オートチョークについて2010年12月06日 20時59分08秒

コメントを頂いた、たっちーさんのマルニがどうも
オートチョークが機能していないようですので
段階を踏んでチェックポイントを示したいと思います。

エアクリーナーケース外します。
(ヘッドカバーと繋がるブローバイガスを吸い込むゴムホース、キャブに繋がる直径3ミリほどのバキュームホースが繋がっていますのでこれも外します。)

次にキャブのチョークハウジングに取りかかりますが
3本ねじを外す前に、カバーと本体の合い位置をマジックで書いておきます。このカバーには冷却水通路があり、このカバー位置を左右に回転させる事でチョークの有効時間を調整出来るようになっていますので、現在の位置をマークしておくのです。
(寒い冬は基本的に運転席から進行方向を見た状態で時計まわし側に振っておきます。こうすれば、チョークが長く続くようになります。夏は逆にしてチョークがかからなくてもいいように調整します)

さて3本ねじを慎重に外してカバーを開けると、チョーク機構の中身が見えるはずです(上の図解画像参照)
ちょっと方向的に見にく位置にあるのですが・・・
(チョーク機構をいじるときはキャブを外したほうがいいですが、まずは現状確認ということで外しません)

ご質問の「ファストアイドルカム」は赤矢印で示した部分です。
階段みたいに3段ぐらいに段差があります。
この1ミリにも満たないわずかな段差によってチョーク時の回転数が数段回に決まります。
最初は2000回転、少し走って暖まったら1500回転、もっと走って暖まったら1000回転、というように、走行中エンジンが温まるにつれて自動的にチョーク回転数が低くなっていきます。(これが「オート」チョークの便利な機能。手動でチョークレバーを引くタイプにはこの自動調整機能はありません)

さてチェックです。
朝イチで始動する前は、アクセルペダルをまず1回ゆっくり踏み込みますよね。
(こうしないとチョークが機能しませんから)
するとファストアイドルカムがバネの力でパッと動き、このような位置関係なっているはずです。(まんなかの画像参照のように、黄色でかこった部分、カムの一番高い位置にロッドレバーの先端があたっています)

なっていませんか?
だとしたら、チョーク機構の微調整が必要です。

その他、チェックするべき項目は
・冷間時、最初にベダルを踏んだときにチョークバタフライ(画像ではチョークバルブとなっていますが)がパタッと閉じなくてはなりません。
(冷間始動では混合気の濃度を濃くしないといけないので、取り込む空気の通路をせまくして制限しているんですね)

まずはこの二つがちゃんと機能しているか、ご確認下さい。

チョークのしくみとチェックポイント2010年12月08日 21時26分54秒

オートチョークのしくみの続きです。
前回は漏れもあったので、もうちょっとくわしく。

エンジン冷間時は、オートチョークが働き、エンジン回転数を自動的に上げます。
エンジンが冷えているかどうかは、クーラント(エンジン冷却水)の水温でわかります。
そして、オートチョークを働かせるかどうかの判断材料が、この水温です。
電子装備の自動車は水温センサーによりエンジン制御コンピューターに送っていますが、BMW2002にはそんなものはないので古典的な方法で水温を感知しています。
そのセンサーになるのが、チョークハウジングカバー内にあるぐるぐる巻のバイメタルです。このぜんまいのような金属巻が周囲の温度を感じ取ってまるで生きているかのように「動きます」。じつに不思議な金属で、周囲温度の変化で繊細にかつ力強く動くのです。そしてこのバイメタルの横にクーラントの通路が設けられており熱が伝わりやすくなっています。つまりエンジンが冷えているか暖まっているかをここで「感じ取り」ます。

チョークハウジングが冷えているときは、バイメタルは縮みきっています。縮まれば縮まるほどチョーク機能が働くことになります。一方、エンジンが温まり水温が高くなればバイメタルはどんどん逆方向に緩んで行き、チョークは働かないようになります。単純ですがじつに巧妙な仕組みです。

