Ferrari308GTB整備1 クーラント抜き2011年10月03日 19時47分33秒


でました~~~!
昨晩やってきた居候さんはフェラーリ308GTBでした。
知り合いのT師の所有のものですが、今回修理のため当方の納屋ガレージに入庫です。
屋根がないので重整備できない!ということでしばし我が家で預かることに。
昨晩自走してやってきたときはエキゾーストサウンドに鳥肌が立ちましたね~

このままでは目だってしまうので、休日の今日は朝から白ビニルシートでまわりを囲っておりました。
コレで強い風雨も防げ、外から見えないので防犯にもなるし、なにより落ち着いて作業できそうです。

うまくいけば、1週間ほどで修理を終えてまた走れるようになるかな???


塗装状態はめっちゃいいです。リトラクタブルヘッドライト。
車高メッチャ低い!

さて症状は、エンジンがあったまってくるとアイドリングが持続しないというもの。
信号待ちのさいに、しょっちゅうアクセルをあおっていないといけないそうです。
プラグをチェックしてみると、オイルがかなりの量付着しているそうです。
T師があれこれと数ヶ月、点火系・燃料系・キャブセッティング、ほんとにいろいろ試してテストしてチェックした挙句、最後は、ヘッドガスケットからシリンダ内部にオイルが入ってるのではないかという推測。
V8エンジンの後ろバンク、1~3番シリンダがひどいそうです。
さて、シリンダーヘッド下ろして原因がわかるのか・・・やってみなけりゃわかんない。
ま~どんな高級車もクルマには変わりなし。マルニでも308でも一緒だろ・・・(こういうノリでいいんだろうか)
なによりもオーナーが、いっちょやってみよう!とういうノリなので。(笑)
そういうわけで、しばらくは308の整備ネタが続きます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

T師が仕事の合間にやってこられたので、一緒にエンジンボンネットを外しました。
ジャッキアップ後、右後輪を外し、そこからメンテ開始。
タイミング機構がまるみえなのです。
横置きのV8エンジン、右後輪タイヤハウスに頭を突っ込んでの作業が多いです。

本当は納屋ガレージ内に入れたいのですが、入り口の幅が若干狭く、入りません。残念!
しかたないのでカーポートの中で整備をします。明るくて問題ないです。白ビニルシートだから自然な色でメンテできますし。

今日はまず、エンジンブロックからクーラントを抜きました。
ごらんのようにラジエターはフロントに。エンジンはほとんどミドシップ。
(オーナーズマニュアルより)
5のラジエタータップの下にはがっちりとアンダーカバーがあり、手が入らなかったのでここから抜くことは断念...
今回はヘッドが下ろせればいいのですから、7のエンジンブロックの横についている水抜きタップから抜くことにしました。

後ろバンク(1-4シリンダ)のところに蝶ねじのようなものがありそれを手で回すとちょろちょろと出てきました。整備性いいな。
とりあえず、クーラントにオイルは混じっていませんでした。

このあと、いろいろと取り外しにかかります。
続く


308GTB整備22011年10月04日 22時56分12秒

今日も良く晴れました。イや~いい日に休みだナァ。(にしやんは土日出勤の仕事なので、たいていは月火が休みです)
白シートの中で308が整備されているとは誰も思うまい・・・
うまく隠れているな。


さてこんかいやってきたフェラーリ308GTB、不調症状のおさらい。
冷間時は調子がいいが、水温80度になるころに温まると、エンジン不調になり、ストール。
アイドリングせず、とまってしまいます。べダルをふかし続けるしかない。
そしてプラグはごらんのように。あきらかにシリンダ内にオイルが入っています。
これだけ濡れるのは尋常じゃない。ということで、今回シリンダヘッドをおろしてみることになりました。

