溶接棒ホルダーの改良2007年01月23日 20時01分21秒

またもや溶接ねた。ほんとうにBMW2002のレストア記なのかな?
溶接するときのスタートで、うまくアークが飛ばず、溶棒がくっついてしまうことがよくあります。その次の瞬間、溶棒は電熱線のように一瞬で赤熱して、ぐなぐなになってしまいます。こうなると、この溶棒はもう使えません。フラックスの被覆もぱらぱらととれてしまうのです。もったいね〜!

では どうすれば溶棒がくっつかないか?
一つは、電流値を上げること。よりアークが飛びやすくなります。しかし、逆に、薄板の場合は穴があきやすく溶け落ちミスがしやすくなる・・・。

ここで被覆アーク溶接の仕組みを考えてみます。うまく溶接できる状態は、フラックスガスに包まれた十分な高熱の溶融池ができ、溶棒の先端が母材である鉄板から数ミリ離れていること。つまり溶棒を鋼板に押し付けすぎて穴をあけてもだめだし、離しすぎてアークが飛ばないのもいけない。この兼ね合いが難しい所なのです。この微妙な距離感覚を溶接中に手元でコントロールするのですがなかなか素人には・・・。

で、「振動する溶接棒ホルダー」に改良。従来の溶接棒ホルダーに乾電池で動くカセットモーターを縛りつけただけの物なんですが。おもちゃのモーターボートの推進動力用として400円で売られていたものを流用しました。モーターの先に「偏芯」させた鉛の重りを取り付けることで、回転させるとびびびび〜〜!!と細かな振動を発生させます。大人のおもちゃのシクミですね (#^^#) 
この細かいバイブレーションが溶棒のくっつきを防いでくれ、しかも、安定したアークを持続させてくれます。モーターの振動が溶棒の先っちょに伝わり、母材につかず離れずの状態を作ってくれるので、溶接がとてもらくになりますよ。もとのアイデアは、昔、ネットでどこかの方が書いておられたものです。