さて、問題は冷間時にチョークが効かないということでした。
ざっとですが、原因は以下のように考えられます。
1バイメタルが不良で動かない、または可動範囲が狭い。
2バイメタル周辺のリンク機構の調整に問題がある(チョークバタフライを含め)。
3チョークダイアフラムが破れている
4チョークハウジングのクーラント通路に問題があり水温の熱が伝わっていない。
5バイメタルの先端のわっかが、チョーク機構側のファストアイドルカムにかみ合っていない(組み付け時のうっかりミス)。
6チョークハウジングから出ている、スロットルを開くためのチョークロッドの長さ調整に問題がある。

1についてはバイメタルを交換していればまず問題ないでしょうし、ドライヤー温風を吹きかけるなどしてその動きのチェックが出来ます。
2については過去記事でチョーク機構の調整を書きましたので参考にしてください。
3については、キャブをはずして破れをチェックしないとわかりませんが、エンジン始動前に全閉だったチョークバタフライに、始動後6.5ミリ前後のスキマが開いていれば問題ないでしょう。

4については、エンジンが温まるにつれチョークハウジングカバーが熱くなって来れば問題ないと思われます。
5については、意外とあるかもしれません。チョークハウジングを外して再度組みつけるときに嵌め合うのを忘れてしまった可能性があるかもしれません。(お互いがかみ合っていないのでバイメタルの動きがチョーク機構のアイドルカムに伝わっていない)また、チョークハウジングカバーの固定位置が中心目盛よりも右側(助手席側へ。画像参照)で固定されていますか?こうしておかないとチョークが良く効かないようになってしまいます。

6のチョークロッドについてですが、簡単に調整できます。
オートチョークが正常に効いていれば、チョークハウジングから伸びるチョークロッドがスロットルを若干開かせてエンジン回転数を強制的に上げています(足でアクセルペダルを軽く踏んでいるのと同じ状態になっています)。
このチョークロッドの長さを調節することで、チョーク時のアイドル回転数を決めることができます。チョークロッドの調整ねじを回し長さ変化させることでスロットル開度を変化させます。

以下はチョークロッドの調整方法です。
エンジン冷間時に調整を行います。
エアクリーナーケースをはずします。
アクセルを1回踏んで離します(チョークを効かせた状態にします)。
チョークロッドの調整ねじを回しロッドの長さを取りあえず2,3ミリ変化させ、スロットルを若干開かせる方向に調整します。(冷間時エンジンが調子悪く止まりそうになるときにアクセルを踏んで回転を上げますよね?これと同じことをさせていることになります)
とりあえずのロッド長を決めたら、エンジンを始動しますが、このときアクセルは踏みこまないでください。
エンジンがかかると、調整した分だけいつもよりエンジン回転が上がっているはずです。エンジンが少し温まるまで3分ほど待ってさらにロッドの長さを微調整しタコメーター読みで2000回転あたりに設定します。
調整ねじは適正トルクでしっかり締めて緩んでこないよう固定しましょう。
エンジンをかけたまま、ときどきアクセルを吹かすなどしてチョーク回転数が段階的に落ちていくのを確認しましょう(例:最初2000-1500-1000-800rpmと)。この間、10分程度でしょうか。
最後にエンジンが完全に温まった状態(オートチョークが完全に解除となった状態)で、チョークロッドがスロットルを開けていないことを確認しましょう(いつものアイドル回転数となっていること)。もし開け続けていたらスロットルを開けすぎなのでロッドを調整します。

長くなりましたが以上です。



年間給油記録と燃費2010年12月10日 21時25分41秒

給油のたびにレシートを記録して燃費を計算しています。
満タン給油したときのトリップメーターを読むだけの満タン法です。
今年は5000kmほどの走行距離で余り走っていないのでした。
もっぱらセルフのGSで給油ですが、いつもハイオクを選択。
昨年までは3〜4割をレギュラー混合にしてミックスさせていましたがめんどうになりました。

さて年間記録の表を見ると
黄色の部分、最高燃費が12.7Km/L。やはり高速道路を走り続けたとき。
トップの4速で1.00ギア比のわが車、5速のオーバードライブがあればもっと伸びるのでしょうね。

逆に、水色のところ。最低燃費が7.0Km/L。
冬は暖機運転が多くなりますし、北陸は雪道のノロノロ運転のストップ&ゴーも多いからでしょう。

で、年間の平均が8.6Km/Lと、こんなものでしょうか。
あんまり踏むと燃費も悪いのですが
2、3速にシフトアップすると、ついつい、踏んじゃいますね!