T師も来たので二人でいろんなものを外しています。
キャブやら、エキマニやらオイルクーラーやら・・・

タイミング機構を外すのに1番シリンダを上死点出し。PM.1-4って位置がそれみたい。
1番シリンダのプラグホールからワリバシを突っ込んでピストンが最上点に上がってきてるのも確認。
タイミングマークもつけました!
さてヘッドカバーをかっぱぐろう。
出ました、ヘッド内部。
バルブクリアランスを測定した後、テンショナを取り外してタイミングベルト、カムシャフトを取り外しました。


あとはヘッドを固定している10コのヘッド袋ナット(ヘッドボルトではない。ブロックにスタッドボルトが刺さっている)を外せば、ヘッドが取れるはず・・・
ちょっとラムネで休憩・・・
やべー、腰にキてる・・・明日の出勤ではデスクワークしかしね~ぞ~
しかしかっくい~クルマだな~

続く


308GTB整備3 シリンダーヘッドおろし2011年10月05日 20時36分24秒

さて続いてヘッドをおろします。
シリンダヘッドはボルトでなく、ブロックにスタッドがあるのでヘッドのほうは袋ナット(15ミリ六角)でした。
15ミリってあんまり使わないなぁ・・・

T師が15ミリディープソケットを持ってきてくれたところで二人で協力してヘッドをおろしました!
さて、どこが原因だ?
1~3番シリンダをよく観察します。湿っている感じです。
水?オイル?
排気ガスは真っ白にならなかったというから水とは考えにくいが。
3と4ではあきらかに様子が違います。

すごい汚れというか、堆積物というか、生成物というか・・・オエェ

この傷は何だ?1~4番にそろってこの傷がある。
このエンジン、前オーナーさんがオーバーホールしているそうで、
ハイコンプピストンとハイカムは入れてあるのです!
ヘッドも面研したと思われます。そのときのあやしい傷・・
最初はここから水が入ってきてるのかと思いましたが・・・
【後日、内燃機屋さんにこの傷を見てもらったところ、この傷は前にヘッドを降ろして面研したさいにバルブシートを引っ掛けて削ってしまったせいだろう、ということです。内燃機屋さんの言わんとすることは、それほどまでに、ヘッド面を削っってしまっているということでしょう。もうこれ以上は面研できないくらいに・・・】

こちらはブロック側。
ブロックもアルミです!!
ピストンの形状はモッコリのハイコンプ(ちなみに圧縮を測ったら12キロあったらしい・・高い!)に換えられてボアも広げてあるらしい。つまり前オーナーさんがいじくり倒して、調子悪くしたかで放り投げちゃった固体をT師がかなりお安く購入したらしい。ま~本人は不調のフェラーリを治すつもりで買ったのでこういう苦労は見込んでいたのですが。

思ったよりカーボンは付着していません。周りのスキッシュエリアはきれいです。
このモッコリ感・・・・


さてヘッドに戻ります。
シロウトがあれやこれやと推測していてもだめなので、近所のベテランメカニックさんのK氏に外したヘッドを持ち込んで見てもらうことにしました。
T師のクルマで持ち込み~~
メカニックK氏いわく、これは水が入ってるんではなくて、オイルが入ってるのは明らか。
バルブを外してみてみないと解らんが、そのあたりが確実に怪しいとのプロの判断。
バルブステムからオイルが下がってきてるのでは?とにかくバルブ外してみて!とのこと。
お忙しいところ貴重なアドバイスありがとうございました!

帰って排気バルブを見て見るとオイルが・・・!! ↑
K氏の言うとおり!

