キーシリンダーのオーバーホール12008年02月04日 23時48分54秒

ステアリングを取り付けたのですが、キーをひねっていじっていたら、イグニッションオンの位置でキーが抜けてしまうことがわかった僕のBMW2002..,
普通、キーが抜けるのはエンジン停止した位置だけです。これでは走行中にキーが抜けてしまうではないか・・・まぁそのままエンジンはかかっているだろうけども、どうも気分が悪い。キーシリンダー内部がおかしい事になっているのではないかと不安になる。
推測するに、主な原因はこの長年使用され角がまるくなりつつある摩耗したキーなのだと思うのですが、キーを替えずになんとか対策を施すべくキーシリンダーをばらしてみることにしました。キーのコマというものが中にいっぱい入っていて、バラバラにしてしまうとパズルだ、と聞いているので慎重に行います。

まずキーシリンダーを外すには。
直径2ミリ程のロールピンがキーシリンダー部の下側から打ち込んであり、これがキーシリンダを固定していると思われる。通常固定はイモネジ等が使われていることが多いのだが、マルニはピンを打ち込み状態である。ここは3ミリドリルでほじってキーシリンダーを抜きました。

抜いたキーシリンダの裏側を見ると、イグニッションスイッチやハンドルロック機構を回す為のプレートがこれまたカシメ状態であった・・・。これまたリューターでカシメの頭を削ってプレートを取り外す。
(プレート組付けの際にはここを細い溶棒で点付け溶接しておけばいいやと思っての分解だったが、これがあとで厄介な事になるのだった・・・)

これでようやくシリンダーケースからキーのコマが見える内部シリンダーが抜けるようになった。
ここでいろいろいじりながら、しくみを観察。そして走行中にキーが抜けてしまわないように対策を考えた。どうも奥から2番目のコマの動きが怪しい。イグニッションオンの位置でキーを抜こうとするとこの2番目のコマが外側に半分飛び出してしまうためにキーが抜けてしまうようだ。であれば、このコマを飛び出さないようにすればいい。
ちょうどいい事に、最初にドリルでピンをほじった穴の突き当たりが、ちょうどこの2番目のコマの位置に来る。よって、キー抜け対策としてねじ先端を数ミリ突き出してやることにした。ここにねじの先が当たっていれば、コマが飛び出せなくなる仕組み。
早速ドリルで掘った穴にM5タップを切り、ちょうどいい長さでねじを突き出してやる。これで2番目のコマは飛び出せず、IG-ON位置でキーも抜けないようになった。よ〜し!
このねじは同時にキーシリンダーをステアコラムに固定する役目もあるので一石二鳥だ。

対策も出来たので洗浄と組み立て。
キーのコマは合計8つ。小さいスプリングとセットである。長年の汚れを洗浄。
全体を仮組みしてみて正常に動いたら、最後のプレートのカシメ頭を削った部分を溶接で固定。
ところが...
点付け溶接をしたら、な、なんと!プレートがぐちょっと溶けてしまった!
プレートの素材が、鉄ではなく、アルミだったのだ・・・しまった!なんて大ミス!クロムメッキの光具合からてっきり鉃だと思い込んでいたのでした。

このあとのリカバリー作業も上手く行かず、結局溶けたプレートは割って外した。小さいけど重要な部品が台無しだぁ....
こうなったらプレート部品を鉄素材で作ります・・・
ああ、こんなんで1日かかってしまった。残り明日。