W211 E320CDI クランクシャフト リアオイルシールの交換2022年01月13日 13時25分07秒

これは2021年秋に行った修理記録です。

2008年 W211 320CDI 9万キロ。
定番の故障個所、オイルクーラーシール不良によるオイル漏れ修理のあと、快適に走っていたら、またオイル漏れしてきた・・・。

車体下を覗くと、「いつもの箇所」(四角囲み)が、どうにもオイリーだ。

で、自宅ガレージに入庫してジャッキアップして点検。

底板を外すと、やはりオイル漏れ。くぅ... 9か月前のオイルクーラー修理から立て続けか。。。



エンジンのここからオイル漏れ。
エンジンとATの合わせ目からオイルが出てきて(赤いやじるし)
そして黄色い矢印の部分に広がって、底板に滴下する。
たぶん、クランクシャフトリアシールの不良だろう・・・こいつはめんどいぞ・・・


この整備をするときはATミッションとエンジンを分離しなくてはならない。
そのためには、エアクリ、マフラー前半、プロペラシャフト、シフトリンク、ATFライン、こまごま配線類を外していかねばならない・・・
車の下にもぐっていろんな道具を使うので いっぱいそばにすぐれるように工具を置いておかねばならない!


いろいろ外して、
ようやくミッションジャッキの登場

トルコンとフライホイールの緊結を外し、やっとAT分離!

フライホイールが見えた

すぐに取り外し。丸一日作業・・・50半ばのオジサンには疲れるわ~


クランクシャフトリアシールがみえた。
シールの輪っかから漏れて、赤いやじるしの方向にオイルがたれていっている。
きいろい矢印箇所のねじ部分にたまった黒いオイルが見える


オイルシールカバーを外した
。液体ガスケットのカスもスクレパーでしこしこ取る。


外したオイルシールの観察。オイル漏れしてます。 経年劣化ですね。13年、9万キロ使用後。


SPEED JAPANから新品を購入。1万円ほど。
白い輪っかはシールの形状を保っておくもの。

この白いものを使ってもいいのだが、今後の整備もかんがえて、このさいeBayから特殊工具を購入。2万。
ベンツ用オイルシールインサーター。
このOM642エンジンのほか、直径が合えばいろいろなベンツの車種にも使える。
オイルシールのリップを痛めずに、きちんとクランクシャフトにはめるものだ。



カバーには、液体ガスケット、いつものウルトラカッパーを。
インサーターを丁寧にはめる。はめてしまったら、画像に見えているインサーターの上半分を取りはずす。


さて車体下にもぐって インサーターをクランクのフランジにはめる(直径ぴったり)。そして、オイルシールカバーの方をクランクの方向にすっとスライドさせるだけで挿入完了。
この工具のおかげで、はめるのが難しいシール挿入が 一発で決まる。^^
一発で無理なくはまるということは、オイルシールを痛めないという事だ。
折角交換しても、新品のオイルシールを痛めてしまって、またオイルが漏れてきては、時間と金と体力気力の無駄になるだけである。この工具なしでは、一発ではめることは難しく、大事なシールのリップを折り曲げたり、無理をかけたりしてオイル漏れの原因になる。
(画像は、シールカバーをエンジン側にスライドさせているところ)

シールがクランクにはまったら、工具を取り外す。これだけだ。

あとは規定トルクでカバーを締めるのみ。

もう漏れないでくれよ~


ついでにオイルでギトギトのオイルパンも外す。


ガスケットをきれいに取ってオイルストーンで磨かねば・・・

新しく液体ガスケットを打って・・・

再装着!オイルを入れるのは、シールが固まってから。

あとは折り返しでくみ上げていくことになる。
クランクシャフトリアシールの交換作業は、パーツ代は安いが、工賃がその10倍ぐらいするほど高いという「工賃割高修理」の代表みたいなものだ。
自動車整備工場なら、パーツが揃っていれば、いっきに1日作業でやるんだろうなぁ・・・

しかしものには「ついで」というものがあり、ここまでやったらついでにやっておけばいい作業もある。
次回はその紹介をする。

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