排気バルブ、すごい汚れていました・・・オイルが燃焼室で燃えるとこんなのなっちゃうのね。

で、バルブスプリングコンプレッサーでバルブ機構を分解。
コッタを外すのに手間取りながら(磁石のピックツールほしくなりました!)
このころにはバルブが曲がってんじゃね~か??と騒ぎながら・・・分解。
現れたバルブをなにげに手で上下に動かしてみて気づいた。
・・・アッ!!!
画像のとおり、バルブステムシールが・・・バルブと一緒に上下してる!!
つまり、オイルシールが効いていないから、バルブが上下するたびに軸周りから、オイルが燃焼室にドバドバ入っていたのです!!(吸気バルブなので「オイルが吸い込まれていた」といったほうが適切かも)

エンジン不調の原因は、過大なオイル下がりによるプラグのかぶりでした。

オマケにバルブと一緒に上下するステムシールの動画をアップです。
オイル下がりの原因はこれ!(youtube動画)

まとめますと
油温が高くなりオイルがサラサラになってきたところでバルブステムからオイルが吸い込まれる。
この「過大なオイル下がり」によりエンジンが青白い煙を吐く前に、プラグがかぶってエンジン停止・・・
こういうことだったのですね。
しかし、なんで?なんでステムシールが外れているの????
あとで全部分解してみてわかりましたが、1,2,3気筒すべての吸気・排気側のステムシールが外れていました!でも、外れるなんて・・・ありえないでしょ?これは前にオーバーホールした者の「嵌め忘れ」、人為的ミスに違いない!
と、いうことで、T師は7年来の不調の原因がわかってスッキリ大喜びです。
いや~~~、良かったですね!(腰下が原因じゃなくてよかったね!)

・・・・

次回は、このヘッドを隣市の内燃機屋さんに持ち込んでヘッドのゆがみがないか等の計測、
バルブ掃除、すり合わせ、クリアランスのシム調整などを頼みます。

明日へ続く



308GTB整備4 内燃機屋さん2011年10月06日 18時50分27秒

さてエンジンルームから下ろしたシリンダーヘッドを内燃機屋さんに持ち込みました。
店先でヘッドをチェックしてもらいました。


ヘッドガスケットは綺麗だねぇ・・・


4番シリンダ排気バルブのバルブクリアランスが0.05ミリと非常に小さい値だったのが気になるのでその旨を伝えたところ、バルブをチェック。(通常値は0.30-0.35ミリ)
バルブシートがやや沈んでいます。
ほかのバルブに比べて。目視ですが、やや沈んでいる感じに見えました。
実際、0.25ミリほど沈んでいたのですから。
バルブの頭を0.1ほど削ったり、シムを薄いものに替えたりして対応です。
でもこの4番排気バルブについてはバルブフェイスの研磨と、シートカットをしたほうがいいとのことでした。

その場ですぐお見積を頂き、カムシャフトを含むヘッド一式をあずけてきました。
肝心のステムシールはT師がBMW製のものを仕入れ、お渡しする手筈。軸直径8ミリのバルブ用ででバルブリフトに問題なければ他社のものでも流用可能です。
ついでにバルブクリアランスもヘッドを外した状態でおおよその既定値に近づけてもらうことに。
こちらはヘッドをブロックに結合した後に再計測、最終的にシム厚でバルブクリアランスを既定値に持って行く予定。

1週間待ちです。



フェラーリのステムシール2011年10月10日 21時13分14秒

フェラーリ308のバルブステムシールが外れており、バルブステムからオイルが下がっていたわけですが、外れていたのはこのテフロンタイプのものでした。

なんか白いな~と思っていたのですが、英国のフェラーリのパーツ専門ショップのサイトで同じものがありました。

一方、ノーマルタイプのものはこんな感じです。

テフロンのものは当然、シール性能が高いのでしょうが・・・なんで外れたの?
しかも、吸気・排気側とも合計6個も。
人間は1番から入れますので、最初ははめ込みがゆるかったのかな。

とにかく今週には内燃機屋さんでヘッドが仕上がってくるそうです。

その間に、ピストンのカーボンやブロック面をキレイにしておかなくては。
ブロックがアルミなので、当然、ライナーが入っております。
シリンダーボアをボアゲージにて計測したところ、平均して82.25ミリ。
マニュアルでは基準値が81.00ミリですので、明らかにボーリングが施してありボアアップされています。
この308GTB,オーナーT師によると、ノーマルとは比べ物にならないほど速いそうです。3000-6000回転があっというまに吹けあがるそうで・・・今回の7年来の不調が直れば、最高に仕上がっちゃうそうですが・・・

