燃料タンクの防錆処理その22022年02月21日 13時12分43秒

タンクシーラーが届いたので燃料タンクの作業にかかる。
いちおう2缶 合計480ml用意した。



内部をフレキシブル小型カメラで覗いてみる。
このカメラ、正面はもとより、90度横にも小型CCDがあり、正面と横をスイッチで切り替えてマイクロSDカードに静止画や動画として記録できる。アマゾンで買ったもの。整備に非常に役に立っている。昔はめちゃ高かったが、いまでは1万円以内で買える。




内部画像。
底の部分。

底の四隅にはさびなし。

しかし!
上面を見ると!うおお!

めっちゃさびてるじゃん!

給油口周辺。
さびている部分と さびていない部分が はっきり分かれている。


上面プレス部分。
ほんの1㎝ぐらいの高低差だが、空気に触れている部分はさびる。

上下のタンク接合部分。
なるほど、いつもガソリンが溜まってる部分はさびなくて、空気に触れている部分がさびるんだな。

燃料リターンのパイプ。ここはさびていない。


つまりタンクの上面 、オレンジ色に塗ったところが さびているという事だ。
う~ん きっと自分のマルニのタンク内も 同様にさびているに違いない。
見るのが怖い・・・まぁ、見ちゃったら、タンクシーラーやることになるな。


こういったタンクの底に沈殿している錆クズは、実はタンク上面からぽろぽろと落ちてきているものだったのだ!こういった錆を 燃料ホースに吸い込み、燃料フィルターでひっかかる錆は、主にタンク上面から発生した錆ということだ。
この車は1974年式で40年以上たっているが、車などは20年もたてば、こういったふうに錆が発生してきているのではないだろうか?!


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さてまずはこの上面の浮き錆をなるべく取りたい。
適用なボルトやナットを集め タンクに入れる。


がらがらと何度も振る!!
ひと汗かいて かなり疲れた。


一番最初に出てきた 浮きサビ。

タンク内は 錆のほこりがもうもうと・・・


数回 「ボルトナット・シェイク・ダンス」を愉しんで、
エアガンで錆ほこりを飛ばした後の内部。
最初の画像と比較すると 結構浮き錆は取れてはいると思う。

しかし 頑張ってもここまで。
可能ならここでメタルレディという液体下地処理剤を投入し 化学的に錆処理をするのだが、
そのあとのタンク内部水洗いや完全乾燥の手間がかかること、
また、今回はガソリンの浸かる部分はほとんどさびていないこと、
限りある予算と時間などを考慮し、今回はこれですぐタンクシーラーを投入することにした。


説明をよく読む。



こういう缶の蓋開けには 専用のツール、缶オープナーを使うことだ。
アマゾンのレビューには 「缶を開けるときに蓋を変形させた」とか「蓋が薄い」 とか書いてあったと思うが、きっとみなさん 蓋を開けるときに これを使っていらっしゃらないのだろう。
これを使えば 蓋も傷めることなく 完璧にとれる。
ロック カンオープナー
ぜひご家庭に1本。(笑)



まず攪拌。底にはこんな沈殿が。
泡立てないで よく混ぜる。


先に、タンクの給油口内部を塗っておく。


燃料ゲージのふちも U字にまがるスポンジ刷毛をつくり ふちの裏側を塗っておく。

というのも、このふちの裏には5ミリほどの立ち上がりがあるため、ここにはタンクシーラーが回らないと思ったからだ。



それではまず1缶投入。
(のちに 1缶では足りないと判断し もう1缶追加で入れた。こういうこともあろうかと2缶用意しておいてよかった。)
ちなみにタンク容量は52L。


ここからは小型CCDカメラで状況見ながらいきわたらせる。
底にたまったタンクシーラー。(1缶分)

タンクを傾けながら内部 全面に行きわたらせる。

流動性はカゴメの中農ソースぐらい。


さて問題のさびた上面にも タンクを傾けながらシーラーをいきわたらせる。
行け行け~~♪

このあたりで これではシーラが足りないと判断し、もう1缶 追加投入した。


しっかりさびた上面に浸透させて・・・
何度も傾けて 時間をかけてじっくりと。
このシーラーが固まるまでは最低4日かかるので
作業時間はたっぷりとれる。

燃料ゲージ穴をふさがなくとも、シーラーは漏れ出てこなかった。
先にのべた 「フチの立ち上がり」が 障壁となっているからだろう。
ふたをしなくていいので、内部をカメラで覗いて確認するのに 都合がいい。


さすがにシェイクすることはしないが、いろんな方向に傾けてシーラーを流動させていく。



最後に 燃料ゲージの穴からフレキシブルカメラをつっこんで 内部の様子を確認。
このカメラ、接写でないと、どうにもピントが甘くなる。


リターンのパイプ周辺。


ちゃんと行きわたってます




さびた上面にもしっかりシーラーはいきわたってカバーしているので これでいいだろう。


給油口から残ったシーラーを排出する。
120mlほど出た。
結局、自動車の52Lタンクで 1.5缶分の合計360mlを使用したという感じだ。
余った120mlは 内部を十分にいきわたらせるために必要だった。
勿体ないが 必要余剰分、というやつだ。
余ったシーラーはトランクの底一面に防錆のため塗りました。

タンクシーラーは空気中の酸素と水分と反応してゆっくり固まっていく。気温20度で4日かかるらしい。
まだ2月 気温も10度以下で寒いから 完全硬化までは4日以上の時間がかかるだろう。
上下さかさまにしてこのまま2週間は 放っておこう。
(リターンのパイプはシーラーでつまらないようにしてあります)