W202駆動系メンテ2016年08月28日 16時58分06秒

発進の際にブルブルと振動がある件の修理。
プロペラシャフトの中間部分を支えるセンターベアリングのゴムがちぎれたと予想し、
C200ツーリングワゴンををジャッキアップしウマにかけ、作業にかかる。
目的の箇所はマフラーと遮熱板の向こう側である・・・。

マフラーハンガーの3箇所を外し、作業スペース確保のため、できるかぎり下げる。
マフラーは取り外さない。

スペースが出来たので、アルミの遮熱板をとめている4つのネジを外し、ひっぱり出す。

取り出したプロペラシャフトのセンターベアリング。
予想通り、サポートのゴム部分が経年劣化で千切れていた。これでは振動が起こるはずである。
原因はやはりココだった。


さてこのベアリングを抜きとりたいが、圧入されているのでプーラーなどで引き抜きたいが
手持ちのプーラーでは長さが足りない・・・・。どうする。

ということで、破壊することにした。
万力にセットし、ディスクグラインダで慎重にカット。これで外側のアウターレースはラクに取れる。

問題は、軸にガッチリはまっているインナーレースだ。
どうやって抜き取る?
ディスクグラインダの砥石でまわりを削っていくと、摩擦熱で熱くなってインナーレース(輪っか)が膨張するので輪っかがミクロン単位で大きくなり、ゆるくなる。そこでドライバなどでツツくと、抜けてくる。

あとは新しいセンターベアリングサポートを入れる。
ちょうどいい直径のパイプをインナーレースにかけ、コンコンたたいていってセット。

交換したセンターベアリングサポート。スプラインにはグリスを薄くぬっておいた。

プロペラシャフトの後半部分の新品フレックスディスク。あとは組み込むだけですが・・・

ついでにプロペラシャフトの前半部分のフレックスディスクとミッションマウントも交換する。
ミッションマウントの新旧比較。

ミッションマウントを外さないと、前側(ミッション後端)のフレックスディスクは外せない。

けっこうヒビワレが見える。これは中まで割れているはずだ。
とっくに交換時期であった。

新しいフレックスディスクに交換中。規定トルクで6本のボルトを締める。
時間がかかり、めんどうくさい作業であるが、シッカリ締めてね。


ふう~~ 交換完了。 チョット休憩でスイカを食べる。

プロペラシャフトの後半部分を前半部分のスプラインに差し込む。取り外したときと同じマーキングの位置に!
スプラインの差込部分をカバーするジャバラのゴムブーツ(画面中央)は今回買ってなかったので再使用した。ブーツの根元が切れそうになっていたので、RTVシリコンスケットでぐるっとひと巻きして補修しておいた。

デフ側のフレックスディスクも締め付ける。
新品ゴム部分は柔らかさがあり、変速ショックなどをよく吸収してくれそうだ。

アルミの遮熱板を取り付け、マフラーを元の位置にセットして完了。
ふう~~~

なんだかんだで5~6時間かかった。
パーツ代金はミッションマウント、フレックスディスク2枚、センターベアリングサポートでしめて約2万。
パーツのパルカで購入した。

駆動系は大きいサイズのボルトが多く、緩めたり締めたりで、結構疲れてしまう。
作業が終わったあとはもう、ぐったりである。

もちろん試乗では、発進時の振動は皆無となり、変速ショックも軽減され、より「しっとり」な乗り心地になりましたよ。