エンジン降ろすか?2011年10月15日 21時34分50秒

さてフェラーリのその後。
横置きV型8気筒エンジンの1~4番シリンダ(後ろバンク)のシリンダヘッドをOH中です。
いまだ、うちに鎮座しておりますが、こうなったら、5~8番シリンダの前バンクも気になります。
オーナーのT師と話して、こっりゃあ、ここまでやったら、前バンクもやるたくなってきたね・・・
ということで、エンジン降ろしにかかります。
なぜかというと、前バンクのヘッドは、かなりやりにくいところにあって
エンジン降ろさなきゃできそうにないからです。

ということで、現在、T師がエンジンクレーンを手配中です。
にしやんはそれまでに、クーラント・オイル抜き、クラッチのリンクはずし
 シフトノブのリンク外し、後輪ドライブシャフト外しなど、こまごまと準備を進めておきます。
明日日曜から3連休取ったので、また報告します。


こちらは。308GTBのエンジン見取り図。オイル経路図。オーナーズマニュアルより。
こんなのが、出てくるんだな・・・(WEBでみつけた画像)

308GTBエンジン降ろし準備12011年10月16日 19時48分41秒

さてフェラーリ308GTBのエンジンを降ろすべく準備を進めます。
こまごまと 外すものが多いです。
ココから先は にしやんの備忘録的なもので
呼んでてもおもしろくないかもです。(自分でエンジンを降ろす人には参考にはなるかも)

クラッチのリンクを外す。割りピンを抜いてピンを抜くだけ。

マニュアルミッションのシフトのリンクを外す。13ミリ。

スターターへの配線を外す。13ミリ。
ぶっといワイヤー線は+ですね。ちょっとカシメ部分が傷んでいます。

エキマニのボルトを8個外します。13ミリ。狭いところに手を入れて。でもそんなに難儀しなかった。

ブローバイのホースが曲がってツブレているのを発見。

エキマニのたこ足とマフラーの接続を外す。13ミリ*3個。間にツブれるガスケット在り。
上と右の遮熱板も外します。

遮熱板。13ミリ*2こ

デフのセンサーの配線と、アース線も外します。13ミリ。
エアのインテークを外します。10ミリ。
ココですね。

こんなところにチャコールキャニスタがあるのを発見。右リアタイヤハウス上。
気温が高いとき蒸気になったガソリンを冷却してタンクに戻す装置です。
面倒そうなクーラーのkロンプレッサー・・・レシプロ式だし重そう・・・
まず電磁クラッチの配線を外す。+と-の2本あり。緑のはどこにもつながれていなかった。
たぶんクーラーが回らないように殺してあった。(冷媒が完全に抜けているそうです)

黒い線はココにつながれていた。

ここで思い立って、残りのクーラントをフロントのステアリングラック下にあるホース部分から出しておきました。ちょぼちょぼ・・・タライで受けて。

コンプレッサを外すためには。オルタのベルト張りを緩める必要在り。
固定ナット17ミリが奥まっていてつらい・・・でもエキマニが外してあるからなんとかなった。
オルタのこのナット!赤い部分の上、隠れていて見えない。つまり手が届きにくい。
外れた「オルタ~ウォーターポンプ~クランク」のベルト。メッチャ細いベルトだなと感じました。
奥に外れているのはコンプのベルト。
手前のウォーターパイプが邪魔。これも外します。

ふう~~~やっと外れたコンプ。

コンプの上側ブラケット。ブッシュのかましてあるところのナットは14ミリ。日本製だから?

