リアブレーキキャリパ オーバーホール2011年11月22日 17時04分31秒

フェラーリ308GTBのシリンダーヘッドが内燃機屋から戻ってくるまで
ブレーキキャリパのOHをします。
リアが引きずりがあるので、ブレーキを踏むと左に向かおうとするそうです。
この状態で手でホイールを回そうとしてもなかなか回りません。
原因は左のリアです。
サイドブレーキのリンクワイヤが右上に見えます。
一見、マルニとよく似ているのですが。。。
自動隙間調整機構つきのピストンです。
一般的なフローティングタイプではありません。
ですから、ピストンを抜くには調整用のねじを回すことになります。
内側は見えている4ミリ六角でキャップを外し、内部の18(上図参照)を回すとピストンが出てきます。
外側は13ミリのロックナットとEリングを外し、4ミリ六角で回すと出てきます。
最後はエアをかけて、ぽんっ!と。
こういう感じです。普通のピストンとは違いますね。
ピストン内部の機構が回転することでディスクとの隙間を自動調節するという
凝ったつくりのものです。説明するには難しい!こんなのはじめてみた!
アルファ75TSのブレーキも同じです。

シリンダー内部もピストンも腐食やサビは皆無で固着ではない。
となると、やはりピストンシールの劣化か。
専用のブレーキグリスを薄くまぶし、ピストンシールは新品に交換です。
紫に見えるのはブレーキグリスです。


ピストンを入れるのは、またもや例のねじで。
六角レンチ4ミリが大活躍です。内側ピストンを入れているところ。
ダストシールも新品に交換し、キャリパを元通りに組み立てます。

(こちらは右リアキャリパの絵ですが)
キャリパをボルトで内側、外側の順でパッドの隙間を0.1mmに調整しろ、とマニュアルにあります。
調整ねじを回し、ディスクが引きずらないようにディスクを手で回して確認です。
ぎりぎりに調整します。
ディスクとパッドが接触するかしないかの位置にまで調整。


調整後、問題の左リアはもうこれで引きずりなし!(手で簡単に回っています)

右側もOK!!
お馬さんも喜んでクルクルしてる。

次回の休みにはフロントのキャリパーだな。
フロントはフローティング式だから簡単だろう。

全部終わったら、ブレーキ液の補充とエア抜きです。
業務連絡。T師、次回はブレーキフルードを1リットル買ってきてください。