リアブレーキシュー交換2012年08月27日 20時02分25秒

BMW2002のリアブレーキはドラム式です。
フットブレーキもサイドブレーキ(駐車ブレーキ)もドラムのなかでブレーキシューが左右にツッパって制動しています。
このブレーキシューがそろそろ限界に近づいているので車検も近いことだし新品に交換しました。
このシューはレストアしたときに再利用したもの。
ドラムを開けてみると、かなり減っていました。
本来5ミリの厚みが2ミリほどに。

ドイツのオールドBMWパーツ専門店 Walloth&Nesch から購入。
左右セットで6000円ほど。

↑ブレーキシューの厚み新旧比較。
新品は厚み5ミリに対し、2ミリぐらいにまで減っていました。
まだ使えそうに思えますが、ブレーキがだんだん効かなくなってきます。


まず下のシュー抑えスプリングをプライヤで外します。けっこう強力です。
これを外してしまうと、あとは楽。
上のリターンスプリングと、サイドブレーキワイヤを外してしまうとあっさりとブレーキシューが外れます。


バックプレートにブレーキグリスをすこしつけます。
高温でも溶け出さない専用グリスです。

↑こちらはシューの調整用ボルト。↑
左右に1つづつあります。
BMW2002のブレーキシューにはシューとドラムの隙間の自動調整機能がありません。(現代車なら当たり前の機能なんですが・・・)
よって、シューを取り付けたあと、このボルトを回して隙間をギリギリにツメていくことになります。
Haynesのリペアマニュアルでは8000kmごとにシュー隙間を確認し、必要ならば調整せよ、とあります。


ブレーキシューを交換し終わったところです。じつにシンプルな作りです。
リターンスプリングは取り付けが簡単ですが、下のシュー抑えスプリングの取り付けがかんたんにはいきません。なんせ強いテンションがかかっていますから。
説明が難しいのですが、ドライバーと外したタイヤ、プライヤを使い知恵をシボって組み付けました。

↓リターンスプリングが画像中央に見えます。
このテンションだけで、シューは元に戻るのですね。
ドラムの内側とシューをブレーキクリーナーで脱脂しておいて、
あとはドラムをかぶせ、ホイールを取付けます。
スムーズにタイヤが回るか手で回してみましょう。

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シューとドラムの隙間の手動調整を終えたら、次は室内でサイドブレーキワイヤの張り調整です。
4ノッチ分だけサイドブレーキを引いて(カチ、カチ・・・と4回分)、ワイヤー端の10ミリナットを回してリアタイヤがロックするまで締め込みます。左右のバランスも均等になるように手でリアホイールのロック具合を確認しながら・・・(画像のように、決してワイヤーの突き出し長さが一緒になるというわけではありません。)
この調整後の状態でサイドブレーキをめいっぱいに引くと7~8ノッチぐらいのクリック音で、リアタイヤは完全にガッチリとロックされました。よ~し。こうなれば、車検の駐車ブレーキテストでもOKです。
できれば、坂道でに駐車ブレーキを引いて、車が完全に停めることができるか、確認しておきましょう。
(きつめの坂道でズルズルと車が下がっていくようでは、車検は通りません)

最後にサイドブレーキの表示灯センサの調整をします。
プラスドライバ1本で前後調整し、表示灯を見ながら締め付けます。
取り付けネジがセンサーのアースになっていますので塗装を噛んでアース不良にならないようにします。
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