コンプ全容。ブラケットとともに。ナット類はなくさないように仮で組み付けておきます。
エンジンをおろすときはとにかく、なるべくナット・ボルト類は元の位置に戻して組みつけておくこと。
た~くさん出てきて何のボルトナットだったか解らなくなるから。
コンプがなくなって、だいぶこのあたり広くなりました。
前バンク(5-8シリンダ)のタイベルカバーが見えています。
前バンクのタイベルを交換するときは必ずコンプは外さないとあかんですね。
上から見たところ。コンプがなくなって、右上のスペースがだいぶスッキリに。右側は、もうほとんど外すものなし。
おっと このウォーターパイプを外すのを忘れていた。

ふぅ~~~いったん休憩だわ。

休憩の間にエンジンオイルを抜いておきました。
なんとオイルパンのドレンプラグ、12ミリの六角レンチでした。
そんなん持ってってないわ!右に見えるのは10ミリの六角。
しかたないので、裏技で外しましたわ。やっぱり最後は、掴み物の帝王、バイスグリップやね♪

後半戦開始。オイルクーラーはずし。マウントは13ミリ、フィッティングが27ミリオープンエンド。

エンジンのセンサー類のコネクタも外し。

コイルやらセミトラユニット、デスビキャップ、プラグコードなどの点火系統はずし。

コイルなどはごちゃごちゃとまとめて縛っておきました。こうしとjけば、エンジン吊り上げたときに邪魔にはならないでしょ
左リアタイヤを外し(22ミリ)、内側カバーも外し(10ミリ)
エンジンのクラッチハウジングが見えます。

左のエアインテークも外し。
奥まった箇所のウォーターパイプを外し。

キャブにつながるアクセルワイヤーのリンクを外す。
ヘッドカバーの一部に固定されていた。(貫通していた)


だいぶスッキリしました。
あとは、キャブとデスビを取り外し、左右ドライブシャフトのボルト16本を外すのみ。
時間は暗くなりだす17時。今日はこのあたりにしたいと思います。


かた付けていたらT師が308GTSクアトロバルボーレでやってきました。
こちらは84年のインジェクションモデル。
こちらはT師のお知り合いのクルマで、こちらは10年ほっとかれたクルマらしく、ガソリンが劣化してあちこちに障害が出ているようです。燃料ポンプとKジェトロの調子が悪いのでT師が修理中とのこと。
修理の試走をかねてやってこられました。
見事、Kジェトロの不具合は直っていました。自身の328と比べながら直したとのことですが、さすがです。
今、V8の308は人気みたいですね。


まる1日、フルで車いじり。ひさびさです。
ここんところ仕事忙しかったので、リフレッシュできました。
あついフロにつかって、また 明日・・・
なんたって3連休だもんね。

明日は届いたエンジンクレーンを取りに行き、エンジン吊りの最終準備です。

続く





























エンジン降ろし準備22011年10月17日 20時11分54秒

昨日からの続き。エンジンを降ろす(吊り上げる)為の準備。
今日は残ったものを取り外します。
デスビの合いマークをつけてから、ローターの向きも確認してから外します。


この青いローターだけでもなんと2万円ですって!すごいぞフェラーリ!(笑)

そうこうしているうちに、コンデンサの配線が千切れてしまいました。
配線に無理がかかったためでしょう・・・
あとで忘れず半田で補修しなきゃ・・・・

取り外したもの。
デスビ、キャブ、オイルフィルタ、ブローバイのホース、ウォーターパイプや配線など。

だいぶスッキリしてきました。
上のほうは、もう外せるものはないですね。


あとはデフにつながるドライブシャフトを外します。
8ミリ六角レンチ。左右後輪で24本!
硬くしまっているので難儀します。
しかも油でゴテゴテ・・・

取り外した左右ドライブシャフト。
ゴムブーツのやぶれもないので、このままアブラを拭いて再使用でしょうね。

今回の作業でとても便利な耐油性手袋。ホームセンタームサシで400円ほど。
耐油性、耐つき破り性。ニトリルゴム。なかなか穴があきません。これはいい!
コレに慣れると、軍手には戻れませんな。

さて午後に、T師と待ち合わせて軽トラにて知人から一度も使っていないという(笑)エンジンクレーンを借りてきました。

しか~~し!
リーチが70cmと・・・もう少し、30cmほど足りない!
う~ん、さすがミッドシップのフェラーリ!

