れてしまったのかもしれない。

歯車を軸にかしめて 回転するようにしたら トリップメータ―はちゃんと回りました。
その他、表示板の固定なども行いました。


では詳細を。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まず 表示板のメンテ。
2個の固定ねじが折れて 外れてた件から。
M2のねじを使うから
折れて残ってた樹脂ねじの残骸は 直径2mmじゃなくて直径1.5mmのドリルでほじくること。

ここのねじは メーターケースに隠れて 見えなくなります。
これで表示板もきれいに見えるでしょう。



 メインのトリップメータ 不動の件
適当なドリル歯をかませ、スピードメーター回してみます。

速度計の針はちゃんと動くけど、
う~ん トリップメータ―動かんなぁ・・・連動しているオドメータも回らん・・・

仕組みをよく観察・・・
グリスを打ちながら あちこち 触って動かして原因を探る
トリップメータ―も観察・・・

観察20分・・・
ようやくメーターの動く仕組みと 今回の不具合の原因らしきものがわかった!!

まず、スピードメーターケーブルからの回転がウォームギアBから歯車Aに伝わる。
(黄色い矢印のねじをゆるめれば、かみあいは外せます。)

A歯車の軸はオドメーターの数字リングを貫通しており、
画像の一番左端にあるグレーに見える「軟金属製の歯車」と連動して回転しなければいけないはずだが・・・
このグレーの軟金属製製の歯車が回らないのだ。
グレーの歯車は 別の小さい歯車を動かし、そしてトリップメータ―の歯車(下1桁目の白地に赤数字のリング)を動かすという一連のしくみになっている。
トリップメータが回らないのは、グレー歯車が回転していないことが原因だった。
経年劣化で軸から歯車のカシメがとれたのか?

さらに観察すると、どうも軸が黄色矢印方向に動くみたいだ。
やっぱりグレーの歯車(赤矢印)と軸の固定が外れているようだ。

軸の動き アニメーションGIF

その軸を押し込んでみると、すっと奥に入っていった。
このまま押し込んでいけば軸は抜けそうだが、抜かない。(串刺しになっているオドメーターの数字リングをばらばらにしたくない。)
軸の中心をすらせば グレー歯車の穴と側面の一部が見えた。

要は軸とグレー歯車を一体化して一緒に回転するようにすればいいわけなので
グレー歯車の中心穴そばにポンチ(先尖りのドライバー)をコン!と2点打って 軸にかしめることにした。
柔らかい金属なのですぐにポンチは打てた。


これで軸穴が ポンチを打つことで 一部狭まったわけで
ここに軸を通せば かしめになるだろう。

図でまとめると こうだ。 汚い字で失礼。


軸を押し戻す(グレー歯車にはめこむ)ときは さすがに軸穴が少しせばまっているので抵抗感があったが、力を加えて無事戻せた。これでいい。
これでしっかりグレー歯車を軸にかしめたことになる。

これでちゃんとトリップメータ―が動くようになった!


修理完了です! コンピュータ使ってない機械式は自分で修理出来ていいなぁ~


格闘の跡・・・ 途中で麦酒の燃料補給をしている。(笑)

最後に汚れたガラスのお掃除も・・・

うへ~結構取れる
かなりきれいになった。


ケースの中に埃を入れないようにエアブローしながら組上げ。
以下4つのメーター照明、LEDにも替えました!
ハイビーム表示(濃いブルーで点灯)の電球も やや暗めでわかりづらいので こちらもLED化で明るく。
合計5つを使用。


完成!

バッテリにつないでみる。
いい感じに 明るく光ってます!

取付まで袋に包んで 保管しておきます。