ええい、しゃあない。
マルニのときにも活躍した我が家のチェーンブロック様(1t)の登場です。


あすはこのチェンブロと、エンジンクレーンのダブルでエンジンを吊り上げたいと思います。

続く

308GTBエンジンを降ろす2011年10月18日 19時29分52秒

いよいよ今日はエンジンを吊り上げるのですが
その前に、こまごまと準備。

・エンジンにかけるワイヤーのかかり部分に当て木をつくる
・降ろしたエンジンを置くための移動可能なキャスター付台車をつくる
・ボディーに傷をつけないようにスチロール系で養生


ではエンジンにぐるっと2本のワイヤーをかけて、チェンブロにつなぐ。
エンジン後端のデフのほうにもワイヤーをかけ、こちらはエンジンクレーンにつなぐ。(これは後端を上に上げないとエンジンが狭いスペースのなかを出てこないからです)

T師もやってこられたので、オニギリ食って力をつけてから、作業開始!

エンジンの後端をドンドン上げていきます。
途中で引っかかるところはうまく逃がして。
あーでもない、ここがあたる、ココを上げて、ソコを下げて・・・
こりゃあ一人じゃあがらんわ・・・

途中、じゃまっけなエンジンマウントを外したりしながらも、なんとかここまであがった!


こうなったら、あとはタイヤを装着、クルマのジャッキを外して着地。
手押しで車を前に移動します。

そのまま、エンジン台車にそっと降ろして・・・4箇所のマウントをボルト締め。
やっとこさ!降りました~~


空になったエンジンルーム。

しまった、ガソリンタンクをちょっとへこませてる。ココの養生しなかったしな・・・前オーナーのときも当てているような感じです。

ここのあたりが、ミッションケースがあたり、逃がすのが難しかった。

降りてみればあっけないような・・
しかし、今度は入れるときに降ろした角度やなんかを覚えておかないと・・・

エンジンはいま、納屋ガレージ内に鎮座しております。

このあとはヘッドカバーを外し前バンクのバルブタイミング、バルブクリアランス計測。
カムシャフトを外しヘッドを降ろして、再び内燃機屋さんに持っていかねば。

ヘッドが前後出来上がれば、エンジン搭載です。


バルブタイミング計測準備2011年10月19日 21時00分07秒

T師の308GTBにはハイカムとハイコンプピストンが組み込まれてるそうです。
前オーナーがエンジンを弄ったときに組み込んだものだそうです。
今回のエンジン腰上オーバーホールに合わせてこのハイカム、どれほどのバルブタイミングを持っているかを調べます。
でも、まずはその準備。

360度全円分度器を自作。イラストレーターで角度を書き入れてクランクプーリーに貼り付けるつもり。
ダイヤルゲージ0-10mmのレンジのものをネット注文で購入、測定子エクステンションも同時に。
マグネットスタンドは持っている。しかし308はアルミブロックなので取り付けるときにはくっつかない・・・何か考えなきゃ。
あとは、クランクを2回転回してバルタイを計測。
これでバルブオーバーラップ(吸排気バルブが同時に開いている期間)がわかります。

バルブオーバーラップが大きければ吸入効率をあげることができますが、その効果は高回転のときに効果大。
反して、アイドリング時のように低速回転のときはガスの流れが遅くてその効果は小。燃焼ガスが多く残ったまま吸気ポートを開くことになって、燃焼ガスが吸気ポートに吹き抜ける現象も起こり燃焼が不安定になることも。
この相反する問題を改良したの可変バルブタイミング機構ですが、そんなものはこの時代のクルマにはなし。

とにかくダイヤルゲージが届くのを待ち、バルタイの計測、そしてバルブクリアランスの計測もしたいと思います。